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20040418(日) 巨×広 第三戦@しろしま市民球場

巨人4連敗で借金2…由伸6番降格、ペタ4番も効果なし

 (セ・リーグ、広島10−3、巨人3回戦、広島3勝、18日、広島)広島に打たれた。冷たい雨にも打たれた。三塁ベンチ裏からバスの乗車口までつながる約100メートルの通路。早くも今季2度目の同一カード3連敗だ。14日の中日戦(東京ドーム)から4連敗で借金2となった巨人には、長くて暗い帰り道だった。
 「フォアボール出してホームラン…。なんなんだろうな、ウチのピッチャーは? なんか、ちびってたな。怖がっているのかな? 帰ってやり直しだな…」

 淡々とした口調の堀内監督も、はらわたは煮えくり返っていた。一回、いきなり先行しながら、その裏、林が嶋に逆転7号2ランを献上。五回にも林が新井に満塁弾、六回には佐藤宏がシーツに3ランを浴びた。

 すべて四球で出した走者が絡んだ末の手痛い一発。3連戦で与えた四球は『17』。逃げていては、勝てるはずもなかった。

 「(打順変更に関して)きょうは家庭(チーム)の事情。あまりせんさくしないことだな」

 広島といえば…。開幕前のパーティーで「今年は4球団のダンゴレースになる」と、横浜とともにハナから相手にしていなかった。それだけに、3連敗は避けたいという指揮官の強い気持ちは、打順にあらわれた。

 開幕から4番を任せてきた高橋由を、わずか14試合目で6番に降格。そこにペタジーニを据えた。ところが、2人とも4打数無安打と“劇薬”はまったく効かず。高橋由は試合後、「降格はいつ伝えられたか? 言う必要はないでしょ」と口をつぐんだ。

 光明もあった。九回、今季初めて5番に座ったローズが7号2ラン。開幕からの連続試合本塁打は、昭和38年に樹立したチーム記録でセ・リーグ記録の『14』に伸びた。

 20日からは、昨年18勝10敗と勝ち越した横浜と3連戦。さて、ちびりは中1日で直るのか…。



(阿見 俊輔)





 ◆高橋由の打順変更について巨人・淡口打撃コーチ 「一時的なものじゃないかな。気分転換の意味もある」


★ペタ4打数無安打3三振


 ペタジーニが不振の高橋由に代わり4番。皮肉にも4打数無安打3三振と打線を分断してしまい「次に頑張る」と無表情のまま引き揚げた。須藤ヘッドコーチは「ボール球に手を出していた。珍しい」と不振の“連鎖反応”に、お手上げの様子だった。


★林6失点「不用意な四球が多すぎた」


 先発・林はカウントを取りに行く球が甘く、一回に嶋に逆転2ラン、五回に新井に満塁弾を浴び6失点。好調・広島打線に対し、本来の思いきりのよさを失った。「不用意な四球が多すぎた。(雨中の試合となったが)相手も同じマウンドですから」と肩を落とした。


 ◆投壊現象に嘆き節の巨人・池谷投手コーチ 「林は好調の打者に対して、投球が小さくなる。(リーグワーストのチーム被本塁打28本は)走者をためて、打たれているところがいけない」


★江藤が先制の左翼線二塁打


 江藤が一回一死二塁で先制の左翼線二塁打。右ひざに不安のある小久保に代わる2試合連続先発出場で、打った直後こそ「連敗しているので何とかしたかった」と表情を緩めたが、試合後は「調子うんぬんより、与えられたチャンスで結果を残すだけ」と悔しさをにじませた。


★ローズ7号でチーム開幕連続試合本塁打「14」


 ローズが九回に2試合連続となる7号2ランを放ち、チームの開幕連続試合本塁打を「14」と伸ばした。定位置だった6番から、1つ上がった5番での一発だったが、焼け石に水の感は否めず。「負けたら何もいうことはないです」と担当通訳が胸中を代弁した。


■データBOX
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 (1)巨人は、ローズの7号2ランで開幕から14試合連続本塁打となった。これは昭和38年にマークした球団最多記録(セ・リーグ記録)以来で41年ぶり。プロ野球記録は阪急の開幕17試合連続(昭和44年)。
 前回の14試合連続時は13勝1敗(勝率.929)だったが、今回は6勝8敗(同.429)。期間中の得失点を比較すると、昭和38年(103得点、37失点)、平成16年(70得点、81失点)。今回は得点効率が低く、投手陣も不安定だ。
 (2)巨人の4連敗は、昨年9月5日(●1−2広島)から16日(●2−9中日)にかけての9連敗以来。同一カード3連戦3連敗は、開幕の阪神3連戦(東京ドーム)に次いで、今季2度目。昨年はシーズンを通じて3度しかなかった。
 





■巨人・林が踏ん張れず4連敗!!■ 
月 日 4・13 14 16 17 18 
相 手 中 日 中 日 広 島 広 島 広 島 
勝 敗 ○ ● ● ● ● 
スコア 11×−10 3−4 2−7 4−5x 3−10 
責任投手 林 上 原 高橋尚 久 保 林 
 


■巨人の開幕14試合連続本塁打、昭和38年との比較■ 
  月・日 ●○ 相手 本塁打 
▼昭和38年(合計29本) 
(1) 4・13 ● 阪神 長嶋2 
(2) 14 ○ 〃 広岡、長嶋 
(3) 14 ○ 〃 渡海 
(4) 16 ○ 広島 長嶋、船田、王 
(5) 17 ○ 〃 池沢、坂崎 
(6) 18 ○ 〃 長嶋、王 
(7) 20 ○ 大洋 王 
(8) 21 ○ 〃 長嶋、王 
(9) 21 ○ 〃 国松、王、船田 
(10) 23 ○ 阪神 長嶋、渡海、国松 
(11) 24 ○ 〃 王2、長嶋、福田 
(12) 25 ○ 〃 王、森 
(13) 27 ○ 大洋 船田 
(14) 28 ○ 〃 王 
▼平成16年(合計31本) 
(1) 4・2 ● 阪神 元木、仁志 
(2) 3 ● 〃 小久保 
(3) 4 ● 〃 仁志、清水、高橋由 
(4) 6 ○ 中日 ローズ、小久保 
(5) 7 ● 〃 ペタジーニ 
(6) 8 ○ 〃 小久保、ペタジーニ 
(7) 9 ○ ヤクルト ローズ2、江藤、阿部、清水 
(8) 10 ○ 〃 阿部 
(9) 11 ○ 〃 阿部2、小久保、ローズ 
(10) 13 ○ 中日 阿部2、高橋 
(11) 14 ● 〃 ローズ、清原、阿部 
(12) 16 ● 広島 阿部 
(13) 17 ● 〃 ペタジーニ、ローズ 
(14) 18 ● 〃 ローズ 
 



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