「光田健一!1998→1999」 Live Report at ON AIR WEST on Dec.30,1998 ~ショルダーキーボードを弾きまくり、動き回り、爆笑メンバーアンケートコーナー、 久しぶりのヌタイハーA改めエンジェルズ登場に場内は…~ <曲目> M1:☆STAR☆〜スター〜,M2:東京エンプティタウン,M3:僕はピアノが好きなんだ,M4:古風な女,M5:1/25の君,M6:誤解されやすい奴,M7:帰郷,M8:Piano
solo,M9:新曲(仮タイトル:願い),M10:雪山賛歌,M11:雪の降る街を,M12:1月1日〜山の音楽家,M13:愛のプレリュード,M14:Lookin’
for the LOVE,M15:君に夢を伝えたい,M16:走れ!ハイエース!!,M17:ねえ?,M18:Cry’n
Smile,M19:空が好きだった君に,EC1:入道雲を飛び越えて,EC2:1998,EC3:A HAPPY NEW YEAR <member> 光田健一(V、Pf、Key)、藤井晴稔(G)、斉藤久美子(Cho)、CICO(Per)、河野啓三(Key)、杉野寿之(Dr) 12月30日、渋谷のON AIR WESTにて、実質今年最後(というのは、富山で光田氏が心の兄貴と慕う友井賢太郎氏とカウントダウンライブを行うので)の光田健一ライブ「光田健一!1998→1999」が行われた。今回はこの模様をレポートする。 1.はじめに 開場時間が予定よりも遅れたため、開演時間も少し遅れていたかと思う。正確にはどれくらい遅れていたのかはわからないが、正直なところそのような遅れは全く気になるような問題ではないくらい、大いに盛り上がり、楽しくすばらしい内容であった。 2.オープニング 光田氏の登場の仕方はいつもとは違い、ソロライブでは初めて登場したショルダーキーボードを弾きながら登場した。スタレビのコンサートではショルダーキーボードを使用しているが、ソロライブでは今まで見たことがなかった。また、スタレビで観ている時は黒タイプのもので今回はシルバータイプであったので、恐らく買ったばかりの代物ではないかと思われるが、その真相は定かではない。光田氏はショルダーキーボードを弾き倒して登場し、オープニングから大いに盛り上がる体制を作っていた。「STAR〜」が終わると、「みなさん今晩は!光田健一です!」と挨拶をし、「東京〜」、「僕はピアノ〜」とノンストップで演奏された。冒頭に“ノリノリ”の楽曲を持ってきたため、場内は早い内から大いに盛り上がっていた。3曲目が終わると、「ありがとう!まだ帰んないよ。今日は遅れてごめんなさい。」と光田氏は言い、予定していなかったというメンバー紹介を含めた、長めのMCがあった。MCでは、ハイエースツアーなどを行って、今年は目標通りLIVE
YEARになったことや、藤井氏のリポビタンDの一気飲みや、今回のライブタイトルは来年もがんばるぞという意味で、“1998→1999”にしたということや、今年はLIVEでみんなにお目にかかれたけど、CDではお目にかかれなかったので、今年の3月から収録しているライブの模様をアルバムに出来たらいいなと思っているということを話していた。 3.“いまどきこんな女いるわけないジャン”や“煮え切らない若いカップルのイライラSong”など今年お披露目した新曲を演奏 前述のMCに引き続き光田氏は、サンデーワイドショーライブでは新曲万歳というコーナーがあって、毎回新曲を演奏していたという話をし、そのコーナーで披露したことのある、「古風〜」、「1/25〜」、「誤解〜」、「帰郷」が演奏された。光田氏は、これらの曲を紹介する際に,新曲のタイトルを言っても初めての人は覚えられないのでという理由から、各曲をウラタイトルで紹介した。ちなみに、「古風な〜」は「いまどきこんな女いるわけないジャン」、「1/25〜」は「スキー同好会の消極的な、なよなよ男の歌」、「誤解〜」は「煮え切らない若いカップルのイライラSong」、「帰郷」は「絵になる」ということだった。このウラタイトル、曲を聞く前から何の曲かわかるほど、どの曲にもぴったり当てはまっていたことと、表現の仕方が面白かったという点から、思わず笑ってしまった。中でも光田氏は、3分で出来てしまったという、「誤解〜」がとても気に入っているらしい。3拍子のリズムがとても良い雰囲気を出しているので、初めて聴いた時から私自身、良い曲だなと思っていた。また、サンデーワイドショーライブでは弾き語りで演奏されていた楽曲が(「帰郷」以外)、ほぼフルメンバー状態で演奏され、弾き語りとは違った印象を醸し出していた。特に、「1/25〜」は、「こんな曲だったけ」と思うほど印象が違っていた。 「帰郷」の後はMCなしで、昨日出来あがったという出来たてほやほやの、新曲を弾き語りで演奏した。タイトル表を見ると「Piano
