及川光博 独演会「うたかた。」 

於 NHKホール 2003年2月9日(2公演目)

〜衣装のイメージは「竜宮城」〜



<セットリスト>


M1:流星 
M2:月下美人 
M3:三日月姫 
M4:まるごとフルーツ 
M5:ロリータの罠 
M6:理想論 
M7:ラヴソング 
M8:君がいなくても 
M9:展望デッキ 
M10:ベストフレンド 
M11:シャンデリアラブ 
M12:悲しみロケット2号 
M13:強烈ロマンス 
M14:サンクチュアリ 
M15:求めすぎてる?僕。 
M16:背徳王子のテーマ 

EC1:ヘブンな気分 
EC2:死んでもいい 
EC3:ココロノヤミ 

WEC1:バラ色の人生 
 

<バックバンド 「シャンデリアス」>
G:原田喧太 Key:佐々木真里 Dr:阿部薫 B:TOKIE 
Cho:伊藤理枝 Per:スティーブ衛藤

始まり:18:06 本編終了:19:45 全終了:20:45

1.はじめに

昨日に引き続きの、NHKホール公演。1週間に3公演もみっちーのステージを見るのは、久し振りだと思う。今回は、まあまあの席。


2.本編

いつものように、始まる。今回も、みっちーの登場と供に、ベイベー達が立ち上がる。この時に気付いたが、みっちーの登場は、今まで、「セリ」で上がってきていると思っていたが、どうやら、背面の階段を使って、登場しているようだ。

「三日月姫」で、「一緒に行こう」という言葉に、大歓声の客席。イントロ時での客席の大歓声は、曲の一部のようになっているといっても過言ではないような気がする。

最初のMCは、盛り沢山な内容。みっちーの歌が良かった。MCの始めは、「最後の曲です」と言って、「愛のメモリー」をア・カペラで歌う。しかも、最初のフレーズを歌い、途中を「中略」と略し(勿論「中略」と発して)、おなじみのサビ。松崎しげるばりに、熱唱。実際のキーを下げて歌っていたみっちーだが、途中で、実キーになってしまい、「あ、キー間違えた」と、歌い直す。このトークスタートから察すると、非常にノリノリのみっちー。

この後も、ご機嫌振りを発揮。続いて、「サザエさん」を歌う。これに、真里さんがKeyを重ね出した。すると、他メンバーも加わる。みっちーは、「ハイ!皆で一緒に」と、なんだか、歌のお兄さんっぽい誘導(笑)。結局、1番を全部歌う。会場の雰囲気は、子供番組のようだった(笑)。正直、「なんで、サザエさん?」と思っていたが、この後のトークで気付いた。「あ〜日曜日だからか」と。今思うと、丁度「サザエさん」が放送している時間だ。

みっちーは、日曜日が休みの時の過し方を話す。過ごし方と言っても、TV模様。「日曜日がお休みの時はね、『笑点』を見て、『ちびまるこちゃん』を見て塙君に学び、『サザエさん』を見て穴子君って凄い顔だなって思い、『からくりテレビ』を見るの」と。そういえば、毛玉のついたスウェット着て…と言った時に、ベイベー達が、「え?そうなの?」的な反応を示したら、「嘘嘘」と、笑いながら言い直していたみっちー。

日本語が最近変だねという話も。「癒し系」という言葉が、去年はやったねというところから、始まった。みっちーは、井上陽水さんのライブをTVで見て、癒されたとも話をした。みっちーが嫌いな言葉は、「ぶっちゃけ」らしい。「だいたい、なんで、『ぶっちゃけ』の『け』で、口を曲げて言うの?エレガントじゃ無いよ」と説明。「○○系」、「逆に(逆のことを言うわけでは無いのに使う時)」、「○○みたいな?」もあまり好きじゃないらしいが、「みたいな」は、「僕もたまに使うけど。便利だから」と言っていた。変な日本語を使うインタビュアーには、説教もするらしい。これだけ話をしておきながら、前振りだったらしく、みっちーは、この内容をまとめた。「っていうか〜逆に〜ぶっちゃけみたいな〜」で、前振りを締める。それにしても長い前振りだ。 本日の、キャッチコピーは、「心はいつもストリッパー」。これを口にする前に、「裸に舞い踊ると書いて『ラブ』」と、口にしたが、噛んでしまい、言い直し。

これだけの時間を費やして、ようやくメンバー紹介。スティーブが笑顔を振り撒いているので、「何でそんなに笑顔なの?(笑)」と、みっちーに言われる。スティーブは、今日の一言として、「骨折」と口にしたが、意味不明。後日、喧ちゃんのHPにて、この謎解明(簡単に言うと、喧ちゃんが自身の骨折に気付かずにいたといこと)。メンバー紹介の時だったか、衣装についての話をしたのは。みっちーの説明によると、「『宇宙』と『人魚姫』をリンクさせたくて考えたのが、『竜宮城』。だから、この衣装は、『竜宮城』のイメージ」。「あ〜」、「へ〜」等の言葉が客席から発生。「常人が考え付かないことを考えるのが天才さ」とも、みっちーは言っていた。確かに、その発想はなかなか思いつかないように思う。

