水たまりに映る真夏の夕日を 行き交う車が静かに揺らしてく
遠くに聞こえるヒグラシの声と 波に戯れる子供たちの声

昼間の逃げ水も姿を消して うつむき加減の向日葵のシルエット
僕も真似してうつむいてみるよ 瞼を閉じると淋しくなった

何を見て生きればいいのか 誰か僕に教えてよ
何を求め生きればいいのか 誰か僕に教えてよ
波任せの海月のような

熱い風が僕を包んで
冷たい波が足下をすくう
このまま溶けてなくなってしまおうか
そして何も悩まなくなって
悲しくも苦しくも痛くもなくなって
夕暮れが終わるように何も見えなくなって
AH----

紅い波間にキラキラ輝く とても静かな夏の夕暮れ
薄暗い海の底に絡まった 動かない僕を忘れてほしい

何を見て生きればいいのか 誰か僕に教えてよ
何を求め生きればいいのか 誰か僕に教えてよ
独り漂う海月のような

大きな雲が僕を見下ろして
冷たい雨を打ち付けながら
鋭い稲妻が僕を引き裂いて
そして何も悩まなくなって
悲しくも苦しくも痛くもなくなって
黒く厚い雲のように何も見えなくなって
AH----

夕暮れの海月