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名古屋発スラッシュ・メタル・バンド DEAFLOCK が 2013 年 4 月 30 日に 2nd フルアルバム [ COURAGE TO EXPOSE ALL ] をリリースした。
枠にはまらない音楽性が評判高い DEAFLOCK だが、今作よりバンド史上初となるベース & ヴォーカルのトリオ編成に移行。 3 者の個性が激突し、より刺激的なドラマを生み出している。
この新作音源を中心に、DEAFLOCK にインタビューを行った。
まず DEAFLOCK の中心人物である JUNICHI 氏 (G) にメールで面白い文章を貰い ( 全文掲載 ) 、また別の日、JUNICHI 氏と KOHICHIRO 氏 (Vo&B) から話を訊いた。
DEAFLOCK のブレない創造性にぐっと近寄ることができる、意外なロング・インタビューとなった。
DEAFLOCK
◆ 長く困難な道のりを、想いを乗せてゆっくり確実に進む
- 結成から現在までのバンドの歴史を教えてください。
JUNICHI( 以下 JUN ):
結成は 2000 年で、私が当時参加していたバンドを辞めて、自分がギターを持つきっかけとなったスラッシュメタルをやるために、1 からバンドを組みました。
現 JUNKY WALTZ のスミ君 (Ba) と 2 人で立ち上げたのは、あまり知られていない話です。彼はその後も 1 度バンドに復帰していますが、現在は違うバンドで演奏しているのは、よほど相性が悪かったのでしょう(笑)。
ベース & ボーカルの功一朗が加入したのは 2002 年でした。メンバー募集の掲示板から応募してきたのですが、前歴はギターなのに、ボーカル募集に応募してくる彼の言動がよく分かりませんでした。とりあえず声がデカかったのでメンバーにしました。ご存知の通り、その後彼は、すごいボーカリストに化けました。今ではベースも弾くわけですから、才能がある人物だと思います。
ドラムの藤本は、功一朗の知り合いから紹介されて加入しました。彼はバンドが解散してフリーだったので、サポートを依頼したのがきっかけでした。
私と功一朗以外のメンバーは、本当に安定しませんでしたが、どんな酷い状態になってもお互いに辞める選択肢は見当たらず、地道に続けてきたので現在があるのだと思います。
- 現体制の構想が固まったのはいつ頃で、移行の決め手はなんでしたか?
JUN :
セカンドアルバムのレコーディング中でした。
レコーディング直前にベーシストが脱退して、私がベースも弾こうと思いベースを購入したのですが、功一朗の方が上手かったので、レコーディングは功一朗が弾くことになりました。私は自分のベースを買っただけです(笑)。
ただ、3 人編成については、バンド内でかなり時間をかけて、話し合いと試行錯誤を繰り返しました。ベースを弾きながらでも彼の声が落ちていないと全員が判断したので、移行に踏み切りました。
10 年も苦楽を共にしているせいか、歴代のどのベーシストよりも、バンドにフィットした音になったと思います。バンドのサウンドは技術云々ではなく、気持ちが重要なんだと思いました。
- バンド名・DEAFLOCK の意味を教えてください。
JUN :
長く困難な道のりを、想いを乗せてゆっくり確実に進んでいこうという意味です。
私は結成当時、長距離トラックの運転手でした。デフロックは、雪道などの悪路を走る時の装置です。バンド名表記の DEAF は、音楽的に関連付けるためです。
◆ 2nd フルアルバム [ COURAGE TO EXPOSE ALL ] に近寄る
- 2013 年 4 月 30 日のリリースから約 1 か月が経過しましたが、周囲の反応はいかがですか?
JUN :
良いです。
前作と比べて成長しているのは当たり前ですが、格段に良くなっていると言われますし、自分たちもそう思います。
海外のレビューでも高評価です。
- アルバムタイトルにこめられた意味を教えてください。
JUN :
" 全てを晒け出す勇気 " という意味です。
全てを晒け出す、ということはとても勇気の要することですが、今とても必要なことではないかと。
世界情勢・日本の政治経済にしても、また身近な生活環境においても、ここ数年で起こった全てはそれ以前から積み重なった結果ですし、そこに黒に近いグレーな部分が多すぎた訳で。未来を考えると、一度全てを崩してしまう勇気が求められるのかなと思います。
いかに自分が弱いのか、金や名誉・地位に対していかに執着しているのか、いかに贅沢の餌食になっているのか、晒してみましょうということです。
- ジャケットのアートワークについて教えてください。
JUN :
今回はアメリカのマイク・ラーンというアーティストが描きました。メガデスのアートも描いたことのある人です。
CD とデジタル配信用に 2 枚描いてもらったのですが、デジタル配信用のアートも CD化する予定です。
アートワークについては、先に述べたアルバムタイトルにリンクしたアートです。情景や人物はバンドから提示して、彼の解釈とアイデアを盛り込んだ合作です。
今、アルバムを出すバンドとして、核については外せませんでした。つまりこういうことだろ?っていうのは表現できたと思います。
デジタル配信版ジャケット |
通常CD盤ジャケット |
- 制作にとりかかったのはいつ頃でしたか?
