on 2002.9.14 at杉並ヴァーシティホール
〜突然のゲスト!色々な曲を織り交ぜて・・・〜
健・達・金トリオの2度目のライブ。初回のライブが良かったので、すぐにチケットを申し込んで購入。ちなみに、発売後だったので、あまり期待していなかったが、主催者に連絡をして入手したせいか、思いのほか良い席のチケットが来た。ぴあで購入したら、こんな席ではなかったはず(と思われる)。 当日は、開演予定時間の5分位前に到着。少し焦ったが、開演時間は、予定より遅れたため、トイレに立ち寄っても余裕だった。
今回は、達也さんが司会進行役。開演少し前に、客席に入ってくる、トッチンの姿を見た。
2.健達金トリオでライブスタート!
17:41にメンバー登場。予定より10分ほど遅れてのスタートだ。金ちゃんだけ、スーツで決めた衣装。達也さんは、普段着っぽく。健ちゃんは白のシャツにグレーのパンツ。ちなみに、ステージには、ドラムセットもあった。「え?ドラム?メンバーにいたっけ?」と思った。ウドゥドラムも置いてあり、これは誰が使うのか?というのも密かに思った。
達也さんの手拍子が、場内に鳴り響く。金子さん作曲の、「SECOND LINE(仮)」。軽快にオープニングを飾り、2曲目に続く。サーフィスの、「SHOWER ME WITH YOUR LOVE」。金ちゃんは、サックスをフルートに持ち替えた。
ここで、MC。「おっさん3人をこの連休の初日にわざわざ見に来てくれてありがとう!」と達也さん。そういえば、「みなさんこんばんわ〜!」と元気に始めていた。先ほどの2曲の紹介も絡めた。
バートバカラックの、「サンホセへの道」。健ちゃんの歌声が響く。
メンバー紹介も行う。バートバカラックについて、3人が褒め称えつつ、トークを展開。達也さんは、「だいたいさ、この辺でサビかな?っていうのが読めるようになるんだけど、この人の曲(バートバカラック)はわかんないね」という。これに金ちゃんは得意気に言う。「なんでだか知ってる?詞から先に作るからなんだって」と。
健ちゃんのオリジナルが2曲続く。「スクリーンの夢」では、誰が使うのか?と思っていた、ウドゥドラムを、金ちゃんが操る。やっぱり、多才だ・・・と思ってしまう。ちなみに、金ちゃんは、この曲では、ウドゥのほかに、ソプラノサックス、フルートを使用。多才な上に、器用過ぎる。
「優しい雨の中で」は、先ほどの曲と雰囲気を変えてしっとりと。
「いいね〜健ちゃん」と、達也さんの声で、MC突入。健ちゃんが、先ほどの曲を紹介する。「スクリーンの夢」はグランドキャニオンをイメージして作った曲と紹介し、実際に見たら、想像よりも・・・と。「なんとも言えない、でも本当に凄いんだけど、想像の方が」とか言っていた。結局どちらなのかよくわからないが、凄いということだけはよく分かった(健ちゃんの想像は、実物よりも物凄い物だったのだろう)。
「島唄」は、達也さんのベースソロから。沖縄の三味線みたいな楽器(名前わからない)の音をベースで奏でる。ピチカートという印象の音には聴こえなく、こういう音も出るんだなと感じた。両手の指を存分に使い、弦を巧みに操る。なんだか、難しそうだった(表情が大変そうだった)。演奏前に、「ちゃんと出来るかなぁ・・・」と言っていた達也さん。途中でちょっと間違えて、笑ってしまう。このベースに、金ちゃんのピッコロが重なる。ここでも、金ちゃんは、ウドゥとソプラノサックスも含め、3つの楽器を操った。1コーラス目は英詞、2コーラス目は日本語で、健ちゃんが歌い上げる。
ここでも、MC。本公演タイトルの趣旨を説明した達也さん。「ジャズをポップスに、ポップスをジャズにアレンジして・・・」というのが、このタイトルの意味する所。次曲紹介も行う。ウエストサイドストーリーを繰り広げるという事で、本当は、健ちゃんのピアノに合わせて、達也さんと金ちゃんは踊るつもりだったとか。達也さんが足を上げ、金ちゃんが、踊るシーンの1つを見せる(笑)。「これまた、難しいんだよね。金ちゃん」と、達也さん。「だいたいね、健ちゃんのアレンジ、人の所ばかり難しくするんだから」と、愚痴を言う。それに頷く、金ちゃん。
「ウエストサイドストーリー」から、「プロローグ」と「マリア」をメドレーで。後者は、歌付きで、金ちゃんのフルートが健ちゃんの声と絡む。
3.スペシャルゲスト登場!ドラムセットの謎解明
ここでのMCで、ドラムセットの意味が明らかにされた。「金ちゃんが、叩くのではなくて・・・」と、則武裕之さんが、ステージに呼ばれる。
「Englishman In New York」のイントロ時に、則武さんが登場し、ドラムが加わる。金ちゃんは、則武さんのドラムに合わせて、ソプラノサックスを脇に抱えながら、ウドゥを叩く。達也さんは、ウッドベースのふちを叩く。このリズムに、健ちゃんのピアノ。金ちゃんのソロから、ドラムソロの展開で、今迄健ちゃんのライブで聴いてきた曲構成とは違い、大きく見せ場がある展開だった。
則武さんが加わった段階で、メンバー紹介。則武さんは、現在ロンドンと日本を股に架けているらしい。去年、T−スクエアのサポートを達也さんが行っていた時からの仲だそうで、今回、ノーギャラだとか?
