Led Zeppelin

 今更改めて述べるまでもない70年代最大にして最強のハードロックバンドの一つです。ドラムスのJohn Bonhamの死によって解散する事になりました。Jimmy PageとRobert Plantのスタジオ盤がリリースされました。
 Classic Recordsから、彼らのLPが新たにRemasterされて順次発売されています。これがどんどんエスカレートしていって、45rpmの片面のみという仕様にまで発展しています。おまけにBOX Setまで発売されるし。さて、音質はどうなんでしょう?BBC LiveのみLP(33rpm)を購入しましたが、高音質を謳うほどではないように思うのですけど。

[Remaster]
1997年版
 最初のRemasterです。全作品がRMされました。日本では限定の紙ジャケが話題になりました。ジャケットにはインパクトはありましたが、音質面ではそれほどではありませんでした。
2014年版
 やはり全作品が再Remasterされました。Dexluxe版には未発表音源のCDが追加されています。96KHz/24BitでRemasterされたようです。その仕様でDL音源も発売されています。Jimmy Pageはかなり気合が入っていたようで、3回に分れて発売されましたがその度に来日してプロモーションしていました。しかし、音質的には粗さが目立ち、あまり良い印象はありませんでした。しかし、Jacopas回路搭載機で聴くとその印象は一変します。ハイレゾの片鱗を感じることができます。どうやらカッティングマシンの設定をかなりいじったようです。Dataそのものは非常に優秀です。

[Album]
 Jimmy Pageの少年時代にギターコンテスト(?)の番組に出演しているVideoを観たことがあります。大きくなったら化学者になりたいと言っていたJimmyが印象的です。
 その彼もセッションギタリストとして腕を磨き、ついにはYardbirdsに参加することになります。最初は抜けたBassの後釜だったようですが、本人は'これはチャンスだ!'と思ったと言っています。その後、他のBassistを入れて
Jeff Beckとのツインリードとなります。この期間は短く、Beckはすぐに脱退し、Jimmyの天下(?)となります。彼は言いたいことは言う性格だったようで他のメンバーからは浮いていたようです。そして、他のメンバーは同じ曲ばかり演奏することに疲れてしまいYardbirdsは解散します。しかし、一番の新参者のJimmyはまだRockに対する情熱は旺盛で、メンバーを集めてそのアイデアと情熱をぶつけます。それが伝説のLed Zeppelinということです。

1.Led Zeppelin (1969) JP CD (Paper Sleeve)
US LP: SD 19126 Matrix: ST-A-681461-L/STA-A-681482-L
 最初は、'New Yardbirds'として活動すると言われていたZepの1stです。'New Yardbirds'の名前にふさわしい内容になっています。ブルースを基調とした音づくりです。少し重たすぎるという気がしますが、好きなアルバムです。US LP(Original MasterはUS Warnerとのこと)を買いましたが、初版のMatrixは'-A'とのことで、買った'-L'(12版?)はかなり後期のPressということになります。音質は霧の向こうで演奏しているような情けない音でした。
 Dazed And ConfusedはYardbirds時代に既に演奏されていました。弓を使ったPlayも行われていました。

+.Cartoone/Cartoone (1969)
 Jimmy Pageがかなりの曲でGuitarを弾いている作品との事です。09年にDeluxe EditionとしてRhinoから発売予定になりました。さて、PageのPlayは如何に?6/2/09(US)発売予定です。

2.Led Zeppelin II (1969) JP CD (Paper Sleeve),DL:96KHz/24Bit
UK LP: K 40037 Matrix: K40037-A1/K40037-B3
GER LP: K 40 037 Matrix: Alsdorf 40037-A5XXX/Alsdorf 40037-B4X