JUN :
2008 年に 1st アルバム [ REALITY OF FALSE PASTS ] をリリースしましたが、曲はその後すぐに書き始めました。
レコーディングに入ったのは昨年、2012 年の 3 月頃です。
- 2nd アルバムに収録されている曲は全て、1st アルバムがリリースされた以降にできた作品になりますか?
JUN :
4 曲目の「 NOTHING IN MY EYES 」だけは、DEAFLOCK が結成された頃にできた作品で、アレンジを変えて、今作に収録しました。
ほかは全て、1st アルバムリリース以降の作品です。
- 今作の制作で一番意識したことを教えてください。
JUN :
作品の中に、作り手の人間性が大きく反映されることです。
作品や演奏の完成度も大事だと思いますが、あくまでも生身の人間から絞り出した音を出したかったです。なおかつ、聴きやすい音作りには苦労しました。
- 「聴きやすい音作り」というと?
JUN :
言葉にしづらいのですが、あえていうと、スラッシュ・メタルのマニアには当然楽しんでもらえる音であって、かつ、音楽好きの誰が聴いても入りやすい音です。
◆ 「 枠にはまらない音楽性 」・「 独特の世界観 」に近寄る
- 今作のクレジットを見ると作曲は早川氏で、作詞は早川氏作と杉本氏作がありますが、曲ができる流れを教えてください。
JUN :
必ず曲が先にできます。
詞はそれぞれに書き進めていて、実はたくさんありますが、曲と詞の波長があうなと確信できたものが作品化されていきます。
- 今作は前作より不協和音が強調されているようですが?
JUN :
特に意図した訳ではありません。
ただ、世の中自体が不協和音の絶妙なバランスで操作されているため、日常生活の実態から生まれる音楽には不協和音がフィットしてくるのだとも思います。
あと余談ですが、私自身が不協和音を不協と感じない異質な音感があると今回のレコーディングで知りました。一般的な音痴というやつです(笑)。
- 前作・今作とも、アルバム内の物音が怪しげですが、ああしたアイデアはどのタイミングで生まれますか?
JUN :
曲と同時です。
最終的な重ね具合はもちろん、エンジニアでプロデューサーの岡崎さん ( ETERNAL ELYSIUM ) の采配になります。
- 杉本氏はデス・ヴォイスとストレート・ヴォイスが絶妙にシフトする独特の咆哮ですが、最初からでしたか?
杉本 :
加入した当初は、デス・ヴォイスだけでした。
DEAFLOCK に入ってから、DEAFLOCK の曲を歌っているうちに自然とストレート・ヴォイスがまざるようになってきて、だんだん今のスタイルになっていきました。
- メンバー募集のときに、デス・ヴォイスの人を希望していたのですか?
JUN :
いえ、とくに制約はありませんでした。
逆に、デス・ヴォイスじゃない方がよかったくらいです(笑)。
- 意表をつかれました。杉本氏はこうした意向をご存知でしたか?
杉本 :
はい。つきあいが長いですから(笑)。
- でも、デス・ヴォイスも大丈夫だったと。
JUN :
彼の重要な個性ですから。
メンバー全員、これまでそれぞれ色々な音楽を聴いていて、それぞれのバックグラウンドを考えれば、何かに特化しなくていいし、それぞれが持ち合わせる色々な表現を組み合わせながら、自然に出てくる音や声や曲が、自由になじんでいくのがいいと思っています。
- だから今作ではスラッシュ・パワー・メタルのような曲、前作ではバラードではじまる曲と、変化球曲も自然にできあがるわけですね?
JUN:
世代的に 80 年代の影響は大きいですし、歌メロを書く、歌モノをつくる、ということは必ず根底にありますから。
自分たちの中では自然ですね。
- スラッシュ・メタルの魅力を教えてください。
JUN:
怒りや不満・ストレスを良いエネルギーに変える力があると思います。
そこに激しさだけでなく、知的な部分があるのもスラッシュ・メタルの魅力です。
- 「知的な部分」をもう少し教えてください。
JUN:
曲が呈示する世界観とか情景ですね。
これは、どのバンドのどの曲を聞くかにもよりますけど。
- DEAFLOCK の音楽性のエッセンスはなんでしょう?
