ハイドン弦楽四重奏曲集
ハイドン/弦楽四重奏曲第76番ニ短調,op.76-2「五度」
ハイドン/弦楽四重奏曲第77番ハ長調,op.76-3「皇帝」
ハイドン/弦楽四重奏曲第78番変ロ長調,op.76-4「日の出」
ハイドン/弦楽四重奏曲ヘ長調,op.3-5「セレナード」〜第2楽章
●演奏
ザ・サンライズQ(マイケル・ダウスマ,坂本久仁雄(Vn),石黒靖典(Vla),大澤明(Vc))
●JVC PRCD-5282
●録音 1998年メルボルン

ハイドンの題名付きの弦楽四重奏曲3曲にアンコール的にセレナードを加えたCDです。いずれも古典派の絶頂期の名作揃いです。ザ・サンライズ・クワルテットは,OEKの名誉コンサート・マスターのマイケル・ダウスさんに男性弦楽奏者を加えた弦楽四重奏団で,年数回演奏会を行っています。このCDはデビューCDということになります。最近では県外にも活躍の場を広げているようです。

このCDは,ハイドンの作品に相応しく大変明朗な演奏になっています。特に,団体名にもなっている「日の出=サンライズ」は,この四重奏団の名刺代わりになる演奏だと思います。ハイドンの時代の弦楽四重奏曲は第1ヴァイオリンが主旋律を演奏する部分が多いので,ダウスさんの艶やかな音色も堪能できます。

ジャケットの写真は,ヴァイオリンのアップの写真の上に4人の奏者たちのユーモラスな写真が貼りつけられているポップな感じのものです。録音は,メルボルンのXavier Chapelという教会で行われていますが,豊かな残響がそのまま収録されています。強い音で終わる楽章の終わりなどでは,残響が糸を引くように消えて行き,とても良い雰囲気があります。