たつやセッション
on 2002.5.18 at セシオン杉並

〜オリジナル曲多数のイカすライブ〜

<セットリスト>
※オリジナルは作詞・曲者記載

M1:SENKAWA DORI(曲:池田達也)

 M2:雨の白浜(曲:池田達也)

 M3:Spring Swing(詞・曲:村石有香)

 M 4:One Note Samba

 M5:Ciel(詞・曲:村石有香)

 M5:SERESTA

 M6:SNAP(曲:金子隆博)

 M7:ニューシネ マパラダイス

 M8:Bargain Sall(曲:金子隆博)

 M9:きっと夢を見ていた(詞・曲:光田健一)

 M10:優しい雨の中で (詞・曲:光田健一)

 M11:Cry’n Smile(詞・曲:光田健一)

 M12:夜櫻橋(曲:池田達也)

 M13:My Treasure (曲:光田健一)

EC:マシュ・ケ・ナダ

<メンバー>

B:池田達也 Pf・Vo:光田健一 Drs:村石雅行 
Vn:落合徹也 Sax:金子隆博 Vo:村石有香





1.はじめに

健ちゃんと古い付き合いである、池田達也さんのセッションライブ。

お知らせ当時、Saxは、山本公樹さんだった。お知らせ時点で、メンバー的に非常に楽しみだった。
残念なことに、公樹さんは、突然の耳の病気により、今回は不参加。

代りに、先日行われた、健ちゃんの南青山MANDALAでのライブに、ゲスト参加した金子さんが出演。

今回は、みっちー仲間の、友人を誘った。彼女の反応も楽しみ。

セシオン杉並は、区民センターと同一の場所にある。東高円寺駅から近い。

ホールはこじんまりとしていて、見易いし、きれい。
ロビーには、公樹さんからのメッセージが貼り出されていた。

入場時に配布されたチラシの束の中には、本日のセットリスト表が入っていた。

なお、基本的に本文章内において、達也さんの楽器は断りがない限りウッドベース、金子さんはテナーサックスの演奏。



2.本編

18:38、場内が暗くなり、ステージに有香さん以外のメンバーが登場。

イントロダクション的な印象だった、1曲目が始まる。達也さんのウッドベースが、最初に場内に響く。

ヴァイオリン、Saxの見せ場もあった。今迄聴いたことない様な、ヴァイオリンの響きに、単純に凄いと思った。

演奏後のMCによると、若かりし頃(練馬区江古田在住時)、千川通りにミュージシャンが集まっていて、その時の楽しさを表現した曲らしい。

1曲演奏後、ステージ前方に移動した達也さん。中央で、コケる。ネタだと分かっているが、笑ってしまう。

挨拶を交えたトーク。「いつも酒場で演奏しているから、ホールだと緊張するな」と達也さん。
公樹さんの事も、口にした。
最後の最後まで、出て欲しいと思ったけど、治療の事もあるし、2、3週間前に、代りに金子さんに出てもらう事にしたということだった。

ここでは、メンバー紹介も行った。落合さんと、金子さんは、自分の紹介が終わると、ステージを去った。

2曲目は、先程ステージを去った2人を除いてのピアノトリオ。バラードナンバーの「雨の白浜」。ちなみに、この白浜は、南紀白浜ではなく、千葉の白浜らしい。

ヴォーカルの有香さん登場。Drs村石さんの奥さん。金子さんも、ステージに再登場。
有香さんが、このコンサートの為に書き下ろしたという「Spring Swing」。女性が入ると華やかな印象になる。有香さんの声は、伸びやかな声。
演奏に入る時、「亭主、大丈夫?」と、村石さんに声を掛ける達也さん。このご夫婦、ユーミンのツアーで一緒に仕事をし、ご結婚されたらしい。「音を追えば金はつく」と、村石さんは達也さんに言ったことがあるらしい。

アントニオ・カルロスジョビンの「One Note Samba」は、村石ご夫婦と達也さんでの演奏。演奏前、「なんか、結婚式の司会者みたいだな」と口にする。
村石さんは、タンボリン(タンバリンではない)を手に、ドラムセットから離れ、ステージ前方に来る。達也さんは、エレキベースを抱える。

金子さん以外のメンバーがステージに揃う。次の曲も、有香さんの曲。だんなが留守がちで寂しいので、犬を飼ったらしいが、この犬が可愛くて仕方なくて出来た曲というのが、「Ciel」。
犬の名前が、そのままタイトル。ちなみに、フランス語で、「空」という意味らしい。こんなことを言うと、怒られるかもしれないが、なんとなく、昔私が大好きだったアニメ、「クリーミーマミ」っぽいと思った。
クリーミーマミが、歌いそうな雰囲気の曲(クリーミーマミというのは、アイドルで、歌を歌っていた)と思った。

