及川光博 ’99 ツアー「私がおじさんになっても」
6月12日:NHKホールレポート
〜オペラグラスで客席拝見!!〜
セットリスト M1.今夜、桃色クラブで。 M2.ゴキゲンだぜ! M3.名器 M4.ロリータの罠 M5.僕のゼリー M6.血管と白夜 M7.フィアンセになりたい M8.君がいなくても M9.ペンフレンド M10.その術を僕は知らない M11.三日月姫 M12.バラ色の人生 〜アンコール(第2部とも言う)〜 トーク.#恋と哲学の小部屋(いわゆる質問コーナー) M13.死んでもいい M14.S.D.R. M15.求めすぎてる?僕。 M16.悲しみロケット2号 |
<モンテカルロス> KG(Key)、まっち(Bass)、ヨーカン(Sax.Tp.Per)、 大ちゃん(G)、タっくん(Dr)、ヒロリー(Key)、リエ(Cho) |
本ツアーが始まってから早1ヶ月。今回は、NHKホール初日の模様をお届けする。
会場周辺には、相変わらずのダフ屋の列。はっきり言ってものすごい数だ。このような光景からも、みっちーチケットの入手困難さが伺える。
会場に入り、初日の千葉公演では記入することのできなかった、「恋と哲学の小部屋」用の用紙に、みっちーへのメッセージと質問を記入した。「読まれたら嬉しいな!」と、ちょっと(いや。だいぶか?)期待しつつ、記入していたのは言うまでもない。
開演時間10分程前に、座席についた。今回は、2階席の12列目。相変わらず、後ろのほうだが、割と見やすい位置だった。ステージ上の表情等は読み取れないが、全体の構成が分かる。1階の客席の様子がわかるというのが、2階席以上の特徴だと思う。そう思えば、上の席も楽しいもんだ(しかし、やはり1度、前の方で観たい)。
開演のアナウンスが流れた。どうも、一風変わったアナウンスだ。学園祭前日の、バンドリハーサルというのがコンセプト。題して、「逃げ出せ青春!」。開演すると、流れてきたのは、「モルダウ」。そう、合唱曲にもなっている、あの曲だ(ちなみに「ボヘミアの川よ〜モルダウよ〜♪」という歌詞)。「何でこの曲?」と思っていると、「下校の時刻となりました。明日はいよいよ学園祭当日です。準備をする方は、夜まで残るよ届をだしてね。らぶ!」というアナウンスが(こんなような内容。ちなみに正確な内容ではない)。この演出方法に笑っていると、「自分が一番次〜男♪」と、「だんご3兄弟」のメロディーで歌いながら、学ラン姿のみっちー登場。客席から大きな拍手と、歓声が発生。今回の役どころは、留年12回目の高校生“まほろばシロー”君。生徒会長兼学園祭実行委員長だ。「誰がなんと言おうと、僕は18歳だ!!」という、みっちー。客席から「え〜!!」という声も。そんなやり取りがしばらく続き、バンドメンバーモンテカルロス登場。勿論彼らも、制服着用。りえベイベーの、セーラー服はやけに色っぽかった。メンバー紹介も交えつつ(といってもみんな“えんこちゃん”や“番長”、“からまわりくん”などの役名)、しばらく、すごく楽しいやり取りが続く。ヤンキーのまっちは、「うっるせ〜んだよっ!」と発するし(やけにあっていたけど)、「っていうか〜、委員長〜かなりまじむかつく〜」と言うりえベイベー。客席からは、笑いが発生。
さて、いよいよリハーサル開始。「今夜〜」が、軽快に始まった。客席も総立ちで、一緒に振りを付けて踊る。間奏部で、みっちーは、制服を脱ぐ。その下には、ピンク色の衣装。客席から「お〜!!」と声が!制服を脱ぎ捨て、踊って歌うみっちー。続いて、DA PUMPの曲、「ゴキゲンだぜ!」。この曲の間奏部に、メンバー紹介を含める。なんと言っても目玉は、ヨーカンさん(個人的にはヨーカンさんが、すごく目立っていたと思う)。「僕ヨーカン!かに座〜♪」と、ご存知、みっちーのテーマ(勝手に命名。本当はなんて言うんだろう)に乗せ、軽快にステージを動きながら歌う。ヒロリーは、チェホフに制服を脱がせてもらい、りえベイベーは、色っぽく制服を脱ぎ捨てる。ちょっとキュートな振り付けもあり、カバー曲ながらも多いに盛り上がった。はっきり言って、場内のボルテージはとどまることなく、上っている様だった。
「自信を持ってお届けするすご〜くエッチな曲。」と紹介された、「名器」。そういえば「ここはNHKホールだけど、きっとNHKじゃ放送されない曲だね。」とも言ってたな。ファンクな曲調の「ロリータ〜」。間奏部では、ヒロリーの、JAZZ調ピアノが聴き所。こういう旋律は、個人的にとても好きだ。「僕の〜」からほぼノンストップ状態で始まる、「血管〜」。千葉で聴いたときとアレンジが違っていたように感じたが、その辺は定かではない。不安な音を、醸しだしたイントロ。その後、力強いドラムが入り、みっちーの声が。これを聴いた時、光田健一氏のライブ「PLAY