solo」、「新曲」とあったが、Piano solo部分がイントロに該当するような雰囲気だったので、イントロ長めの曲(3分程)という感じがした。。ただ、イントロと感じた部分には、きちんとしたストーリーがある曲の流れだったので、その部分を1曲として捉えられないこともないかなと感じた。 4.え!ギターを壊して釣り竿作り?親にホモと思われる?〜大爆笑のアンケートコーナー〜 「新曲」が終わると光田氏以外のメンバーが、いすを持参でステージに戻ってきた。この、アンケートコーナーでは、前もってメンバーに、今年の10大ニュースや、最も頭に来たこと、最も悲しかったこと、光田健一のよくないところ、などをアンケートで回答してもらっており、それらについて光田氏が読み上げ、メンバーが雑談(本当に雑談という感じで、普段の会話の状況が目に浮かぶようだった)をし、かなりリラックスした状況で進んでいった。ここでは、アンケートの中で、私自身が気になったものについて触れていく。 トップバッターは、杉野氏であった。アンケートの名前は、杉山田寿太郎としていた。杉野氏の10大ニュースの第1位は、家の裏にマツモトキヨシ(ドラッグストア)が出来たということであった。ここでは、松戸市長(松戸市とは光田氏が以前住んでいた所)の話題(マツモトキヨシは、今は亡き松戸市長が作った店である)に発展した。というのも、私が友人に「松戸市長が作ったんだよね。」と光田氏が言った時に、「そうそう」と頷いていたのを、ステージの光田氏が聞き取っており、しばし、私が会話に参加してしまったためである。こんなにも話が発展するとは思わなかったので、私自身正直驚いている。個人的なことでなんであるが、「こっちにくれば」と光田氏に言われた時に、2階席から飛び降りる真似でもすれば良かったなと思い、少し後悔している。“光田健一のよくないところ”という設問に対しては、“みんなでご飯を食べに言った時に、すぐ人の皿に手が伸びる”という回答だった。なんでも、光田氏は人の皿に手をつける時に「貸して!」と、言うらしい。 2番手は、ハリー藤井こと、藤井氏のアンケートであった。藤井氏の10大ニュース第1位は、釣り竿を作ったということだった。なんでもこの釣り竿は、ギターを壊して作ったものらしく、釣り屋さんに、「これはすごい。うちで売らせてくれないか。」と言わせた、とてもすばらしい代物だったらしい。“最も嫌いな曲は”という設問に対しての答えは、テンポが速いからという理由から、「きっと夢を見ていた」だった。ただでさえテンポが速くて大変なのにもかかわらず、テンポを早くしようとする光田氏に対して藤井氏は、「これは明らかにいじめである。」と言い、それに対して光田氏は、「ばれた?」と言っていた。 3番手は、三枝氏だった。三枝氏の10大ニュース第1位は、“ハイエースツアーで関門海峡を渡る”だった。この時、ハイエースに子猫ちゃんがいるのを知らずに、神戸まで連れてきてしまったことなどを話していた。また、3位を該当なしとし、「何の出来事もなかった1年だったんだな。」と言っていた。“人に言えない恥ずかしい出来事”では、光田氏はアンケートを見て笑い、「あ〜言えないよ。でも言っちゃおう。言えないことは書けないもん。」と言い、内容を発表した。その内容とは、“某ホテルの床にげ○を吐いてしまった…”というものだった。“文句などあればどうぞ”の項目では、“このアンケート結構めんどくさい”としていたが、そう言いつつもしっかりと記入していたかと思う。 4番手は、ドミンゴいのこと、CICO氏だった。CICO氏のアンケートは、多くの笑いを誘っていた。10大ニュースは、全て水に関するもので、1位は、水道の蛇口が壊れて水道料金倍増、2位は、洗濯機の給水ホースが外れて水浸し、3位は、トイレの天井から水漏れ、という具合だった。