真冬の花火HOT CHRISTMAS ’99
At 横浜アリーナ on 1999.12.23
〜楽曲満載の恒例横浜アリーナコンサート〜
<演奏曲目>
M1:Single Night M2:AMAZING GRACE M3:Northern
Lights〜輝く君に〜
M4:流星物語 M5:夢伝説 M6:もうチョットだけ何か足りない
M7:Be My Lady M8:GOOD-BYE MY
LOVE M9:元気を出して
M10:マシュ・ケ・ナダ M11:故郷〜不思議なチ・カ・ラ M12:星に願いを(with Dolce)
M13:もう一度ハーバーライト(with Dolce) M14:今夜だけきっと(with Dolce)
M15:RUNNING M16:NO! NO! Lucky
Lady M17:Get Up My Soul
M18:きよしこの夜〜White Christmas M19:ふたり
EC1:木蘭の涙
EC2:THANK YOU〜Moonlight party、星になるまで、Cassiopeia、僕はピアノが好きなんだ〜THANKYOU(メンバーひとりづつメドレー)
EC3:ダニーボーイ
12月23日、今年で6回目を迎える恒例の横浜アリーナコンサートが行われた。今回はこの模様をお届けしよう。
会場に入ると、まず目に付いたのは、シャンデリア。そして、去年と同様のステージ配置(横長の構成)。ステージを広くたっぷりと取った、作りになっていた。この作りは、大方予想通り。席に着き、開演を待つ。
◆ やっぱり前半はつかめない?横浜アリーナ
客電が、少しずつ落ち始め、真っ暗になったと同時に、パイプオルガン音の「愛してるの続き」(多分この曲だと思う)が流れ、アルバム「DEVOTION」の衣装をまとった、メンバー登場。客席からは、歓声と拍手が起きた。メンバーが、ステージに揃うとすぐに、ピアノの音と打ちこみリズムの音が鳴り響き、1曲目の「Single Night」。この曲の後、要さんの挨拶が入るかと思いきや、予想を反して、すぐさま、「AMAZING GRACE」。その後も、間髪入れずに、5曲目の「夢伝説」まで演奏された。しっとりした曲と、テンポのある曲をバランス良くとり入れた、オープニング。「流星物語」では、ステージ横の壁面に浮かび上がるメンバーの影に気づき、その影を見ながらも楽しんだ。特に、VOHさんの影が良く浮かび上がっており、ステージから遠い席ではよく見えない、動きを影で確認することが出来た。その影は、VOHさんの髪の毛のゆれまでしっかり捉えていた。
「夢伝説」の演奏が終わると、「ようこそいらっしゃいました!!」と、要さん。ここで、MC開始。要さんは、軽快にトークを繰り広げる。ここでその内容を、簡単に紹介。「ステージを広く使おうと思ってこういう形にしましたが、どこまでステージか分かりませんね」、「ミレニアムで盛りあがってるけど、じゃあ1000年から生きているのか!1000年のころと比べると2000年はすごいねぇなんて言うんなら分かるけど」、「ノストラダムスの大予言なんていうのもありましたね。恐怖の大王が降ってくるとかって…当たりませんでしたね。嘘っぱち。これぞまさしくノストラダマス…」などと、話題はどんどん色々な方向に進んでいった。また、2000年問題にからめて、スタレビの音楽は、2000年に対応できるのかという話題から、「2000年問題対応型スーパーバーチャルパノラマサラウンドMC」何てことも言っていた。が、客席の反応は、要さんが思うようなものではないらしく、「前半から失敗が続いています。まあ、いいでしょう。コンサートだから…。毎回アリーナは前半つかめないことが多い。みんな学習しろよ!!俺達だって固いんだからさぁ」とぼやいたりもしていた。
