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No.3 2013.02.10 (日)
@ 名古屋・新栄 APOLLO THEATER
Melodic Metal Festival Vol.2

2013 年 2 月 10 日 (日) 、名古屋は新栄アポロシアターで行われた 「 Melodic Metal Festival Vol.2 」。激熱のラインナップが揃った素晴らしいイベントでした。



■ MYSTERY



オーストラリアからやってきた平均年齢 16 歳の期待の新人ハードロックバンド。
80 年代を彷彿させるイケイケのルックスと若さ溢れるフレッシュなパフォーマンスは非常に様になっておりました。

ショウの途中で 「 BELLFAST 」 のシンガー Koh さんや、プロデューサーのステュ・マーシャル ( ex.DUNGEON ) も飛び入りのサプライズもあり。

バンドは若さ故、演奏、歌共にまだ未熟な部分を多く残し、これからいかに成長するかに大いに期待したいと思います。


■ DREAMSTORIA



今回唯一の国内バンド。

昨年共演させていただいた 「 Minstrelix 」 の Leo さんがヴォーカルを務めるメロディアスハードロックバンドで、清涼感溢れる爽やかなサウンドは Leo さんの伸びやかな歌声にピッタリはまり、ギターの方の確かなテクニックに裏打ちされたメロディアスなプレイも光っておりました。

今後このプロジェクトが継続されていくのかは不明ですが、国内からもここまで優れたメロディアスハードのバンドが登場してきたのは喜ぶべき事ですね。

■ KISSIN' DYNAMITE



ドイツから登場した 5 人組は LA メタルの全盛期を彷彿させる華やかで派手なルックスのみならず最高のパフォーマンス集団である事を実証してくれました。

派手なばかりではなく、確かな演奏力とアグレッシヴな中に光り輝くキャッチーさは、 「 ロックはこうでなくては 」 と思わせてくれる理屈抜きにカッコ良いハードロックショウでありました。会場も大盛り上がりで素晴らしかった。

■ AT VANCE



個人的な今夜のお目当てはこのバンド。

99 年のデビュー以来 9 枚のアルバムを発表し、幾多のメンバーチェンジを物ともせず鋼鉄の意志を貫き通してきたドイツの AT VANCE が遂に待望の初来日!

超絶ギタリストの鬼神 「 オラフ・レンク 」 率いるこのバンドは、伝統的メロディックパワーメタルを高水準でクリエイトし続ける、近年のシーンでは稀少な存在。

かつてこのバンドには 「 オリヴァー・ハートマン 」、 「 マッツ・レヴィン 」 という実力派シンガーが在籍し、現在の 3 代目シンガー 「 リック・アルツィ 」 は先頃、あの 「 MASTERPLAN 」 への電撃加入が発表されたばかり。
アルバムを全て揃えている自分としてはセットリストにワクワクが止まらなかったのですが、見事期待に答えてくれました。

アップテンポな 「 Ride The Sky 」 でパワフルにライヴがスタート。

近年は特にメンバーが固定せず、オラフとリックの 2 人だけのラインナップに若くてイキの良いリズム隊が加わり、勢いのある演奏を聴かせている。

スローでどっしりと重い 「 The Evil in you 」 ではリックの男気溢れる野太い声が一層の冴えを見せる。

そしてオラフのスピーディーなリフから怒涛の疾走を開始する 「 Fallen Angel 」 。
この曲をライヴで聴ける日が来るとは感無量・・・。

続いて最新作から壮厳な 「 Facing Your Enemy 」。
哀愁のスピードナンバー 「 Take me Away 」。

そして一番のハイライトはやはりこの曲・・・ 「 Only Human 」 。

キャッチーなコーラスは大合唱するのにもってこいで、特にリフレイン前のとてつもなくキャッチーなメロディラインは、オラフの天才的メロディセンスが炸裂していて鳥肌モノ。リックはオリジナルのオリヴァーの歌の雰囲気を損なう事無く、彼なりの節回しでパワフルに歌い上げている。

