COLUMN THE JIGSAW  SEX

子宮の気持ち 5

パンツは性を超えられるか? 木村恵子

 スーパーで山積みになって売ってる3枚1000円のパンツを
好きな彼とのデートにはいていく女の人は少ない。
あの手のパンツは安いし一見無難な柄やデザインで素材も綿だし、
はき心地も普通だが、すぐにゴムがゆるむ。

 思うに女の子がいったいどんなパンツをはいているか
人それぞれイメージが違うわけだが、
私の場合ツンとした顔つきに生まれてしまったせいで、
昔から女の子に嫌われる悲しい性分だった。
おそらく下着も黒のレース付きなんかをはいていると思われただろう。

 そのためクラスで皆と仲よくなるために、わざと”小川くん”などと書かれ、
顔のどアップのマンガがでっかく描かれたパンツをはき、
「見て見て」とセーラー服をめくってクラス中の人に見せ歩いたものだ。
不思議なことにそれ以来「木村さんてすましてるけど本当はバカなのね、
あんなにださいパンツはいてるなんてどーせ男にももてないんだワ」というような
安心感を女性達に与え、仲良くなることに成功したのだった。

 ところで最近大阪で過激なランジェリー・ショップに入ってみた。
東京ではヘルシー志向が高まっているためか、
もうほとんど見かけないがそこはさすが大阪。
スケスケキャミソールやレースフリフリガーターベルト24色、
SMベビードールなど何でも豊富に揃っているのだ。
未だに女性に真っ赤なスケスケ下着を着せて喜んでるなんて
中年のジジイくらいのものだろう。
男とSEXしたらもうお嫁に行けないという古い貞操観念なんて
私が小学生くらいの時はまだあったような気もするけど
今の時代、女にスケスケの下着はもう似合わない。
これからは男がスケスケのブリーフやビキニで
女の目を刺激しなけりゃなんない時代なのかも。

 ’90年代を行き抜こうとする男なら、女のやってることなんか全て、
経験してみるべきだと思う。
例えば、男のノーパン。
女だってノーパンの時は無意識のコンシャスで色っぽくなっちゃう訳だから、
男だってたまにはノーパンしてみたら、何か新しい発見があるんじゃない。

 だいたい今の女性男性の精神年齢なんて女25歳男35歳で
ようやく一致するようなものよね。
よーするに10歳も開きがある。
魅力的だナと思う男性はやっぱりみんな35を過ぎてるのだ。

 そこで提案。
35歳に満たない若い男性諸氏はもうこのさい思いっきり
女の子の母性本能くすぐり作戦に出てみたら?
かわいくしていれば絶対もてるのよ。
そのことを本能的に知って実践してる男の子はエライ。
女の子の前で時には泣いたりすねたり甘えたり……
思いきりかわいくして、そしてその極めつけはセクシーなランジェリー。
オジサン達には出来ないよねー。
ああお姉さんはもう鼻血が出そうです。


キムラケイコ
 ミュージシャン。
12月27日(木)にTOKYO FMホールで窪田晴男氏を迎えて、
”東京Mガール”というコンサートをやります。