on 2002.5.25 at 草月ホール
〜バイオリンと共に醸し出す高尚な雰囲気〜
<セットリスト> 〜第1部〜 M1:冬の星座 M2:おぼろ月夜 M3:花火 M4:古風な女 M5:SunFlower M5:やさしさに変わるから M6:美しい思い出に M7:東京という街で 〜第2部〜 M8:ツィゴイネルワイゼン M9:ニューシネマパラダイス M10:生まれ来る子供達の為に M11:About You M12:優しい雨の中で M13:かえる M14:スクリーンの夢 M15:☆STAR☆〜スター〜 M16:僕はピアノが好きなんだ 〜アンコール〜 EC1:愛の証 EC2:宝物 EC3:ありがとね ※ With Violin M3〜M5、M7、M8、M9、M14、M15、EC1、EC2 ※ With W.Bass:M13 ※ Trio:M11、M12 <ゲスト> Vn:森琢哉 W.B:池田達也
1.はじめに弾き語りシリーズのホール版。今回は、バイオリンの森さんがゲスト(当初の予定)。 先週行われた「たつやセッション」にて、達也さんが、出演交渉した今回のコンサート。 ステージ上で、交渉成立で、森さん+達也さんという、2名のゲストで行われた。 2名の出演は、予想外だったので、たつやセッションの後は、より一層楽しみが募っていた。 当日は、会社のレクレーションもあったので、ちょっと無理なスケジューリング (というか、チケット取った後に、レクレーションの日だったという事に気づいた)。 まあ、レクは、休む事も可能だが、それも悪いので、途中で抜けるつもりで参加。 片付けをしないで帰るのも気が引けたが、片付けは抜けさせて貰い、草月ホールに向う。 会場には、開演15分位前に到着。 この会場に来るのは、2000年9月9日に行われた、 「September Song Concert」以来だ。 今回の席は、思っていたより前だった(ホールマップでのイメージより、ステージが近かった)。 通路側の席で、見易い。健ちゃんの指の動きも見える下手側。 眼鏡があってもなくても良いくらいの距離。 2.第1部〜スーツ姿で高尚に〜 予定より若干遅れて、スタート。 (といっても、健ちゃんに限らず、今迄、時間ぴったりに始まったコンサートには お目にかかった事が無いけど)。 17:08、グレーのスーツに黄色のネクタイを締めた健ちゃんが、ふらっとステージに登場。 健ちゃんに気付いたお客さんから拍手が起き、それに反応してステージに注目する客席。 一斉に沸き起こる拍手ではなく、徐々に拍手が大きくなっていたように思う。 本当に、スーっと出てきた感じだった。 中央でお辞儀をして、グランドピアノの椅子に腰掛ける。 ステージには、グランドピアノが1台。シンプルなステージだ。 椅子に座り、鍵盤に手をかけ、音を響かせる。静かな場内に、ピアノの音が響く。 1曲目は、「冬の星座」。正直、意外な選曲だった (季節的なものもあるが、1曲目になるとは思いもしなかった)。 続いて聞こえてきたのは、「おぼろ月夜」。ずっとタイトルが出てこなくて、途中で思い出した。 優しく歌い上げる。音楽の授業で、学んだせいもあるのだろう。 コーラス部を、頭の中でイメージしながら聴いた。 2曲演奏後、袖からスタンドマイク等が、ステージに運ばれてきた。 そして、バイオリンの森さん登場。森さんも、スーツ姿。 頭は、坊主のまま(去年12月の博品館で既に坊主だった)。2 人で奏でられたのは、「花火」。森さんの登場も、すっと出てきたという印象。 3曲演奏後、挨拶を含めたトーク。「頭、光ってるねぇ」と健ちゃん。 森さんは、この頭をキープする為に、剃っているそうだ。 健ちゃんの推定では、3000万円はするだろうと言うバイオリン。 「全部合わせていくらになるんだろうねぇ」と、健ちゃん。 ちなみに、森さん曰く、「そんなにしないけどね(金額)。でも、教えられないなぁ」。 やっぱり、高い事には間違えない模様。 「全然ね、お喋りの内容考えてないんだよねぇ」と言う健ちゃんは、 ラフな感じでトークを進める(割りと短め)。 2部制で行うというのも、ここで話をしただろうか。 