エッセイ
♪♪♪♪♪私の楽器物語り(12)♪♪♪♪♪
そして木曜日…。
さすがに楽器2本を持って会社に行くことはできず、
この日は休暇を取ったように思います。
夕方例のごとくスタジオで待っていると、
「善は急げ」と楽器店の担当さんが世界的名器を携えてやって来ました。
いよいよご対面です。
ケースの蓋を開けると、
そこに名器は横たわっていました。
派手な装飾は全くなく、
一見すると400万もするような楽器にはとても見えないのですが、
それでもやはり風格を感じ取る事ができます。
「どうでしょう?」と先生に手渡して試奏してもらうと、
「うん、いいんじゃない?弾き易いね。」と良い感触です。
一応楽器選びに合格点をもらえたのかな?
ちょっと自信が付いた一瞬でした。
担当さんに持ってきたラミレスとV世を検品してもらい、
手付金として消費税分を支払って(当時は消費税はまだ3%でした)、
あとは銀行口座から金額を引き落としてもう事にして、
取り引きは無事成立しました。
担当さんに「とうとう登り詰めましたね。大事に使って下さい。」と言われ、
「そうか…、登り詰めたのか!!」と改めて実感。