「Have You Heard」は、則武さんが、リハーサル時に、初見なのに、ばっちりだった曲と、紹介された。7拍子、5拍子と変拍子の曲。達也さん曰く、「ドラムがいると良いねぇ」。頭でカウントしながらドラムを叩く則武さん。手首のスナップが、凄く効いている叩き方だと思った。体全体で大きく演奏というスタイルではなく、涼しげに、という印象。マンダラ等でのライブでも演奏されていた曲だが、ドラムが入ると、物凄くかっこいい。
「ちょっと、則ちゃん、リハより素晴らしいんじゃないよ〜」と、大きな声で、達也さん。この台詞で、MCスタート。金ちゃん家にカラオケ置こうよなどとも言い出す、達也さん。そういえば、則武さんは以前、酔いつぶれて、金ちゃん宅に泊まった事があるとか。次曲紹介も行った。3曲続けて演奏するということ(メドレーと言っていた)。
「雨の白浜」は、9月の達也セッションでも聴いた曲。達也さんの曲。あの時も、南紀白浜じゃなくて、千葉の白浜と説明した様に今回も説明。ただし、今回の説明の方が、細かかった。1週間ほど仕事で行ったらしいが、ずっと雨。おばちゃん達ばかり・・・。曲でも作るかなぁということで、作ったのがこの曲だとか。達也さん本人、「暗い曲」と言う。ピアノとベースのコンビから始まった。金ちゃんはソプラノサックス。則武さんは、波の音っぽく演出(バチを替えての演奏)。
達也さんのベースが、そのまま次の曲、「PUT IT WHERE YOU WANT IT」につながる。サックス、ピアノの見せ場あり。健ちゃんのピアノも激しさを増す。
この勢いで、金ちゃん作曲の「In Flight」につながる。ここでも、各人の見せ場あり。一心不乱という言葉がまさにぴったりな、健ちゃんのソロ。何故にあんなに指が動くのか!と思うほどの、早業。椅子から立ってピアノを引き倒す。この後、達也さんに、ソロが渡る。達也さんも負けず劣らず。笑ってしまうのが、則武さんの番になる時に、「どうぞ」と口にした事。このドラムソロも凄い。シンバルを叩いた後に、音を止める為にシンバルを押さえる手の早さ。瞬間的な動きが、非常に美しい。ステージ上の他のメンバーも則武さんを見る。それぞれのソロごとに、客席から拍手が起きる。
則武さんは、ここで、ステージを去る。達也さんは、「いいな〜涼しい顔して、あんなドラムやってさ〜」と言う。
4.本編ラストは「大変」と言われる曲
「ボレロ」も、魅せてくれた。8月のマンダラでのライブ(初めての健・達・金トリオ)で、「大変」と言っていたこの曲。ぜひともまた聴きたい曲でもあった。この曲は、やはり大変らしく、「リハで、今どこ?わかんない・・・」と、達也さんと金ちゃんがやり取りしたと言う。「ほんと、難しいんだよ・・・」と達也さん。「プログレッシッブなアレンジで」と、達也さんは紹介。 拍手喝采の中、本編終了。20:09。
5.飛び入りゲスト有りのアンコール
アンコールに応えるために、メンバーはすぐに登場。ここで、各自宣伝トークを行う。いわゆる、ライブのお知らせ。ちなみに、この3人、石井達也氏のアルバムに参加しているということ。
「DA BA DA DA」は、イントロ時、達也さんのべースに付けたマイクが外れるというハプニングが。健ちゃんと金ちゃんはそれを笑顔で見ながら、音を奏でる。達也さんはその間に、付け直し、曲に混じろうとするが、「どこ?」という感じで、ちょっと譜面を見つめ、2人の音に混じる。ダバダダコーラスが耳に残りやすいこの曲。今回は、達也さんも歌わせて貰える。しかも、ソロで。ベースを弾いて、「ダバダダ♪」と歌う。笑いがこぼれる客席。そんな達也さんを見つめる、健ちゃんと金ちゃん(笑)。この構図が、笑いの元だったと思う。
メンバー紹介を行い、則武さんが再び呼ばれ、ステージに登場。そして、もう1人、トッチン(杉野寿之さん)が、呼ばれる。トッチンは、客席からステージ上にがり、袖へ。ジャンベを片手に、ステージに登場。ちなみに、則武さんとトッチンが登場する時には、「Lady Madonna」のイントロが奏でられていた。そこに、2人が交わる。トッチンと健ちゃんが同じステージに居るのを見たのは、いつ以来なのだろう。もう、思い出せない。ラストは、軽快な曲で締めくくった。 20:24終了。
6.さいごに
