長渕 剛



最近でこそ余り聴いていないが、長渕剛にはかなりの影響を受けました。 

剛を知ったのは中学校に入ってからです。 
小学5年、10才よりアコースティックギターを弾き始め、色んな楽曲を弾いていた訳だけど 
一種の壁みたいなのもにぶち当たっていた。 
それは、「ギターって伴奏変わり。」みたいな感じに思い始めていて、 
だいたいの曲も聴けば弾けるし、「ギターってこんな物か。」ってね。 
今思うと、凄く生意気だった。と言うか、あさはかでしたね^^; 

剛の曲を聴いた時それは『目からウロコが落ちた。』 
イヤ、この場合『耳からウロコが落ちた』と言うべきかもしれない(笑 
それだけ衝撃だったのも事実です。 
「LIVE 81」と言うアルバムを聴いた訳だけど、アコースティックのクリアーな音色、ギターリフ、アレンジ・・・。 
その、どれを取っても新鮮で、それこそ鳥肌が立つほどでした。 
思わず「凄げぇ!」って叫んだのも憶えいてる。 

それからと言うもの、あけてもくれても剛の曲を耳コピする日々が続いて、カセットテープはワカメ?に成るし 
ギターを抱きしめて寝いてた事も多かったね。 
特に『夏祭り』って曲が有るんだけど、「一体どうやって弾いてるんだ?」ってぜんぜんわからなかった。 
当時楽譜とかも無かったし、イヤ、有ったかも知れないけど探そうともしなかった。 
「絶対弾いてやる!」って言う思いがかなり強くて、少し意固地に成っていたかもしれない。 
簡単なラグタイム奏法なんだけど、当時の私にはかなり困難だった。 
そしてどうにかコピーする事が出来たんだけど、でもまだ、半信半疑でいた・・・。 
そんな時に、剛のファンクラブに入っていた友人から「一緒に剛のライヴ行かない?」って誘われて 
それはもう「行く行く!」って二つ返事(笑 

神戸国際会館、最前列のド真ん中。 
普通、最前列って余り良くないんだけど、私としては「剛の指の動きまで見えるぞ!」って大いに喜んでいた。 
ライブが始まり何曲か楽曲を終えた頃、剛が「なんかリクエスト有れば弾くよ。」って言ってくれて、 
思わず大声で「夏祭り!」って・・・恥ずかし^^; 
さすがに最前列。 
剛に声が届いたみたいで「夏祭り・・・良いね。弾いてみるか。」って。 
私は食い入るように剛の指だけ見つめていた・・・。 

あの時、私のリクエストに応えて『夏祭り』を弾いてくれた事。 
そしてその弾き方が私と同じだった事。 
この喜びと情景は今も鮮やかに蘇って来ます。 

剛の曲に出合わなければ、そのあとギターを止めていたかもしれない。 
そう言う意味では少し大げさかもしれないが、私の人生のターニングポイント的な存在で有った事は確実。 

『長渕剛』 

私にとって、忘れる事の出来ない数少ないミュージシャンの1人です。