THE MUSIC!」で、光田氏が話していた不安な音についての説明を思い出した(詳しくはライブレポート参照)。そして、個人的に大好きな、「フィアンセ〜」。この曲は、本当に生で聴くと素晴らしい。Saxの音にもほれぼれするし、本当に曲にグッと引き込まれる。何度も生で聴きたい曲だ。
少しMCが入り、大人の時間、いわゆる歌を聴かせる時間に入る。みっちーはいすに座って歌う。ここでの曲は、「君が〜」と「ペンフレンド」の2曲。曲数は少ないが、心に残る歌い方で、インパクトは強い。「ペンフレンド」に関しては、今回のアレンジがすごく良いと思う。アコースティックな雰囲気を、存分に醸し出した作り。ピアノの音と、アコギの音が心地よい。最後の方では、これにドラムが入り、テンポも上がる。アップテンポになる前の間奏部分で、既に客席から大きな拍手が。本当に拍手を送りたくなる、雰囲気なのだ。そして、みっちーは、ボディランゲージで、客席に立つように指示。まるで、この曲がラストナンバーのような雰囲気。上手く言葉で形容できないが、本当に素晴らしい空間が形成されていた。
その後、雰囲気を一転するがごとく、「その術〜」と「三日月姫」が演奏。本編ラストは、ステージ上に風船をちりばめ、ロマンティックな雰囲気を演出した、「バラ色〜」。千葉と違ったのは、タキシードを身にまとったダンサーが登場したこと。みっちーの周りを取り囲み、踊るダンサー。ベイベー達も、サビの部分は一緒に踊る。みんなで楽しみましょう!というような感じ。みっちーも、途中マイクをおいて、歌わないで一緒に踊ったりと実に楽しそうだった。メンバーをステージに残し、エンディングで、みっちーは一足先に、ステージを去る。モンテカルロスは、曲が終わると、一同ステージ中央に集まり、客席に向かってお辞儀。中央はりえベイベーだ。大きな拍手に包まれ、メンバーもステージを去った。
客席からは、「みっちーチャチャチャ♪」のコールが起こる。しばらくすると、場内に「恋は水色」のメロディーが流れ、白スーツに身を包んだ、みっちー登場。チェホフはじめ、ツルゲーネフ、ゲーテと名づけられたスタッフが、テーブルといすをセッティング。「ラジオ番組のレギュラーを、1本も持っていない僕。話をしたくて作ったコーナー。」と前置きをして始まったのが、「恋と哲学の小部屋」。このコーナーで,開場時にベイベー達が記入したメッセージや質問が読まれる(どうやって選ばれるのかは、千葉公演参照)。さて、コーナー最初の質問は、「男の人が結婚を考えるときってどんな時?」というもの。これに対して、「最近こういう質問多いんだけど。結婚考えたことないので分かりません。以上」とみっちー。最も面白かったのが、「きつねどんときつねそば。どっちが好き?」という質問。これで最後にしようと決めて選んだものが、これだった。みっちーは、うどんを選択。「でも両方ともきつねなんだよね。たぬきじゃないんだよね。」とも言っていたので、みっちーはきつねよりたぬきが好きなのだろうか。結局、「これじゃしまらないので、もう1枚選ぼう。」ということで、最後に選ばれたのが、「友達にエレガントとは何か教えて下さい」だった。みっちーは、「そう。こういうのじゃなくっちゃね。」と一言。そして、「エレガントというのは、なにも着飾ったりすることじゃないんだよね。そう。ベルばらの世界(というようなことを言っていた)」と回答した。相変わらず軽快なトークと、みっちーの人間性を垣間見るコーナー。こういうのを聞いていると、みっちーは真面目で、考えがしっかりしている人と、印象を持つ(ここで紹介したのは、真面目部分が出ていないが、考えをしっかりと持っている部分を垣間見せる、話を交えていた)。
