魚図鑑 page8

カワハギ (カワハギ・ウマズラハギ)
フグ (クサフグ、シロサバフグ、ヒガンフグ)
ゴンズイ
サヨリ
ダツ
ニギス
ウグイ (まるた)

かわはぎ科

KAWAHAGI.JPG

かわはぎ
うまづらかわはぎ

かわはぎは20〜30cm、
うまづらかわはぎ25〜35cmになる。
魚の味をみる細胞は、舌よりも、口内、ひげ、ひれ、くちびるなどにあるようで、かわはぎは、くちびるの味覚が鋭いそうだ。
引きは強〜い。
冬はとくに、薄造りの刺身を肝あえで食べるとうまい。
肝は、ポン酢しょうゆの生食、味噌汁、鍋もいい。

エサがきれいになくなっていたら、かわはぎかもしれない。
エサを下ろしては、しゃくって掛ける。
じっとしているとエサだけとられる。
専用の仕掛けも市販されているが、
この魚だけをねらうというのは、難しい。
かわはぎ釣り師には、一目おくべし。

刺身、煮、天、揚、干、ちり鍋。
(バクチコキ、バクチウオともいう・・・身ぐるみ剥がされる)
皮は、アジ、サバ釣りの疑似餌にされる。中国では、昔、木器磨きにつかわれた。

ふぐ科

くさふぐ

背が緑色なので、草ふぐ。小さいフグで、もっともよく釣れる。膨らむと、腹の小さいとげがよく分かる。毒性は強いそうです。

 フグ〜古くは、「布久(ふく)」と書いて濁らない。 ふぐの毒は、産卵期の3月頃に最も強くなり、夏から秋は弱まるそうだ。ふぐの毒は、テトロドトキシンといい、青酸カリの10倍の強さがあるという。ふぐ毒にあたる事故のほとんどは、素人料理によるもので、ふぐ料理で商売をするには資格が要ります。

 フグは「河豚」と書く。これは、中国では、フグは河に住み、敵を脅かすときに、ブーブーと鳴いていたからだそうだ。日本では、フグは海に住むので、「海豚」でもよさそうだが、「海豚」は、すでにイルカのことになっていた。

 ふぐやあじが、グーグーとかギーギー鳴けるのは、骨や歯をこする音が、浮き袋に共鳴するのだそうだ。また、ふぐの仲間にだけは、目にまぶたがあるそうで、閉じるスピードはかなり遅く、20秒くらいかかるとのこと。気づかなかった。・・・大きめのフグだと確認できた。カメラの絞りのような瞼で、20秒よりは、短いと思う。

しろさばふぐ

魚屋さんで売られている無毒のフグです。
秋冬〜群れて沿岸にくるようです。

右写真は、9月に釣ったもの。

ヒガンフグ
1月に釣る。

名古屋ふぐ〜「ヒガンフグ」〜当たれば死ぬので、「おわり名古屋」の洒落。名古屋ふぐと呼ばれるふぐは、いくつかいるようだ。

マフグ・・真河豚・・40cm。体には小棘がなく、滑らか。背は緑黒色で、腹は白い。胸びれの付け根後方に黒色の斑紋があるが、白い縁取りはない。肉と精巣は無毒だが、皮と腸は強毒、肝臓と卵巣は猛毒。

刺身〜テッサ、フグサシ〜肝をすりつぶして少々いれ、ポン酢にあさつき、わけぎなどを薬味にする。
鍋〜てっちり、福鍋〜昆布だしに身、皮、刺身の残、野菜、豆腐、きのこ、春雨などを入れる。残った汁に、ご飯をいれて雑炊、餅をいれて雑煮。
「ふぐ汁を 食わぬたわけに 食うたわけ」

煮凝り、なます、酢の物、フライ、天ぷら、焼きふぐ、干物、粕漬け、ぬか漬け、味噌漬け。

金沢名物〜ふぐの粕漬け&ぬか漬け〜加賀藩では、能登沿岸でとれるふぐを塩干しし、酒粕に砂糖を混ぜあわせ漬けこみ、長期間保存発酵させたもの。別名、ふぐのすじ。ふぐの毒は、塩に移り、粕やぬかによって分解されるのか・・・?

