譜面台の陰から
>第40回発表会雑感<
第40回目の発表会が7月7日に無事終了することができた。
プログラムができてきて40回という数字を見ると、
思えば遠くに来たもんだという若干の感慨にとらわれた。
20回目のプログラムを見てみると、
今回との違いにも驚かされる。
回数が増えてくると同時に、
生徒の皆さんが進歩してきたということもないはずが、
曲目が大幅にレベルアップした状態になっている。
20年前というとその当時に出ていた生徒は、
ほぼ今残っているということもないはずが、
生徒が変わっても大幅に曲目の難易度は前進している。
これは非常に不思議な気がする。
毎年休むことなく連続して開催してきたからわかることだと思う。
今回は特に一人一人の曲目が充実した会だったと思う。
人数のわりに時間が長くかかったことをみても、
一人一人がそれなりの曲目を演奏していたということだと思う。
子供たちの曲も大幅に進歩をしていて、
去年までとは比べ物にならないくらいの難度の高い曲目になっている。
全体のレベルが底上げされたということだと思います。
発表会で特に重要視してるのがアンサンブルですが、
今回は子供たちの合奏を含め二重奏から大合奏まで、
小規模から大規模までのアンサンブルと、
合奏用のギターを用いたアンサンブルまで、
ギターでできるアンサンブルの形をかなり再現できたと思う。
子供たちの合奏ができたのはかなり大きなトピックスだと思う。
少し冒険かなと思っていたところ、
短いですがしっかり演奏できたことは大きな成果かなと思っています。
実際のところ聴いてる方がかなりビビッてましたが・・・。
こういう舞台で演奏するというのは、
緊張するのが普通であって、
普段とは違う世界での演奏となります。
当然ながらなかなか完璧な演奏は難しいものです。
一か所もミスなく演奏したというのは一人もいませんでした。
ギターという楽器の特性を考えると、
一か所もミスなく演奏するというのはまず無理だと思います。
そうなるとミスの仕方ということになってくるわけですが、
全体を通して破たんしたという演奏はありませんでした。
ミスをしても弾き直しをしないということは、
日ごろから言っているわけですが、
そこはかなり守られていたと思います。
演奏というのは時間の流れとともにあるので、
時間の流れを止めるのが一番よくないということですが、
ミスをしても止まることなく弾き続けられたことは、
今回の一番大きな成果かもしれない。
ミスをしても流れを変えずに弾かれた曲の評価は、
聴いていた方の評価も高かったということがありました。
始まる前から時間的な不安があったのですが、
実際終了時間は借りている時間ぎりぎりまでいってしまいました。
スタート時間も実際より早くスタートしましたが、
その判断は正しかったということです。
スタッフとして動いていただいた方達の連携もよく、
停滞するということがなかったことも、
時間内に終われた大きな要因だと思います。
こういう時間を要する会で一番怖いのが行き違いによる停滞です。
10分停滞すれば時間内に収めることは難しくなったと思います。
演奏者の入れ替え、
アンサンブルの椅子の準備、譜面台、足台・・・。
アンサンブルは出演する人数も多く、
用意するものが多いので時間を要します。
一番準備に時間がかかる部ということになります。
そこで手伝っていただいた方たちのスピーディーな動きは、
大きな成果だったと思います。
ギターは調弦が必要な楽器でもあります。
ピアノのように固定された調弦の楽器ではなく、
一人一人の楽器を調弦しないと演奏することはできません。
調弦を担当していただいた方は舞台の要となる役割ですが、
ベテランでもありしっかり調弦をして、
滞ることなく演奏者を舞台に出してくれたと思います。
ここのところがギター演奏の根本となるところです。
調弦が狂っていては演奏は成り立ちません。
ここでもいい流れができていたと思います。
舞台袖を受け持ってくれた司会の方、
出演する生徒を一人一人、
間を開けずに舞台に送り出してくれた方達の連携も、
非常にうまくいった会でもありました。
以前には出演するべき生徒の方の行くへがわからず、
右往左往したこともあります。
自分に出番直前にもかかわらず、
座席で居眠りをしていたということもありました。
間を開けずにというのは意外と難しいものですが、
今回は流れが止まることはありませんでした。
いろんなところで写真を撮影してくれた方もいて、
発表会の記録も結構楽しく見ることができると思います。
今回が一番演奏にしても全体の流れとしても、
うまくいった発表会ではなかったかと思います。
内容も、独奏、弾き語り、アンサンブルという、
ギターの持ち味がしっかり出せた会ではなかったかと思います。
このギターの持つ三つの世界をしっかり守っていきたいと考えております。
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