曲の由来について


 「メロディアン・カフェ」で紹介する曲のほとんどは、はるか以前、管理人が高校生だった頃に頭に浮かんできたものです。
 「スカイブルー」「ネヴァー・トワイス」「真実の証明」「なんのために?」「戦士の休息」「モーニング・スター」……いずれも、青春の折々に心の中で反芻し、書きためておいたメロディー。
 どこかで聞いたような、でもやっぱり、どこでも聞いたことがないという曲ばかりでしょう。

 冗談めかしてよく言われるんです。
 「なぜ、これほどの大資源を未公表のままにしてたの?」って(笑)。

 実は管理人、作曲が趣味(のひとつ)でありながら、楽譜の読み書きができない五線符文盲。そればかりか、歌を唄わせても調子ッぱずれという途方もない下手の横好きなままで曲作りしています。
 学校時代の音楽なんて、「1」という落涙するような評点でしたから(実話)。

 そんな大音痴(のはず)なのに、学校の勉強から離れた場面での音楽(ことに映画音楽)は大好き。
 しかも美しい旋律はしきりに浮かんでくるし、それがハリウッドの大作品でも通用するほど魅力あふれるオーケストレーションに仕組めそうな気がしてならない。

 ご心配なく。おのれの分際はわきまえてます。
 この才能を埋もらせておくのは社会の損失だと痛感してました(大爆笑)。

 それで、放課後に音楽室のピアノを借り、ピン、ポ〜ン♪と鍵盤を弾いていって音のつながりを探り当て、頭の中の旋律をドレミ表記で書きとめておりました。
 つまり、チャップリンとおなじような作曲のやり方ですね。

 図々しく受け取られたかもしれませんが、自分の身としては当然の行動に思えました。
 教育って、学校側が生徒の素質を伸ばすため奉仕するものでしょう?
 つまらない授業で退屈させたうえ、「1」という採点までしてもらった以上、使える設備は使わせてもらわなくては。

 ところでチャップリンの場合は、身近に音楽の顧問がいて、書きとめたメロディーを楽曲に仕立ててくれたからよかったわけですが、あいにく自分の周辺ではそうしたインフラが整備されていない(笑)。
 せっかくつくったメロディーなのに、オーケストラ風に編曲して演奏するなんて思いもよらず、自分の心の中だけで腐らせていた次第です。

 それが最近、ようやく人前で発表できるようになったのは、まったく時代の恩恵というもので、インターネットを介して手に入れた、論より実用で音作りのできるフリーソフトなど高度演算化社会による支援のおかげであります。
 だれでも個人でオーケストラを丸抱えにして作曲するのと同じ環境をもたらしてくれるわけだから、DTMって凄い!

 いや、うれしいかぎりです。
 こうして、パソコンに入力したドレミの音がストリングス調の名旋律となって奏でられるのを聞くにおよび、自分がやっぱり、音楽の先生が評したような本物の音痴ではなかったと実感できるなんて。

 負けたね、文部省?