 USで人気が出た彼らは、このアルバムで頂点に登りつめました。Abbey Roadをけ落としチャートのトップに躍り出ました。そのころの生活は、それはもう...。金眼鯛が有名だそうです。(マネージャーが記者会見した)ツアーの合間に録音したそうなのですが、その完成度は非常に高いのではないでしょうか。このアルバムは一番好きなアルバムです。JP LPを買いましたが、知人に売りました。買った理由は、ギターのおまけに付いてきた教則カセット(成毛茂)にギターのリフが2曲(Whole Lotta LoveとHeartbreaker)も入っていたのでこれにしました。^^;)音質は良い方だと思います。今は紙ジャケ盤を所有しています。
 UK LPはWarner(初版はPolydor)からの2nd以降のPress(Matrixの併記がない)で音質もあまり良くありません。かえってGer.盤の方が音は良いですね。ハイレゾ音源(96KHz/24Bit)を購入しまた。2度目のRMの際のMasterになった音源と考えられます。これは非常に良好な音質です。Pageこの音を聴いてOKを出したのでしょう。しかし、CD化された方の音は聴いていないのでしょう。96K->44.1KHzの変換が良くありませんね。CDの音はかなり荒い音になっています。前回のRMの方がまだ良かったです。買うならハイレゾ音源をお勧めします。Jacopas回路ORG搭載機で聴くと上記の印象とはかなり異なります。かなり改善されて空間情報も再現されます。ここまで改善されれば聴いていられます。

3.Led Zeppelin III (1970) JP CD (Paper Sleeve)
GER LP: ATL 50 002 Matrix: Alsdorf 50002-A3/Alsdorf 50002-B4X
 1曲目の'Immigrant Song'が衝撃的ですが、全体的にはAcousticが基調なアルバムになっています。学生時代はあまり好きなアルバムではありませんでしたが、今聴き返すと良さが解るかもしれません。LPのジャケットは、円盤がくるくる回るジャケットになっていて窓の絵が変わるので楽しめました。つい最近発売された日本盤ではこのジャケットが再現されています。紙ジャケは穴が少ない...
 Ger LPは2nd以降のPressですが音は悪くありません。とりあえずは満足しています。

4.Led Zeppelin IV (1971) JP CD
UK LP: K 50008 Matrix: 2401012 A//313 K50008A/K50008B 2401012 B//4
JP LP: P-8166A Matrix: P-8166A-1 2-A-8/P-8166A-2 1-C-10

 彼らの代表作といって良いアルバムでしょう。Black Dog,Rock 'n' Roll,Stairway to Heavenなどが収められています。アルバムは名作ですが、音質はどうしようもありません。LPからカセットにダビングした音と変わらないCDの音質でした。経験的には、彼らのアルバムは音質的にはいまいちな気がします。Remasterであってもさほど改善はされていないでしょう。音楽的には非の打ち所がありません。ジャケットには一切の記述がありませんでした。再発盤のUK LPはさすがにかなり印象が違います。これなら良いかなあという感じです。Remaster CDも改善されているのが判ります。
 '01後半にフランス製のBOX仕様のCDを見かけました。ちょっと気になっています。買おうと思った頃には既に売れてしまっていました。こうなると非常に思いが募ります。(TT)
 UK LPはMatrixに併記があるのでWarner初版(本当の初版はPolydor)です。UKのWEB Shopから買いましたが当たりの方でしょう。このAlbumがこの音で聴けるなら不満はありません。

5.Houses Of The Holy (1973 聖なる館) DAT & JP CD(Paper Sleeve)
 このアルバムから名前が付くようになりました。音楽的にはさほど評価されていませんがジャケットの評価は非常に高いです。^^;)けっして、音楽的に劣っているという訳ではないのですが、他の作品と比べるとどうも。レゲエ調の曲があったりと、バラエティに富んでいて楽しめます。JP RemasterをDATに落としましたが音は他の作品よりは良いのではないでしょうか。このアルバムも、ジャケットには一切の記述がありません。それにクレームがついたのか、海外でも帯がつきましたね。
[4/18/08 追記] これまではZEPの作品として聴いていたので、期待と結果とのGapで評価はいまいちだったのですが、最近になって客観的に一つの作品として聴き返すと、良い曲が多く評価が上がりました。最後のOceanなんかは、Rick DelingerがCoverしたVideo Clipを観た事があります。

6.Physical Graffiti (1975) Paper Sleeve CD
 録音した曲の時間が1LPには入りきらないということで、旧作のボツトラックを追加して2LPにしたアルバムです。5.のタイトル曲はこちらに入っています。これのジャケットも凝っていて、内ジャケットを入れ替えると窓の絵が変わる仕様になっています。これで紙ジャケCDを買いました。旧作は、IIIとVのOut Trackが多かったと記憶しています。佳作の多いアルバムです。音質はややこもりぎみの印象です。

7.Presence (1976) Remaster CD & Paper Sleeve,UK LP
[UK LP: SSK 59402 Matrix: SSK-59402-A2 OS(orSO)/SSK-59402-B1 OS(orSO) (1st Press thicker than below vinyl)]
UK LP: SSK 59402 Matrix: SSK-59402-A2/SSK-59402-B2

