米川英之セッション  at 六本木ピットイン on 2002.7.31 〜バンマスの腰砕けギター〜

<メンバー>

G:米川英之 B:永井敏巳 Dr:山口鷹 Key:光田健一

<セットリスト>

−第一部−(19:37〜20:35)

M1:Sand Castle 
M2:Earth Quake 
M3:I Can't Let Go 
M4:Pain 
M5:My Treasure
 
−第ニ部−(21:01〜22:23)

M6:Dance Of The Harlequin 
M7:About You 
M8:La Siesta 
M9:Night View 
M10:Out Of Border 
M11:Potato Shuffle
EC:Broken Wings

※M2・M6:永井さん作曲 M3・M5・M7:健ちゃん作曲 左記以外、米川君作曲。 


1.はじめに

このライブのお知らせは、多分、健ちゃんのHPで最初に仕入れたと思う。
すぐに、C−C−Bの大ファンだった友人(健ちゃんのファンでもある)に連絡を入れた記憶がある。
私自身も、「え?健ちゃんと米川君?」と思い、HPを見ながら驚いた。
友人にとっては、思いもしない組み合せでもあり、迷わず行く事に(ちなみに、米川君が元C−C−B)。

ピットインには、友人が前もって予約を入れていたが、予約人数揃わないと入場出来ないということから、
確実に開場時間に来れる人数に変更しようとした。
前日まで変更可能というお知らせもあったので、変更を申し出たところ、
「予約が一杯なので、人数変更は出来ない」と言われたらしい。
増加不可能なのは分かるが、何故減少は不可能なのか。
全く、理解できない。店側の都合としか思えない返答だったが、仕方なくそのままに。

この連絡を受け、なんとしても、開場時間に辿りつかねば…と思い、当日は、
定時にほとんど逃げるようにして会社を出た(ちなみに、私だけが会社から向かう人間だった)。
正直、「なんて、融通が利かない所だ」と思ったが。

六本木駅から、会場までは歩いて7分程度。汗ばむ中、開場に間に合うように向かう。
会場が目に入って来たが、並んでいる人を見かけない。
会場は地下なので、階段に並んでいるのか?と覗くが人がいない。
入り口の外側には、会場のスタッフらしき人がいたが、
この行動をしていても、声を掛けてこない。
開場予定時間5分前位だったので、並んでいないはずがないと思い、
会場ビルが面している横の路地を覗くと、開場待ちのお客さん達が。
先に着いている筈の友人を探すも、いない。
連絡を入れると、隣の店を見ているという。
彼女達が、列に到着すると、
「ここに、列有ったの?誰もいないから、隣の店物色しちゃったよ」と。
確かに、どこに並ぶとも入り口に記載していないのだから、
何度も来ている人じゃないとわからない。
私はたまたま、時間的に誰もいないのはおかしいと思ったので、列を発見。
店側不親切。

開場予定時間を若干過ぎて、開場。
予約者には、手書きで、「○○様、○名」と書かれた紙を渡される。
全員揃っているかの確認も、何度か取られた(苦笑)。

会場に入り、ドリンクを受け取り(友人に代表で受け取ってもらおうと席を物色していたら、
それも不可能らしく、手にドリンクを持っていないと、着席不可だった)、着席。
一番端の最前列が空いていたので、そこに座る。
テーブルが有る席だったので、端だが、そこに決めた。
お客さんは、思っていた以上に少なかった。

