卒業文集という名の

こういうのは個性が試される。



 卒業間近になると必ず書かされる文集。だが、そのほとんどが同じような内容であり、配られても何回も見たいとは到底思えない。
 しかしである。3年2組卒、眞田君(仮名)の文集は何度見ても考えさせられる。彼からの許可は得たので、ちょっとここで紹介したいと思う。

 ○○中の思い出                  眞田 
 私は総統と部下の大佐から呼ばれています。そしてコンピュータ部に所属していていろいろな狂気にみちたゲームを作っていました。私は副部長でしたがその事も部下の狂乱のセレナーデの前ではかすんでしまう、コンピュータ部はゲームをやってカロリーを消費するような連中ばかりだが、よき想い出と割り切ってしまえばそれも良しとなるだろう。
 私は何事もポジティブに考えている・・・つもりだ、電波だって良く言えば普遍的無意識からのメッセゲ(おそらく彼はMASSEGEと書いたのだろうが、打ち込んだ人がそのままローマ字でやってしまい、メッセゲになったと思われる)であると。それすらも楽奏に考えるべしである、そうすればいろいろな物も前向きに見えるはずだし、そうでなければ諸国の民はただ火で焼かれるために疲れ果てるのみ。
 
文化祭では創作したゲームを出品できたが、そのゲームは一年生二年生にすべからく評判が悪く、下級生の中には暴言を連ねる者も結構いた、三年には評判が良く部下にも評判は良かった、が先生には怒られた。
 
実を言うと写真を撮られるのは嫌いでたまらない、この文章でも匿名にしたい位だ、私は『悪魔』、虹の色をした黒山羊である。 神性、星占術、陰明術のようなものが好きです、それは異端かもしれないし背徳かもしれない、それでも私は空を飛びたい。

 
いかがだろうか?何に影響されたのかはわからないが、ちょっとやりすぎである。
 だが、私、阿世知君、他二名でこれにも劣らぬ(やっぱり劣るかもしれないが)文集を書いた。それは次の機会に紹介したいと思う。とりあえず今日は眞田君の作品に浸って頂きたい。



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