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20030601(日) 6月反攻

> 高橋由逆転サヨナラ弾!巨人6月反攻だ
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> <巨人4−3阪神>◇1日◇東京ドーム
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>  がけっぷちに立たされたチームを、ヨシノブのバットが救った。1点を追う9回裏無死一塁で巨人高橋由伸外野手(28)が、阪神の守護神ウィリアムスから劇的な逆転サヨナラ2ランをブチ込んだ。負ければ首位阪神に絶望的な9ゲーム差をつけられるピンチを、腰痛をこらえながら気力で出場の選手会長が救った。4度目で初めて阪神戦カード勝ち越し。さあ6月反攻の始まりだ。
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>  走る必要など、ない。両手を大きく広げて歩き出した。祈りにも似た「ヨシノブ」コールの大合唱から、歓喜の絶叫へ。オレンジ一色のG党で埋め尽くされた右翼席上段に突き刺さるサヨナラ2ラン。高く、鋭いその軌道を、高橋由は目を輝かせて見届けた。苦手阪神を、ここまで5つのセーブポイントを許したウィリアムスをひと振りで打ち砕いた。「監督から『お前に任せた。何もないから思い切っていけ』と言われてフルスイングしました」。出迎えるその原監督と一塁側ベンチ前で強く抱き合った。腰痛に耐えながら放った一撃。ヒーローと指揮官の目は涙で潤んでいた。
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>  1点ビハインドの9回裏無死一塁。カウント2−1からのドラマだった。宿敵ウィリアムスの128キロスライダーが真ん中に入ってきた。「振れる範囲の球を思い切り振ろうと思っていた。打てなかったピッチャーだったし、そういう意味ではうれしいですね」。初球から体が一塁方向に倒れかけるほどの勢いで振った。空を切ったものの、積極果敢な姿勢は最後まで崩れなかった。「まだ後ろにもいるし三振でもいいと思った」。清原、斉藤、元木…。後の打者への信頼も打球の勢いを加速させた。
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>  前夜の悔しさも晴らした。同点の8回に決勝打となるはずの中越え2点二塁打。それでもリリーフ陣が9回11失点で大逆転負け。この日同様、涙を浮かべて喜んだ一撃もフイになった。「昨日は昨日。今日は今日ですから」と冷静さを装ったが、記録的な大敗の翌日だけに燃えないはずがなかった。
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>  4月から腰痛との闘いが続く。「薬には頼りたくない」と話していたが、痛み止めも服用し出場し続ける。それでも本来の力強いスイングは戻ってこない。先発復帰後3試合ノーヒット。原監督からは厳しい言葉が浴びせられた。「痛いなら出なくていい」。高い打撃評価を得ているからこその叱咤(しった)。この阪神3連戦の直前の名古屋遠征中も原監督から直接の打撃指導を受けた。
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>  「出ている以上関係ないですから」。周囲に腰痛の苦しみを漏らすことはなかった。松井が抜けた巨人、新選手会長としての責任。「自分がこういう状態の中で信頼され任せられているのはうれしい」。原監督の熱血指導に裏付けられている意味を痛いほど分かっていた。
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>  負ければ今季最大9ゲーム差となる窮地を救った。「このホームランで腰や体調がよくなってくれることを願うだけです。本当にいいゲームでした」。高橋由同様、原監督も興奮しながら振り返った。6月でペナントを終わらせるわけにいかない。苦しみの中で生まれた1発を、反攻の契機にする。【山内崇章】
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この調子でお願いしますm(_ _)m


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