このライブは、元々、どうしようか悩んでいたライブ。8月に行われた、3人での初ライブを見て、「行こう!」と決めた。席は後ろだなと思っていたが、主催者に連絡を入れてチケットを取った事から、5列目のほぼ中央だった。しかも、友達と別々に申し込んだのにも関わらず、席は隣だったし。
前半のMC中に右斜め後方から、大きな音が響いた。振り向くとそこには、トッチンの姿が。どうやら客席を離れる際に、階段で躓いた模様。この音に、笑い声が若干発生。トッチンが来ているのを見て、もしかして、ステージに出るのかな?と思っていたが、本当に出てくれたので、嬉しかった。あのジャンベは、誰のジャンベなんだろう?と、思いながら見ていたのは私だけだろうか。ウドゥドラムを持ってきた金ちゃんが、一緒に持ってきたのか?とも想像できるが。
則武さんのドラムが加わってから、ステージの雰囲気が変わった。ステージの3人から発するパワーとオーラがアップした様に感じた。より一層楽しそうに演奏していたし、そのせいか、音のノリにも変化が出ていた様に感じた。則武さんの名前は知っていたが、初めて拝見した。文中にも記載したが、大きく体で演奏するというよりも、手首のスナップが本当に素晴らしく効いている叩き方だと思った(視覚的に感じた印象)。達也さんが言っていた様に、確かに、涼しげな表情。
今回は、下系トークは、おさえ気味だった(と思う)。下トークといえば、健ちゃんは、達也さんに影響されて、「下ネタ喋る様になっちゃったじゃんよ」と言っていた。金ちゃんもそうらしく、達也さんが言うには、ここでは言えな事を、楽屋ネタで言っていたらしい。隣の席のお客さんは、達也さんが下ネタを言うと、「また言ってるよ(笑)」と口にしていた。どうやら、達也さんのファンらしい。そういえば、ステージ衣装を見て、「何で、1人で普段着っぽい格好かなぁ」とも隣の人は言っていた(笑)。
金ちゃんは、つくづく、器用な人だと思う。1曲の中で、3つも楽器を扱って。しかも、歌って。楽器もたくさん持っているらしいので、本当に、楽器が好きなんだなと思う。
話しは変わるが、この会場の椅子は、私の体には大きさがイマイチ合わない様で、どう座っても、腰の落ち着きが悪く、腰が痛かった。背中に、座布団を入れたかった・・・。
そういえば、健・達・金・則結成ライブとも言っていたので、またこの組み合せで、見たい。でも、健・達・金 最初で最後のライブとも言っていたな(笑)。
<セットリスト>
M1:SECOND LINE
M2:SHOWER ME WITH YOUR LOVE
M3:サンホセへの道
M4:スクリーンの夢
M5:優しい雨の中で
M6:島唄
M7:ウエストサイドストーリーより プロローグ〜マリア(メドレー)
M8:Englishman In New York
M9:Have You Heard
M10:雨の白浜
M11:PUT IT WHERE YOU WANT IT
M12:In Flight M13:ボレロ
EC1:DA BA DA DA
EC2:Lady Madonna
<メンバー>
B:池田達也 Sax etc:金子隆博 Pf、Vo:光田健一
<ゲスト>
Dr:則武裕之
<飛び入りゲスト>
Per:杉野寿之
3人は、ステージに登場してすぐに演奏を始める。
達也さんは、金ちゃんのウドゥドラムに、「そのつぼ、なに?」と突っ込む。確かにこの楽器は、つぼの形をしている。ドイツの楽器だったとは知らなかった。この楽器を見ると、私が好きな、パーカッショニストの、中北裕子ちゃんを思い出す。彼女がよく使う楽器の1つで、とても良い音をいつも出しているので。ちなみに、このウドゥは、金ちゃんが最近買った物らしく、金ちゃん宅には、ありとあらゆる楽器がたくさんあるらしい。今回のリハーサルはたくさん行ったということも、話していた。皆の時間を合わせると、夜10時、11時集合で、逆転生活の日々だったとも。達也さんは、「練習したな〜」と言っていた。
まずは、クラシック的要素。金ちゃんは、フルート。健ちゃんのピアノもポイントだ。左の伴奏と右の高音主旋の調が異なる。フルートの音は、左伴奏と同調だったと思う。この後、プログレッシブ的展開に。金ちゃんはテナーサックスに楽器を持ちかえる。激しさを増す展開。まさに、大曲。そういえば、曲紹介の時に、達也さんは、バレエ用のタイツをもらったという話をしていた。「今度それ履いて踊るよ」とも。健ちゃんは、「見たくない!」と断言していた(笑)。