光田健一インストアライブレポート〜at.HMV仙台一番町店〜 1998.8.23 演奏曲目 M1.みち草,M2.1stアルバム全曲紹介,M3.2ndアルバム全曲紹介,M4.美しい想い出に,M5.優しい雨の中で,M6.A HAPPY NEW YEAR 8月23日,HMV仙台一番町店にて15:00から,お店の奥の方にある階段脇の小さなステージで,光田氏単独によるインストアライブが開催された。お客さん達(光田氏いわく“さくら”)は所狭しと,開演1時間ほど前から会場にどんどん集まりだし,開演を待っていた。 光田氏が登場すると,歓声とともにカメラのシャッター音が響いていた。本日の光田氏の衣装は,ライトグリーンのパンツに白いシャツ,頭にはサングラス(青いフレームに赤紫色のレンズ)といった,シンプルなスタイルであった。お店の宣伝ネタで幕を開けた今回のライブも,MCをふんだんに取り入れ,前日のスタレビ野外ライブの話や音楽の話などを(勿論アルバムの宣伝も)し,会場をわかしていた。 お店の宣伝は少し行き過ぎかと思いもしたが,今年の4月にここの店で5,6時間うろうろし,32枚CDを購入したということや,「本当に全くびっくりで略して“HMV”!」,「ここは仙台で一番高いところに有るんですよ。だって仙台一番頂点!」など笑いを織り交ぜつつ,「HMVはCDがたくさんあって一番好きなんです!!」と語っていた。 スタレビ野外ライブネタでは,根本氏がライブで制作中のアルバムについて話した内容について触れ,「うちのリーダー(アルバムタイトル)言っちゃうんだもんな。あえてここでは言いませんが」とか,「8割方出来ているって言っていたけど,歌入れはだいたい終わっているけどさ,全体を見ている僕としては8割もいってないと思うんだよね」と話していた。 音楽のことについては,真面目に語っていた。この話題が今回のMCの大部分を占めていたと思う。話を聞いていると,「本当に音楽がやりたい。好きなんだ!」という,光田氏の音楽に対する真剣さが心に伝わってきた。「バンドを解散して,音楽をやめてしまうということがあるけど,これはよく分からない。音楽は自ら続けていく姿勢が必要。そうしなければ続けていくことは出来ない。だから僕はこうしてインストアイベントとかもやるんだ。時には自分で電話してCDをおいて下さいって御願いもするし。」という言葉はすごく印象的だった。また,お客さん達にも「同じCDを何枚も持つより,いろいろな音楽をたくさん聴いて欲しい」と語っていた。この言葉には「僕のCDばかり聴いてくれるのはうれしいけど,他のも聴いて色々な音楽と聴き比べて欲しい」という願いも込められているのだろう。 演奏曲目は,弾き語りが似合う曲選定のため“ノリノリ”という物ではなかったが,1st・2ndアルバムの全曲紹介があり,大変聴き応えがあった。全曲紹介は相変わらず,1曲1曲の長さが違っていたが,それがまた楽しさの一つなのだと思う。また,途中歌詞を間違えた時に,照れ笑いを浮かべながら歌う姿も見物であった。光田氏の声はすごく調子がよかったのか,非常によく響き,感情を込めて歌われた歌を店内中に響きわたらせていた。 周囲を見ていると,通りがかりのお客さんの中にも立ち止まって,耳を傾けてくれている方々もいた。特に,ピアノが響きわたっている時に足を止めてくれる方が多かったように思う。光田健一を初めて見る人が,ピアノや歌を聴いて「ちょっと聴いていってみよう」と思ってくれるのは非常にうれしいことである。こういうことがあるからこそ,インストアライブを行う意味が有るんだなと感じた。 今回のインストアライブでは,すごく真面目な光田健一という人物にナマで触れることが出来(勿論,FCの会報を読んでいても真面目な人だということは感じてはいるが),すごく新鮮で,約1時間をとても有意義に過ごした。余談ではあるが,床に座り込んで聴く体勢も足がしびれ,疲れるものだなと感じた。でも,より多くの人がステージを見やすい状況を作るのには,よいことだと思った。 |