「バイオリンとコラボレーションしたら面白いだろうなと思って…」と紹介されたのは、「古風な女」。 「あ〜久々の登場かな?」と思った。そういえば、「こんな人いないよね」とも言っていたか。 バイオリンが入ると、高尚な印象が強くなる。 先程の、「花火」もそうだが、弦の音というのは、高尚な雰囲気を作り出すのだろうか。 ピアノと合わさるバイオリンの音が、心地良い。 続いて、「SunFlower」。この曲で、森さん退場。 頭に手を持って行き、「じゃ、また後で」というような手振りでステージを去る。 健ちゃんのピアノソロが響く。このピアノソロというのは、その時の思いつきで奏でられるのだろうか。 はたまた、次曲の事を考えての流れなのだろうか。 ピアノソロにつながったのは、「やさしさに変わるから」。 本当に、ずいぶんと久し振りに聞いた印象。 ライブでの登場回数も割りと少ないような気もする。 弾き語りでは、初めて聴いたのだろうか。シンプルな伴奏という印象。 シンプルさの中に、左手で奏でられるリズムが、耳に残る。 「美しい想い出に」も、健ちゃんのソロ。 この後、森さん再登場。森さんネタでのMC。 森さんの育った土地には、「森」という名字が多かったらしい。 そんな、名前にまつわるネタが展開された。 1部ラストは、タイトル紹介後に演奏された、「東京という街で」。 演奏後、深くお辞儀をして、ステージを去る健ちゃん達。 18:15、1部終了。 3.2部〜もう1人のゲスト登場〜 18:28、1部の登場時同様、スーっとステージに登場した健ちゃんと森さん。 だが、中央まで来たにも関わらず、またステージ袖に引っ込む2人。 はて?何か忘れたのか?どうしたのか。こんな行動に、場内から笑いが起きる。 2分ぐらい経過してだろうか。2人が、揃ってステージに登場。 1部とは衣装を替えて、ラフな感じ。 2部の最初の曲は、クラシック。 そういえば、1部のトークで、「後で、モリタクのクラシックなどを堪能してもらえると思うので」と、 健ちゃんは言っていた。 ピアノとバイオリンの共演が見事だった、「ツィゴイネルワイゼン」。 バイオリンの音色に、感嘆の声を出してしまいそうになる。 演奏後、「ジプシー系のバイオリンが似合うね」と、森さんに告げる健ちゃん。 森さんの受け答えというのは、なんだろう。割りと流して話す系に感じるが…。 実際の所はどうなんだろう。 健ちゃんがこの世で最も素晴らしい曲と思っているという、「ニューシネマパラダイス」。 最近よく演奏しているので、やはり大好きな曲なのだろう。 ここで、森さん退場。小田和正さんの、「キラキラ」に参加した話をする。 この曲への参加は、突然の電話からだったらしい。 レコ−ディング後、なかなか、手元にCDが届かなかったらしい。 その為、TVから流れてくる状況でしか聴けない状況だったとか。 そんな時、この曲を、秋葉原のDVD屋で聴いたらしい。 店内で掛かっていて、「おっ!これは!!」と思いながら、良く聴こえる位置に移動。 スピーカーの前で、「俺の声だ、うんうん」と聴いていたらしいが、 なんとそこは、アダルト系の売り場だったとか。 その時健ちゃんは、顔を真っ赤にして立ち去ったらしい。 さて、この真っ赤にしてという意味合いが、2つの解釈に取れると思う。 アダルト系売り場だったという事のみに顔を赤らめたのか、 こんな所で、頷きながらいた自分が恥ずかしい…というものなのか。 アダルト売り場にいるだけで恥ずかしいという年齢でもないだろうから、後者だろうなと、思う私だ。 ま、こんな事はどうでもいい事だが…。 ちなみに、小田さんネタが登場したのも、次の曲に絡んでいるから。 続いては、健ちゃんの弾き語り。オフコースの、「生まれ来る子供達のために」。 森さんが登場。そして、もう一人の急遽決定ゲスト。上手側から、池田達也さん、登場。 ウッドベースを抱えて、下手側まで移動。 しっとりモードを打ち砕くかのように、達也さんの声が響く。 どうしても、下ネタを話したいのか?達也さん。 健ちゃんとは、布団もお風呂も共にした仲らしい。 初代ウッドベースは、質屋で購入、次はフリーマーケットだとか。 抱えていたウッドベースを床に置いてまで、話を続ける、達也さん。 