光田健一 幸せコンサート 師走の蒲田編
at 大田区民センター on 2001.12.13
〜初めてのメンバー構成(といってもバイオリンが増えただけ)〜
<セットリスト> |
M1:Beginnings! M2:東京という街で M3:みち草 M4:愛の証 M5:スクリーンの夢 M6:Night and Day M7:美しい想い出に M8:H*E(弾き語り) M9:願い(弾き語り) M10:君に夢を伝えたい M11:僕はピアノが好きなんだ M12:Cry'n Smile M13:詳しくは言えない M14:東京エンプティタウン M15:誓い M16:宝物 EC1:空が好きだった君に EC2:A HAPPY NEW YEAR |
<メンバー> 「光田健一とグレートフル・ハピネス・オーケストラ」 光田健一(Pf/Vo)・田中豊雪(B)・河崎真澄(Dr)・ 斉藤久美子(Cho)・榛葉芳子(Cho)・養父貴(G)・ 河野啓三(Key)・Cico(Per)・向井淳(Per)・ 森琢哉(Vio) |
◆ はじめに
前回のginzライブは、ある種、閉ざされた空間(80名限定という意味で)。今回のコンサートは、それとは対照的である。「幸せコンサート」と題されたこのライブ。タイトルだけ見れば、キッズ向け?みたいな印象とも言えなくもないが…。今回のコンサートでは、バンド名に、「ジェントルズ」という文字が入っていない。メンバーに、バイオリンの森氏を迎えての構成。森氏といえば、スタレビのディナーショーにも参加されていた方。健ちゃんのバンドにバイオリンが加わるのは初めてのこと。いつもと違う印象になるのだろうか?と、期待が膨らむ。
そもそも、本公演のチケットは、FC先行では取らなかった。平日の蒲田ということもあり、「間に合わない可能性高いし、どうしようかなぁ」と悩んだからだ。どちらにせよ、この会場の場合、一般発売でも余裕で入手可能だろうと思っていたので、欲しくなれば、一般で取れば良いと思った公演。結局、チケット取ろうかなと思ったので、一般発売日にチケットを取る。チケット取りの練習にもなるとも思い、Lコード(ローソンチケット)もわざわざ、ローチケに電話を入れてまでして、確認した。
そうして入手したチケットを持って、当日を迎える。当日は、このコンサートの為、仕事の外回りも、京浜東北線沿線にし、直帰スタイルで蒲田に向かう。おかげで、開場予定時間の18:00ちょっと過ぎに会場着。エントランスで、友人たちと会い、しばらく団欒。場内に入ろうとした時に、先ほどカバンから出して、椅子の上に置いた今日のチケットが見当たらない。いつの間にかに消えている。「チケットがない!!」と、探す。カバンの中身も全て出して、探す。探しても、チケットの姿が見えてこない。そんな時、友人のだんなが、「あなたのカバンに入ってるんじゃないの?」と、奥様に言う。奥様が、カバンを確認すると、探し物のチケットが登場。「なんか、いろんな物とまぎれてしまっちゃったみたい…」と、友人。さすが、夫婦。奥様の行動を理解している、だんなだわ。チケットが無事に見つかり、場内へ。
中に入り、席に着くとスペースが狭く、荷物が置けない。仕事からそのまま来た私は、年末挨拶で配布するカレンダーが4本と、A4のカバン。それを置くと足の置き場がないのだ。仕方ないので、友人がカレンダーを預かってくれる。私の席が、通路側だったら良かったが、通路から1つ置いた席だった為、荷物の置き場に困った。正直、通路側の方と代わってもらおうかと思ったくらいだ(今回は、一般で入手したチケットの為、久し振りにピンで取った)。今回の席は、J列。上手側のセンターブロックの通路より。
◆ 椅子に座ってゆったりの本編前半
