戦国自衛隊

ノアが今度見たい映画は戦国自衛隊1549です。先日、最初の戦国自衛隊を借りて来て見ました。主役は千葉真一。1549の方は江口洋介ですね。長尾景虎(上杉謙信)は、今回は織田信長になるとのことで、スケールがさらに大きくなるとのことで楽しみ。

原作の戦国自衛隊は最初、タイムスリップするシーンの映像表現はウルトラマンかと思いましたが(笑)、何しろ昔の映画ですから。ストーリーはとても面白かったです。タイムスリップしたら、いる場所は同じ浜辺なのに、なかったはずの岩や、まだ海になっていない河辺のような地形に変わっていてびっくり仰天する最初のシーンなど、リアル。

本当にタイムスリップしたら人間って実際どんな心境になるかは、永遠にわからないテーマではありますが、私はにしきのあきら(が演じた役)タイプだと思いました(笑)。場所を移動したら、時間が戻っているかもしれないとか根拠のない事を思ってしまう。タイムスリップ自体なかなか現実的ではないのでなんですけども、タイムスリップしたとして、場所を移動したら時間が元の昭和(平成)に戻っているという考えは、タイムスリップ以上に矛盾した考えだわね、冷静に考えると。時代の違う地球に行ってしまったら、地球上どこを走り回ってもその時代でしょう。でも本当にそうなったら、人間て何を思うかわからない。何かかすかな希望を抱いてしまうんじゃないかと。

 

ところで、タイムスリップして戦国時代(1540年あたり)に行ったら、本当に会話は通じるのかちょっと不思議に思いました。たかだか460年くらいの差だからある程度通じるのか、それともその差は大きく、全く話は通じないのか、言葉に詳しい学者などに聞いてみたい、とっても興味のあるところです。話がそれますが昔、言語学者が平安時代の会話を再現して、音声にしたものを公開するというテレビ番組を見た事があります。当然のことながらそれはまったく、今の日本語ではなく、異常に言葉と言葉の間が長くて(伸ばしている)、まさに宇宙の言葉みたいだったのを記憶しています。昔の言葉をそのまま聞く、っていうのができるならまじで興味がありますな。

それにしてもタイムスリップもののストーリーって、作る方も、理解する方も難しいことが多いですよね。戦国自衛隊はストーリー的に悩んで止まる、ということはほとんどなかったけれど、だいたいにおいてタイムスリップモノは、最後まで見た時に、ええと、結局こういうことか?とか、あれがなければこうなっていたのか?とか、考えちゃいます(笑)。しかるに、タイムスリップして何かした、ということそのものが、すでに過去のその時間にそれが起きていたという前提のもとに、今の歴史が作られているわけですから、タイムスリップする、ということも、歴史の中で必然としてなければならないことですよね、こう考えると複雑です。バックトゥーザフューチャーだって、あっちゃこっちゃ行きますけど、行った事がすでに過去の歴史の中に存在しているんですよね、行った時点で。だから行くことも決まっているわけです。複雑なストーリーの中で、矛盾がなく作られた話って、凄いと思います。しかしタイムスリップそのものが矛盾か!?

タイムスリップモノでとても面白かった映画が、「タイムトラベル」。まさにそのもの(笑)。あまり有名ではないのか、それともツウの中では常識なのか、わからない。たまたまビデオ屋で見つけて借りてみたら、すごく面白かった。タイムスリップモノが好きで、まだ見ていない方がいらしたら、是非一度。スリップだらけです(笑)。そしてえらい範囲が広いんですよ、笑っちゃうくらい。一度今の人類が何千年後かに滅亡して、人類のいない地球が何千年も続いて、そしてまた新しい文明が始まって(前の分明とは全く異なる)、そのくらいまでいっちゃうんです。これは初めてです(笑)。スピルバーグのA.I.のような壮大さとか不思議感があります。

 

話がそれました。で、戦国自衛隊に戻りますが、私は歴史にあまり詳しくないのでヘタなことは言えないが、武田信玄との川中島の闘いに、自衛隊が参加した、ということですよね?そして自衛隊が戦国時代に行っても、歴史は変わらなかった、ということでしょうか。もっと歴史に詳しかったら何倍も楽しめたかなあとか思います。

あの壮絶な戦国の闘いのシーンをバックに、ジョー山中のしみ入るブルースという選曲が、なんともかっこいい。闘いのシーンはかなり長い。そして、かなり当時の様子を再現しているように思えました。当時をこの目でみたわけではないけれども、首切り、槍、弓矢、色々な方法で人がどんどん死に絶えて行く様子が、実際の光景はこれよりももっとひどかったにしろ、実際人はこんなことをしてきたんだ!と伝えんばかりの激しさです。

ところで(またかい!)鬼平犯科帳を初めて見たとき、江戸時代の町並みが静かに延々と流れる映像のBGMがジプシーキングスのインスピレションだった時には、驚きと感動でした。このギャップ!ものすごくかっこいいと思ったのを覚えています。水戸黄門みたいに、時代劇に似合った、そのもの的な音楽も悪くないけれど、このギャップってかなり好きです。戦国自衛隊の選曲も全編に於いてこちらのスタンスでした。音楽よかったなあ!現代のブルースをバックに戦国のいくさ。余計に戦国時代の激しさが増幅されて伝わってきたのです。

結局、映像と音楽のマッチングに感動したノアでした。