及川光博 独演会「うたかた。」
於 NHKホール 2003年2月8日(初日)
〜心をぎゅっと抱きしめる〜
<セットリスト> M1:流星 M2:月下美人 M3:三日月姫 M4:まるごとフルーツ M5:ロリータの罠 M6:理想論 M7:ラヴソング M8:君がいなくても M9:展望デッキ M10:ベストフレンド M11:シャンデリアラブ M12:悲しみロケット2号 M13:強烈ロマンス M14:求めすぎてる?僕。 M15:背徳王子のテーマ EC1:ヘブンな気分 EC2:死んでもいい EC3:ココロノヤミ WEC1:バラ色の人生 <バックバンド 「シャンデリアス」> G:原田喧太 Key:佐々木真里 Dr:阿部薫 B:TOKIE Cho:伊藤理枝 Per:スティーブ衛藤 始まり:18:07 本編終了:19:45 全終了:20:35
おとといのゲネプロ公演から、1日あいての初日。ステージで、みっちーが、「初日なんだか2日目なんだか…」と話をしていたが、まさにそんな感じ。一体どっち?と思わなくも無いが、まあ、初日は、本公演と謳っているのだから、今回からなのだろう。
今回の席は、1Fの一番後ろ。とは言っても、思ったより、ステージは遠くなかった。やはり、上の階の方が、ステージは遠いのねと、改めて実感(上の席のほうが本会場での経験は多い)。通路側でラッキー!と思っていたら、関係者の招待客が通路に並び、少しうざったい(苦笑)。
ゲネプロ公演で聴くことが出来なかった、「抱かれたい男」は、今日はやるのか?!という思いも胸に秘めつつ、参加。果たしてその結果は如何に?!
2.本編
18:07、ゲネプロ公演と同様に、ステージの幕が上がる。波の音がかき消されるくらいに、ざわついていた会場が、みっちーの声と供に、静かになる。メンバーの名前が出ると、みっちーのところで拍手。チェホフのところで笑い(これは座間と一緒)。理枝ちゃんの所でも、みっちーと同じ位の拍手が有ったか。そして、「流星」へつながる。
みっちーが、セリから登場すると、座っていたベイベー達が立ちあがる。これは、座間とは大きな違い。座間では立たなかったから、座ったままいくかなと思っていたが、予想に反した。個人的には座って聴きたいが、前が立つと何も見えないので、立つことにした。ベイベー達は立っていたものの、静かにみっちーの歌を聴く。紫の振袖仕様の衣装を脱ぎ、「月下美人」へ。曲を追うごとに熱気がアップ。自分の視界に入る客席(1Fのみだが)からだけでも、十分なパワーを感じ取れる。
最初のトークで、「指された人はキャーというように」とみっちー。これに応えると、「皆さん絶好調ですね」と、淡々とみっちーが口にする。「3階、2階、後ろ、前」別に、「は〜い(はあと)」とやりとり。今回は、「うっとり指数」迄発表。まあ、お約束的なのか、前に行くにつれて、指数を上げていたみっちー。
「スターは夢を売る商売と言うけれど、僕はそうは思わない。夢は自分自身で持つもの。僕は、想い出を与えます」と淡々と話をしたかと思えば、初心者ベイベーへの指導。初心者ベイベー達のパワーが凄く、「本当に初心者なの?」とみっちーが口にした。今回の自己紹介は、「お久しぶりです。忍者(昔いたジャニーズ事務所のグループ)です」と、若いベイベーには分りにくいネタを持って来る。男子の声も多く、みっちーは嬉しそう。そして、「心をぎゅっと抱きしめる」の説明。「がばっと抱きしめるのは、性欲だけで出来るけど」と、言っていた。
そして、やっと(まあ、いつものことだけど)メンバー紹介。座間では、「シャラダ喧太」とか言っていたが、普通に紹介。師匠に対しては、「師匠最近迷ってます。笑いがわからなくなってます」と言っていた。確かに、師匠、何をしよう?という感じだった。理枝ちゃんは、今日もサービス。胸元ちらり。これを見て、「本当にあなた好きなのね」とみっちーが突っ込む。衣装で気分が変わると、話をした流れで、「皆おしゃれしてきた?」と問うと、反応が鈍い客席。「なんだよぉう。してこいよぉう」と、かわいく言うみっちー。まあ、こんなこと聞かれても、挙手できる程の自信が無いな。「失神」のやり取りも有り。これらのやり取りの後、最後に、スティーブの紹介。ちなみに、彼、座間のアンケートで、「外人さん」と多くの人に書かれていたらしい。
