魚図鑑 page6

アイナメ (アイナメ・ホッケ)
カサゴ (ハオコゼ)
フサカサゴ (ウスメバル・カサゴ・クロソイ・ムラソイ・メバル)
コチ (マゴチ)
ホウボウ (ホウボウ・カナド)

カサゴ目 アイナメ科

あいなめ

アイナメの木の芽焼き・・・3枚におろし、骨切りする。細かくたたいた木の芽にしょうゆ、酒、みりんを加え、漬ける。金串にさし、漬け汁を繰り返し塗って焼く。

ちゃうろ・・・神奈川の漁村・・アイナメ、人参、玉ねぎをしょうゆ味で煮たもの。

あいなめ

鮎魚女・・鮎に似てなめらか
鮎並・・鮎のように縄張りをもつ
相嘗・・かみ合う
愛魚女・・賞味すべき美味な魚
愛な女・・柔らかい体型

オスは鮎のように縄張り争いをし、そのとき、口をかみ合うらしい。
この魚があまりにおいしく、もみ種を買う大事なお金もつかってしまうとの意から「モミダネウシナイ」というところもある(広島、山口)。富山では、モイオ・・藻の魚。北海道ではアブラコ・・脂の多いうまい魚か。

体色は、黄色、赤褐色、紫褐色など、環境による変異が大きい(保護色)。体長は30cm前後だが、北にいくほど、ビール瓶のような50cm超もいるそうだ。寒さに強く、冬(2、3月)に、他の魚が釣れないときにも釣れる。

旬は春から初夏。子育ての習性があり、乳の出がよくなるとされ、妊産婦にかかせないとされた。病人には精がつく。

刺身、あらい、焼き、煮、照り焼き、揚げ、干物。白身、脂が多く、旨みがある。

初めて釣ったときは、なんだろうと思ったが、身は白く、上品な味。ホッケとは親戚。アイナメの側線は5本だが、似たクジメは1本とのこと。

ほっけ

ほっけ

たまに釣れる。あいなめに似るが、尾が深く切れこんでいる。。
体長は30〜40cm、雌が大きく、70cmのものもいるそうだ。
アオボッケ、ローソクボッケ、マボッケ、ネボッケと名が変わる出世魚。幼魚は青っぽく、大きくなると赤茶色になるようだ。

刺身、寿司、焼き、煮、干。

5月、うまかった。若干水っぽいので、一夜干しや干物がいいか。

焼き魚の専門家によると、ほっけには、まほっけ(当地)、あかほっけ(北海道)、とろほっけ(アラスカ)があるそうで、とくに寒いところのものはうまいといっていた。とろほっけの味噌漬けの焼き物をもらったが、うまかった。味噌に酒とみりんの味付でしょうか。

かさご科

はちおこぜ

ハオコゼ (ハチオコゼ)

葉おこぜ、蜂おこぜ
とげに刺さるとハチにさされたような痛みがあるそうだ。
堤防で一度釣れたが、タオルで包んでハリをはずす。

先日、漁港で、釣り人が素手でつかんでいたので、あわてて教えてあげたが、当人は涼しい顔だった。素手で触っても刺されなかったという記事は見たことがある。

半魚人のような顔の魚・・・

ふさかさご科

ウスメバル

オキメバル・・・水深50〜150mの岩礁回りで釣れる。群れをつくる。大きさ〜35cm。くせがなく、美味で刺身がよい。刺身、焼き、煮。

魚の切り身やエビ、胴つき仕掛け。

水深62m、夜光虫の舞う5月の朝、唯一の釣果。23cm。
かごふかせ、オキアミ。黒いハリでなく、白金の2番バリにきた。

唐揚げ甘酢あんかけにして食べる。

カサゴ

 ねばった甲斐あり、最後にいい引きで上がってきた。刺身、揚げ、煮、焼き、なんでもうまいそうだ。煮付けにして、全部食べた。

 笠子〜表面がカサカサして、瘡(かさ・・皮膚病)のように見えるところからついた名。
 「肉は、淡白で油は少なく味はよい。どのような病の者が食べてもさしつかえない」・・・「和漢三才図会」より。妊婦の妙薬とする地方もあるそうだ。
 無骨な面構えから、江戸時代には、武家の端午の節句の祝膳に添えられた。
 7年魚で、オス25cm、メス20cm。
 「磯の笠子の口ばかり・・・」カサゴは、口が大きく、骨っぽく、食べられる部分が少ない・・・口先ばかりで、実行がともなわないこと・・・
KASAGO

