PIMP ON ATTACK / NO DOUBT
『ていうか負ける賭け事はしない主義(ずりぃ〜)』
GANXTA D.X.とDice-Kを中心に結成されたHipHopクルー。 Ganxsta D.Xの"O.G.F.Records"とDice-Kの"Gripin' Records"のふたつのレーベルが共同して作られたのがPIMP ON ATTACKということだそうです。
内容はそりゃもうサグです。僕はこういうおもいっきりサグな雰囲気は正直好きじゃないので結構聴き辛いです。 じゃあなぜ感想を書く気になったか? それは、やっぱり聴いていておもしろいなと思う要素がいくつかあり意外にも好きになったからです。 まず一つ目は感想を書かずにはいられないべき飛びぬけた曲があるから。それはもうやられました。もうひとつは多数のグループが参加してるけど普通のコンピのようにそれぞれのグループで一曲や二曲ずつというのではなく、どの曲もメンバーのシャッフルが起きていてどれも新鮮で、またマイクリレー感があるからです。つまり、ただのコンピではなくて「PIMP ON ATTACK」という一つのグループのアルバムだってことなんでしょうね。
そういうわけで一曲目はこのアルバムのメンバーほぼ全員参加のマイクリレー「PIMPS ON THE MICROPHONE U」。UってことですがTってのは何に収録されてるんでしょう?(知ってる方いたら教えてください) Vは後にGANXSTA D.Xの「GANXSTA RADIO FM 187」に収録されましたね。 速めの危なそうなトラックにGANXTA D.XとDice-Kの「What's up? 〜〜!」のかけ声によってどんどんマイクが廻っていきます。おもしろいのは「What's up?」と言われたときのそれぞれの反応ですね。みんないろんな応え方してます。微妙なところですが注目して聴いてみるとおもしろいですよ。 恐い声ばっかりの中で高めのいい声してるENDANGER、おもしろいフロウするFRAGRANCEのAktick、そして明らかにサグな雰囲気を持ってないハイドロマニアの二人が好きです。
二曲目はOGF ALLSTARによる「MIDNITE SHUFFLE」。暗いゆっくりなトラックでもうひたすら重たい雰囲気。なんかみんなして脅しかかってる感じ。正直きつい...。
そして三曲目。これの為の感想のようなもんです。山田マンfeat. HYDROMANIA GENTLEMENの『HYDROMANIA GENTLEMEN』。山田マンfeat.となってますが山田マンはトラックだけ。つまりはほぼハイドロマニアの曲です。もうなんでこの人たちはOGFなんでしょう?だって雰囲気違いすぎます。微塵もサグさを感じません!むしろコミカルな笑わせ系。もう大好き。『気ままなラッパーの[EMCEEN]』と『[フォアグラダローレックス](85`)』(どちらもリリックより)の二人組み。とにかく二人ともリリックがおもしろい。そして韻踏みもなかなかうまいんですよね。パンチラインだらけです。『どんなにハラペコでもプラス思考 たまにもっさり鼻毛も揺らす人』 これは衝撃でした(笑)。 『手元に和菓子がないとだらしないおじいちゃんも叫ぶ Oh! ジーザス!』 これも衝撃(笑)。 そう、もちろんこの二人のキャラの良さもいいんですがこれは山田マンのトラックもすごくいいんですよね。このなんというか不思議な山田バウンスが(笑)。こんなトラックも作れるんだって結構意外でした。 そんなわけで一発でこのひとたちに惚れました。まだ今のところ音源はほとんどないです。でもかなり期待してます。この曲僕の中ではそれはもうパーティチューンのクラシック!お薦めです。
七曲目、U-PAC&ZAKI, Dice-K, GANXTA D.Xの「PRIME HIGH FEAVER」。これは単純にかっこいいですね
。単独音源もすごくいい期待のG-PRIDEから参加のU-PAC&ZAKIもかっこいいです。この曲ではGANXTA D.XもかなりかっこいいけどやっぱりG-PRIDEの二人の存在がでかい感じがします。ラジオをテーマにした曲のようで、曲の途中でラジオ風になってしゃべるところがおもしろいです。Dice-Kは...。
そして九曲目、DJ TANAKEN feat.Ark&GinRhyme, Guchi, GANXTA D.X 「TOPP DOGGS 〜MICの暴力」。走馬党からバックギャモンの参加です。タナケンのリリックの展開を煽るようなトラックがかっこいいです。でも、ちょっと恐い...。『鳴らせゴングを JAPAN rock on MIC暴力 (合法)』って感じのフックのリリック。『MICの暴力(合法)』ってそれはいいんですが、なんかこの人たち明らかに合法じゃない暴力も使ってそうで...。 でもかっこいい曲です。
最後はDice-KとシンガーのMaikoのrmd.JOYからの二人の「WHEN THE PARTY IS OVER」って曲なんですが、rmd.JOY含めてなんかどうも微妙...。rmd.JOYにはRyuというMCもいて三人組なんですが、それでもなんだかはっきりしない。印象が薄いんですよね。引き付けられるものがあまりない...。そんなわけこれ綺麗ななかなかいいトラックなんですがどうも弱い。アルバムの終わりで、こういうトラックで、っていったら普通はいい曲になりそうなもんなんですが...。
感想で触れなかった曲に関してはサグっぷり高くてあんま好きじゃない曲がほとんどです。やっぱりどうも苦手で。でもラップやなんかに関してはなかなかかっこいいと思うのでこういうのが好きな人にはいいアルバムだと思います。ちなみに話題の北海道Mack Town StudioのTQ&HOKTも参加してます。残念ながら僕には印象残らず。
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