CORNELUS
Point
小沢健二
Eclectic
 今回で「キブンは渋谷系」も10回目。こんなに続くはずじゃあなかったので、最近ではネタなくて困ってマス…。いやあ続けますがっ。で、10回目を記念しまして、exダブルノックアウトコーポレーションのお二方(渋谷系プリンス&王子様または、猿(猫)と犬)が立続けにめでたくリリースされしましたので、それについてアリの脳ミソ程度の僕がちょっち書いてみやす。
 まず、point_CORNELUSから。前作fantasmaからづいぶん待たされましたが、その間彼はワールドワイドなツアーを回ったり、世界のアーティストからリミックス頼まれ、高い評価をえて「世界の猿」となったワケです(イアンブラウン以上に)。そして、pointなわけですが、音的には、幼児期に戻り作り上げたというfantasmaという音を発明したお猿さんが、それをさらに進化させた音楽ではないでしょうか?ムダを最小限にカットしたそのフォルムは、fantasmaの時のように、密度のコイ、すごい情報量で次ぎ聴くのにためらうようなものではなく、すいすいスーと入ってくるサウンドでした。(この辺はお子さんが出来た影響でしょうか?)そして、水の音や小鳥のさえずりなどを、凄いタイミングで効果的に使用。この辺は昔ながらのセンスのよさが感じられます。あと一つ言っておきたいのが彼の「声」ですね。やっぱり今回もマジックを感じました(それはフリッパーズの時から変わりません)これは圧倒的な彼の武器ですね。猿は猿のまま進化したという感じ。しかも、実験的なのにポップスとして成立している所がスバラシイ。ベタ誉ですか本当にスバラシイ作品でしたね。
 で、eclectic_小沢健二に移ります。こちらは猿以上に待たされましたねえー皆さん。ジャズって以来ですからねええ。で、差し出された作品が…、最初ラジヲで聴いた「ブギーバック」のセルフカバーを聴いたときあまりの声の変わり様にちょっとためらいましたが、元々ポップな楽曲なのが手伝い、「次ぎのアルバムいい感じそう!」と勝手に思い込んじゃいました。が…2回転半くらい変わってましたね。この作品、非常に難解です。いまだにアリの脳ミソ程度の僕には理解出来ない作品であります。「すげーイイ」と思える時もあるし「クソ」と思える時もあり…不思議発見!といった感じですかねえ。ん…。ロキオンみたいにコレを「永遠の傑作」とはオレはいえないなあ。あいつらオザワがつくるもんはなんでもOKな気がするし。exポルノ男優のくせに…。あ、失礼しました。
 で、ま・と・めなワケですが。お二方、非常にストイックな方向に音もジャケのデザインも行ってますね。その辺が今のモードに反影しているのでしょうね、頭のいい人たちだからね。(シンクロ感がオモシロイ)たしかにその通りだし、もう随分彼等は大人になったワケだしね。しかし、この二つの作品を聴いていると、彼等の音楽に対する情熱をイタイ程感じました。けどさあ。「ヘッド博士の世界塔」に感動した僕としては、もう一発、ドカーンと一発(真心)と行ってほしいワケですねえええええええええええ。
 泥酔して失礼しました…。
(FREE SPACE VOL.10 / 2002. mar)
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