そういえば、座間ではなかった、役割が与えられた。役割は、「人魚」。男子に振ると、「全然人魚っぽくない…」とみっちー。「華麗に美しく二度と無い夜を過ごしましょう」と言った後、「ごめんよ〜♪」と口にする(しかも民謡調)。そして、2ブロックへ。
「ロリータの罠」では、最初の部分で、喧太が踊っていた。座間では、踊っていなかったような気がするが、その実はどうなのだろう。着物仕様の衣装を完全に脱ぎ去ったのは、この曲のイントロ。座間の時とは、トップスが違っていたと思う。何種類か有るのだろうか。
「ラヴソング」の後で、ステージを去るみっちーの姿がスクリーンに出るが、画面に出たのは、両手ピース姿。その笑顔が、とてもかわいかった。
真里さんのPfソロは、「君だけに」。この時の客席のざわつき感が、気になった。特に、隣の通路にいる、関係者の面々も喋り捲りで、どうだろう?と疑問を持たずにはいられなかった。座間の時は静かだっただけに、残念。真里さんのピアノは、個人的に好み。光田健一さんに近い感じを受ける。
みっちーが登場し、ソロ演奏の紹介をした時、「君の中へ」と言ってしまい、自身に突っ込む。「良い感じのポテンシャルですね。年末はサーキットツアーでお祭り騒ぎ。正月休は、予言通り廃人。人間、高いテンションは続きませんよ。今は、いたって普通。僕の普通は普通じゃないぜ」と、みっちー。ちなみに、みっちーは平熱が「36.7度」も有るらしく、「赤ちゃんみたいなわけよ」と説明していた(鼻血がたまに出ることも添えて)。「今夜のポエム」は、自作で「もう少しだけ」。
ポエムから流れるように、みっちーがしっとりと歌う、バラードへ。「ベストフレンド」では、座間でのことがあってか、最初から立つベイベー達。個人的には、途中から立った方がしっくり行くような気もするが、立たないと見えないため、立った。
「強烈ロマンス」では、1コーラス目のキヨシローさんソロパートを喧太が歌う。
「求めすぎてる?僕」での一言は、「ここ噛んで!」。この言葉、気に入っているのだろうか?座間と同様に、「すべすべなヒップ」では突き放していた。「背徳王子のテーマ」の途中で、みっちーはステージを去る。
3.愛と哲学の小部屋
座間とは違い、鮮やかなブルーのシャツを着て登場したみっちー。「すぐ終わるから」の声に、「え〜」と客席。これに対して、「うっそ〜ん」と言うみっちーが、かわいい。「こうして、庶民派キャラにしようとしているな。言うならば、下町のナポレオン」とみっちー。そして、「それは『いいちこ』じゃん!」とすぐに自分に突っ込む。「焼酎好きな人〜」とみっちーが客席に問えば、「は〜い」の声。これに、「ちょっと〜。かわいこちゃん達が、焼酎『は〜い』って。梅干ぎゅーみたいな(笑)」と笑顔で話す。客席とコールアンドレスポンスも行う。この時に、「飛んで行きたいぜ〜〜」と口にする。しかも、大友康平ばりに。みっちーは、これを口にした後、「ちょっと待って、誰かの真似じゃないよ。事務所の先輩の真似じゃないからね」と、説明する。コーナータイトルの後は、初心者への指導。次のアルバムの話もした。「ファンキーで、ちょっぴり泣けて、ちょっぴり笑えるものにしたい」と、みっちー。「スターは脚光浴びる以外は影さ…」とも言っていたか。本日の曜日を間違え、ベイベーに突っ込まれたら、「スターに曜日感覚はねえんだよ(笑)」と言っていた。こんなやり取りの後、本題へ。
1つ目は、メッセージ的。「ココロノヤミがすきです。言葉では上手く言えないけれど」というもの。
みっちーは、「最近思うのは、僕にとっての歌は、口で上手く言えないことを表現したくて、やってるんだなって。何でも口で上手く言えたら、歌はやってないね」と、話していた。
2つ目は、「前に大好きだった人が結婚して、いまだに忘れられない。どうしたら次の恋へ行けますか?」。
「この間、何かに夢中になっていないってことかな。想いは伝えなければ、伝わらない。想いは伝えるべきですよ。でも、両足と引き換えてはダメです」と、みっちー。
3つ目は、「母親と来ました。50代ベイベーもいるので、疲れない程度にお願いします」。
これには、場内から笑いが起きた。というより、みっちーも笑っていた。「あのね。業界の中で驚かれるくらい、最近、ファン層広いのね。もはや、どこにターゲット絞ったら良いものやら。踊りたいから踊るの。笑わせたいから笑わすの。決して笑われたいわけでは無いのです」と、お返事。