JUN:
メンバー(特に私)の、暗さ・卑屈さ・屁理屈っぽさ・劣等感と情熱をスラッシュ・メタルに注いでみました。
- ズバリ、DEAFLOCKの楽しみ方をそっと教えてください。
JUN:
功一朗の圧倒的な声量と、激しくダークでそしてキャッチーな楽曲の共存を楽しんで頂ければと思います。
■■ YouTube - horrorpaingoredeath
Deaflock - The Umpire Of Daily Crime (Deaflock - Courage To Expose All)
◆ 生身の DEAFLOCK に近寄る
- リリースツアーについて教えてください。
JUN:
スケジュールにある 3 本が決まっています。
そのうち、6 月 15 日 (土) の東京と、8 月 25 日 (日) の名古屋は「 DEAFLOCK レコ発 」 と銘打ってのライブです。
以降も、これから決まっていくと思いますので、チェックよろしくお願いします。
■■ YouTube
2011.8.14 DEAFLOCK LIVE "DISAPPER"
- ライヴクレーン!をご覧の皆さんへメッセージをお願いします。
★ これから新譜を入手される方へ
バンドに直接メールを頂ければ、ステッカー付で購入できます。また、NO-REMORSE、 DISC HEAVEN、 ROCK STAKK RECORDS、 レーベル HP からも購入できます。
★ これからライヴを見にいかれる方へ
DEAFLOCK を知っている人も知らない人も、CD では味わえないライヴを楽しんで頂きたいです。
気軽に話しかけて頂ければと思います。ライヴハウスという素晴らしい空間を共有したいですね。
★ DEAFLOCKをよくご存知の方へ
今まで応援ありがとうございます。
DEAFLOCK はブレることなく今後も続いていくので、末永くよろしくお願いします。
◆ アルバムリリース情報
◆ Title:[ COURAGE TO EXPOSE ALL ]
◆ Artist: DEAFLOCK ( 2nd full-length album )
◆ Release:2013 年 4 月 30 日 (火)
◆ Catalogue No: HPGD064 (US盤) / 定価 1,500円 (TAX IN)
・・・・・
【 SHOP 】
■ NO-REMORSE
http://www.no-remorse.info
■ DISC HEAVEN
http://www.diskheaven.com/
■ DISK UNION
http://diskunion.net/metal/
■ ROCK STAKK RECORDS
http://www.rockstakk.com/
■ HORROR PAIN GORE DEATH PRODUCTIONS
http://www.horrorpaingoredeath.com/
■ S.A. MUSIC
http://www.metalpesado.com/pc/
【 デジタル配信 】
■ DEFOX RECORDS / INVINCIBLE RECORDS
http://invinciblerecords.nlz.it/
iTunes, Amazon, Spotify, Emusic, Music Nokia などで、ダウンロードできます。
◇ アルバムリリースツアー情報
◇ 2013.06.08(土) @ 名古屋・今池 3STAR IMAIKE
◇ 2013.06.15(土) @ 東京・新宿 Wild Side Tokyo
◇ 2013.08.25(日) @ 名古屋・今池 HUCK FINN
・ ◆ ・ ◆ ・
◇ 2013.06.08(土)
◇ Sacred Aeolia Presents & THOUSAND EYES 「BLOODY EMPIRE」Tour in Nagoya
【 ACT 】THOUSAND EYES(東京) / DEAFLOCK / Unveil Raze / Sin from the Ressurection / Fullmetal Family / Sacred Aeolia
@ 名古屋・今池 3STAR IMAIKE
http://club3star.com/
・ ・ ・
◇ 2013.06.15(土)
◇ King's-Evil Presents & DEAFLOCK 2nd Album
- COURAGE TO EXPOSE ALL -
【 ACT 】King's-Evil / DEAFLOCK / UNITED
@ 東京・新宿 Wild Side Tokyo
http://ws-tokyo.com/
・ ・ ・
◇ 2013.08.25(日)
◇ NO-REMORSE Presents 【 DEEP CONNECT vol.92 】
- DEAFLOCK " COURAGE TO EXPOSE ALL " RELEASE GIG -
【 ACT 】DEAFLOCK / KING'S-EVIL (東京) / BLIND HATE (広島) / ARGUMENT SOUL / naqro / HELL AND HELL
@ 名古屋・今池 HUCK FINN
http://huckfinn.co.jp/
※2013年5月末時点で決定済のスケジュールです。
こちら以外は、DEAFLOCK の公式ホームページにてご確認ください。
■■ DEAFLOCK (デフロック) PROFILE
2000 年結成、スラッシュ・メタル・バンド。
杉本功一朗 (Vo,Ba)、早川淳一 (G)、藤本和廣 (Dr)の 3 人編成。
2008 年 ファーストアルバム " REALITY OF FALSE PASTS " をアメリカの ARCTIC MUSIC GROUP よりリリース。
2013 年 4 月 30 日 セカンドアルバム " COURAGE TO EXPOSE ALL " をアメリカのHORROR PAIN GORE DEATH PRODUCTIONS より CD リリース。
同年 5 月 1 日 イタリアの DEFOX RECORDS よりデジタル配信。
活動は、名古屋を中心に、県外・海外に展開している。
スラッシュメタルを基軸に、ボーカルの圧倒的な咆哮と個性的な楽曲が特徴。
■ DEAFLOCK OFFICIAL WEBSITE
http://blogs.yahoo.co.jp/deaflock2002
http://www.myspace.com/deaflock4
http://www.facebook.com/pages/DEAFLOCK/225696974115573