光田健一弾き語りライブ at 調布ginz on 2002.4.24 〜配布された譜面が意味するものは…〜
◆ はじめに ginzにて行われた、弾き語りライブの2日目。ちなみに、2夜連続のライブ。今回は、両日行くのは、仕事の都合上、難しいだろうと思い、無理はせずに、2日目のみ参加することにした。 当日は、定時に会社を上がり、会場に向かう。会場に着いたのは、開演予定時間のおよそ10分前。並ばずに入れるかと思っていたが、割とこの時間にくるお客さんもいる模様で、並んだ。今回は、チケット制ではなく、予約番号との照合システム。いつもは、80名にしていたところを、120名ほどお客さんをいれるという。前回のライブで、ステージにも客席を設けようかという話題があったが、その言葉を実行するのだろうという、予測通り、ステージにも客席が。番号が、限りなく後ろに近かったため、当初から、立ち見は分かっていたので、お気に入りのカウンター前を狙う。狙いを定めて、というほどでもなく、カウンター前はガラガラ。酒を片手にくつろぐ。ちなみに、入場する際に、前にいたお客さんが、「昨日、30分遅れて始まったらしい」と言っていた。壁には、「予定より遅れて始まることがあるかと思いますが、ご了承下さい」と貼り紙。この時点で、「なんだか、今日は途中で帰ることになりそうな予感がする…」と、頭よぎった。 開演予定時間になっても、始まる気配無し。30分は押しそうな、気配が漂っていた。 ちなみに、入場時にはアンケート用紙とは別にA4サイズのコーラス譜面、リクエストおよび最近のあなたについて、100文字程度でお書き下さいという、お楽しみ企画用の小さい用紙があった。100文字程度ということは、前回行った、即興曲コーナーがあるという事?と、ちょっと心踊る。何故ならば、前回この企画は、非常に面白かったから。そんな事を友人達と話しながら、開演時間を待つ。 ◆ 第一部 19:35、予定より35分も押してのスタート。健ちゃんが、ステージに登場すると拍手喝采。ちなみに、今回の場所からも、健ちゃんは人の頭に被って見えないが、別に、見える所に移動する気も無い。まあ、たまに状況を見るために見える位置にも動いたが、基本的には、カウンターで楽しむ。 健ちゃんは、アップライトピアノの椅子に腰掛けて、軽快にトークから始める。このピアノは、ginzのピアノ。茶色いピアノだ。ちなみに、どの様にステージに下ろしたのか気になる所。やはり、プロの人を読んでステージに下ろすのか?非常に気になった。 「皆さんこんばんは〜」と、明るく始める。ちなみに、今日は、あゆ風サングラスを掛けて、茶色の柄シャツに、黒のパンツという格好。 1曲目は、「僕はピアノが好きなんだ」。演奏直後何故か、笑う健ちゃん(謎)。取って付けたように、「リクエスト曲でした」と言う。次は、タイトル紹介を経て、「東京という街で」。そういえばこの曲、最近のライブで、またお目見えするようになったか。「もうすぐ5月と言うことで。子供の日にちなんで、「こいのぼり」。ちなみに、これ2曲あるんですけど。「屋根より高い〜♪」じゃない方をやります」と紹介された、「こいのぼり」。認知度から言うと、「屋根より高い〜♪」の方が高い様な気がするが、そちらを選ばない所が、なんとなく、健ちゃんっぽいような(マニアック?)。ボイスパーカッションをくみ合わせたアレンジで、健ちゃん流の演奏。跳ねた印象を受けたピアノ。 続いて、入場時に渡された譜面が活用されるコーナーへ。ちなみに、3部コーラス(と言ってもいいと思うが)。女声コーラスのキーの高さ。譜面は、3種類。同一曲内に登場する、3箇所のコーラスが記載されている。この曲は、「ねぇ?」。最初の3声部から、練習。英語歌詞に、片仮名が併記されていた。この部分は、血液型によるパート分け。A型、O型、B&AB型の順に、上、中、下。これで練習開始。 健ちゃんは、いわばコーラス指導者だ。ちなみに、これは今迄に無く、難易度が高い(というか、かなり冒険の様な気がするが)。各パートの指導をし、合わせる。 さて、ここで、私自身に、大問題勃発。足つった。正確に言うと、足の中指がつった。まあ、良くある事なので、すぐ直るだろうと思っていたら、痛みが増す。中指と人差し指の間の付け根に、広がる。立ち見なだけに、椅子が無い。 友人が、ginzのNORIKOさんに、健ちゃん達の控えスペースのソファーに座れないか、確認してくれた。NORIKOさんが、ソファーを片付けてくれたが、どうも、禁断の地という印象が強すぎて、移動するのが忍びなかった。もうちょっとすれば、良くなるだろうとも思ったし。そしたら、友人が、今度は椅子が有るのに立って観ている前方のお客さんから、椅子を借りてくれた。 