開演予定時間から遅れる事10分。18:40にステージに薄明かりが灯り、SEと共にメンバーが登場。健ちゃんは最後に登場する。ステージには、中央にグランドピアノと、Rhodesが置いてあった。健ちゃんは、まず、ピアノの椅子に腰を掛ける。健ちゃんのピアノソロが、場内に響く。ピアノソロからつながるように、「Beginnings!」。ginzで演奏された曲ではあったが、全くと言っていいほど、タイトルが思い浮かばなかった。「東京という街で」は、Perの二人が使う楽器の都合から、立ち位置を曲間で変更しながらの演奏。「みち草」では、イントロと共にステージ背面にたなびく雲の様子が、照明で作り出されていた。比較的に照明は明るめ。
以上の3曲を立て続けに演奏した後、挨拶を交えたMC。健ちゃんは、「お足元の悪い中、ようこそいらっしゃいました!」と、マイクを持って、歩きながらステージ前方に移動。スタレビ脱退の事を改めて伝える。「スタレビでは6年間、本当に皆有難う。今は、まだ引きずっている自分と、変わりつつある自分とがいます」と、健ちゃん。いつになく硬めのMCで、健ちゃんも、「硬いMCしてとか思ってるでしょ(笑)」と口にする。今回のコンサートタイトルについても触れる。トッキーは、「皆にさ、「幸せコンサートって何?なんかの宗教なの?」とか言われたよ」と、言っていたし。「音楽で幸せになれれば良いな」というのが、真相。次の3曲をここで紹介する(ちなみに、先に演奏したタイトル紹介はなかった)。
「愛の証」は、ginzで紹介したように、野口五郎で。グランドキャニオンをイメージしたというのが、「スクリーンの夢」(ちなみに、グランドキャニオンには行った事ないとの事)。ギターの見せ場があった曲。養父さんは、この曲に限った事ではないが、陶酔して演奏している(表情から察するに)。「Night And Day」の紹介は、覚えてない…。この曲で、健ちゃんはRhodesに移動した。「美しい想い出に」は、コーラスが抜けた編成。この曲の後、メンバーはステージを去り、健ちゃんのみがステージに残る。健ちゃんは、グランドピアノに再び戻り、ピアノを奏でる。つなぎのピアノソロ。このまま、弾き語りの時間に突入する。2曲の弾き語りは間に、「若者たち」の1番のみを導入し、流れるように行われた。
◆
新種のメンバー紹介と、盛り上がり楽曲の本編後半
メンバーが全員、ステージに戻る。コーラスの久美ちゃんとよっちゃんは、先ほどの黒の衣装から、カジュアルな装いにてステージに登場。よく見ると、CICOちゃんが、戻ってきていない。これは、何かが予測される…。場内も客席を含めて明るくなる。健ちゃんは、マイクを持って立ちあがる。「今日はMC少ない?それはね、何故かっていうと、ピアノが嬉しいんだよね。グランドピアノが家にある所って、めったにないよね〜。このピアノ、セミコンかな?」と言いながら、ピアノに添って、ステージ上に仰向けになる健ちゃん。「僕が、164cmだから。あ、これフルコンだねぇ〜」と、長さの確認をする。
ここで、メンバー紹介。いきなり今までの展開と180度変わる、ステージ。まずは、メンバーを一人ずつ上手側から紹介(養父さん・トッキー・河崎さん・淳君・けいぞ〜君・久美ちゃん・よっちゃん・森さんの順だったと思う)。メンバー紹介ピックアップは、森さん。森さんは、健ちゃんの芸大の1年上(年齢は一緒だが)。森さんも、健ちゃん同様中退らしく、取得単位は、4単位(?)だったとか。バイオリンといえばどんな曲?という事で、モーツァルトやメンデルスゾーンの誰もが知っている名曲を、ワンフレーズ披露。森さんは、どうも、キャラクターとしては、面白そうな雰囲気…。ちなみに、森さんの誕生日が12月12日ということで、「イチニイチニ」から、「ワンツーワンツー」になり、「365歩のマーチ」がいきなり軽快に流れる。ここで登場したのが、チータ(言わずと知れた水前寺清子さん)に扮装した、CICOちゃん。場内から笑いが溢れる。CICOちゃんがステージを一周すると、今度は「ぺッパー警部」。