4つ目は、「3月1日に結婚します。でも、マリッジブルー。今日はその彼と来ています」。
みっちーは、このフレーズに、「ちょっとまて、やばいでしょ?」と驚く。マリッジブルーを、英語的発音で読んだので、「最近さ、会話に英語を交えるじゃない?長島さんみたいって言われるの(笑)」と、笑いながら、途中で話していた。「彼と来ているのに、マリッジブルー」と書かれている内容に対して、「彼氏、女心は複雑なの、分ってあげて」と、ちょっと戸惑いながらコメントする。何か他にも書いてあったように思ったが(みっちーは、目で文字を追っていたので)、その真実は本人とみっちーのみぞ知る(個人的には、先の文章を読んで、彼氏がいる中で言えないと思って言わなかったのでは?と思っているけど)。そういえば、「デビューして8年。ベイベー達も、結婚して。追い越されて行く僕…」というコメントもしていたか。
4.アンコール
「愛哲」の後、メンバー登場。喧太は、今日も「光」Tシャツ。このTシャツの秘密が今夜明かされた。「あのね、サーキットツアーの時、Keyの龍ちゃんが、『龍』って文字が入ったTシャツ着ていてさ、いいな〜て思ったのね。だから、作ったの。だからね、これは、パクリなの」と、みっちー。「こいつ〜」のお遊びもやった。でも、「バーカ、バーカ」と、みっちーが笑顔で言う。「やらせたくせにっ」と、ちょっと思ったが、まあ、かわいいので許す(笑)。
「ヘブンな気分」では、「LOVE」に交えて、「バカ」を入れる。手拍子と歌の合わせは、、「もうちょっとだね。出来ている人もいるし、そうじゃない人も」というコメントが出るレベル。
「死んでもいい」では、久々にポンポン畑を見た。この会場、傾斜のつき方が良いのだろうか。後ろから見渡すと、きれいだった。上の席から見ると、よりきれいだと思う。
「ココロノヤミ」の後、オープニングで流れた、人魚の話が聞こえてきた。これは、座間ではなかった演出。ただし、オープニングとはラストフレーズが違った。「本当に幸せだったのでしょうか…」と、問いかけるフレーズで緞帳が下りた。
拍手が響く中、客席の電気が軽く点く(座間よりは暗めだったと思う)。「流星」が、場内に流れる。座間公演では、ここで終わりと思い、帰ってしまったが、この後のステージを待った。そう、「抱かれたい男」やるかな?という期待を持って…。
「バラ色の人生」のイントロが聞こえ、場内から大歓声。そして緞帳が上がる。最初のサビでは、みっちーは歌わずに、一緒に踊る(これは、マイクを持って歌えない)。なんだか、とてもキラキラしているように思えた場内。拍手喝采の中、公演は終わった。最後は、おなじみチェホフのお辞儀で。結局、「抱かれたい男」は聴けなかった。
5.さいごに
前回の記憶の確認も行いつつ、楽しむ。「あ、あれは、この時だったか」等と、密かに思ったりしながら。今回は、男子パワーも凄かく、「及川!」の声が目立っていた。
立ち見の関係者集団には、男性も複数名いた。うち1名は、何度も、生みっちーを体験している模様。一緒に、踊ったり、初心者の関係者ベイベーに説明もしていた。初心者の関係者ベイベー(ちょうど隣にいた人)は、「すごい〜。かっこいい!すご〜い」と、始まってすぐに口にしていた。それに対して、「すごいでしょ?」と、男子関係者が口を添えていた。関係者のお兄さんは、初心者関係者ベイベーにこんなことも、話していた。「みっちーは、ステージ衣装も、ステージセットも、グッズも全部自分で考えて作るんだよ」と。時折、関係者に配布されいたらしいセットリストを見ていた。
やっぱりみっちーは素敵。そして、りえちゃんはかわいいくて、えろ〜い。
今回のツアーパンフレットは、とてもきれいでうっとり出来る。着物姿のみっちーが、とても艶っぽくてよい。絣の着物で、少しエロティックな若旦那姿が有るかと思えば、遊郭の女将さん(しかもちょっと厳しい)っぽいのも有れば、花魁のような姿も。着物がとても似合い、着慣れているという感じも受けた。本当に、妖艶。
そういえば、ツアースタッフのTシャツの背中には、「うらかた」と縦書きで入っていた。面白い!明日もNHK。楽しみだ〜。1週間に3公演も行くのか。ある意味、バカだろうか…。