エッセイ
♪♪♪古楽の世界へ♪♪♪
〜古楽を聴くという事−1〜
前にこのホームページの「コンサート雑感」のコーナーで、
「古楽」のコンサートの記事を書かせていただきましたが、
今回は私が「古楽」を聴くキッカケになったお話をさせていただこうと思います。
・・・・ですがその前に、「古楽」とは何かを少しお話ししたいと思います。
そもそも学校の音楽の教科書に出てくる作曲家はだいたいが、
J・S・バッハ(1685〜1750)あたりからだと思います。
教科書によると、バッハは「音楽の父」と言う事になっているのですが、
これは、バッハが作曲活動をする上で、
あらゆる和声的実験を行なった事で和声が確立され、
古典派以降の作曲家に大きな影響を与えたために、
「音楽の父」と言われているのです。
バッハは、後期バロック時代の人ですが、
もちろんそれ以前にも作曲家がいて音楽が作られていたわけで、
しかし残念ながらバッハ以前の作曲家については、
学校の音楽の授業では滅多に触れられる事はありません。
「古楽」とは、歴史的に言えば中世(10〜14世紀前半)、
ルネサンス(14〜16世紀後半)、
バロック時代(16世紀後半〜18世紀中ごろ)にかけての音楽を指し、
英語では「アーリー・ミュージック」と言いますが、
通常バッハ以前の音楽の総称として「古楽」という言葉を使っています。
演奏される楽器も一般のクラシックのコンサートで見かける物とはちょっと違って、
作曲家が生きていた時代に使われていた楽器(ピリオド楽器)で演奏されます。
例えば弦楽器なら、肩当の無いバロック・バイオリンやエンドピンが無いヴィオラ・ダ・ガンバ、
管楽器なら木管のフルート(キーは付いていない)、
ホルンやトランペットは、ロータリーやピストンが付いていない物と言った楽器が使用されます。
楽器が違えは、演奏の仕方も現代の物とは違うためその技術が要求され
(声楽の場合は発声法も違うし、歌詞も古語)、
ピッチも現代ではA=442〜443Hzが通常ですが、
当時のスタイルのA=415Hzにあわせ、
ヴィヴラートも必要最小限に押さえる、
(当時はヴィヴラートを掛けた演奏は下品だとされていて、
実際ヴィヴラートを用いて演奏されるようになったのはロマン派以降と言われています)
といったように、当時の表現方法をよく研究し、忠実に再現します。
私はもともとクラシック音楽が好きでしたので、
中学生くらいの頃から一般のクラシック音楽にはある程度慣れ親しんで来ていました。
もちろん今も大好きです。
でも、ここで改めていつから「古楽」を聴き始めたのかと考えると、
本格的な物を聴き始めたのは、極最近の話ですが、
大元を辿るとやはりギターを弾き始めてからではないかと思います。
クラシック・ギターを弾いているとどうしても無視できないのが、
リュートやビウェラと言った楽器の音楽です
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