昨日同様、ベイベー達に役割が与えられた。男子には、昨日は無かった、「半魚人」という役割が。男子の声が多いので、「2003年の目標は、男率20%!」と、みっちー。男子の声は、かなり響いていた。

「ラヴソング」の後の、Pfソロは、昨日と同様「君だけに」。昨日より、ざわつきは少なかったように思う。

「今夜のポエム」は、「続・欲望図鑑」より「笑いあってから3秒」。次の曲の「君がいなくても」の歌詞、「僕なら上手く笑えるさ 君がいなくても」と、きれいにリンクしている内容。流れるように、すっと曲に入る。この曲の中奏部でみせた、無理に作る笑顔のみっちー。曲中演技というべきだろうか。悲しみの中で笑顔を作るという、そんな表情。これがより、歌に力を添えていたように思う。

バラードの後のブロックでは、「サンクチュアリ」が追加された。この曲のイントロで、「おっ」と思い、曲差し替えか?と考えていたが、差し替えではなく、追加だった。「求めすぎてる?僕」では、昨日同様、「ここ噛んで〜!!」と。あと、「あなごです」と言っていたか。お尻を触らせないのは、今回のツアーで統一するのだろうか。みなぎる熱気の中、本編終了。


3.愛と哲学の小部屋

みっちーは、ステージに登場すると、ステージ上を走って、袖に消えた。そして、「何座ってんだよぅ」とみっちーの声が。これにより、みっちーと呼ぶ声が大きく響く。みっちーは、再度ステージに登場し、袖に消えようとするが、ひょっこり顔出して、にこっと笑顔で、ステージ中央に。「途中で宇宙に行きそうでした。幽体離脱」とみっちー。ハイテンション振りが、この言葉から察することが出来る。「お集まり頂き、ありがとう」と、お辞儀をするみっちー。

「愛を投げ合う循環。言うなれば、『循環器系』」と、軽快にトークを進める。「昔、王子系って言われていた僕。王子系って何?っていう気もするけど。『嘘とロマン』が、香港で発売された時ね(ジャケットは違うらしい)、向こうのインタビューで、『あなたはなぜいつも脱ぐのですか?』と聞かれたことがあったの(笑)。それからね、CD屋のお勧めコーナーで、『Japanese Prince』とあって、それは、『おいおいだろ〜』って思って、それで王子辞めたの。これが真相(笑)」と、驚きの真実を口にする。でも、嘘(笑)。美輪さんと一緒に出た、「毛皮のマリー」。この時、何かの記事で、美輪さんとみっちーを合わせて表現した、「○○系」が良かったらしい。「妖し系」と、書かれた記事タイトル。これは、みっちーにとって、最も良かった、「○○系」だったらしい。笑ったのは、「妖怪の『妖』と書いて、『妖し系』」と説明したこと。何も、妖怪の「妖」と、説明しなくても…。

初心者への愛哲コールの指導を行った後、チェホフ登場。この時、オープニングでのテロップの話。「僕の名前とかで、拍手が起きるでしょ?でも、チェホフの時は、笑いが起きるのね。まあ、これも狙いだったんだけど」と、みっちー。そして、質問用紙に手が伸びる。

1つ目は、「FCの海外ツアーは、なぜラスベガス?」。
やばいの引いちゃったなという雰囲気で、みっちーがトークを展開。「フランスはね(みっちーは、ベイベー達と行ってみたいなと、会報で以前話していた)、高いのね。勿論候補に有ったの。でもさ、行くんだったら、ヴェルサイユ宮殿貸切たかったのね(と、ここで客席から笑い)。え?だって、そう思うでしょ?やっぱり、『ならでは』の事をやりたいんだよね。それでね、これは、さすがにいくらベイベー達でも無理だろうと思って、とりあえず、ラスベガス(笑)。本場のショー見たりね。分りやすいじゃん、キラキラしていて。ギャンブルギャンブル!って、僕は,ギャンブルやらないよ。だってほら…」と、「抱かれたい男」をワンフレーズ口ずさんだみっちー。「この不景気でべガスっていうのが、みっちーらしいでしょ?」と、言い切ったみっちーだった。

2つ目は、「付き合っている2人には、Hは必要?」。
付き合うってどういうこと?という、テーマから展開したみっちー。考えれば考えるほど、「付き合う」っていうのは、難しいと説明。「小学生とかって、女の子と仲良いと、『キザ男』とか言われていじめられるけど。大人といわれる男女には、Hは付き物。求めすぎてるのね、男子は。だから、この質問をしたベイベーはあきらめないと。というより、僕は嫌(Hが無いのは)。好きなら好きで良いじゃん。やりたいならやりたいで良いじゃん。素敵な恋をしてね」と、男の本音を交えて回答。