「ごゆっくりお楽しみ下さい」という声と共に、MCが終了し、「もうチョットだけ何か足りない」。山本公樹さんが不在の今でも、健在の手のフリ。「Always Looking for geting there〜♪」にあわせ、客席からは、手振りが発生。ただ、この存在を知らない方も多数いた模様で、見渡す所によると、半分くらいが振りを付けていた。これを見ていて、公樹さんがいなくなってから、コンサートに来出したお客さんも多いのかなとも思った(もしかしたら、彼氏彼女に連れられてきた人が多かったのかもしれないが)。間髪入れずに演奏された、「Be My Lady」。オリジナルより、若干キーを低めにとっていた。そして、健ちゃんにスポットライトが当たり、オルゴール音色のイントロ。「何の曲かな?」と思っていると、「グッドバイマイラ〜ブ〜♪」とコーラスが入り、懐かしの、「GOOD-BYE MY LOVE」。1stアルバムに収録されているこの曲、生で聴いたのは初めて。この曲の後、「もうチョットだけ何か足りない」から「GOOD-BYE MY LOVE」までの曲紹介。もう定番になりつつある、古い曲紹介の時の「懐かしいですね」の要さんと、健ちゃんのやり取り。健ちゃんが「懐かしいですね」と答えると、「オメーはいね-よ!オメーは!!」と突っ込まれる。
◆ マルチステージ
その後、マルチステージの話に展開。アマチュア時代にやっていた、マルチステージの話をし(ディナーショーのレポ参照)、この会場でマルチステージの再現。さて、どのような状況になったかというと、メンバーは、ステージ下手側にそろって移動。派手な5色の衣装が、やけに映えて美しい。下手側に一同揃うと、下手側の客席一同大歓声。この場所で繰り広げられたのは、「元気を出して」。客席の視線は、ステージ中央ではなく、ステージ端っこに移る。メンバーは、1曲歌い上げ、再び中央に移動。「「DEVOTION」をしばらく楽しんでもらおうと思いまして。このアルバムには、カバー曲がたくさん…枕カバーとか、布団カバーとか…」と要さん。素早いVOHさんの突っ込みにあいつつ、次の楽曲に必要なマイクの紹介。健ちゃんは、通称ゲンサンと呼ばれる、マイクを持参。マイクには、キラキラ赤いものが見えるが、それは一体何なのか、よくわからない(私の座席からでは判別不能。ディナーショーでも付いていた、蝶ネクタイかもしれない)。ディナーショーでも見せた、「ボヘミアン〜♪」や「ダンシングオールナイト〜♪」を要さんに振られ、おまけに「翼の折れたエンジェル」まで振られる健ちゃん。さすがに、「もういいですか?恥ずかしいです。僕…」という健ちゃん。すると、携帯電話の音が鳴る。「誰だよ。切っておきなよ…」とその時思ったけど、どうやらその携帯電話の主は、要さん。電話に出た要さんは、「はい。はい」と答え、電話を切る。「何だって?」とVOHさんが尋ねると、「いいかげんにしろだって…」と答える要さん。携帯電話まで、演出にとり入れた新手法。そして、「マシュ・ケ・ナダ」。軽快なサンバのリズムにあわせ、メンバーはノリノリ。見ていて面白かったのが、体の動かし方が真っ二つだった事。ステージの配置は、下手側から、健ちゃん・要さん・VOHさん・寺田さん・柿沼さんだったが、ちょうどこの並びで、2:3に分かれていた。健ちゃんと要さんは、くねくね系の動かし方。他3名は、揃ってリズム取り形の動き。妙に動きがあっていたので、そういうのを見るのも楽しみの1つ。軽快な曲が終わると、マルチステージ第2弾として、ステージ上手側にメンバー移動。先ほどと同様に、上手側の客席は、大歓声(ちなみに私は、上手側だった)。ディナーショーの時のように、「不思議なチ・カ・ラ」の歌詞をつくった時の話。おまけで「故郷」もくっつけるということで、「故郷」をワンフレーズ歌った後、「不思議なチ・カ・ラ」。
◆ ゲスト登場