 このアルバムは前編ハードにぶっ飛ばしています。ストレス解消にもってこいの作品です。Remasterを買いましたが音質はいまいちです。最もZepらしい(私のイメージでは)アルバムと言えるでしょう。
 知人(y.t.さん)からお借りしたMatrixの若いものは盤の厚みも厚く、低域が締まっていて、音の分離度も良好です。Matrixの反対側にOS(orSO)の文字が刻印されています。

8.In Through The Out Door (1979) Paper Sleeve CD
 前作のStudio盤というとPresence(この後、Liveの'Song Remain The Same'あり)以来になるので発売前はかなり話題になりましたが、発売されるとその内容にがっかりしたという声がよく聞かれました。一番の問題は、方向性がはっきりしておらず、いろいろな音楽をやってはいるがまとまりがないということでしょう。Remasterでもさほど良い音とは思えません。この頃は、当時のハードロックにはあまり興味がありませんでした。このアルバムはGary Numanによってチャートのトップからけ落とされてしまいます。ジャケットが6種類あって、お店では紙袋が被っていてどれだかは買ってみないと分からないという仕様になっていました。ファンの人は全部集めるまで何枚も買ったのでしょうか。ご苦労様です。紙ジャケ仕様のCDではどうなっているのか興味のあるところです。→ジャケットは1種類のようです。

9.Coda (1982) JP LP
JP LP: P-11319 Matrix: P-11319-1 2L-1-3/P-11319-2 2L-2-5
 John Bomhamの死によって解散する事になった最終作です。彼の死に関しても色々と噂が飛び交っていました。ようやく聴くことが出来ました。新録音は3曲で残りの5曲は昔の録音です。Bonzoを称えるためか、ドラムスが目立つ曲が選ばれているように感じます。一番古いのは、1969年の録音ですが、それほど古いとは思えません。ライナーには録音時期などの解説がありますが、曲の感じからして、このデータが必ずしも正しいとはいえないような気もするのですが...。A面はなぜかとても平面的なのに上下左右に広がった音(壁にぶつけたスライムのよう)になり違和感を感じます。B面は普通です。

10.BBC Sessions (1997) Ger CD & 4LP(Classic Records)
 69年と71年のBBCでのライブが2CDに収められています。CD2の'71のLiveが目玉ですが、ライナーにNo Editと書かれているにもかかわらず、かなりCutされているのが残念です。詳しくはこちらをご覧下さい。

11.How The West was Won (5/27/03) US CD,DVD-Audio
 ある意味正真正銘の初公式Live Albumとなります。72/6/25,27のロス公演LAとLong BeachのLive録音から当時のコンサート全曲を構成した3CDです。Digi-Pack仕様でライナーはありませんでした。演奏そのものは悪くありません。録音は最初の印象はかなりぼけた印象がありますが、これは音の厚みを付ける(?)ためにGuitarの音を全体に広げたのが災いしているように思います。しばらく聴いていると音像がどうなっているのか判るようになります。個人的にはBBC Liveの方が好きです。
 DVD-Audio版(2Disc)は、サラウンド音声が売りですが48KHzと仕様はイマイチです。サラウンド効果も、全体にもやもやしているからか感動はありませんでした。DVD-Audioの必然性は感じられませんでした。

編集ものはいくつか発売されています。

'88 Story Of The Film
'92 Remasters
'93? Remasters 2
'93 Complete Studio Recordings

Early Years (1999)/Latter Years (2000) US LP,CD
US LP: 83268-1 Matrix: ST-A-991521-A/ST-A-991522-A/ST-A-991523-A/ST-A-991524-A (EARLY)
US LP: 83278-1 Matrix: ST-A-001545-A/ST-A-001546-A/ST-A-001547-A/ST-A-001548-A (LATTER)

 そして、11/23/99にはベストアルバム(Vol.1)が発売されました。1stから4thまでのアルバムからの選曲。2/2000にはVol.2が発売されました。これは残りのアルバムから。おまけはEnhancedのVideo Clip(Vol.1は'Communication Breakdown',Vol.2はKashmir)です。音質面はまあ許せる範囲です。ZEPのRM版はPlayerの性能でかなり印象が変わると思います。P-2sでは芳しくありませんでしたが、UX-1+Word SyncでようやくRMされているなという実感を持ちました。
 LPは通常盤でした。Remasterの効果は感じられますが、2LPだとやや収録時間が短いこと、Video Clipが入っていないなどLPのメリットは'?'です。その後2作品を一つにまとめたCDが発売されました。Video Clipも健在です。