コーラス2人組が、前方に出て、振り付きでワンフレーズ。このまま、「全日本チョッパーベース選手権」になり、トッキーにスポットを当てる。「チョッパーベースよ♪」の久美ちゃんとよっちゃんのコーラスで締める。続いての養父さんは、何故か、「昭和枯れすすき」。哀愁漂う、養父さんのギターに載せて、健ちゃんが養父さんの生立ちを紹介する。「僕の名前は養父貴。千葉県市川市生まれ〜」と、始まる生立ち物語。笑いを誘う健ちゃんの口調と、バークリー音楽院では、音楽以外にもここでは言えない事を学び…と加え、「ちなみに…」と言おうとする健ちゃんの口を止める養父さんが、面白かった(ギターも止めるし)。この後は、「せんせい」に載って、セーラー服姿で白い傘を持ったCICOちゃん登場。傘で顔を隠し、ゆっくり歩く。最後は、瓶底めがねにハゲ鬘をつけた顔を見せる。はっきりいって、かなり気持ち悪い(笑)。続いては、淳君の紹介。2001年の重大ニュースは、免停になった事らしい。スピード違反かなんかだろうか?この後軽快に登場したのは、スクエアの超有名なF1のテーマ曲(タイトル知らない…)。けいぞ〜君の紹介が、ここで行われる。けいぞ〜君は、ここでなんと、リコーダーの披露。まさか、この曲をリコーダーでやるとは!健ちゃんはじめ、皆大受け。河崎さんは、ジャッキーチェーンが好きだとかの紹介。勿論炸裂ドラムあり。ここで登場するのは、ジャッキーチェーンならぬ、CICOちゃん扮するブルースリー。ヌンチャク持って登場。甲高い、「アチョ〜!」が響き渡る。河崎さんに、スティックで殴られる(実際には触っていない。なおかつ、淳君のエレクトリックドラムによる効果音付き)。健ちゃんに、「あのさ、根本的に、ジャッキーチェーンとブルースリーを間違ってるよ」と、指摘される。この手のメンバー紹介は、今までなかった。コミックバンド的な、意外なメンバー紹介。
CICOちゃんがいない状態での、「君に夢を伝えたい」。お客さんはここで立ちあがる。健ちゃんはマイクを持って立って歌う。トッキーは手拍子を促す。盛り上がり楽曲のスタート。「諸人こぞりて」や、「ジングルベル」のメロディーが挟まれ、サンタクロースに扮したCICOちゃん登場。しかも、髪の毛が長い、女性バージョン。胸には、「三田」と書かれている。「みた?」と思っていると、「サンタ」と読むらしい。しかも、その下には、「健一」と隠されていて、「三田健一」とか。読みようによっては、「みつだけんいち」だ(笑)。これもまた、はっきりいって、気持ち悪い(爆)。サンタは、コーラス指導も行う。次曲はコーラス付きの模様。このコーラスは、「僕はピアノが好きなんだ」。この曲でのコーラス大会は、過去に1回しか行っていない。1999年4月に行われた、「PLAY THE MUSIC」のアンコールで行って以来だから、2年以上振りになる。当時のコーラスフレーズをはっきり覚えているわけではないが、微妙に違いがあるような気がした。どうもやはり、当時感じたようにイマイチ感がぬぐえない。間奏では、サンタがトナカイに連れ戻される(笑)。また、2番の歌詞を、「オヤジは大きなハゲがある〜♪」と替えていた。続いてのコーラス大会は、すっかりおなじみになってしまった、「Cry'n Smile」。誕生月でのパート分け。1〜4月が高音(久美ちゃんパート)、5〜8月が中音(よっちゃんパート)、9〜12月が低音(健ちゃん・デバ夫人パート)。練習時に、以前見かけた、デバ夫人登場。CICOちゃんの、この格好は、やっぱり気持ち悪い。「けんいち〜Come