ここで、有香さんはステージを去る。ステージには、B、Pf、Vn、Drsのメンバー。
「このセッションは、自分がやりたい曲を無節操にやりたいというもの」と説明した達也さん。
ちなみに、今ステージにいるメンバーについて、「皆芸大だ」とコメントしていた達也さん。「俺だけ芸大じゃないよぉ。あ、身代わり試験はやったけど…」と、暴露ネタも…。

「SERESTA」は、達也さんによると、演奏後に、「あの曲また聴きたい」「なんて言う曲ですか」とよく言われる人気の曲だそうだ。
「自分の曲じゃない所が残念だけど」と言っていたが、元々はクラリネットで演奏する為の曲として、PAQUITOという人が作った曲とのこと。
今回は、それをヴァイオリンで演奏するということだ。
ヴァイオリンの切なげな響きから始まるこの曲は、「人気高い曲」と言われるのが納得出来る物だった。ヴァイオリンとピアノがメインという印象も持てた。
そういえば、先日のマンダラにて、金子さんはクラリネットを披露したが、ここでもちょっとやってくれれば良いのになと思った。

ヴァイオリンの落合さんがステージを去り、Saxの金子さんが登場。
金子さん宅と、達也さん宅がご近所だというネタ。白金在住と聞いて、「金持ち!」と思ってしまうのは、私だけか(笑)。
金子さん宅は、スタジオ付きらしい。

「SNAP」は、ビッグホーンズビーで、ジャズを作ってみたいねと言って出来たとか。
軽快な曲で、健ちゃんの演奏もノリノリ。
そんな雰囲気が、腰を浮かせたり、椅子に足を乗せたりする行動に現れている。
勿論、皆軽快にリズムを取りながらの演奏。

「SNAP」の後、ステージを去る村石さん。
そんな彼を見て、「お手洗い?」と質問する達也さん。
「え?だってこれやるんでしょ?」と、村石さん。
この時達也さんは、段取りを1曲飛ばしていたのだろうか。
達也さんは、「この前(先日の南青山MANDALAでのことを言っている)2人でやったんでしょ?(これから演奏する曲のこと)」と、口にする。
ついでに、健ちゃんのMANDALAライブに出たことも、ちょっと口にしていた。「無理矢理出させられてさあ〜」と達也さんは言っていたが、本当は、「出させてよぉ」と達也さんが言ったらしい。

SAX、Pf、Bの3人で演奏するのは、「ニューシネマパラダイス」。
金子さんは、ソプラノサックス。
金子さんと健ちゃんの演奏は先日聴いていたが、これにウッドベースが加わると、また深さが増す。

ステージにフルメンバー出揃う。ここで、問題が(問題でもないか)。
落合さん、間違えての登場。達也さんに、「次の曲出番じゃないよね?え?やる事にしたの?」と言われる。
「あ〜」と、袖に戻る落合さん(しかも客席から拍手が)。
有香さんによると、「よしっ!と言って、先頭切って出たよ」。
「あいつ、気合十分だなぁ。嵐になる」と、達也さん。

11PMみたいな曲と紹介されたのは、「Bargain Sall」。
金子さんの曲。スキャットコーラス付きで、有香さんと健ちゃんの声が重なる。
先日は、金子さんと健ちゃんの2人だけでの演奏だったので、楽器が増えた分奥行き、幅を感じた。
「できちゃった結婚」で使われていたことも、話をしていた。

ヴァイオリンの落合さんが、登場。
達也さんは、「てっちゃん(落合さんのこと)は、よっぽどこの曲がやりたかったのかな」とコメントする。
健ちゃんには、「本当は、喋りたくてうずうずしたでしょ。もう、適当に突っ込んでくれればいいのに」と口にする。次は、健ちゃんの曲。

ボサノバ調の「きっと夢を見ていた」。久し振りに聴いたような気がする。金子さんはフルート。
ヴァイオリンとフルートが凄く良く合う。かっこよさを増していた。
健ちゃんの声が、響く。有香さんの声が、コーラスで重なる。

ピアノで繋ぎ、ノンストップで、「優しい雨の中で」。
達也さん、落合さん、健ちゃんの3名での演奏。アコースティックな雰囲気を漂わす。

再度全員登場。健ちゃんは、「僕だけ1回休み。あ、達也さんは休みなしか。ご苦労様です」と口にする。
来週土曜日に行われる、健ちゃんのライブの話題が出る。
達也さん、「俺も出たいな」と一言。「え?出る?ホントに出る?」という展開。
このライブにも行くつもりなので、この展開に、より一層の期待が膨らむ。

「Cry'n Smile」は、全員での演奏。
村石さんのドラムの出だしが、かっこいい。パワフルドラム炸裂。
有香さんのコーラスも良い。ヴァイオリンもかっこいい。達也さんは、エレキベース。
メンバーの持ちまわしソロもある。金子さんのSax、達也さんのベース、村石さんのドラム。
Saxは早吹き(と言う表現はあるのか?)、ベースは早弾き(チョッパーベースも良かった)、ドラムのパワフルさ。客席からそれぞれに対して、拍手が沸き起こる。
村石さんソロの時は、達也さんと有香さんだけが、ステージ上で村石さんを見守るという構図。