ショウサイフグ・・・潮騒ふぐ、潮際ふぐ。皮膚は滑らか、小棘なし。肝、卵巣・・猛毒、皮、腸・・強毒。精巣、無毒、肉は、無毒か弱毒。ナメタフグ・・マフグ&ショウサイフグ(富山)

フグの産卵期(3〜8月)は毒が強い・・・春〜トラフグ、カラス、ヒガンフグ。やや遅れて、クサ、ショウサイ。夏〜サバフグ。


ゴンズイ

我が富山県にも、生息していたことを報告します。
2008年魚津補助港にて、ゴンズイ玉を確認。
群れとなって、コマセカゴをつつき、移動させていく。
大きさは、約10cm、柔らかい体。
直径70cmくらいのゴンズイ玉を形成する数は、二千匹かと思われる。


ダツ目 サヨリ サヨリ

細魚、針魚。昔の名は、「ヨリト(寄り門)」〜河口に寄ってくるの意。福井県の県魚。〜30cm、下あごが伸び、先端が、紅橙色。細いスタイル、綺麗な色、口紅をつけたようで、「海の貴婦人」といわれるが、腹の膜が黒く、「サヨリのような人」とは、「美人だが腹黒い女性」の意味。よくジャンプする。

刺身、焼き、揚げ、酢、椀。

皮をひくときは、頭の方から、刺身包丁の峰を使ってやるといい。

頭と内臓をとった干物は、絶品。
スティック状でそのままでも食べられるが、火であぶれば香ばしい。

ダツ目 ダツ科 ダツ

偶然釣れたが、姿は、さよりを化け物にしたような感じ。
スリムで、口が長いが、その口にはのこぎりのような歯がある。
また、漁港の水面を一匹で泳ぐのをみたことがある。
やっぱ、異様な雰囲気だった。45〜50cm。
骨は、青い色で不気味だが、味はよい。焼きもの。

写真なし

ニギス ニギス

沖ギス、沖カマス、沖ウルメ、トンガリなどと呼ばれる。
にぎす漁は、やや深海を底引網でとる。富山湾は、急峻なため、漁場と水揚げ漁港が近く、鮮度が落ちにくく、刺身でもいける。刺身で食べるとき、皮は気にならないので皮をひく必要はないようだ。実際は、身が柔らかいので、ひくのは難しい。身は甘い味がする。焼くと、香ばしい香りがし、身はしまる。

釣ったものは、うろこもきれいに揃い、なんとも言えない美しいパール色の光があるが、そのうろこも触るとすぐとれる。水深100m。

にぎす

こい科

まるた

鳥の鵜が食べる魚の意で「鵜食い」や底を離れて泳ぐ「浮魚(ウクイ)かららしい。こい科のオスの多くは、繁殖期に婚姻色を現す(サクラウグイ)。集団で産卵するようだ。

海鵜が潜って捕まえて食べてました。細いので喉を通り易い。

参考・・・「コイの丸揚げ甘酢あんかけ」

両面に包丁目を入れ、塩コショウし、ゆっくり揚げ、甘酢あんをかける。

まるた (うぐい)

釣り人は、うぐいとよぶ。
汽水域に住む。
ウグイが海に降りて、大型化したものらしい。
ウグイとの雑種もいるようだ。

田楽、煮びたし、焼き、すりみ。

一度食べたが、小骨が多かった記憶がある。
うまいとは、思わなかったが・・・。

田楽・・・?

田楽とは、豆腐などに味噌を塗って焼いた料理。田楽豆腐。田楽焼き。味噌田楽。田楽は、平安時代に行われていた「田楽」という芸能が語源である。豆腐を串に刺した形と、踊る芸人の姿が似ていたことから、「田楽」と名付けられた。おでんの語源も、この田楽が基となっている。芸能としての「田楽」は、田植えの際に豊作を祈る「田舞(たまい)」が発達した芸能で、鎌倉末期まで流行したが室町後期には衰退し、現代では民俗芸能として神社などで行われている。

以上の参考は、「語源由来辞典」より
http://gogen-allguide.com/