メンバーがステージ中央に戻り、「横浜アリーナ6回目にして初めてのゲスト!」と要さんが言うと、客席は「え?誰が来るの?」という雰囲気に包まれた。そこで登場したのが、「Dolce」。ディナーショーで素敵な演奏を繰り広げた、弦楽四重奏メンバーだ。「また、これが聴けるのか!」とワクワクした。今回は、要さんと、森さん(Vio)のやり取りが若干入り、笑いを誘っていた。「Dolce」参加の、1曲目は「星に願いを」。弦楽が入ると、少しばかり、高級感が漂う。続いて、健ちゃんがピアノで加わり、「もう一度ハーバーライト」。ピチカートで醸し出す弦の音が、すごく良かった(確かこの手法を使っていたと思う。確信はないけど)。そのままの流れで、弦楽のみで奏でる「今夜だけきっと」のイントロ。その間に、メンバーは楽器を準備し、弦楽の演奏に加わる。弦の音を存分に出していたように思い、とてもゴージャスな雰囲気。「Dolce」は、3曲演奏し、退場。
◆ スパンコールのサンタ衣装
再び、メンバーのみになると、要さんは来年のツアーの話をした。「来年はライブイヤーにしようと思う。ライブイヤーって言ったって、ライブがイヤなんじゃないよ。なんと100本やります。自分たちの最高の音楽は、生で歌ってこうやってみんなが楽しんでくれることだと思う」と、話をした。そして、「ここから走って行きましょう!」と言う声と共に、「RUNNING」。一気に客席も立ちあがる。ステージ上が暗くなり、打ちこみリズムが、かかり「Everybody Dance〜♪hu〜hu♪(モーニング娘。の「LOVEマシーン」っぽいhu〜huだった)」と入り、ステージが明るくなる。そこには、スパンコールのサンタクロースの衣装をまとったメンバーが。似合っているのかどうかは、はっきりメンバーの顔が見える位置にいなかったので不明だが、遠景的には、「かわいい」という印象。この衣装をまとって、「NO! NO! Lucky Lady」。おなじみ、公樹さんの振りつけで客席も盛りあがる。サンタの衣装で手を振る健ちゃんは、やけにかわいく見えた。要さんの「マルチステージ!!」という声のもと、ステージ一杯にメンバーがバラけ(下手側から順に、要さん・ショルダーキーボードを抱えた健ちゃん・ドラムは動かせないので中央に寺田さん・柿沼さん・コンガやタンバリンを抱えてVOHさん)、「Get Up My Soul」。さらに間奏部分で、「VOHチェンジ〜!!」の声で、下手側と上手側が入れ替わる。VOHさん、コンガを片手にサンタの袋を抱えて、下手側の端まで走る。なんとパワフル!!要さんと健ちゃんは、上手側に登場。演奏しながらの入れ替わり、結構大変だろうな。盛り上がり楽曲3曲の演奏を終えると、メンバーは中央の定位置に戻る。戻るときの要さんの、ポテポテとした歩きが妙にかわいく感じた。中央に戻ると、秘密兵器登場。おなじみのハンドベルだ。「きよしこの夜」の演奏に入るかと思いきや、小ネタを見せ、「きよしこの夜」を演奏し、ア・カペラで「White Christmas」。サンタクロースによる、クリスマスソングの贈り物。このとき、中央にあったシャンデリアの装飾部分に灯かりがつき、ちょうど電飾クリスマスツリーのようになった。あのシャンデリアには、こんな仕掛があったのかと思った。そして、本編ラストの「ふたり」。ツリーの電飾はこの時には消えていたが、間奏部分でまたしても仕掛が。シャンデリアは、今度は、ミラーボールに早替り。会場壁面一帯に、丸い光が多数流れていた。演奏が終わるとメンバーは大きく手を振り、ステージを去った。
◆ アンコール
