VOL.25 |
|
10 YEARS KANZLERAMT/V.A.(KANZLERAMT&GROOVE)
・HEIKO LAUX/THE SILENT BASS ・FABRICE LIG/UNIVERSAL TECH
・DIEGO/ME FRAGMENTS(DIEGO REMIX #2)
・JOHANNES HEIL/PARANOID DANCER
・ALEXANDER KOWALSKI/HOT SPOT
・FAMILY LOUNGE/KAMAKASI(GET PRETTY BABY) PT.9
・CHRISTIAN MORGENSTERN/MALARIA ・DOUBLE X/RENOUNCE
・RICHARD BARTZ/SUBWAY PT.1
・SAMMY DEE&HEIKO LAUX/MOONSIDE PLAYGROUND 他全12曲 |
*** KANZLERAMT10周年記念アルバム ***
ご存知HEIKO LAUXの率いる、ドイツのテクノレーベル[KANZLERAMT]の10周年記念コンピレーション。その選曲はHEIKOにJOHANNES、KOWALSKIやDIEGOといった主要メンバーは勿論のこと、最近ここからしばしばリリースしているFABRICE
LIGに、逆にRICHARD BARTZやSAMMY DEEと言った懐かしの顔ぶれまでもとかなり幅広い。ただ、そのどれもが既に別のコンピやアルバムに収録済みなのが残念なところ。どうせなら、CD未発表音源のみでまとめてしまえば更にマニア度の高い逸品になったのではないか。しかし、封入された16ページにも及ぶブックレット。これはなかなか凄い。レーベルの歴史から、収録曲に対する製作者の声など色々聞けて読み応え充分。この為だけでもファンなら「買い」だ。 |
|
DOWNTOWN WORLDS/DAMON WILD(KANZLERAMT)
01.MR.MEAN 02.LIKE 'DIS
03.CRANKPOT 04.SILVER 05.HALFLIFE
06.DOWNTOWN WORLD PT.1
07.TRIBECCA 08.TRAVELLER
09.DOWNTOWN WORLD PT.3
10.EVA |
*** ストイックにミニマル道 ***
DAMON WILDの、KANZLERAMTからの新作アルバム。ここ最近は、デトロイトテクノの影響を濃く感じさせる綺麗な上音の作品が多かったこのレーベルだけど、今回のDAMONのアルバムはそれとはかなり異なる。どちらかと言えば昔のKANZLERAMTの音に近い、ひたすらにストイックで地味で硬いミニマルテクノ。太いキックに延々と繰り返されるリズムパターン。それはフロアをかなり意識したものではあるけれど、その中にも澄んだ上モノで浮遊感を感じさせたりと、リスニングとしても充分に通用する。そしてミニマルなトラックの群れの中に、#07や#10の美し系トラックがキラリと光って独特の存在感を放ち、アルバム全体としての作品に華を与えている。地味ながらも綺麗にまとまった良作。 |
|
FABRIC 14/STACEY PULLEN(FABRIC27)
・CUTLAB/STACEY BONGO ・BB BOOGIE/I GOT IT
・VIBE RESIDENTS FT DRAGONFLY/THE DJS CALLING
・PURE SCIENCE/GET IT BACK
・PEACE DIVISION/BEATZ IN PEACEZ 03
・MAGOO/SLIPS ・NIQUID/SAXAPHOBIA
・MOODYMAN/MUSIC PEOPLE ・MEN WITH STICKS/3RD EYE
・DIY/HOLD ON ・OPM/THE DRUM ・DAVE ANGEL/CATCH 2
・SOLID GROOVE/FLOOKIN' |
*** デトロイトの人によるハウスでテクノなミックス ***
あのDERRICK MAYの愛弟子としても知られるSTACEY PULLENの新作ミックス。自身の作品ではジャズの影響を濃く感じさせるアルバムを出したりもしている彼だけど、このミックスは意外にも素直にテクノでハウスな展開。あのYMO[LOOM]を思わせる様な上昇音で幕を開け、あとはトライバルでラテンなパーカッションを基調に歌モノなんかも織り交ぜつつ、基本は四つ打ちだけで進んでいく。普通にテクノ系のクラブで聴いたとしても違和感の無い雰囲気で、黒人のミックス特有のデトロイト的「濃さ」もほとんど感じさせずに割とアッサリ目の仕上がり。…と思いきや、ラストの曲だけが変則キックに管楽器系の上モノがジャズ風味で、いかにも「らしい」匂いを醸し出している。 |
|
ECLIPSE/DR.SHINGO(MUSICMINE)
01.MILLION MILES 02.BRAINCRACKER
03.THE WHITE ROAD 04.STEPPIN' WOLF
05.NIGHT LABOR 06.FANIZE 07.DEAD SOUL
08.FULL MOON 09.YEAR ZERO
10.FRAGMENT OF MEMORY 11.PLASTIC HEAVEN |
*** ダークでディープでハードで… ***
先日の2ND ALBUM RELEASE TOURで素晴らしいライブを魅せてくれたDR.SHINGO。そこで聴く音は、今までの彼の音とは明らかに異なるものだった。暗く深く内向的で、しかしそれでいながら硬くハードでガシガシと踊らされる…そんなライブだった。そしてこの新作アルバム。そこに展開されるのは、まさに先日のライブ通りの音の世界。ダークでディープでありながら、ハードでアシッドでピュアなテクノ。それはまるで一昔前のJOHANNES
HEILなんかにも通じるものがあって素直にカッコいい。そしてダークでハードなテクノの応酬で畳み掛けたところに、ラストに広がっていく#11の美しい音空間。アルバム全体からすれば異質とも言えるその澄み切った音で、全てが浄化されていく…。 |
|
WINTER LIVE '81(DVD)/YMO(SONY MUSIC ENTERTAINMENT)
01.PROLOGUE 02.PURE JAM
03.LIGHT IN DARKNESS 04.CAMOUFLAGE
05.STAIRS 06.NEUE TANZ 07.HAPPY END
08.MUSIC PLANS 09.CUE
10.TAISO 11.COSMIC SURFIN
12.EPILOGUE |
*** YMOは狂っている ***
僕は[YELLOW MAGIC ORCHESTRA]というグループの音源についてはあらかた持っているし、彼らのことは実際に生で観た事は無いにしても大体知っているつもりでいた。しかしこの作品を観て、それは大きな間違いだと言うことに気付かされたのだ!! YMOをYMOたらしめている活動中期。その中期唯一のライブを映像化したこの作品。そこに映るステージ−それは「狂ッテイル」としか思えない。赤や青に黄色。極彩色に彩られた舞台の上で、三人のロボット達によってクールに演奏されるモノトーンで硬質なテクノトラックの数々。その全てが一つとなって、まるで難解な前衛芸術でも見せられているかの様な錯覚に陥っていく…。この感覚はぜひとも体験して欲しい。全てのYMOファン必見の、衝撃的映像作品。 |