有香さんを除いたメンバーで、「夜櫻橋」。
達也さんのトークからは想像できない曲(笑)。

本編ラストは、全員で「My Treasure」。
15年前に、達也さん、健ちゃん、村石さんの3人が新宿PIT INNで演奏していた曲。
「今再び同じステージにいられて嬉しいね」ということで、選ばれたのだろう(トークからの推測)。
金子さんは、ソプラノサックス。
ピアノ、Sax、ヴァイオリンのユニゾンが絶妙。
何度かライブで聴いているが、聴くたびに味が違う。やはりこの大曲、演奏時間も長め。

最後に、メンバー紹介を行い、本編終了。20:44。



3.アンコール

メンバーがステージを去って、1分くらいだろうか、達也さんステージに登場。
メンバーを1人ずつステージに呼び全員揃える。

アンコールは、「マシュ・ケ・ナダ」。
メインボーカルは、有香さんと健ちゃん。
金子さんは、コーラスで加わる(勿論Saxも吹く)。
有香さん→健ちゃん→健ちゃん&有香さんというように、持ちまわしボーカル。
達也さんは、エレキベース。
曲紹介時に、「オバ オバ オバ」と入るんだけど、「ん」とかつけないようにねと達也さん。
それを、有香さんに向って言うので、「ひどいよ。じゃ、『オジ』って言っちゃうよ」と反撃される。
曲に入る前は、「オバ」という名字と「オケ」という名字の結婚式で司会者は、「ただいまから、「おばけ」と「おけけ」の結婚披露宴を開始します」と言うんだよという〆で演奏開始。
「それで行っちゃう訳?」と言われる達也さんだが、演奏開始。
言われてみれば、どちらの言葉も歌詞に入っている。
ラストは、盛り上がりナンバーで締めくくる。
そういえば、1部分、「オバ」を「オジ」と歌っていた。
しかし、この曲を聴くとスタレビ時代、健ちゃんがクネクネ踊りながら歌っていた姿を思い出す。

笑顔でメンバーがステージを去り、20:55頃終了。




4.さいごに

実に楽しいライブだった。

会場も程よくこじんまりとしていて見易い。
席は、好きな場所を選べたらしいし(オフィスツールに予約した時に、右側、センター、左側、どこがいいですか?と訊かれたらしい)。
結構見易い座席だった。全体も見渡すのにちょうど良かったし。
カバー曲メインなのだろうかと思っていたら、メンバーのオリジナルメイン。
ヴァイオリンが入ると、アコースティックっぽいのかなと思っていたら、そうではなかった。

ヴァイオリンといえば、ギターの様に構えて(ウクレレの様にと言った方が良いのだろうか)指で弾く奏法。
これをなんと呼ぶのかわからないが、この音もかっこよかった。
ピチカートではないと思う。音の感じが違ったから。
ギターを奏でているような、弦の響き。こんな方法もあるのか思った。

達也さんは面白い人だろうという想像はあったが、展開の仕方が独特な感じ。
ダラダラしていそうで、実はしていないというような、話の持って行き方。
下ネタは、どうしても喋りたいのかと思った。要所要所に持ち出す下ネタ。笑ったな。
「皆芸大じゃん。僕は、芸は芸でも、新宿2丁目の…」と流すように、口にするところも面白かった。
そういえば、先日の健ちゃんのMANDALAライブで金子さんが歌ったので、「いいな〜。金子さん歌ったんでしょ。歌いたいな〜」と言ったら、「だって、金子さんは上手いもん」と、健ちゃんに言われた達也さん。
それでもめげずに、「今度「Ciel」歌う」と口にする。「Ciel」を達也さんが…。イメージできない(可愛い感じだからさ、曲が。)。

今回誘った友人も、楽しんでくれた。健ちゃんのメインボーカルを初めて聴いた彼女だが、「歌上手いね」と言っていた。

今回の席からは、健ちゃんのピアノを弾く姿を見ることが出来たが、猫背な健ちゃんが、背筋伸ばして演奏。
椅子との高さの関係からそうなるのか、無意識レベルでそうなるのか分からないけれど。
ずっと姿勢良いなと思っていた。
健ちゃんは、ピアノを一心不乱に弾く姿が似合う。
健ちゃんの姿を斜め後ろから見ていたが、背中から「一心不乱です。のめりこんでいます」という雰囲気を発していたように思う。
今回は、手の動きも見ることが出来た。ピアノに映し出される、手の動きも見てしまうが。

セットリストを配布してもらえたのは、ありがたいな。
開演前は、これを見ながら、「あ、これやるんだ」等の話もした。

公樹さんの姿も見たかったけど。また皆でやって欲しい。次回は公樹さんも加えて。

帰りは、ロビーで友井音楽事務所のボーカリストのともちゃんに遭遇。久し振りにあったともちゃんは元気そうだった。

そして、山形地酒を多数扱っているお店で、酒を飲み家に帰った(この店美味しいし、値段も高くない)。