28公演目:茨城県立県民文化センター

1999.2.6

〜こんなに楽しませてもらってなんてお礼を言ったらいいのやら…(by.根本氏)〜

 

〈曲目〉

M1:月の輝く夜に,M2:Joy To The Future,M3:今夜だけきっと,M4:屋根にノボって,M5:Going Back to 1981〜1981年メドレー(シュガーはお年頃,銀座ネオンパラダイス)〜Going Back to 1981,M6:IN MY LIFE(ビートルズ),M7:追憶,M8:ワイン恋物語,M9:木蘭の涙,M10:君に贈るHolly night,M11:君のために・・・,M12:Sweet Harmony,M13:プラトンの嘆き(ミュージカル「我が退屈な人生」より) ,M14:THANK YOU,M15:と・つ・ぜ・ん Fall in love,M16:GET CRAZY,EC1:ビキニスタイルのお嬢さん

EC2:Sweet Snow Magic,EC3:Good Times & Bad Times,EC4:どうして

 

2月6日、茨城県立県民文化センターで、本ツアーの28公演目を行った。今回は、この模様をレポートする。

 

今回私は珍しく、開演時間に間に合うことができず、20分ほど遅れて、会場に入った。ちょうどその時、根本氏のMCの途中で、レコーディング中の話をしていたところだった。根本氏は、よく、遅れて入ってきたお客さんに対して、ステージ上から、「席は分かりますか?」とか、「もうアンコールに入っていますよ。」等と話し掛けるので、話し掛けられることを少し期待しつつ会場に入ったが、話し掛けられることはなかった。しかし、会場はまだ、明るいままの状況であったので、目線はこちらを向いていたかのように思う。周囲のお客さんを気にしつつ、何とか席につき、コンサートを楽しむ体勢に入った。

 

1981年メドレーに入る時、「セーラー服と機関銃」の冒頭を、根本氏は歌い、「この曲から1981年にタイムスリップしましょう。」と言い、「Going Back〜」が演奏された。この曲が始まる時に根本氏は必ず、「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」と、声を発するが、今回は、とても長い時間声を出していた。長さは、10小説分位(時間にすると30〜40秒)あったかと思われる。あまりの長さに、客席からは感嘆の声と声援が発生していた。その時根本氏は、足を組み、余裕の顔で声を出しつづけ、さらに客席からは、「お〜!!!」という声があがった。私の席の後ろにいた、カップルは、「すごい!!」と言っていた。

 

「初めてのコンサート」の話の時には、光田氏は、相変わらず、マイクを片手に、ステージ前に登場し、五木ひろしの真似をした。今回は、かなり腰使いも入っており、回を重ねるたびに、キャラクターを発揮しつつあるようだ。また、VOH氏の番になると、パドランプが点灯し(MCが長くなるとランプが点灯)、根本氏は「じゃ次の曲に行こうか。」と一言。それに対してVOH氏は、「喋らせてよ!」と言い、しばらく2人のやり取りが続いていた。

 

IN MY LIFE」や、根本氏と光田氏の演奏による「木蘭〜」は、今まで聴いた中でも一番良い感じに仕上がっており、思わず鳥肌が立ってしまった。特に、「木蘭〜」は、回を重ねるたびにとても良い雰囲気に仕上がっていくように思う。根本氏の声や、光田氏のピアノがなんとも言いがたいくらい、とても良い感じを出すのだ。

 

根本氏一人芝居のドラマスペシャル「踊るリンパ腺、渡る世間は恋ばかり」では、おなじみのご当地ネタをちりばめ、会場からは笑いがこぼれていた。光田氏が、オープニングで奏でる時報も客席から見ていてもよく分かるように、オーバーリアクション(小さな子供が得意げに、指一本で奏でるような雰囲気と言えば分かるだろうか)で奏でていた。また、VOH氏の効果音も、ますます良い味を出していた。根本氏の芝居も、間の取り方などが絶妙で、このコーナーもより一層パワーアップしていた。

 

アカペラ大会では(「THANK YOU」)、客席の声も良く出ていたかと思う。パートごとに練習する時に早口言葉を「イエーイ!」の変わりに投げかけ、客席がそれに応じると、メンバーも喜んでいた(特に「隣の客はよく柿食う客だ」の時)。

GET CRAZY」は、大いに盛り上がっていた。私の前の席にいたカップルの彼氏は(おそらく彼女に連れられてはじめてきたものと思われる)、「スタレビってこんな曲もあるの?」というような感じで、この曲がかかった時に驚いていたようである。この曲につきものの、「Smoke on the water」を、ワンコーラス披露し、根本氏のギターさばきも大変見物で、ステージも客席も大いに盛り上がっていた。今まで見た中で、根本氏は最もパワフルにギターを弾いていたように感じた(この時もやはり、前の席にいるカップルの彼氏は驚いていたようだった)。

 

アンコールでのおなじみ大爆笑ハワイアンコーナーで、メンバー紹介時の柿沼氏による「だっちゅーの!」は、テレもなくなり、とてもかわいく仕上がっていた。また、今回根本氏の名前は「マンモス根本」ではなく、大げさなことを言うからという理由から、「ジャロ根本」に変わっていた。「Sweet Snow〜」の前では、「なんでみんな腰を振って踊ってくれないんですか。この曲はみんなが踊ってくれないと、歌っちゃいけないという父の伝言があるんです!」とジャロ根本が言うと、会場からは笑いがこぼれていた。今回根本氏は、光田氏への注目を背けるためかどうか分からないが(光田氏のくねくね振り付けに、客席の視線が集まる傾向にあると思う)、頭をガンガンに振りながらウクレレを弾いていた。隣にいた柿沼氏は、この根本氏を見て、少し笑っていたように思う。

 

Good Times 〜」が終わると、根本氏は、会場内の時計を見て、「しまった!」という顔つきをし、「え〜。業務連絡です。会場関係者の方ごめんなさい。8時半には終わると言いましたが…ただいま、8時25分です(本当は、すでに8時半は過ぎていた)。」と言っていた。その後、「大体お客さんの拍手が長いんだよ!」と根本氏は言い、客席のせいにもしていたが、「本当に今日は楽しませてもらって有難う。すごく楽しかった。こんなに楽しませてもらって、なんてお礼を言ったらいいのか…。こういう反応を見ていると、茨城に住みたいなとか思っちゃうよ。」とも話していた。ラストナンバーの前に、しばらくこのような話をしており、客席からは、長めの大きな拍手が起こった。ラストナンバー「どうして」では、気のせいかもしれないが、光田氏は涙を浮かべていたのではないかと思った。キーボードを弾きながら、時折、目許を手でこすっていたのだ。このような行為が、何度かあり、感激屋の光田氏は、先ほどの出来事(拍手)に感動して、涙が出てしまったのかなと個人的に思った。ただし、これはあくまでも、私の推測であるので、実際に涙が浮かんでいたのかどうかは、私の席から(13列目)は判断出来なかった。

 

今回初めて、茨城公演に足を運んだ。客席の後ろのほうは、結構席が空いていたが、お客さんのノリもよく、大変盛り上がっており、約3時間に及ぶ時間を(遅れて参加したので、実質2時間半であるが)十分に楽しんだ。