[Video]
 映像となると、その数はあまり多くありません。

DVD: HD DVD:Song Remains The Same (1976) JP CD (Paper Sleeve) & BETA,DVD,HD DVD
 彼らの映像を映画化したもので、初の公式Live Album&映像ということで前宣伝は非常に凄かったです。Sound Trackは2LPで発売され、CD化もされています。映画の冒頭では、メンバーが思い思いにくつろいでいるところに召集がかかってステージが始まるという構成です。演奏の方は、正直言ってがっかりしました。BBC Liveと比較すると雲泥の差です。映像が残っているという意味では貴重でありましょう。DVD版は音が非常に希薄で聴いていて辛いです。DVDの音はまだLD並みには至っていないものが多数あるように感じます。
 冒頭のギャングはマネージャーみたいですね。映画の間に挿入されるBootlegのポスターや写真を無許可で会場内で販売している事に激怒しているシーンに登場します。「ヨーロッパではこんな事はなかった」とアメリカ(この映像はMadison Square Gardenのもの)を激しく非難しています。
 3/28/08には、全曲収録の特別版として再Releaseされました。BD/HD化も同時に行われました。HD版を購入。画はMasterによる限界があるようで、改善度はいまいちですが、音は大きく改善されています。音が良くなると観る気が出ます。少し評価が上がりました。

 昔の映像が少し残っているかもしれませんが、把握できていません。Whole Lotta LoveのVideo Clipは観たことがあります。The 地球コンサートでは、Ds以外(Phil Collins がドラムだったか)がオリジナルメンバーで結集し、Zepの曲を演奏したのですが、ちょうどその時間は寝てしまっていて録画を逃してしまいました。(T_T)

The Paris Concert for Amnsty International (1998) JP DVD
 Plant&Pageで3曲演奏しています。Plantはかなり老けています。Pageは宮尾すすむか完売劇場で出ているコメディアン('劇団一人'でしたね)か。最後はRock'n'Rollで締めています。

Led Zeppelin (5/27/03) US DVD
 2DVD構成でLive音源を中心に構成されています。主にRoyal Albert Hall(70)、Madison Square Garden(73)、Earls Court(75)、Knebworth(79)と各時代からのハイライトとなっています。内容は前回の映画ものよりもはるかに優秀で、大ヒットしました。音質もなかなか良好です。サラウンド音声も収録されています。US版DVDはRegion 1でした。KnebworthではPresenseからの曲が多く演奏されているのが貴重です。サービス精神旺盛な彼ららしい映像作品になっています。CDorDVDA版のLiveよりはこちらをお勧めします。

[Bootleg]

 持っているものだけです。

Trampled Underfoot (3/4/75) CDR
 Bootlegのコピーですが、この日のものはあまり見かけません。内容は良いですね。音質もさほど悪くありません。ZEPのBootというと音が悪いという印象が学生時代の経験からあるのですが、この辺のはそうでもありませんね。演奏も同様です。

Listen To This Eddie (6/21/77) CDR
 LA ForumでのLiveで、かなり有名なBootlegだそうです。3CDの完全版で、演奏は確かに映画のそれとは雲泥の差の良い演奏が聴けます。Presenceからの曲も聴けるし、録音も良いほうですからお勧めですね。Song List

In The Evening (1980 Live) CD
 海賊盤です。80年のLiveだそうです。日本語の帯が入っていますが、それ以外は輸入盤です。ライナーは曲目のデータ以外は宣伝(レーベルの全作品が網羅?)というひどいものです。有名どころの名前が並びますが、へたくそなイラストのものもあって笑えました。さて、内容ですが、BBCのものと比べると遥かにテンションの低い演奏でずっと聴いていられませんでした。音質もFMのエアチェックと思われますが、あまり良くありません。Train Kept Rolling等珍しい曲を演奏しているところに価値があるのでしょうか。

James Patrick Page -Session Man- (1960') CD
 海賊盤です。Yardbirds参加前のセッション時代の作品集です。Single作品も含まれています。Vol.2も存在します。貴重な音源が目白押しです。レコードから吸い上げたようです。