Chips2002 2002.2.11@ライブスポット照和
森本重久
↑彼方↓
あかおかずのり
BONTA
加藤淳也
Sandy Trip
SAIHA
ついに来ましたこの日が。Chips2002!これは照和で第四土曜日に出演中の加藤淳也氏が年に二回?程度企画しているイベントなんです。毎回加藤氏の心づくしの演出が見られます。今回は開場間際にあかおかずのり氏が照和の入り口で歌ってました。驚く通行人の注目を浴びながら歌いつづけるあかおさん、かっこよかったです!
「あかお効果」あってか、客席は満員!プレッシャーオープニングを務めるのは森本重久君。彼を見るのは久しぶりで、歌もギターの腕も確実に上がっているのにびっくりしました。声がしっかりして、男らしくなったみたいです。いいやん重ちゃん!でも、いつものエンジェルスマイルがなんかぎこちないぞ?実はこの日の朝、生卵を数個一気呑みしてお腹をこわしたんだそうです。少し苦しげに「全天にしみわたる青」など3曲を歌いあげました。
森本君のお腹の中で正露丸が頑張っている間に、加藤くんの饒舌なMCが客席を沸かせ、ふと気づくとステージにはキーボード、ドラム、サックス、というセットが所狭しと組まれているではないですか。そう、これが今回の↑彼方↓の特別企画。↑彼方↓は知る人ぞ知るスーパーベーシスト・T氏を中心に、ライブの度に違ったギタリスト・ボーカリストを加えて結成されるユニットです。今回は、ベースT氏、サックスぼーちゃん氏、ドラムKAZU氏(SandyTrip)、キーボード際田まみ嬢、カズ―加藤淳也&あかおかずのり、ボーカルAYUMI歌姫(SandyTrip)というメンバーでのセッション。ジャズっぽいサウンドで会場のテンションをぐい〜んとupさせます!「練習時間は1時間くらい」というだけあって、メンバーの何人かはテンポを合わすのにかなり必死になってました。この時は観客側も「こんなメンバーのセッションは今度いつ見られるかわからない」という一種の緊迫感を持っていて、出演者と一体になって盛り上がっていました。なんだか、夢のような時間が照和の中に流れてた気がします。
↑彼方↓の熱狂が冷めやらぬうち、あかおかずのりのライブに突入!KAZU氏のドラム&T氏のベースという強力なサポーターを迎えて、「コーンフレーク」を聴かせてくれました。あかお氏のギターとハイトーンボイスが響き、ドラムとベースがぐぐっと音を膨らませます。会場に歓声が飛び交って(わたしのはほとんど悲鳴)、まだ出演者3組目なのにすごい盛り上がりになってしまいました。その後はいつもの弾き語りスタイルで歌いつづけます。叫ぶような、囁くような、あかおさんの歌。じんわり耳に残ります。
今度はBONTAのお三方が少し大人のサウンドで会場の血圧を下げてくれます。落ち着いた音だけど、カントリーのようでもあり、ロックのような音でもあって、今までとは全く違うライブの雰囲気に包まれました。出番の頃にはすでに酔っぱらっているメンバーは、それ以上に愉しそうにしてました。お客さんより酔っ払ってライブするとは、不敵な人達です。でもこの日のお客さんは概ね「もう何してもいいけん楽しいライブしてよ!」という体制が整っていたので良しとしましょう。もちろん演奏はかなりの実力派だし、出演者自身が愉しそうに演奏しているところを見るのって本当に気持ち良かったです。
そしてMC加藤淳也が出演者として登場します。司会代行のSAIHA氏は、「なんか上手くいかんよー」と言いつつ、マシンガントークで客席を盛り上げてました。歌えて喋れる人ってほんとに羨ましいですよね。加藤氏もあかお氏同様ドラム・ベースサポートを向かえて「新しい靴」を聴かせてくれます。いつもの軽快なメロディーをドラムが引き立てていて、これもまた盛り上がりました!ドラムなしで他の曲も歌っていましたが、いつもは静かな気持ちで聴いている曲になぜかぐっときてしまいました。この日の彼は、特に丁寧に思いを込めて歌っていました。バラードの時も笑顔で歌う彼からは、その場の観客全てに優しい気持ちが伝わったと思います。
そして、ライブのたびに熱狂的信者(?)が駆けつけるSandyTrip。ドラマーとして駆り出されまくりのKAZU氏と、セッションでも登場したAYUMI姫の本業です。ハンドベルを使った曲(曲名わかりませんっ)と「レンガの街」はアコ祭のときにもやってくれました。かわいい雰囲気とテンポの良さがSandyTripらしくていいですね。Sandyの繰り出す音楽はAYUMI姫の声一つで島唄っぽい感じになったり、心洗われるバラードになったり、バリエーション豊かでほんとに面白いです。いつもはあまり喋らないKAZU氏が、何故かこの日はChipsに関する苦情や普段のパチンコマニア(というよりオタク)生活のことなどを始終ブツブツと語り続けていました。SandyTripのお二人は佐世保でかなりマニアックな生活を送っているようです。でもいい音楽作れれば問題ないですよね、客としては(笑)。
取りはSAIHA!熱いです、この方は。太陽のような笑顔です。SAIHA氏もベースのサポーターを迎え、打ち込みを導入してちょっとデジロックテイストで聴かせてくれました。SAIHA氏が歌い始めると、やっぱりその声に聞き入ってしまいます。大人の渋さとセクシーさがあります。観客の皆さんもこの頃になるといいかげん疲れを感じてくるだろう・・・と思っていたら大間違い。相変わらずの大盛り上がりです。この時始めからライブを見ていたお客さんは5時間近く照和にいることになるはずなのに、どうしてここまで体力が持つんでしょうか?SAIHA氏の「Freedom!」という号令にも、全員が拳をあげて反応します。観客の持久力と、みんなを飽きさせないSAIHA氏のパワーに巻き込まれながらも、ライブを最後までしっかり堪能することができました。これより前にSAIHA氏のライブを見たときは弾き語りでしたが、その時のじっくり聴かせるライブとは全く違うイメージで終わったので、すごく新鮮に感じました。
長々とライブの模様を書き連ねてきましたが、何よりこのイベントの優れたポイントは徹底的な観客巻き込み主義。観客の盛り上がりもライブの一部になっていて、イベントのひと時をここにいるみんなで共有している、という感覚で楽しめたのです。加藤氏曰く「出演者・観客一体型」ということだそうです。ライブの醍醐味ってやっぱり「みんなで感動を共有できること」じゃないかと思います。そしてその場に居る人それぞれが、自分と他の人との間で何かをgive&takeしているわけです。そういうのっていいじゃないですか。ここにいて良かった、って思いますよね。そんな感じで妙に幸せな気分になれたChips2002でした。欲張りな東京レタスは、次回のChipsがもっともっとすごいものになることを期待しています。
東京レタス