開演までは、45分ほど有る。歓談しながら開演を待つ。
そういえば、この間、健ちゃんはほんの一瞬楽器の点検をしていた。



2.第1部

19:37に、メンバー登場。客席から拍手が起きる。
ちなみに、ちょうど、我々の席の真横がステージへの通路だった。
ステージにメンバーが揃う。
おそらく、1曲目は登場してすぐに始めるはずだったのだろう。
それは、健ちゃんからのスタートだったはず。
永井さんが、「光田〜〜」と口にする。
若干何か有った模様で、少し間を開けて1曲目スタート。
バンマス米川君の曲。
ちなみに、C−C−Bの大ファンだった友人は、米川君のアルバムを持っているので、
知っている曲らしい。
TVで見ていたC−C−Bの米川君しか知らない私にとっては、
「へ〜こういう曲作るんだ」と思った。が、友人にしてみれば、
「昔からこんな感じなんだよ。本当はね」ということ。
1曲目から、皆さんの演奏を堪能。目の前にいる永井さんのベース捌きは見物。
「ドラムの鷹さんは凄いよ〜」と、私がよくライブに行くバンドのPerの人が言っていたが、
本当にその通り。キーボードに囲まれる健ちゃんも、楽しそう。
バンマスの米川君といえば、腰を曲げながら、トリップしている雰囲気満点で演奏。
しかも、陶酔すればするほど口が開く。ちなみに、これも、C−C−B時代からの癖のようだ。

1曲演奏後、メンバー紹介。
健ちゃんの事を、「光田健一朗」と紹介した米川君。
わざとそう言ったのかと思ったら、本気で、間違えていた事が判明。
また、当初の予定では、米川君と和田アキラさんのセッションであったが、
和田さんが急病の為、米川セッションになったということも説明していた。
ちなみに、米川君、あまりMCは得意ではない模様。

2曲目は、永井さんの曲。
以前、健ちゃんが参加した永井さんのセッションで聴いた事の有る曲(1998年5月7日の事)。
日本語に訳せば、「地震」という意味。永井さんの曲だけあり、ベースが凄い。
目の前だけに、やはり、目が行ってしまう。

3曲目は、健ちゃんの曲。
バンドバージョンではあまり聴いた記憶がないので(どうも、ピアノデュオの印象が強い)、
バンドバージョンで聴けたのは、なんとなく得した気分。
演奏前に、タイトル紹介をしていたが、米川君は、「しっとりとした曲で…」と紹介し、
健ちゃんに話題を振った。
「18の時に作ったので、5年前ですね…」と、口にした健ちゃん…。
ギターも良い。今迄の曲の雰囲気とは違い、ジャジーな雰囲気を漂わす。

この曲の後、今回のこのセッションの経緯について触れられた。
永井さんによれば、「店長リクエストセッション」だとか。
どういうリクエストなのかわからないが、永井さん経由で、
健ちゃんがセッションメンバーになったのだろうか。
米川君と健ちゃんのつながりが疑問だったが、このセッションで初顔合わせということだった。
米川君が、「TVで見たことありますよ」と健ちゃんに言うと、
「僕も昔、見たことありますよ」と健ちゃん。
永井さんが、「それは言わないんじゃなかったっけ?」と口にした。
米川君は、いわゆる、C−C−Bに触れられるのが嫌いらしい(これは、友人が言っていた)。

4曲目は、米川君の曲に戻る。ブルース調の曲。

この曲の後も、次曲紹介をからめたトーク。
今迄の展開通り、次曲タイトルを口にする米川君。
ちなみに、次の曲で、1部終了という事。
ピットインの電源が落ちたという話題も出た。何故出たのか忘れたが…。
原因は、健ちゃんの使ったドライヤーではないか?ということ。
健ちゃんは、「絶対言わないでって言ったのに」と口にした。

1部ラストは、健ちゃんの曲。
1部の中では、この曲が1番長かったかと思う。
米川君の陶酔振りも見物。
欲を言えば、スキャットを入れて欲しかった。
そういえば、「外国だと、やらしいタイトル」と、健ちゃんが言っていたよな記憶が。
20:35、1部終了。



3.第2部

約30分の休憩を挟み、21:01にメンバー再登場。

2部の1曲目は、永井さんの曲。
この曲も、以前聴いたことがある(前述したセッションライブで)。
ユニゾンや、ベースの早弾きが凄くかっこいいなと感じる。
そういえば、その時のセッションライブで、
この曲は難しすぎてミュージシャン達に嫌われると、紹介されていた曲でもある。
パワフルでもあり、米川君は、腰を曲げながら結構口あけていたな(笑)。

先程のパワフルな曲と雰囲気を変えての2曲目は、健ちゃんの曲。
この曲は、健ちゃんのアルバムにも入っているが、
私は、バンドバージョンの方が好き(初めて聴いたのが、バンド演奏というのもあるだろうが)。
健ちゃんの長目のソロイントロから始まり楽器が重なる。
米川君のギターも切なげで良い。