「 No Speak 」 はデビュー作収録のインストナンバーで、オラフのネオクラシカルな超絶技巧を堪能。

この曲に限らず、どの曲もギターソロの場面では皆、オラフのプレイに釘付けになっていた様子。音源通りの滑らかな運指と独自のメロディセンスを持つ素晴らしいギタリストだと再確認。

そしてここからライヴは佳境を迎え・・・。

名曲 「 Broken Vow 」 は熱く・・・それでいて、もの悲しいメロディのアップテンポナンバーでオリジナルのマッツが哀愁たっぷりに歌い上げていた泣きメロをリックは更にパワフルに唸ってみせる。
狂おしいまでの泣きメロは感動的ですらある。

そしてこれまた個人的にお気に入り・・・ 「 Shiver 」。

重く、絶望的に暗い曲だが自分にとっては最高の癒しです・・・。
まるで奈落の底に一人落ちていくような・・・。
この曲では猛々しいリックの歌声が実によく映える。

懐かしいスピードナンバー 「 Dragonchaser 」 。

更にその上をいくスピードのスリリングな 「 Right or Wrong 」 で AT VANCE のショウはあっという間に幕を閉じた。

名曲 「 Time has Come 」 が聴けなかった事を差し引いても、素晴らしいヘヴィメタルショウでありました。

■ JADED HEART



今夜のトリを飾るのはドイツのヴェテラン、いぶし銀のメロディアスハードロックを聴かせる JADED HEART は今回 2 度目の来日。

初来日の時も観てますが、このバンドは鉄壁の安定感を誇り、パワフルでキャッチーなサウンドを守り続けてきたバンド。

あの超絶シンガー、「 マイケル・ボーマン 」 を輩出した事でも知られていて、現在のシンガー 「 ヨハン・ファールベルグ 」 は圧倒的な長身を生かしたパフォーマンスとパワフルな歌声の魅力あるフロントマン。

キャッチーなハードロックナンバーが次々に繰り出されるが、決してブレない芯の通ったサウンドが実に心地良い。中でもどっしりとしたリズム隊の安定感は、シーン随一ではないかと思えるほどの風格を感じさせた。

メンバーそれぞれが良い仕事をしているが、一体感のあるコーラスワークもこのバンドの強みなのだと思いました。

そしてアンコールは自分も大好きな 「 Love is a Killer 」。

分厚いギターリフと大合唱を誘うキャッチーなコーラス、間奏部のジャーマンメタル的疾走感など… JADED HEART の旨みが全て凝縮されたようなこの名曲をもって、この熱い一夜は終了しました。



余談ですが、今回の転換時の SE が
SAINT DEAMON ・・・ 「 My Heart 」
TREAT ・・・ 「 The War is Over 」
MITCH MALLOY ・・・ 「 Carry on 」
CIRCUS MAXIMUS ・・・ 「 I am 」
・・・など。

誰のチョイスかわかりませんが、素晴らしいセンス。

利益、不利益に関わらず、このようなイベントが行われた事は非常に誇らしい事であり、現代は何だかんだ言っても、やはり恵まれた環境にあると思います。
そりゃあ、 「 PROG POWER 」 や 「 FIREFEST 」 は羨ましいですが・・・。

だからこそ、もっともっと若い人たちにも参戦してほしいと願います。
若い層の隆盛無くしてシーンの発展などあり得ないからです。

皆、もっとライヴに行きましょう。


ではでは、まだ寒い日が続きますが皆様風邪などひかぬよう・・・。
今年も熱くロックしましょうぜぃ!




Stay Metal!



Name( L→R ) :
リック・アルツィ ( Vo / AT VANCE , THUNDERSTONE , and more...)
ヤンネ・マカタイネン ( Vo / RACHEL MOTHER GOOSE , WORRIR )
小坪 真吾 ( B / RACHEL MOTHER GOOSE , ANCHEIN BETTyROSE )
たくぞー ( Key / Siriu Roar )


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