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20050227(日) 涌井くん150キロデビュー!ヽ(゚▽゚*)ノ


【プロ野球】西武のルーキー涌井が150キロ−先発デビューも

涌井 西武のドラフト1巡目、涌井(神奈川・横浜高)が八回から登板し、2回を1安打無得点に切り抜けた。

 いきなり不運な二塁打を許してピンチを招いたが、「切り抜けてから落ち着いた。最初は緊張していたのが自分でも分かった」と話した。それでも、自己最速の150キロをマークして「楽しめました」とにっこり。荒木投手コーチも「合格。そのうち先発で試したい」と評価した。

写真:2回を1安打無得点に切り抜け、自己最速の150キロをマークした西武の涌井=熊本



西武・涌井2回無失点!強気の攻めで鷹・城島に死球も

涌井秀章 (オープン戦、西武4−1ソフトバンク、27日、熊本)西武のドラフト1巡目右腕、涌井秀章(横浜高)は、ソフトバンクの強力打線相手に2回無失点デビュー。「緊張しましたよ。顔が引きつっていたのが自分でも分かりました」。4−1の八回から登場。最初の打者・荒金の2球目、自己最速の148キロを更新する150キロ直球で胸元を突いた。荒金には右前へ落ちる二塁打を許したが、ここからが真骨頂だ。

 一死三塁で代打・城島に、内角攻めで死球。本間、鳥越は連続三振。九回は3人で片付け、初セーブのおまけが付いた。

 「高校生は城島のアソコ(胸元)に投げられないよ。何ともない表情だったし」と荒木投手コーチは舌を巻き、伊東監督は「球のキレもよかったし、上出来でしょ」

 涌井は宮崎・南郷キャンプ中、6歳上の小野寺の部屋のドアをいきなり開けた。「何だよ?」と驚く小野寺に「用事は特に…。部屋の前を通ったついでです」とニコッ。グラウンド内外で、肝っ玉は座っている。

 もう1度、中継ぎで結果を残せれば、インボイスドーム(旧西武ドーム)への名称変更後の“こけら落とし”となる、3月10日のロッテ戦先発が有力。「楽しかったです。次はボール球を少なくしたい」。涌井の“伝説”が始まった。

湯浅大

写真:高卒ルーキー涌井はドデカい心臓を持っていた=撮影・林俊志

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■涌井 秀章(わくい・ひであき)
 昭和61年6月21日、千葉県生まれ、18歳。横浜高から平成17年ドラフト1巡目で西武入団。高校2年春の選抜で準優勝、昨夏甲子園はベスト8進出。“松坂2世”の呼び声も高い最速148キロの本格派右腕。1メートル84、74キロ。右投げ右打ち。独身。年俸800万円。背番号16。

■データBOX
 西武の新人・涌井がオープン戦初登板で初セーブ。前日(26日)の山岸に続いて2日連続で新人投手がセーブをマークした。

 高卒新人のオープン戦登板は平成11年の松坂大輔以来、6年ぶり。松坂の初登板(2月28日、阪神戦で先発)は敗戦投手。5試合に登板し2勝3敗、防御率6.38と思わしくなかったが、公式戦では16勝を挙げ新人王と最多勝を獲得した。

【あっぱれ涌井】

 ◆ソフトバンク・城島 「2球しか見ていないけど、ドライチらしい投球だった」

 ◆ソフトバンク・王監督 「柔らかいフォーム。早く(一軍に)上がってくるかもね」

 ◆オリックス・川畑スコアラー 「高校生とは思えない。これから戦力として見ていく」

★後藤武が左越えソロ含む3安打2打点

 松坂の横浜高での同級生、後藤武が六回の左越えソロを含む3安打2打点の大活躍。それでも「自分は気が抜けない状況ですから。競争なので、ボクは上を目指さないと」と浮かれたところはない。三塁の定位置にはフェルナンデスがいるが、指名打者として戦力になることをアピールしていた。