3つ目は、「時代劇の時の下着は?」。
「勝負パンツの上に…」と、名称が浮かばず、「なんて言うんだっけ?ほら、ステテコじゃなくて」と、客席に聞いたり、チェホフに聞くみっちー。ベイベーから、「さるまた!」という解答。ということで、みっちーは、さるまたを着用していたと言う。元々は着用していなかったらしいが、殴られるシーンで、勝負パンツが何度も着物の間から見えてしまい、NG多発。その為、その時から、さるまたを着用したらしい(嫌々だったらしいが)。ここで、大河ドラマネタ。「部活みたいで、楽しかったね。けんだま大会とかやって。ななぴょん(松嶋菜々子)に、負けたの。上手いんだよ、あいつ」と、みっちー。

4つ目は、人生ネタ。「何もしないで、来てしまった。このままずっといたらどうしよう…」というもの。
みっちーは、鋭く答える。「甘えるな。何もしていないって、なんかしているだろう。今日ここに来ているだけで、何かしているでしょ?不安の無い人はいないんです。不安が無いように見える人だって、そう見えるだけで、実はもろかったりする。しっかりと鏡を見て、自分と向き合おう」と。最後は少し、鋭く答えたみっちーだった。


4.アンコール

メンバーがミッチーに呼ばれて再登場。スティーブの登場に、場内から笑いがこぼれる。彼の衣装が、凄い。彼だからこそ出来るのか?!と言わんばかりの格好。短パン仕様の上下つながった昔の女性が着ていた水着の様な衣装、足には七色のペインティング。そして、水泳ゴーグル。みっちーも、彼を見て笑う。「これからのステファンの衣装が楽しみだ」と、コメントしたみっちー。この衣装に失礼ということで、客席を立たせる。「OKですか?」のやり取りを経て(みっちーは、スティーブが気になるようで、彼だけ名指しで行った)、「ヘブンな気分」へ。

「ヘブンな気分」は、カウントダウンの時と同様に(多分)、小さく手拍子から行った(重ねる指の本数を増やして最終的に5本の指での手拍子にする)。これを行う際に、元々響いていた手拍子を止めるように手振りで指示したみっちーだが、それに対する反応が鈍かった。みっちーは、後ろを向いて水を飲みながらもこの仕草をしていたが、もどかしかったのだろうか、背中から少し、イライラモードが伺えた(といっても、そのモードはすぐ消えたが)。「Aha〜」の部分では、「ちょっと〜色っぽくないよ〜。『Aha』だよ。別にさ〜西川峰子の『ここ噛んで〜!』って、言っているわけじゃないのよ」とも。

この曲の後、袖に向かおうとするみっちー。「みっちー」の声に、袖付近で、笑顔で振り向き、「今の気分は?」と、「死んでもいい」に展開。2番では歌詞を間違えて、「間違えた〜!」とみっちー。メインパートを客席担当として、客席にマイクを向け、みっちーは、輪唱部を歌う(笑)。盛り上がっている客席の波に、「凄い」を連発するみっちー。最前列ベイベーを1名、ステージに上げて、ステージから見える客席を見せる。投げキッス爆弾も行った。

最後、聴いて下さいと、「ココロノヤミ」。が、この紹介の時、またしても、噛んでしまい(今日は噛み過ぎ)、締まらなかったため、再度落ち着いて締めた。

ダブルアンコールは、「バラ色の人生」。拍手と歓声で溢れる客席を静かにさせて、「ありがとう!」と生声でみっちー。そして最後は、「LOVE!」と皆で言い、ステージの幕は降りた(この後、カーテンコールだったと思う。でも、カーテンコールの時にやったかも)。


5.さいごに

ダブルアンコール迄の間が、長かった。正直なところ、今日は、ダブルアンコールは無い?と、思っていた。そんな最中に、「バラ色の人生」のイントロが聞こえた。

みっちーは、とても楽しそうだったし、私も楽しかった。相変わらず、よく、色々な言葉が飛び出るなと思う。「循環器系」の発想も良く出るなと。キャッチコピーにしても同様。

衣装は昨日と同じ。メンバーは微妙に違った(アンコールで。といっても、真里さんとりえちゃんの衣装がちょっと違うくらい。セクシーということ、色はなにも変わらない)。

今回の席も通路側で、ここまでは全部通路側。このあとは、通路から離れるけれど。通路側は、結構好きなのだ。アンコール前にトイレも行きやすいし。踊りやすいし。L7列で、真中くらいだったし。理枝ちゃんがとても良く見えたし。みっちーと、目も何度か有ったような気がする(と、思うのはいつものことだけど(爆)まあ、ライブに行くにはそう思うことも大事かと)。

みっちーのテンションは昨日より高かったように、見うけられた。