VOL.26 |
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MY 4 STARS/FABRICE LIG(KANZLERAMT)
01.MY 4 STARS THEME 02.IN MY ARMS
03.LOS PICAROS(ALBUM VERSION)
04.SLEEP BABY SWEET 05.BACK TO THA D
06.MY 4 STARS 07.IN MY ARMS(NAIVE JAZZ MIX)
08.GOLDEN INSTANTS 09.MY OLD FRIEND
10.WAIT FOR MARCH
-BONUS TRACK FOR JAPAN-LOS PICAROS(DIEGO REMIX) |
*** KANZLERAMTと日本とを繋ぐ「掛け橋」となるか ***
FABRICE LIGの、待望のニューアルバム。しかもKANZLERAMTからのリリース!! レーベルRAYGUNからの前作アルバムは、白人の、それもヨーロッパの人間が創ったとは思えない程に正統派デトロイトテクノを地で行くものだったけれど、今回のアルバムは少し違う。ゆるいアンビエントに始まって、フロア向けトラックにハウシーな歌モノ、生の管楽器をフィーチャーした曲まで様々に聴かせてくれて、そのどれもが綺麗な上音で彩られた、まさに最近のこのレーベルお得意路線の音だ。そしてこのアルバム、特筆すべきはボーナストラック収録の日本先行盤が発売されていると言うこと。KANZLERAMT始まって以来のことではなかっただろうか? これがKANZLERAMTと日本とを繋ぐ「掛け橋」となれば…。 |
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INWARD CTRL/ALEX CORTEX(ANN AIMEE)
…NO TRACKLISTS!!(全24曲) |
*** 極上アンビエントトラック集 ***
かつてはKANZLERAMTからもトラックをリリースしていた、ALEX CORTEXのアルバム。74分という時間の中に全24曲も収録した構成で、当然トラック一つ一つは短い、小品ばかり。だかそのどれもが叙情たっぷりに聴かせてくれる佳作揃い。それは彼がかつて創っていたフロア向けトラックにも共通する、デトロイトテクノの影響を随所に感じさせる空間的、いや宇宙的とすら言える音の響きを基調とした世界。このアルバムではそれを独特のアンビエント感覚でもって、極上のリスニングテクノへと昇華させているのだ。美しく切なく、どこまでも広がっていくその響き。既存のエレクトロニカやアンビエントにはもう飽きた。そんな人にこそぜひ味わって欲しい、珠玉の音世界がここには広がっている。 |
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VOLUME FREAK/FUNK D'VOID(SOMA)
01.EMOTINAL CONTENT(FUNK D'VOID REMIX)
02.5 to 12 03.CAN'T GET ENOUGH A BAD THING
04.DIABLA(HEAVENLY REMIX) 05.WAY UP HIGH
06.ALL THAT MATTERS 07.ELECTRIX 313
08.ENDLESS 09.BEAT THE BLEEP
10.JACK ME OFF(OLD SCHOOL REMIX)
11.SUENO FOR SOMEBODY |
*** DIABLAだけじゃありません ***
FUNK D'VOIDの新作アルバム。あまりに有名なDIABLA(HEAVENLY REMIX)や、SLS・E-DANCER等のトラックにおけるリミックスのイメージから、彼の音楽性はデトロイトテクノぽさを全面に強く押し出したものだとばかり思っていたのだけれど、この新作。ここではまことに豊かな音楽性を魅せている。お得意の壮大なデトロイトテクノは勿論のこと、歌モノハウスにミニマル、ファンキーなテクノトラック…。聴く者を飽きさせることなく、次々と色々な表情を魅せるトラック達。その大半がフロア向けトラックではあるけれど、不思議と、意識せずに普通にバックミュージックとしてかけ流すことも出来てしまう。全体としてそんな「サラリ」とした印象を持った一枚であるのもまた良いところ。 |
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A SHOCKING HOBBY/SPEEDY J(NOVAMUTE)
01.TERRE ZIPPY 02.BORAX
03.FERBER MUDD 04.BALK ACID
05.DRILL 06.CALIGULA 07.VOPAK
08.ACTOR NINE 09.SABINA SEAT
10.AMOCO CADIZ 11.MANHASSET |
*** 内なる凶暴性 ***
人気トラックメイカーSPEEDY Jの初期作品。傑作アルバム[LOUDBOXER]ではノンストップで流れるトラックがその凶暴性をあらわにしていたけれど、それに較べるとこの作品はかなり静かな印象。全体的にピッチも遅めで、ノンビートの音響系に綺麗な上モノのアンビエント風、更には生ピアノをフィーチャーしたトラックと、ここ最近のハードな路線からは想像も付かない様な作風にある種の衝撃を受ける。静寂と実験性。全体としてはそんな印象を受けるのだが、しかしその根底にあるのはやはりある種の「凶暴さ」。静けさを破る様に突如現れる、ノイジーでアブストラクトなビート。それを噛み締めながら再度この作品を味わってみると、静寂の中に秘められた、内なる狂気すらも見えてくる。 |
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RITES OF SPRING/DAVE ELLESMERE(KANZLERAMT)
01.WALKING SIDEWAYS 02.PUNCHED AWAY
03.TETRIS 04.INFINITE SUN
05.THE OTHER SIDE OF TOMORROW
06.CRYSTAL CLEAR 07.PUTTING THINGS BACK TOGETHER
08.WHERE WERE YOU WHEN THE LIGHTS WENT OUT
09.EVENING SHADE(CD EXCLUSIVE)
10.NIAGRA FALLING(CD EXCLUSIVE) |
*** KANZLERAMTの隠し玉 ***
あのDIEGOと共作でアルバムを創ったこともある、DAVE ELLESMEREのKANZLERAMTからのセカンド。その前作とは比べ物にならない程の高いクオリティに、正直僕は度肝を抜かれた。収録された楽曲全てが前作よりもディープで複雑で暗く、感情的でありながらもきちんとフロアにも耐えうる創り。人目を引く様な派手さは無いのだが、しっかりとした正統派のドイツテクノがしみじみと心に響いてくる…。そして注目すべきはラストを飾る[NIAGRA
FALLING]。ANTHONY ROTHERなんかを思わせる正統派エレクトロの創りだがその美しい旋律は聴く者に安らぎすら与える、そんなアンビエント感をも持ち合わせた佳曲。この一曲に僕はDAVE
ELLESMEREというアーティストの、そしてKANZLERAMTの新しい可能性すら見た。 |