光田氏がそれぞれについて読み上げると、CICO氏は欠かさず「大変だったのよ。」とサンデーワイドショーライブでお目見えした“おすじ(米軍の軍人がお気に入りの、おかまの芸能コメンテーター)”に匹敵するような口調で言っていた。“最も悲しかったこと”では、“自分の親に自分がホモじゃないかと思われていたこと”だった。なんでも、CICO氏は男の友人と一緒にいることが多いらしく、CICO氏のお父さんはそんな2人の仲を見て、てっきり付き合っているのではないかと思っていたらしい。そんなことを言われたばかりの時に、「サンデーワイドショーライブ」で“おすじ”さんを演じており、「その時に親父が見ていたらしゃれにならなかったよ。」とCICO氏は言っていた。確か、「サンデーワイド〜」の時にCICO氏は、「父親の顔が浮かんだ…」と言って、素の自分に戻っていた時があったので、その時はこの出来事を、思い出していたのかもしれないなと思った。“光田健一の最も印象に残った思い出”では、“とことん飲んだ時に、ほほをなめたり、かじったりすること”だった。この2人ってもしかして怪しい関係か?それとも光田氏は酒癖が悪いのか?と思ってしまった。。 5番手は、紅一点の斉藤氏だった。なんと、斉藤氏は介護福祉士の試験に合格したらしい。“最も驚いたこと”という設問で、試験合格のことが書かれていた。いつ勉強していたのだろうかと思ったが、斉藤氏によれば別に、介護の仕事につくつもりはないとのことだった。その時に、じゃあ、何で試験を受けたのだろうと思ったのは私だけだろうか。“光田健一の最も印象に残った思い出”に対しては、“Egg-manで初めてやったア・カペラ大会でお客さんがあまりにもすごくて嬉苦しくなった。こんな気分は久しぶり。”という回答であった。それに光田氏は賛同し、「ステージにいるとさ、お〜!と思って嬉苦しくなって泣いちゃうんだよ。わかるかな。」と言っていた。感激屋で泣き虫と言われる光田氏は、やはりあの時も泣いたのかと思ってしまった。確かにあの時、客席にいてもすごいなと思ったので、ステージにいるともっとすごいと感じるのかなと思った。 6番手は、河野氏だった。河野氏の10大ニュース第1位は以前、「サンデーワイド〜」でも話していた、“免許取り消し”の件だった。“光田健一の最も印象に残った思い出”は、“いつのまにかスタレビのメンバーになっていた”だった。これに対して光田氏は、「僕にとって、とても自然なことだったので、ちゃんと報告していなかったんだよね。」と言い、この場で改めてGENTLESのメンバーに、「スタレビに入りました。これからもよろしくお願いします。」と挨拶をしていた。“嫌いな曲”は、イントロを弾くのが大変という理由から、「空が好きだった君に」だった。本ライブでこの後演奏するので、河野氏は「がんばります!」と言っていた。 このアンケートコーナーは、30分程度あったかと思われる。本当に、爆笑ネタが多く、ここで全て紹介できないのが残念である。 5.ライブジャックだ!〜ヌタイハーA改めエンジェルズが2年ぶりに登場!〜 アンケートコーナーが終わると、聖歌隊が身につけているような白い衣装を身にまとい、ステージに光田氏、藤井氏、三枝氏、斉藤氏、CICO氏が登場した。登場する際のバックミュージックから、しばらくお目にかかっていない“ヌタイハーA”だと思った。しかし,身なりはいつものヌタイハとは違い(いつもは革ジャンにサングラス)、前述したような格好であったので、特別バージョンかと思ったが、どうやらバンド名の意味がよくわからないと言われたので、ヌタイハを改めて、エンジェルズという名前にしたらしい。改名はされてはいたものの,その内容は今までとは変わっていなかった。登場すると、いつものように「ライブジャックするぞ!」と言い、エンジェルズのステージが始まった。エンジェルズのメンバーは、ケン美川(光田氏)、ハリー藤井(藤井氏)、じょんがらお久美(斉藤氏)、ワンツーさんし(三枝氏)、ギャガー井上(CICO氏)である。このメンバーで大爆笑の、ア・カペラが繰り広げられた。冬にちなんで「雪山〜」や、もうすぐお正月ということから「1月〜」などが歌われた。ただし,このメンバーはまともに歌うのではなく、要所要所に笑いをちりばめるので、“コミックコーラスグループ”という表現が合うかと思う。