涌井“松坂級”だ 初登板150キロ
 
<西武−ソフトバンク>2回無失点に抑えた涌井(右)に星野が手荒い祝福  

<西武−ソフトバンク>2回無失点に抑えた涌井(右)に星野が手荒い祝福

 【西武4−1ソフトバンク】この新人、やはりただ者じゃなかった。西武・涌井秀章投手(18=横浜高)が27日、ソフトバンクを相手にオープン戦初登板。2回を無失点に抑え“プロ初セーブ”を挙げた。自慢のスピードも99年、松坂がオープン戦デビューしたMAXを2キロ上回る150キロの大台に到達。偉大な先輩以来、6年ぶりとなる高卒1年目の開幕ローテーション入りへも大きく前進した。

 ネット裏のスコアラー陣がどよめく。涌井が荒金へ投じた内角高めの2球目。テレビは146キロと表示されたが球団スピードガンには「150」の数字が刻まれていた。

 「本当ですか?自己最速ですよ。うれしいですね。珍しく力んじゃって8回はよく覚えてない。顔が硬かったのが自分でも分かりました」。高校時代の148キロを上回る大台に自然と顔がほころぶ。しかし、18歳右腕の凄さは球速だけじゃなかった。登板直後の8回1死三塁。相手はソフトバンク、いや日本代表の主砲・城島。並の新人なら足がすくむ場面でもカウント1―1から平然と内角へ143キロ直球を投げ込んだ。結果は死球。広がるピンチも動じることなく後続を2者連続三振、9回は3者凡退で締めた。名門・横浜高で修羅場をくぐり抜けてきたマウンド度胸はダテじゃない。全35球で見せつけたその才能。ナインとハイタッチする姿には風格すら漂っていた。

 伊東監督も「緊張するのは仕方ない。初登板だろ?上出来だよ」とベタ褒め。キャンプ当初2秒近くだったクイックも1秒3前後にまで成長。フィールディングは松坂と並んでチームトップクラスだ。指揮官は「開幕ローテ?十分にあるでしょ」。99年の松坂以来となる高卒1年目の開幕ローテーション入りへ、今後は4日のオリックス戦(スカイマーク)で中継ぎ登板後、10日のロッテ戦(インボイス)で「先発テスト」に挑む。

 今キャンプ中も宿舎ではテレビゲームに興じるなど素顔は普通の18歳。「初登板?楽しかったですよ。プロ初セーブもついちゃいましたしね」。このあどけない表情にだまされてはいけない。涌井がパ・リーグの猛者の前に立ちはだかる。

 ≪指揮官ご機嫌≫凱旋試合でライバルに快勝したとあって伊東監督はご機嫌。藤崎台は指揮官が熊本工3年の80年夏の県大会決勝で、八代のエース秋山(現ソフトバンク2軍監督)から本塁打を放つなど思い出深い球場。ソフトバンクの初オープン戦とも重なり、前売りでネット裏は完売するなど1万2500枚が売れる人気ぶりに「機会があれば公式戦もやりたいね」と話した。



新生ソフトバンクになってもレオ天敵
初陣完敗 斉藤自滅3回2失点

 新生ソフトバンクは27日、西武とのオープン戦開幕ゲームに、1―4と完敗。期待の新外国人、バティスタ内野手(31)は初安打を記録したが、先発したエース・斉藤和巳投手(27)が3回3安打2失点と自滅。世界を目指す王ホークスは、今年も天敵・レオに苦しめられそうだ。一方、西武の1巡目ルーキー・涌井秀章投手(18)は、150キロを計時するなど2回を無失点。最高のデビューとなった。


  1 2 3 4 5 6 7 8 9
ソフトバンク 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
西武 0 2 0 1 0 1 0 0 x 4
[勝]帆足 1試合1勝[S]涌井 1試合1S
[敗]斉藤 1試合1敗
[本]後藤武1号(グーリン・6回)


試合前、あいさつを交わした王監督(右)と伊東監督
試合前、あいさつを交わした王監督(右)と伊東監督
 船出を飾れなかった。レオ・アレルギーまで継承したのか、斉藤が2回に突如、制球を乱した。「うちの投手がちょっと、コントロールが悪かった」エースの立ち上がりを渋い表情で振り返った王監督。3年連続の開幕投手を狙う男にいきなり黒星がつき、ダイエー時代の天敵・西武の前に、新生ホークスがつまずいた。

 最悪の点のとられ方だった。1死から連続四球を与えると、後藤武に三塁線を破る先制二塁打。続く野田にも簡単に犠飛を打たれた。「ランナーを置いてからの投球に、納得がいかない。変化球が入らずに、真っすぐを狙われてしまった。修正しないといけない」と、3回で2失点の右腕も表情が曇った。

