D 外装漏洩電流ではない!
電磁調理器で使用中に調理器具に流れる電流は家電製品安全法でいうところの、外装
漏洩電流(漏れ電流)ではない!家電メーカーは無理やり漏れ電流ということにして、その規定
(1mA以下)に当てはめようとしているが間違いであることを説明する。
@ 外装漏洩電流(漏れ電流)とは、電気製品内部の回路によって外側を覆っている金属に
発生してしまう電流のことで、規定は1mA以下ということになっている。この1mAとは人体
抵抗を1kΩとして測定することになっている。
しかし、”回路及び電気部品の十分な絶縁”というのが前提になっているため、家電製品は
樹脂などの絶縁体で覆われ、昔は露出していたボルトなども、穴の奥に埋め込むように設計
してあるため、まず漏れ電流に触れることはない。だから規定値1mA以下というのも一時的な
接触しか想定されていない。
人体が電流に触れることに対して、法、及びメーカーは完璧なまでに規制しているのに,この
電流は全く見逃してしまっている。
A 家電製品、外装漏洩電流規制値の1mAというのはどういう数値なのかというと、個人差は
あるが50・60Hzで1mA以下はまずピリピリとは感知しないというごく単純な数値なのです。
1mA以下では感電しないということになる。
この数値は外装の樹脂などが割れたり剥がれたりしたときに、ピリピリ感じないような値にして
いるだけのことなのです。
コンセントとかでいたずらをして100Vの家庭用電気に触れれば、ビリッ と感じて思わず手を
離してしまう。しかし瞬間なので健康人には別に支障はない。
一次的な感電は少々のことは大丈夫なのです。でもそれを承知で我慢して触れ続ければ体に
障害がでてくる。やはり A(電流)×時間 なのだ。
B 1mA以下の電流でも長時間人体に流し続ければ危険だという証拠がある。
これを”連続漏れ電流”というのだが検索していただければわかる。
ME機器といって医療機器の連続漏れ電流の規定(JIS)の中のME機器を操作する人
(患者ではない)に対するものだ。
”連続”とは操作する度に電流に接触し続けるから、なんて誰でもわかる。
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正常状態で0,1mA、アースが断線した単一故障状態で0,5mA。
これは記録者や使用者にとって、とても危険な漏れ電流です。
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法が時代の流れに追いつかず。調理器具に流れる電流に対してあてはまる規定はない。
しいてあてはめるなら接触時間・頻度から”連続漏れ電流”の規定に相当するはずである。
電磁調理器で使用する調理器具に流れる電流をどのように解釈すればいいのか私の考えを
わかりやすく説明すると。
鍋、ケトル、フライパン、ミルクパン、などの底面に電気を流し発熱させるのであるから電熱器の
中で渦巻いて真っ赤に発熱するタングステンと全く同じで、タングステンを素手で握っているのと
同じです。空焚きをすれば一目瞭然、底が真っ赤になる。見た目には分からぬが調理器具が
回路の一部となり、立派な電気部品となっている、露出回路、露出電気部品ということになる。
I 先生はこの電流のことを漏れ電流とは言わず、コンタクト(接触)電流と言っている。