しばらくこれに座ったが、高い椅子の為、結局痛みが治まらず(足を伸ばしたかった)、床に座ってしまった(こうなってまでもやっぱり、ソファーに行くのは忍びないと思ったわけさ)。ただ、あまりにもこの体制も良く無いので、意を決して、禁断の地のソファーに行く。 ちなみに、CICOちゃんは、ソファーにいた。ソファーの上に足を伸ばし、つった部分も伸ばす。場内では、引き続き、2つ目、3つ目のコーラス指導が行われていた。ちなみに、2つ目と3つ目のコーラスは、2声なので、誕生月奇数が、上、偶数月が下という分け方だった模様。ソファーに腰掛けていたCICOちゃんが、席を立たれてしまい、申し訳無いなと思いながら、マッサージ。勿論、「気になさらず、座って下さい」と、声を掛けたが。友人によると、スカートで、こういう行動をしていたので、目のやり場に困ったのでは?との事だったが、真意は定かではない。 しばらくすると、やっと、復活可能な状態に。CICOちゃんにお礼を言い、カウンターの場所に戻る。ちなみに、パートごとの練習はとっくに終わり、全員で合わせる練習をしていた。NORIKOさんも、カウンター内で歌っていた。ちなみに、「パンツ〜丸見え」と言っていた健ちゃん。ステージが下だから、お客さんのスカートの中が気になる模様(笑)。そういえば、譜面の訂正も言っていた。最後の、「フゥ…。」は、これだと溜息みたいだから、「…。」は取って欲しいということ。健ちゃんのピアノが入り、皆も参加するが、なんとこれ、「本番」だった模様。あまりにも練習の流れから自然に入ったので、練習かと思っていたら、終わってみたら本番だった。まあ、「2部の終わりにまたやるからね」と言っていたので、リハーサルみたいなものか。 1部のラストは、CICOちゃんがステージ呼ばれた。CICOちゃんが、遊びに来ているので、と健ちゃんは紹介。ちなみに、CICOちゃんもginzの楽器を仕様。コンガは置くスペースが無いので、ボンゴ。CICOちゃんが、中央に立ち、2人で「みち草」。「ジャンジャンジャ〜ン」とピアノで「礼」の音を出して、「ワンツースリーフォーって言ったら、始めてね」とフェイントを付く健ちゃん。この曲、久し振りに生で聴いたような気がする。 1部は、ぴったり1時間で、20:35終了。 ここで、休憩。いつものパターンだと、30分休憩。21:00ちょっと過ぎに始まったとしても、いつもの様に1部より長いとしても、22:30頃には終わりそうな気がすると思い、ラストまでなんとか聴けるか?と淡い期待を抱く。 ちなみに、この休憩時間中は、健ちゃんは、リクエスト等が記載された用紙を真剣にチェック。赤ペンを持って、印も付けていた。 ◆
第二部&アンコール 21:05、お客さんのトイレ待ちの列が途切れた所で、健ちゃんもトイレに入る(ちなみに、友人(男)もここでトイレに行こうとしていたが、健ちゃんに先を越された。そういえかよこさんに、「え?入りたかった?」と言われていたっけか。まあ、健ちゃんが出てきてから、演奏始まる前に、無事に彼はトイレに行けたが)。健ちゃんは、準備を整え、ステージに。 「長らくお待たせいたしました。2部は、アダルトな感じで行きます」と、挨拶。2部は、リクエストに応える構成の様だ。1曲目は、「Beginnings!」。このタイトル紹介の時(リクエスト者の名前も呼ぶが)、1stアルバム、2ndアルバムのリメイクも終わりつつあると話す健ちゃん。ちなみに、「Beginninngs」というタイトルでリメイク版を出そうと思っているらしいが、「B型なので、わからない」とコメント追加。 2曲目は、「ロミオとジュリエット」。なかなか、素敵なリクエストだ。リクエストって訊かれると、全然思いつかない私だが、こうやって、色々な曲が思いつく人って凄いなと思う。 アップライトピアノには、猫の置物が置いてあったらしいが(私の視界には、1度も入っていないが)、どうやらその猫が、客席から健ちゃんを観る上で、視界を遮っている模様らしく、健ちゃんが猫の置物をどかす(トークのみでしか把握していない)。おわびに、「猫踏んじゃった」をワンフレーズ演奏。どのような猫だったのか、見たかったが、既に猫の姿は無かった。「猫踏んじゃった」の後は、「New York State Of Mind」。 「Englishman In New York」は、健ちゃんが「愛の証」という曲を作る際に、頭にあった曲。野口五郎ネタも、MCには登場した。この曲の前説で、ginzのオーナー、銀さんこと、小川銀士氏がステージに呼ばれる。銀さんのSaxを交えての演奏になる様だ。銀さんは、PA空間からテナーサックスを持って、ステージに下りる。