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↑↓QUADOROPHENIA↑↓


モッズがフューチャーされている映画、「さらば青春の光」(元題:Quadorophenia)
についてです。


「さらば青春の光」を見ようと、
レンタルオデオ屋へ行った。

この映画はWHOにはまった僕に父が勧めてくれた映画だ。
原題を「QUADROPHENIA(四重人格)」という。
1973年に発表されたアルバムの方は、原題通り「四重人格」と訳された。
内容的には、さらば青春の光で間違いはない。
60年代のイギリス、特に若者の文化が分かると、この話は理解しやすい。
モッズとかロッカーズと言うと日本には、
同名のロックバンドが存在したので、混同してしまいがちだが、明らかに違う。
(ちなみに日本のモッズは、森山達也率いるロックバンドで、
「激しい雨」や「TWO PUNKS」等のヒット曲がある。ポールウェラーに起こられたバンドらしいです。
一方ロッカーズは、あの陣内孝則がヴォーカルをとっていたバンドです。)

この映画のキーワードは「モッズ」です。
いわゆるファッションとか、ライフスタイルといっても良いのだろうか。

日本でもいろんなファッションが流行しては、
消えていったりしているが、社会現象として記憶に残っているのは、
1960年代から70年代にかけての長髪文化ではないだろうか。
髪をのばしただけで不良というレッテルを貼られ、反社会的とみなされたらしい。
今の40から50才代の方が詳しいのではないでしょうか。

たとえ同じものが再流行しても、それは力を持たないと思う。
大人に理解されないからこそ反社会的なのであって、若者の文化として力を持つのである。

結局、モッズも大人に理解されない、若者独特の文化であったのだと思う。
さらに「ロッカーズ」のような反対勢力もあって、
「モッズ」という文化は盛り上がってゆく。

暴走族などもそうだが、彼等一人一人は意外におとなしかったりする。
映画のハイライトにもなっているが、
ロッカーズとの乱闘シーンで「We are mods!」といって行進してゆく様は、かなりアグレッシブ・・・(このシーン最高!!

この映画の解釈はいろいろあるようで、
冒頭のシーンがラストシーンに繋がってたり、
ラストはいかにも自殺したように見えるが、崖から落ちていったのはスクーターだけだったり。

もし、死んだのだったらそこで死んだのは過去の自分で、
少し大人になったジミーは、崖を上ってくる。それが冒頭のシーンだ。

しかし僕は思った。彼のことは笑えないと。
誰もが、彼は愚かだと思うだろう。
それでもジミーは彼なりにモッズであろうと必死だったし、モッズのヒーローになるべく努力をしたのだ。
ただ彼が追い求めたものは幻想に過ぎなかった。けどジミーを見てみてよ。


それと共にうまくやってるやつらのいい加減さというものを見て、
世の中とはそんなものかと思ったりもする。