■気を付けてね



「車には気を付けなさいよ」 

この言葉は、母親が子供を送り出す時などに良く言ってますよね? 
誰もが言われた経験をしてると思いますが、実はこれって、『とても奥の深いもの』って知ってました? 

人間の深層心理には、『人との別れ際の言葉を深く記憶する。』と言う物が有ります。 
これは、「記憶をしよう。」と言う気持ちが働かなくても、本能的に、又は無意識の内に記憶してしまう力が勝手に働
くものなのです。 
なので、仮に「車には気を付けなさいよ」と言われた子供が、「そんなの言われなくても分かってるよ。」と大して気に
もとめていなかったとしても、知らず知らずの内に『車ノは気を付けよう。』と言う意識が働き事故に合い難く成るそう
です。 

それと『人との別れ際の言葉を深く記憶する。』と書きましたが、何も『別れ際の言葉』だけと言う事でも有りませ
ん。 
『文章の終わり』と言えば言いのでしょうか?話の終わりの言葉にも同様の事が言えます。 
ただ、『別れ際の言葉』の方が、より一層そう言う気持ちが働くそうです。 

また、この働きは『注意を促す言葉』だけでは有りません。 
身近なところでは、落語やお笑いの『オチ』を1番最後に持ってきてるのも、より印象が強く成る為ですし、 営業の世
界では、この深層心理のを利用した『トーク』が有ったりします。 
仮に客に物を売りたい時に、「この製品は凄く良いんです。でも、無理に買わなくても良いですよ。」と 
言ってしまったら、恐らく誰も買いません。でも、この文章を前と後ろを入れ替えて見てください。 
「無理に買わなくても良いです。でも、この製品は凄く良いんですよ。」と言えばどうでしょう? 
先ほどの言葉より、多少は「良い製品なのでは?」と言う印象に受け取れるはずです。 

ちょっと話が脱線しましたが、この様に『文章の最後の言葉』と言うのは、相手により印象深く残るものなのです。 
なので私は出来るだけ別れ際には、「○○には気を付けて下さいね。」と言うようにしています。 
やはり身近な人ぐらいは何時も元気に居て欲しいものですもんね。