2曲演奏後、改めてメンバー紹介。勿論、次曲タイトルも発表。次は、歌物らしい。

歌物の曲は、勿論、米川君が歌う。コーラス無し。
サンバっぽい要素も見え隠れしていた曲。
ちなみに、「Siesta」の意味を辞書で引いたら、「昼寝」という意味だった。
ボーカルマイクの音量が、小さいように感じた。
というのは、歌詞が全然聞えなかったから…。
この曲の時、健ちゃんは今迄の演奏と違い、譜面を食い入るように見ていた(様に感じた)。
譜面を見る目つきが今迄と違うというか、瞬きをあまりしていないように見えた。

この後、雑談タイムと称し、各メンバーの告知を行った。
永井さんは、告知はしない内緒の内容があるらしい。
鷹さんは、ライブの日にちをはっきり覚えておらず、その近辺と、締めくくる。
健ちゃんは、同会場にて、数日後にサマーセッションを控えていたので、その告知。
「夏だから、サマーセッション。安易でしたかね?」と口にしていた。
永井さんには、「まあ、良いけどね…」と言われる。
ちなみに、健ちゃんは、12月か1月に、
本会場でサマーセッション同様の事を行うかもしれないという事。
「それは、ウィンターセッションって言うの?」とまで、永井さんに言われていた。
米川君は、アコースティックライブを行うらしい。

ちょっと笑えた雑談タイムの後、永井さんの曲。
確か、これも聴いたことあったと思う。

この後は、アンコールの曲まで、米川君の曲。リズムのある曲が繰り広げられた。
米川君は、曲数が進めば進むほど、腰砕け具合と口の開き具合が激しくなっているように感じた。
2部ラストの曲前にもメンバー紹介を行い、2部ラストの曲。
メンバーは一旦ステージを去る。

アンコールは、タイトルが示すように、結構激しい曲。
演奏が始まってしばらくすると、米川君が奇妙な動きを突然取った。
「なんだ?」と思っていたら、ギターの交換。
いきなり、上半身を前に倒し、ギターのバンドを体から離し、
弦を下にしてそのままステージ上に置く。
予備のギターを身に付け、演奏再開。どうやら、弦が切れたらしい。
鷹さんのドラムもパワフルで、途中でスティックが折れた。
先の部分が、小さめな弧を描いていた(一瞬の出来事だったが、あれは折れていたと思う)。
かなりのパワフル感満載のアンコール。22:23終了。



4.さいごに

お客さんは思った以上に少なく、立ち見もなく、空間にかなり余裕があった。
永井さんのベース捌きを目の前にし、思わずじっと見てしまう事もあった。
健ちゃんは、キーボードに囲まれて楽しそうに演奏。最近、弾き語りが多かったので、
楽器に囲まれての演奏も、やはり見たい。ピアノも似合うが、囲まれているのも似合う。
米川君は、口をあけてしまうと、ちょっと間抜けに見えてしまうが、
まあ、陶酔しているということから、仕方ないかなと。
C−C−B時代には、こういう演奏をしたり、
今回聴いたような曲を書いたりすると思っていなかったので、少々驚いた。
プログレっぽい曲もあった。
ドラムの鷹さんは、「よく見ておいで」と
私がよくライブに良くバンドのパーカッショニストが言っていたので、その通り見てきた。
その言葉通り、良かった。ドラムはステージ後方にいるから、実際にはよく見えないのだが。
ライブは、とても、楽しめる構成だった。
ライブ時間は、1、2部を合わせると2時間20分程。
アンコール含めて全12曲。MCも少なめの構成だった。
この時間でこの曲数なので、平均すると1曲当たりは10分前後。
よく考えれば、割りと長目の曲の集まりだったという事になる。
ただ、どれも、長いとは思わなかった。
それだけ聴きごたえがあり、演奏の見ごたえもあったということだ。
ラストまで聴けたので良かった
(最近健ちゃんのライブはラストまでいられないことが多いし)。