 昨季も3勝2敗とライオンズに勝ち越した斉藤だが、対戦防御率は6・81と打ち込まれていた。新しいユニホームに袖を通しての初対決。「すべての球種を使って、公式戦のつもりで投げようと思った」20勝3敗で大車輪の活躍をした2003年、6勝無敗を誇ったキラー復活を狙いながら、思うような結果を残せなかった。

 チームは、1989年からのダイエー16年間で西武に勝ち越したのは、03年の1度だけ。その年、南海時代からの負け越しを21年で止めたが、昨季は11勝14敗と再び負けが先行した。プレーオフ第2ステージでも、レギュラーシーズン1位が水の泡となる屈辱を味わった。

 「この時期の勝ち負けは、関係ない」と試合前から強調していた指揮官。松中選手会長も「負けたけど、外国人にもヒットが出て、内容は良かった」と、前を見据えた。本番前の最後の対決となる21日の西武ドームでは白星を挙げて、よみがえった苦手意識を一掃しなければならない。(島尾 浩一郎)
 
◆涌井150キロ2回零封


2回を1安打無失点と好内容でプロデビューした涌井
2回を1安打無失点と好内容でプロデビューした涌井
 さすがに今までの飄々(ひょうひょう)とした姿はなかった。涌井は8回から登板。1人目の打者・荒金の2球目は内角に抜け気味ながら「150キロ」を計時した。しかし制球が定まらず荒金に右翼線二塁打。「後で考えてみると、自分でも顔がひきつっているのがわかりました」とガチガチ。1死後、代打・城島には死球で1死一、三塁。顔はますますこわばった。

 しかし、ここからが並のルーキーではなかった。本間、鳥越を連続三振に抑えピンチを切り抜けると、落ち着きを取り戻した9回は3者凡退に抑え、デビュー戦を締めた。

 ネット裏のスコアラー陣も絶賛。オリックス・川畑スコアラーが「まとまっているね。堂々としていてとても高校生には見えない」と話せば、横浜・宮里スコアラーも「あんな1年生はいないよ。当然戦力として研究していかないと」と高評価。伊東監督も「最初は力が入りすぎていたけどしようがない。キレはあるし上出来」と合格点を与え、来月4日のオリックス戦(神戸)で中継ぎ、本拠地初戦となる同10日のロッテ戦で先発テストする予定だ。

 「次は抜け球を少なくしたい」と反省した涌井。西武では松坂以来6年ぶりの高卒ルーキーの開幕ローテ入りが、その視界にしっかり見えてきた。(岸 慎也)
 
◆バティスタ初打席ヒット


1回2死、左前安打を放ったバティスタ
1回2死、左前安打を放ったバティスタ
 新戦力トリオの顔に浮かんだ、安どの笑みが救いだった。「いいスタート? その通りだ。気分はいいよ」初回2死。極端なオープンスタンスで構えるバティスタのバットが、帆足のフォークをきっちりととらえた。メジャー通算214発を誇る男が、オープン戦初打席を左前安打で飾った。

 連日の取材攻勢に少しいら立ち、第4クールに突入した宮崎キャンプの16日以降は、ほとんど口を閉ざしてきたバティスタ。年俸5億2000万円の大砲でも違和感に悩む新天地でのプレーだが、この一打が格好の呼び水となった。4回2死、同じ新助っ人で年俸2億6000万円のカブレラが、中前へ初安打。近鉄からFA移籍した大村も6回、左中間二塁打を運んでみせた。

 「まだ初戦ですからね」と、FA戦士は余裕たっぷりに受け流したが、新戦力のそろい踏みは、頼もしい限り。王監督も「新外国人が打ってくれて、ホッとしている」と、さらに期待を膨らませていた。(後藤 吉希)

涌井 150`出た!堂々2回無失点
初登板の西武のルーキー涌井は2回を無失点デビュー=熊本
初登板の西武のルーキー涌井は2回を無失点デビュー=熊本

 城島への2球目が、胸元をかすめた。並のルーキーなら、これだけでビビってしまう。だが、西武・涌井は表情一つ変えず、帽子を脱ぐしぐささえしなかった。「何ともないって顔してたね。城島にあれができるんだから」と荒木投手コーチ。ドラフト1巡目ルーキー・涌井の実戦デビューは、強烈なインパクトを残した。

