スカイダイビング 2005年 9月 27日
↑ 2002年〜2007年まで、秋田空港 で勤務していました。 今回のレポートは、2005年に書かれた出張日記です。
前回のレポートから1年が過ぎましたね。今年も北海道に来ています。
そう、あの摩周湖がある 釧路地方 です。これがまた結構田舎なんですよ。
宿舎となっている部屋にはネット回線が無いため、いつも車で往復2時間を費やして
釧路のネットカフェに行ってアクセスしてます。まぁ、こうして更新文を考えるていのは宿舎
(自分のノートPC) なんですけどね。 さて、今回のレポートは、その摩周湖を見ながらの
スカイダイビングです。いやー、あんな高いところから、落ちたくはないものですが(笑)
しかしジャンパーの方達は、すごく楽しそうにしていました!
摩周湖
↑これは3人同時にジャンプするための練習風景です。
そう、ヘリの外に、ぶらさがった状態から、Redy, Set, Go! の合図で飛びます。
それも 3,800 メートルの高さからなんですよ! 信じられない光景です。
ジャンパーって、すごい人達だなぁ。今回のメンバーは約30名。
北海道スカイダイビングクラブ の主催で、半分ぐらいは関東から来られた方々が
混じっていました。うちの本社からも 応援が2名来ました。
僕はこの業務は初めてなので、上司に フライト要領を 色々教わりました。
↑ジャンパー5名を乗せ、摩周湖に向かって離陸! ・・ってこれは着陸の写真ですけど(笑)
着陸のときは誰も乗っていません。 で、この離着陸ポイントは弟子屈飛行場という小さな空港です。
向こうのほうに見える山が摩周岳(約900m)で、その左側の平らな部分に摩周湖があります。
これは1日目ですごく晴れていました。北海○航空さんのセスナも、遊覧飛行でよく飛んでいました。
おりゃ〜・・・ と頑張って上昇。 11,500フィート (約 3,800m) を目指します。
高い。 あまりにも高い。 普段は3千フィートやら5千フィート近辺を飛んでいるので、やけに高く感じる。
遊覧飛行のセスナがいるので5千フィート以下では弟子屈の周波数を聴取するものの
この上空はエアラインが通過するため 航空局からの指示で5千フィート以上では札幌コントロール (128.325MHz) にコンタクトする。
そしてジャンピングポイントに近づくと、弟子屈の周波数にまた一瞬切り替えて一報。 下の空域に知らせる。
もちろんこのパラシュートジャンプは航空局に届出てあるので、NOTAM でも情報が流れている。
2日目は 4千フィートから7千フィートの間の高さに雲がべたべたしていて、突っ切るのがちょっと面倒でした。
でも、雲を抜けると、雲海の上に 輝く太陽と 青空 が広がっていました! 室内に 「おおお」 と言う声が響く。
飛行中の写真は、ダイバー達により撮影されたビデオ映像より取り込みました。
ジャンプするポイントは上空からは雲で見えないので、携帯可能なGPS (ガーミン) を使いました。
GPSがこれほど役に立つものだとはねぇ・・・。 (毎回 見えない訳ではありませんが)
〔 神秘的な光景 ブロッケン現象 〕
終わりも近づいた頃、夕日を背にして、また雲を抜けるため上昇。
そして雲の上に出た時、突然、目の前に 光り輝く 虹 (にじ) が!!
なんと、その 「虹の形が、 まんマル だった!! 」 のです。
これには驚いてしまった。
「丸い虹」 なんて、初めて見ましたよ。
それはまるで、SF漫画で 光のスピードに近づいた時に出てくるスターボウ。
しかも 「丸い虹の中心には、ヘリの機影が、クッキリ」 と映るもんだから、
何が起こったのか、わからなかった。
神秘的。 地上から遠く離れた、3千メートル近い高空なのに、
「自分の影を 虹の中に 見る」その気分と言ったら・・・
もう 不思議で仕方ないものです。
〔 追加文 〕 この現象が 「 ブロッケン現象 」 だと言うことを知ったのは、2014年 になってからです。
それまでの9年間 「 超常現象 」 だとしか思えませんでした (笑)
↑ 上から見ると、雲の間は暗黒の空間に見える。
雲の上は晴れ、雲の下はくもり。 ヘリはこの間にも
急降下を続けるが、自由落下の人間に追いつかない!↑ 雲を抜けると、着地ポイントが見えてきます。
↑こちらは地上から見た図。 雲の中から、5つのパラシュートが降下してきます。
3,800m から 1,500mぐらいまでの間は 「自由落下」 を数十秒ほど楽しんで、
1,500mあたりから下はパラシュートを開いてゆっくり降りてきます。
全員をジャンプさせると即ヘリも急降下するんですが、断然 彼らのほうが速くて、間に合いません。
毎分3,000フィートの急降下をしても、さすがに自由落下には負けました。
そうそう。1日目、初めての急降下のときは、参りました。
なにがって、耳が痛いんです。 もう血が出てるのか?と思うぐらいに。(TOT) ぐわぁー
なので毎分1,200フィートぐらいで降下したら、即 上司に怒られました。
2回目以降は、耳の処女幕が破れたのか?痛くならなかったので
やっと目標のタイムが出ました。 上がって降りて20分。
昇降計の針が振り切ります。 オートローテーション降下どころではない。
これができないと ヘリなんてコストの高い乗り物は採算が合わないんです。
↑着地〜
↑つぎつぎに着地。 2日間で 23回のフライトが終了。うち11回が僕の担当。無事故で終わらせることができました。
・・・って、向こうの人、転んでない?(笑)
↑最高でーす!(笑)
↑カメラを頭につけた人も多かったです。 ビデオ、僕にもダビングしてくださいね〜?(笑)
↑おまけ画像
5人乗せるために、こまめに燃料の量を調整しています。 給油も操縦士の仕事のうちです。
↑ 2日間のすべてのフライトが終了。
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