コーナーが終了し、華麗に、ステージを去るみっちー。再び、「みっちーチャチャチャ♪」のコール発生。数分後、メンバー登場。続いて、蘭ちゃん登場!千葉公演同様の、なが〜いフリンジ付きの衣装。「花椿蘭丸で〜す!」と、みっ…いや、蘭ちゃん。ベイベー達の蘭ちゃんコール。曲の前に重大発表が!なんと、蘭ちゃん、次の3rdアルバムで、終わりということ。でも、要望が高ければ、ステージには登場するかもと一言。蘭ちゃんファンも多いだけあり、会場のあちこちから、「え〜!!」という声が発生。一通りのお話が終わったところで、お待ちかね、フルコーラスみんなで踊ってしまう、「死んでもいい」。ポンポンが、綺麗にゆれる。ステージをよく観ると、りえベイベーだけでなく、ヒロリーやヨーカンさんもポンポンを持っていた。ベイベーもステージのメンバーも楽しそう。今回初めてポンポン付きで、参加した私。このポンポン。実は、去年既に手元にあったが、去年のツアーではこの曲がなかったので使わずじまい(野外イベントも行けなかったので)。やっと、1年越しの念願かなって、ポンポンデビュー。非常に楽しかった。
キュートにみんなで踊ったあとは、「S.D.R」。今回の間奏部での振りつけは、いつもの様に、頭上で左右に手を振り、「きらきら〜きらきら〜(う〜ん。なんと表現すれば言いのだろう。昔のジャニーズ系の踊りにありそうな振り)まわしてまわして(片手づつ)、ポー!」(こんなんで通じるのだろうか。無理だろうなぁ。)だ。ちょっとだけ練習で、即本番。ステージの端から端まで動き、ベイベー達の動きを確認するみっちー。なんだか相変わらず、変な振り付けだが、妙に楽しいこの瞬間。しかも変な振りでも格好良く決まってしまうのが、みっちー。不思議だ。そういえば、振りつけタイムの前に、大きなボールが登場(前回千葉公演の時、「バラ色で〜」と書いたが、どうやら、間違えだったらしい)。客席に落とし、前ベイベーは、ボール遊びもできた。ダンスタイムで盛り上がったあとは、やはり盛り上がり楽曲の、「求め〜」。みっちーの飛び散る汗が、とても綺麗(照明があたって光るのだ)。多いに盛り上がり、みっちーとメンバー退場。
再び、みっちーコールが起きる。そして、メンバーとTシャツ姿のみっちー登場。「ねえ。もう8時34分だよ。もう終わりね!」とみっちー。チェホフに、「悲しみロケット1号」と告げ、ギターを受け取る。ラストナンバー「悲しみロケット〜」演奏。間奏部では、「イエ〜イ♪」や、ベイベーに名前を聞いて、それを使った(今回は「あけみ」さん)コールアンドレスポンス(勿論音程付き)。ステージとベイベー達のやり取りが、楽しく続いた。そして、ベイベー達の、「みっちーの!」も、ばっちり決まり、非常にボルテージが高い状態で、公演終了。歌い終わったあと、みっちーは、酸素ボンベを取り出し、「最近さ、お世話になってるの。いいよこれ。新潟でさ、酸欠で倒れちゃって。」と、にこやかに言った。そして、「酸素♪酸素♪」と言い、ボンベを口に当てた。最後に、ベイベー達に大きくてを振って、ステージを去った。
誰もいなくなったステージに向かって、ベイベー達は大きな拍手を送る。ステージの幕が降り、薄明かりのステージに、赤く心臓(?)のモニュメントが照らし出される。そして、ステージの照明が完全に消え、モニュメントの灯かりだけになる。実に最後の最後まで凝った演出だ。この最後の演出を、見届け、ベイベー達は出口に向かった。
相変わらずの楽しいトークと、観せて聴かせるみっちー。コンサートパンフレットにもある、詩の朗読も、とても良かった。どれを取っても良い内容。客席から投げかけられた言葉(2,3階席の声にも応える)を基に、トークを繰り広げたりもし、本当に1日限りの“生もの”というのを実感させられる。特に印象的なのが、オペラグラスで客席を見渡す行動。これは、みっちーならではと思った。ちょっと簡単に、この出来事を紹介しよう。「はっきり言って、3階ベイベーはここから見えません。」とみっちーが言った時、「え〜!!」と3階ベイベー。するとみっちーは、「じゃあさ。オペラグラス頂戴よ。」と一言。それに応じて、前ベイベーが、みっちーにオペラグラスを渡した。「きゃくで〜ん!」というみっちーの声と共に、客席に灯かりがともる。オペラグラスで、上の方を見渡し、オペラグラスごしに、ベイベーと目を合わせたりしていた。そんな時は、「オペラグラスでにらみ合っちゃった。」と一言。本当にその場のノリで、ベイベーとやり取りを交わす。こういうみっちーの世界が、とても好きだ。小さなラブハウスで行っている、ライブのような雰囲気さえ感じられる。これが、みっちーの魅力と言えるだろう。
明日の、本会場最終日公演(といってもこの会場での公演は、2daysだけど)もとても楽しみ。初生みっちー体験の友人も予想以上の楽しさだったようで、ベイベーへの道を1歩踏み出した。
さぁ。明日もはりきって参加するぞ!(「明日公演中止になったらごめんね(体力的な意味で)」とみっちー言っていたけど、そんな心配はきっと要らないでしょう。がんばれ!みっちー!!)