 マウンド度胸だけではない。その投球も一級品だ。八回から登板し、2回を1安打無失点。先頭打者・荒金の2球目には、自己最速の150キロを計時。九回も140キロ台後半をコンスタントにマークした。

 荒金に打たれた唯一の安打(二塁打)も、完全に打ち取った打球。実質無安打の内容に、伊東監督も「あれだけ投げられれば十分」と、1軍の戦力として計算に入れた。

 本人は「緊張した。顔が引きつってたのが自分でも分かります」と振り返った。変化球が抜けるなど制球が定まらない場面もあったが、その状況にも動じない姿勢は、マイナス面を上回る。偵察に訪れていたオリックスの川畑スコアラーは「堂々としてて、投球にまとまりがある。必ず戦力として出てくる」と警戒していた。

 次回登板は4日のオリックス戦(スカイマーク)。高校の偉大な先輩・松坂が先発する試合に、3番手でマウンドに上がる。荒木投手コーチは「そのうち先発で試したい」と話しており、結果次第では先発ローテ入りも見えてくる。

 「次は抜ける球を少なくしないと」という涌井。見据えるものは開幕ローテ入り。“高卒ルーキー”の域はとうに超えている。



王監督 レオの新人にビックリ

 最大のライバルにまた1枚、難敵が加わった。「最後に出てきた涌井は高校生でドラフト1位だけあっていい投手だね」。伊東西武と05年初対決は1対4の完敗。試合後のソフトバンク・王監督が今季の相手の印象として、真っ先に名前を挙げたのが高卒新人右腕だった。

 八回から2イニングでわずか1安打。実戦初登板でプロ初セーブを献上した。八回、代打出場で対戦した城島も「2球だけだったけど、よかったですよ。ドラフト1位らしい、いい投手」と高評価。結果は死球だったが、わずか2球で涌井の素質を見抜いた。

 今季のチームの目標は言うまでもなくV奪還。しかも、西武を倒さずには絶対に果たし得ない。ただでさえ松坂を天敵としており、この上、松坂の後輩まで苦手としてしまうと、短期決戦のプレーオフでは断然不利となる。

 「柔らかくていい投手。案外早く出て来るんではないかな」。王監督は相手の力量を素直に認めたが、秋の胴上げのためには、次回対戦ではきっちり叩いておく必要がある。


西武・涌井、150キロデビュー

2イニング2K無失点


2回を無失点に抑えた西武の涌井=熊本藤崎台球場で

 堂々としたものだ。逃げることなく、立ち向かった。早春の日差しとファンの熱視線を浴びた涌井秀章投手(18)=横浜高=が快投デビューだ。

 「自分でも顔がひきつっていたのが分かりました。最初の8回はよく覚えていません」。初々しい口調とは裏腹に、大人びたマウンドさばきだった。登板直後の荒金には、内角高めに投じた2球目のストレートが150キロを計測。横浜高時代の最速148キロをいきなり更新してみせた。

 驚かせたのは球速だけではない。1死三塁のピンチで打席には代打・城島。初球カットボールのあとに、直球で懐を突く。結果は死球だったが、顔色は変わらない。「城島さんへのデッドボール? あれはインコースを狙った球でした」。続く2人を連続三振に切って取り、最終回は3人であっさり片づけた。

 伊東監督にとっては熊本工以来、25年ぶりとなる凱旋(がいせん)ゲーム。「相手はソフトバンクだし、ぶざまな試合はできない」とナインに気合を入れて臨んだが、18歳ルーキーが見事に花を添えた。「今の先発陣では、松坂に次ぐ2番目の位置づけ。あくまでも現時点での話だけど、十分に使える」。開幕ローテ入りも示唆するなど、涌井に対する評価は上がる一方だ。

 ◇10日、先発予定

 次回3月4日のオリックス戦(スカイマーク)で中継ぎ登板し、同10日のロッテ戦(インボイスドーム)ではいよいよ先発デビューする。「きょうはボールが抜け気味でした。その辺りが次のテーマですね」。修正ポイントもきっちりと把握。松坂2世の快進撃はもう止まりそうもない。 (西口憲一)






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