 料理法・・・煮つけが最高。唐揚げ、塩焼き、鍋、味噌汁、あらい、刺身。冬が旬。

 煮付け・・・2枚に下ろして、2,3つに切り、酒、味醂を煮立て、生姜を加え、火が通ったらしょうゆを入れ、さらに煮て、針生姜を添える。

 岩場やテトラの穴釣り、イカ、魚、エビなどの身えさ。初冬や早春は、船釣りも盛ん。
 色の変異が大きく、深場のものは、色が赤くなる。
 以上は、柏書房、魚と貝の事典、望月賢二著によります。

富山・新潟では、ハチメと呼ぶ。富山では、ソイやメバルもハチメ(鉢目、発目)と呼ぶようだ。

メバル(ハチメの代表)

早春から釣れだすので、「春告魚」。
クロ(黒灰色)、キン(灰褐色)、アカ(灰赤色)がいる。
住む場所によって色が違うが、最近の研究では、3種とのこと。
20〜30cm。江戸時代には、ヒキガエルがメバルになると信じられていた。愛媛では、小さいメバルを「コビキ」というが、意味は、「小さいヒキガエル」。ウミタナゴと同じく、卵胎生で、冬に4〜5mmの子供を産む。1年を通じて釣れる。波静かで風のない日がよく、曇り、濁りが入れば最適。エビの活きエサでの夜釣り。胴付き、片天秤、コマセさびき釣りなど。

写真のメバルは、1月のもので、全長25cm、腹がふくれていた。案の定、卵があふれ出てきた。そのまま煮付けにする。身離れがよく、小骨が少なく、食べやすい。刺身、煮付け、焼き。

くろそい

クロソイ

堤防まわりやテトラポットでの穴釣り。
エサは魚の身エサ、貝の身など持ちのいいものがいい。50cmくらいになる。大型は沖合いに住み、夜行性。

大物は、皮付きで湯引きし、刺身にするとすこぶるうまいそうだ。

湯引き・・・皮側に日本手ぬぐいをあて、熱湯をかけ、すぐ氷水で冷やす。生臭みがとれる。タイの湯引き「松かさ造り」。

刺身、揚げ、煮。

ハチメ。

 

ムラソイ

くろそいより、白っぽい。穴釣り。
25cmくらいまでになるそうだ。

煮、揚げもの。

 


こち科

まごち30CM

まごち

全長〜60cm、70cmを超えるものも。
水深15mほどの底にひそむらしい。
いわし、めごち、はぜ、きすなどの活きエサで釣る。
夏の魚。オキアミや死んだアジ子でも30cmほどのものなら釣れそうだ。

あらい、刺身、煮、揚げ


12月〜4月

ホウボウ

キスをねらっていたら、いい引きで釣れてきた12月、春先4月に釣れたことも。エメラルドグリーンの翼を広げて、滑空しているようにも見えた。釣りあげると、ホーホーとか、ボーボーと声を出した。

刺身は、白身で締まった身でした。頭に小さいトゲがあって、指を刺し血が出ました。

頭は四角く、硬い。胸鰭の付け根に指状の棘条がある。
「肉雪白、味甘美し、冬月のは上撰なり・・・魚鑑」
塩焼き、薄味の煮付け、椀、かまぼこ、刺身。
「ちり鍋・・・ぶつ切りに酒をふっておく。昆布で出しをとり、魚、豆腐、野菜を入れる。もみじおろしに酢じょうゆなどで食べる。」

旬は、12〜4月、高級魚、店頭では安値で売られている。刺身やちり鍋。

カナド

最初は、ホウボウの子どもと思っていた。