Janne Makkatainen ライヴレポート "最高の夜をありがとう!!" TOPに戻る
No.10 2013.10.05 (土)
@ 神奈川・川崎 CLUB CITTA'
HAREM SCAREM
どうもこんにちは!
皆様お元気ですか?
10 / 5 ( 土 )は神奈川県は川崎市、クラブチッタ川崎にメロディアスハードロックの伝説... 「 HAREM SCAREM 」 の復活ライヴを観に行って参りました!
カナダが生んだ至宝とも言えるこの 「 HAREM SCAREM 」 は現代のメロディアス・ハードロックに多大な影響を与えながらも、08 年に惜しまれながら解散。その後のメンバーたちは、ソロ活動やプロデュース業で活躍していたが、先頃遂に再結成を果たし、その瑞々しくドラマティックなサウンドと共に帰ってきてくれた!
しかも今回はロック史に残る名盤 「 MOOD SWINGS 」 を中心にしたセット!!
自分はこのバンドのライヴを観るのは初めてで、ワクワクしながら川崎まで一人車を飛ばして行ったのですが、諸事情により開演時間にギリギリ間に合わないというまさかの大失態...。
自分が会場に入った時には、1 曲目のこのバンド屈指の名曲 「 Saviors Never Cry 」 が終わろうとしている時でした...。
おかげでドラマティックなメロディには酔えなかった...。
次の曲は、比較的後期のロックナンバー 「 Dagger 」 でバンドはハードな面を全面に押し出した演奏を繰り広げ、それに続いたのは初期の名曲 「 Hard to Love 」 で、場内は早くも熱気が急上昇!
ハードさとメロディアスさが絶妙に融合した極上のロックナンバーをヴォーカリストの 「 ハリー・ヘス 」 がパワフルかつハスキーに歌い上げる。リラックスした自然体な風貌は相変わらず。彼は曲によってはギターを持ち、バンドサウンドに厚みを与えている。
続いて、ミステリアスで幻想的なピアノから始まったのは 「 If There was a Time 」 。
徐々に盛り上がっていく壮大な曲で独特な余韻を残しつつ、その後に続くのは、今回の再結成からバンドに復帰したオリジナルドラマーの 「 ダレン・スミス 」 がリードヴォーカルを務めるナンバー、 「 Sentimental Blvd. 」 。
まるで夜空に舞い上がるようなメロディのこの名曲を生で聴ける日が来るとは思わなかったが、絶妙のグルーヴを叩き出しながら、ド迫力の歌声を聴かせるダレンには正直度肝を抜かれた...。
バンド後期を支えた 「 クレイトン・ドーン 」 も素晴らしいドラマーだったがやはり、この見た目から何までロックスターなダレンが居てこその 「 HAREM SCAREM 」 なんだと強く感じた。
そして切ないアルペジオに導かれて 「 Slowly Slipping Away 」 が始まった時は思わず泣きそうになった...。切ない情感を滲ませながら、力強いビートが引っ張るメロディアスハードの佳曲に、当たり前の如く観衆は大合唱ムード!
シーン随一の技巧派として知られる名手 「 ピート・レスペランス 」 は楽曲が求めるギターを優れたテクニックとセンスでまとめ上げる一流のギタリスト。
解散前よりもワイルドなルックスになっていて実にカッコいい。
ベーシストは 「 マイク・ジオネット 」 でも 「 バリー・ドナヘイ 」 でもなく、今回初参加...サポートのプレイヤーで名前が分からなくて大変申し訳ないが、ブロンド長髪で見た目バッチリ、プレイは硬実にボトムを支える事に終始している印象だった!
バンドは名バラードの 「 Honestly 」 をピアノ無しのライヴアレンジでプレイし、ハリーはかすれた声で情感たっぷりに歌い上げる。
ヘヴィなグルーヴとこのバンド独自の節回しを持った 「 Karma Cleansing 」 。
そして個人的ハイライトは、自分がこのバンドで 1、2 を争う程好きな 「 Stranger Than Love 」!
切なくも爽やかなメロディとリズムは正にメロディアスハードロックの理想型と呼ぶにふさわしい...!ギターソロに入る前のほんの 3 小節の超ドラマティックなメロディも再現されて満足(マニアック・笑)☆
しかし何より感動したのは、メンバー全員が一体となって響かせるコーラスワーク。
ここまでコーラスの重要性に感銘を受けたライヴは初めてかもしれない。
ここでステージは少しクールダウンし 「 Jealousy 」 と、あと何かの曲がアコースティックヴァージョンで披露され、リラックスしたムードでバンドはライヴをとても楽しんでいる様子。
そしてバンドは再びギアを入れ、パワフルな 「 World Gone to Pieces 」 、続いて目一杯ポップでキャッチーな 「 So Blind 」 ですぐさま会場を熱狂の渦に巻き込んで、陰鬱なメロディが独特の 「 Empty Promises 」 がそれに続く。
ショウはいよいよ終盤に差し掛かり、「 Mandy 」 はピートの流麗で完璧なフレージングが見事で、本当にいつまでも聴いていたいと心から思わせてくれるギターインスト。
本編ラストは 「 Had Enough 」 でアップテンポでキャッチーなロックナンバーを大合唱!!
アンコールはもちろん... 「 No Justice 」!
メタリックとも言えるヘヴィなサウンドに魂を鼓舞させられる熱い歌声...。一筋縄ではいかないアレンジセンスが凝縮された名曲に観衆は大声援で応えてみせる。
最後はその盛り上がりを引き継ぎ、 「 Change Comes Around 」 で観衆の大歓声が巻き起こる!!!
この場にいた誰もがきっとこの曲を待っていたに違いない...。
自分も憧れ続けた名曲...!
ダレンのタイトなドラムロールから始まり、ハリーが熱く叫び、最後はバラード調の感動的なエンディングをピートが華麗なメロディで彩ってみせる...。
何という素晴らしい曲だろう...。
まるで暗雲の空に一筋の光が射し込み、最後は晴れやかに幕を閉じるようなイメージで、スピーディーな疾走感と感動的なメロディが完璧に融合した至高の名曲にやはり鳥肌が立つ。
これ以上無い位の盛り上がりの中、バンドはステージを降りた。
クラブチッタのクリアなサウンドと、名曲オンパレードのホントに素晴らしいライヴで、わざわざ川崎まで行った甲斐がありました。
アンコール含めて1時間半のセットというのはちょっと短い...もっと聴きたかったというのが本音ですが...。
まずは、最高のバンドが帰ってきてくれた事が嬉しいですし、彼らにはその有り余る程の才能を素直に(笑)フル活用してまたシーンの最前線で活躍してくれることを期待します!
とにかく彼らは帰って来てくれた...!!
いつも長文にお付き合い下さり、ありがとうございます。
メタルヘッドの皆様は来月もエラい事になりましたね〜(笑)。
11 / 21 の ZION、11 / 24 の梅田クアトロ...。
お会いできる皆様、どうぞよろしくお願いします。
では楽しい週末を!
Stay Metal !!