2年前に見た、ヌタイハと変わらずの大爆笑ネタに,客席のあちこちから笑いがこぼれていた。ただ1つ違う点を挙げるというならば、「1月〜」の時に、「♪めがねドラッグよいめがね〜」とCICO氏が歌った時に、みんながコーラスをつけなかったということだろう。「何でコーラスないの?」とギャガーが言うと、「俺達は、大人になったんだよ。」とケン美川が答えていた。「山の音楽家」では、じょんがらお久美の流暢な津軽弁を聞くことが出来,とても面白かった。 6.ノリノリノンストップ曲が、美顔と空に挟まれて… 大爆笑のエンジェルズのコーナーが終わると,光田氏,藤井氏、三枝氏,斉藤氏(光田氏いわく歌好きメンバー)がステージに残り、光田氏お気に入りのカーペンターズの楽曲、「愛の〜」が演奏された。曲紹介をする時に、光田氏は、合わせて英タイトル(WE'VE ONLY JUST BEGUN)も言い、「“BEGUN”は漢字でで書くと“美顔”ですね。」と相変わらずの洒落を言っていた。光田氏は、「♪WE'VE
ONLY JUST BEGUN〜♪」部分の、ユニゾンからコーラスに広がる時の感じがとても好きらしい。この曲が終わると,「みんなあったまろうぜ!」と光田氏は言い、ノリノリ楽曲を集め,「Lookin’〜」から「Cry’n〜」までノンストップで演奏していった。「走れ!〜」では、ツアーの時と同様に、客席をコーラス隊に招き入れ、簡単にコーラスの練習をし、ステージ客席共に大いに盛り上がった。また、間奏部分では、光田氏がハイエースツアーの行程をリズムに乗せて、言って(歌って)いた。「ねえ?」は、今までついていなかった振りがつけられて,演奏された。この振り付けを、客席も見よう見真似で覚え,ステージと一緒に楽しんだ。このノリノリ楽曲コーナーでは、ステージはもちろんのこと客席も大いに盛り上がり、「あったまろうぜ!」と光田氏が言ったように、身も心も十分過ぎるほどあったまった。ショルダーキーボードをふんだんに使い動き回る光田氏に、踊りまくる斉藤氏、がんばって動きまくる藤井氏(疲れ易く動かないギタリストと、光田氏は彼のことを言っている)達に感化されてかどうかはわからないが、客席は本当に盛り上がっていた。これらノリノリ楽曲が終わると、河野氏が嫌いな曲とアンケートで答えていた、「空が〜」が演奏され、本編が終了した。 7.恒例になりつつある大ア・カペラ大会や、聴かせる楽曲をちりばめたアンコール アンコールでは,恒例になりつつある大ア・カペラ大会を含めた、「入道雲〜」が演奏された。客席を3パートに分け、いつものようにパートごとに練習をした。光田氏はパート練習を行っている時に、客席がよく見える位置に移動をし、練習の指揮を取っていた。このア・カペラ大会も成功を収め、この1年間を振り返っていろいろなことを光田氏は語り,何度聴いてもジーンときてしまう、「1998」が弾き語りで演奏された。これで、終わりかなと思ったが,メンバー紹介も含め,“ありがとう”という意味をこめて,メンバーを一人づつステージに呼び、「A
HAPPY〜」を演奏し,本年のライブに幕を閉じた。 8.最後に 今回のライブは、約3時間30分程あった。冒頭にも記したが、開演時間は遅れてしまったものの、遅れなど全く気にならないほどの充実したライブだったように思う。特に印象に残っているのが、光田氏が初めの方で、「始まる前はどきどきしていたけど、こうしてみんなの顔を見るとほっとする。」という言葉である。なぜ、これが印象的なのかというならば、本当に“ほっとしている”という表現が当てはまるような雰囲気の中で、ライブが進められていったように思い、いい意味でとてもリラックスしてライブを楽しんでいる光田氏を見ることが出来たからである。ここ最近、ここまでリラックスしていたライブが有ったかな?とふと考えてしまった。もしかしたら、本当はリラックスなんてしていなかったかもしれないが、なんとなく肩の力が抜け、余裕を持って、とても楽しんでいるように私の目に映ったのである。年の瀬も押し迫ったこのときに、光田氏のソロライブを見ることが出来、大変嬉しく思っている。来年はどれくらいの本数を打つかわからないが、あせらずにそしてパワフルにがんばっていただきたいと思う。心から来年もお願いしますと光田氏と、GENTLESメンバー、そして縁の下の力持ちであるスタッフの方々に捧げたいと思う。 |