-即興音楽LIVE二夜"春の怒濤"- | |
KOH-ICHI AKADA LIVE WORLD SERIES 2004 IN OKAYAMA CITY |
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空前のバトル・オブ・オカヤマ、ここに終結! 多国籍軍相手に赤田・河田・児嶋かく戦えり! 赤田/河田/児嶋演奏(河田嘉彦作曲「7 o’crock」一部)のmp3です |
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2004.5.14(FRI) 20:00 START MO:GLA 086-235-3277 岡山市中央町3-17橋本興産ビルB1F 3,000YEN(at door 3500YEN) +1drink(500YEN) |
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第1部:赤田晃一(SAX)河田嘉彦(ディジュリドゥ)児嶋佐織(テルミン)のトリオ 第2部:豊住芳三郎(ドラム)ジョン・ラッセル(ギター)庄子勝治(SAX)のトリオ 第3部:1部の3人と2部の3人の組み合わせによる9組のデュオ→全員による演奏。 という構成で行われたバング、羽野との第一夜がアメリカン・スタイル、こちらはヨーロピアン・スタイルの即興LIVEだという。ショーマンシップが要求されるエンターテイメントとしてのものと、明るくフランクに音楽(演奏)を楽しもうという姿勢の違いなのだろうか? |
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PART 1 | |
赤田晃一(SAX)河田嘉彦(ディジュリドゥ)児嶋佐織(テルミン)と、異なった時代と大陸に起源を持つ楽器群がトルコやインドなどのモチーフで奏でられる・・実にワールド・ミュージックなトリオ。新兵器の△ディジュも駆使してリフを中心に刻むディジュに、時にマリア・カラスのように、時にシンセのように闇を織りなすテルミン、六方を踏み、トンボを斬り、ついでにタップを踊ったりするSAXの音色・・佐藤允彦師曲、児嶋曲、河田曲をも含め、コンビネーションの良い即興を繰り広げた。テルミン、ディジュの説明もあった。 | |
PART 2 | |
2部は豊住(ドラム)ラッセル(ギター)庄子(SAX)のトリオ。この日、初めて出会い、一切の打ち合わせなく位置についた3人のセッションは、ギターのアコースティックな音色を聴かせたいラッセルのオーダーで全体に静かめの曲となった。ラッセルの素人目には児戯っぽく見えて(それこそがフリーなのだろう)繊細に心を込めて奏でられたギターに、"ハイアット外し"から"壁たたき"、ビニールの買い物袋を使った演奏まで、懐の深さ、無尽蔵のアイデアで応えた"世界のサブ"の老練さ、感性の若さ、抑制の効いた音量で全体を支え続けた庄子のサックス(足下の鈴たちを鳴らす小技も心地よい音色だった)・・「若々しく」聴き応えのある演奏だった。 | |
PART 3 | |
赤田、河田、児嶋とRussell、豊住、庄子が2人ずつ組んでの3分間デュオ9組。最初にお詫びしておくとJ.Russellが時間オーバーして弾きまくっていたテルミン児嶋嬢との組み合わせが収録出来なかった・・こちらも見とれていて一時停止のままになっていたのに気づけなかったのだ・・。アクションやボイスを含めてアタックした赤田と、同じくパフォーマンスで打ち返した豊住との組み合わせなど、それぞれ趣の深い作品が9つ出現した。 | |
観ていて聴いていて理屈抜きに楽しい・・楽器と楽器の出会い、プレイヤーとプレイヤーの出会い、アイデアとアイデアの出会い・・3分間の出会いのドラマは耳目を楽しませ、即興の楽しさを客席に伝えてくれるものだった。 |
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FINALE | |
最後は全員での即興演奏・・本当に楽しい一夜だった。即興演奏とは、ある意味コミュニケーションの技術であり、「互いを楽しみあう」「互いを生かし合う」という事だと思った。多かれ少なかれ、個に分割してお仕着せの物を浪費させる事で成り立っている現代社会に暮らさざるを得ない我々にとって、忘れてはいけない大切な感覚の一つがここにあると感じる事が出来、夜更けの地下室に鳴り響く誠実な拍手の音を聞きながら、大変嬉しくも思った。
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