健ちゃんは、「おいおい。ベース置いたよ」と口にする。 とにかく、留まる所を知らない達也さん。 そして、ようやく次の曲紹介。10代の頃やったという曲…。 トリオで奏でられたのは、「About You」。 主旋律を、ベース、ピアノ、バイオリンと順に奏でる。 先ほど下ネタを繰り広げていたとは思えない、達也さんのベース。 後半は、ユニゾン部もあり。切なげな弦の音、ピアノの音。 続けて、「優しい雨の中で」。 これも、トリオでの演奏。2本の弦と、健ちゃんの声が重なる。 この曲の後、森さんがステージを去る。達也さん、再び、喋る。 「俺、ここから去ろうかな」と、ピアノの椅子から立ち上がり、達也さんから離れる健ちゃん。 達也さんは、「司会やりたいんだよねぇ」と口にする。 「え?嫌だよ。結婚式の司会とかで、こんな下ネタばっかりの人」と、健ちゃんに言われる。 なんでも、「影ナレ」をやりたいらしい(イントロ中に曲紹介を行うような事)。 ここでも、爆笑トーク展開。 「かえる」は、健ちゃんと達也さんでの演奏。 ウッドベースで、「かえる」の鳴き声を醸し出す。 達也さんは、コミカルな動きをしながらの演奏。 ウッドベースで、なかなか面白い音を出すので、場内に笑いがこぼれる。 ここで、達也さん退場。達也さんの出番は、3曲だった。 達也さんと入替り、森さん登場。「あ〜よく寝れた〜」と言いながらの登場だ。 「スクリーンの夢」は、イントロで健ちゃんはピアノの弦を直接叩いて音を奏でたりした。 また、ピアノの側面も叩き、ちょっとしたパフォーマンス付き。 「STAR」のバイオリンは、軽快に。森さんの弾く姿自体が、軽快だった。 演奏後、森さんは、ステージを去る。 「僕はピアノが好きなんだ」は、健ちゃんのソロ。お茶目な感じの伴奏。 「歌詞どっちかわからなくなった〜」と、歌ってしまう健ちゃん。 その前にも、ちょっとあやふやな所があったけど。 健ちゃんは、深くお辞儀をして、20:03、本編終了。 4.アンコール 本編終了後、すぐにステージに登場する健ちゃんと森さん。 笑顔で登場の2人。拍手が起きる客席。 「愛の証」、「宝物」と続けての演奏。 2曲演奏後、森さんは、笑顔で退場(ここで、投げキッスしたか?)。 最後は、「ありがとね」。 草月ホールのある「青山一丁目」を織り交ぜて歌う (地名は、すっと出てこなくて、ちょっと考えていたように見えたけど)。 「君と僕も、もういい年なのに〜♪」を強調するかのごとく、3度繰り返す。 思わず、笑いがこぼれる客席。 健ちゃんは、最後は、笑顔で深くお辞儀をし、手を振りながらステージを後にした。 20:18、終了。 5.さいごに 1曲演奏毎に、客席の方に体を向けて、座ったままにっこりお辞儀をする健ちゃん。 ちょうど、健ちゃんが向く方に自分の席があったせいか、その表情をよく見る事が出来た。 柔和な笑顔。 演奏中、健ちゃんの背中から感じ取れる印象も、 先週のたつやセッションの時とはなんとなく違った。 達也さんが登場している時は、凄かった。 トークはスピード感があって、パワフル。 そして、どうしても、下ネタに結び付けたいという。 笑いを誘う、トークは凄い。 そんなトークから、あんなベースは想像できないが、そのギャップが魅力なのか。 そういえば、「普通は、出演交渉は、逆だよ?」と健ちゃんに言われていた (前の週に行われた、たつやセッションのステージ上で、達也さんが健ちゃんに出演交渉をしたから)。 森さんのキャラクターは、つかみ所が無いというか、不思議系。 淡々としているようで、していない様で。 弾き語りのホール公演は、初めてだったと思う。 ライブスペースで、聴くよりも高尚な感じになる。 バイオリンが加わる事により、より一層、高尚な印象。 達也さんのベースも良かったし。 完売した今回の公演。沢山のお客さんを魅了したのではないだろうか。 演奏とトークのバランスも良かったように思う。 さて、次は藤沢インタープレイが待っている。 なんだか、ここのところ、健ちゃん三昧だ。 そういえば、健ちゃん、森さん、達也さんの3人で、 11月にサントリーホールでコンサートを行う事が決まったらしい。これも楽しみだ。