On〜!」と、声を掛ける。そんな練習時間も過ぎ、この流れで本番突入。ちなみに、この曲は、コーラス大会の定番と言ってもいいくらいになっているが為、ライブ登場回数が最も多い。今回のコンサートでさらに、最多回数更新。「詳しくは言えない」は、振り付き。覚えやすい振り付け。ただ、それなりの形の振り付けであるのに、その直後に、左右に手を振るのは、どうもしっくりいかないと思ったのは、私だけだろうか。間を置いての振りであればまだしも、流れ的にスムーズではないなと、感じた左右の手の振り。もうちょっと考案して欲しい部分。「東京エンプティタウン」では、途中で、「ヤクルト優勝おめでとう」ノリになる。ヤクルトのはっぴやメガホン、幟が登場。健ちゃんは歌いながら、はっぴと帽子を身にまとう。ヤクルトの応援でおなじみのビニール傘振りもあり、ヤクルト色。「東京音頭」を交えながらの演奏。メンバーの中にアンチヤクルトはいないのか?(お客さんも含めてだが)と、ちょっと思ったり(笑)。ちなみに、デバ夫人は、そのままの格好でステージにいる。かなり怪しい。大いに盛り上がり、ノリノリコーナー終了。
デバ夫人は、着替えに戻る。この間、デバ夫人待ちのMC。お客さんを座らせる健ちゃん。デバ夫人が戻ると「誓い」、「宝物」を続けて演奏し、本編終了。メンバーは一同に会しお辞儀をし、ステージを去る。20:55本編終了。
◆ アンコール
再びメンバーがステージに揃う。バイオリンの音から始まったのは、「空が好きだった君に」。けいぞ〜君のピアニカ(正確に言うと鍵盤ハーモニカ)の音が良いアクセント。続けて、「A HAPPY NEW YEAR」。最後にメンバー紹介を改めて行い、21:10に幕を閉じた。
◆ ちょっと感想
今回のバンド名、バイオリンが入ったから、オーケストラなんて言っていた健ちゃん。ちなみに、コンサートお知らせ時点では、「ハッピーズ」。健ちゃん曰く、「グレートフル・ハピネス・オーケストラ」も、「G*H」になるとか(笑)。
今回のコンサートは、正直言って、個人的にはあまり楽しめなかった。これには理由がある。自分の精神面の甘さもあるかもしれないが、隣席の客が、気になったから。開演前からなんとなく、嫌な予感があった。隣の席(正確に言うと、1つ空席を挟んでの隣)の方とその仲間が、前から、3列目くらいの知り合いに向けて、「○○さ〜ん!」と、大声で声を掛ける。この時点で既に、予兆があったのだろう。健ちゃんへの過大なアピールが、ちょっと気になるレベル。別に、楽しみ方は人それぞれだが、度が過ぎると、ちょっと…。特に過度なアピールは、うるさいという気も起きる。開演早々から、こんな気分になった為、どうも楽しみきれず。弾き語りは、その中でも集中できた曲ではあった。我慢ならなかったのは、盛り上がり楽曲の時。手拍子を行うのは、構わない。皆やっている。やり方に問題があった。ステージメンバーと同様に、肩に水平になるくらいまで両手一杯に手を広げて、手拍子をする隣。空席1つあるにも関わらず、目前にその人の手が現れる。正直、ぶつかるのではないかと、思い続けていた。隣はそんなことお構い無しに、続けている。CICOちゃんの行動にも爆笑をしている隣だが、私は笑えない。それだけ、隣の行動により、精神的に冷め切ってしまった。手がぶつからないように、隣(迷惑な人じゃない方)を気にしつつ、気持ち体もずらした。それでも、ダメ。いっそのこと同じ行動に出ようとか、注意をしようかと思いもしたが、雰囲気を壊すのも嫌なので我慢を続けた。これを当の本人が読むかどうかは分からないが、こんな人のそばで観るのは、もうこりごり…。もし読んでいるのなら、今後もうすこし周りの事を考えながら、楽しんで欲しい。きっと、この人達は、私の数百倍も楽しみ、のめりこんだ筈だろう。
ちょっと感想といいながら、結局こんな内容になってしまった。会場の音響はイマイチだったが、演奏は良かったし、何よりステージ上は楽しそうだった。バイオリンは全編通しでではないだろうなと予測していたら、弾き語り以外はずっとステージだったし。今回初めて、眼鏡着用で参加したので、はっきりとよく見えた。免許更新用に作った眼鏡。普段は特にいらないが、ステージを観るのには、欠かせないアイテムになりそうだ。