2人が並ぶと、カメラのフラッシュが集中した。ぶっつけ本番と言うが、息ぴったりの2人の演奏。 「襟裳岬」は、「光田健一風の演歌が聴きたい」というリクエストに応えた曲。ちなみに、この曲は、初めて買った(正確に言うと買ってもらった)、レコードだとか。小学校低学年の頃、大好きだった曲と紹介。ちなみに、このレコードと一緒に買ってもらったのは、「傷だらけのローラ」だとか。演奏後、「いや〜良い曲だね」とコメント。 リクエストで多かったのは、健ちゃんがコーラスで参加した、小田和正さんの「キラキラ」。「昨日やったんだけど、ずっこけるよ」とコメントして、健ちゃんが参加しているコーラス部のみ演奏。オフコースの、「生まれ来る子供達のために」は、売上的にはよくなかったけど、大好きな曲だとか。ちなみに、「さよなら」のリクエストもあったらしい。「「さよなら」はやらないけど」というコメントで始まったので、この曲は、リクエストではないかもしれない。 「宝物」の後は、ginzの歌姫NORIKOさんが呼ばれる。お店の中でも働いているが、ボーカリストでもある。彼女の歌を、この後聴けるようだ。NORIKOさんは、エプロンスタイルでステージに登場。「着替えるのも、なんかわざとらしいかなと思って」と、NORIKOさん。ここで、NORIKOさんの舌好調トークが繰り広げられる。NORIKOさんに、中学生のお子さんがいるという事も発覚。全然そんな風には、見えない。ちなみにこの時、22:00を回っていて、トークも聴きたいが、先進んでくれと、実は思っていた。NORIKOさんと繰り広げられたのは、「モナリザ」。エプロン姿の彼女の声が響き、健ちゃんの声がコーラスで重なる。 NORIKOさんは、ステージに残ったままで、CICOちゃんと、銀さんが呼ばれる。私のタイムリミットも迫ってきた。「Isn’t She Lovely」は、4人でのセッションライブ。ステージになんとか4人納まる。「これ聴いたら帰らないと…」と思ったので、最後位、皆が見える位置に移動。少し踊らせてもらう。というか、あまりリズムに乗っている人を見かけないのは何故?この曲が終わったのは、22:30。本当に帰らなければならないので、荷物をまとめる。ちなみに、ステージでは健ちゃんが、「先ほどの、「ねぇ?」をやります」みたいな事を言っていた。「まだまだ続きそうだな…残念」と思いながら、会場を後にした。スタッフのかよこさんには、「帰っちゃうの?」と言われながらの退場だった。多分、私が最初に帰ったと思う。 その後は、友人によれば、「ねぇ?」を行い、皆で、ボイスパーカッションもやったらしい。CICOちゃんは、ムーンウォークの真似をしたらしいし。帰った後の方が、笑いも多く、ノリノリな曲を繰り広げた模様(残念だ)。ちなみに、22:55に終了したらしい。しかも、ginzでは珍しく、健ちゃんはすぐに会場を出たとか。 ◆ さいごに 何年か振りに、最後まで聴けずに会場を後にした今回。予定時間通り始まっていれば、ラストまでいられたかもしれないが、まあ、これは健ちゃんの都合もあるし仕方ないな。しかし、2部がこんなに長くなるとは…。約2時間も2部。1部の2倍。休憩時間中に、途中で帰らなくても済むかもというのは、本当に淡い期待で終わった。 リラックスムードを漂よわせている健ちゃんが、身内呼んでやっていますというような、雰囲気を作っていた様に思う。1つ疑問なのは、お客さんだ。立っている人は、直立不動だし、座っている人も同様(全員というわけではないが、そういう人が多かった)。後ろから見ていても、リズムを取ったり、乗ったりする人があまり見当たらなかった。友人と、「こう、なんで皆直立不動なの?」と会話を交わす位だった。皆、恥ずかしがり屋なのだろうか? 期待していた、即興曲が無かったので、残念。 まさか、足がつるとは思わなかった。禁断の地のソファー。座り心地は良かった。ソファーの上には、健ちゃんの楽譜集がたくさんあった。一番上にあったのは、バッハの厚い楽譜。床の上には、健ちゃんお気に入りの、パラダイストロピカルティーもあったな。出演者の皆様向けのメニューもあった。禁断の地で、マッサージしながら、ちょっと目で探検もしていた。しかし、健ちゃんが戻ってくる直前に足がつっていたら、これまた、ばつが悪かったな。実は、帰りもなかなか電車は座れなく、イマイチ調子が悪かった足だった。 終演時間には、既に京王線に乗っていたが、これに乗らないと家に帰れないから仕方がない。 それでも楽しい、ginzの時間だった。そして、チケット代以外で、散財もした。売上貢献状態。ginzは好きな空間だけど、やはり遠いのが、難点だ…。 |