アンコールに応えて、メンバー再びステージに登場。先ほどのサンタの衣装から、カラフルな「DEVOTION」衣装を再びまとっていた。登場するやいなや、「ありがとう!」という要さんの声に重なる様に、「木蘭の涙」のイントロがかかる。そして、「THANK YOU」。要さんの「柿沼清史!」の声と共に「Moonlight party」。いつ見ても、この曲での、柿沼さんの動きはキュート。そして、「星になるまで」。この時、「あ、これは夏イベでやった、メドレーだ!」という事に気づいた。「となると、あの曲とあんな曲もはいるのね」と思いつつ、その続きを堪能。予想通り、寺田さんの「Cassiopeia」、健ちゃんの「僕はピアノが好きなんだ」に続いた(ちなみに、健ちゃんは2番の頭の歌詞を思いっきり間違えていた)。実質メンバー紹介になるこのメドレー。夏イベのみで終わるかと思いきや、ここでも聴けたのは嬉しい限り。
メドレーが終わると、メンバーは中央に揃い、5人が肩を組んで深くお辞儀をした。カラフルな衣装がより一層映え、やけにきれいに見えた。要さんは、3月発売予定のベストアルバムの話をし(実は「今回初めて言いますが…」と前置きがあったのだけど、「飛天」でのディナーショーでも言っていたので、初めてじゃないんだよねと、私は突っ込みを入れてしまった)、「今回のアルバムで1番気に入っている曲をやります」と告げ、メンバー音取り。歌に入ろうという行動になるものの、要さん「こんな感じで入ります」と、メンバーの息を止める。そんな要さんに対し、「緊張してるんだからさぁ」と突っ込みが入る(誰が言ったか忘れた)。そのまま歌に入るかな?と思っていると、再度音取り。要さんと健ちゃんが引っ付くと、「キスしてるみたい」と柿沼さん(要さんは客席に背中を向けていた)。私自身、そう思っていたので、柿沼さん、いい突込みだ!と思った。するとその突っ込みに応えるように、抱き合う2人。さらには、「こんな所でそんなこと言うなよ」と要さん。こんなやり取りを交えつつ、準備完了で、最後の楽曲「ダニーボーイ」をア・カペラで披露。歌が始まると、ステージ後方に火がともった。その火は、ステージ背面にカーブを描いていた。炎は、全部で14個。火が灯った瞬間には、客席からは歓声が発生。ちょっと幻想的な空間。その空間の中、メンバーの声がこだましていた。全てのメニューが終了すると、ステージの端から端まで、全員揃って挨拶をしに行った。まずは、上手側に。そして、下手側に。最後は中央で。この挨拶の時には、「どうして」のピアノのSEが流れていた。メンバーは、名残惜しそうに客席に向かって大きく手を振って、ステージを後にした。
メンバーのいなくなった会場では、久しぶりに、3本締めの掛け声が。お客さんはその声に先導され、最後に3本締めで本公演の幕を閉じた。
◆ 最後に
横浜アリーナの今回の公演。今年の夏のイベントと、ディナーショーの内容を足して、それにプラスαと言った所だろうか。夏のイベントやディナーショーに参加できなかった人にも、その時の「おいしい」所を見ることが出来たと思う。「Dolce」との演奏曲目は、新品川プリンスホテル「飛天」での内容とも違っていた。いつもより、MCの少ない構成。演奏曲目は、すごくたくさんあったように思う。アンコールのメドレーをそれぞれ1曲と数えれば、26曲(「故郷」はワンフレーズのみだったので、1曲として数えていない。またクリスマスソングも、まとめて1曲とする)。本当にたくさんの曲を聴いたことになる。それを思うと、今までいかに、MCで時間をとっていたのかということも判明するが、そのMCも楽しみの1つなので、あえてどちらがいいとは言えない(ちなみに、今回は、2時間半位の公演内容で、いつも以上の楽曲数)。今回は、去年のような派手さはなく割とシンプルで、「曲を存分に楽しんで欲しい!」という構成かなと思う。来年から始まるツアーが、こういう感じになるのかなという思いもするが、蓋をあけないと全く分からないのが、スタレビ。さて一体どんな内容が待っていることやら。次ツアーを、楽しみに日々を過ごそう。