VOL.20 |
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ARRANGE AND PROCESS BASIC CHANNEL TRACKS/SCION(TRESOR)
…全9曲 |
*** ベーシック・チャンネル!! ***
最高にして究極のミニマル・テクノレーベルとフォロワーの絶えない[BASIC CHANNEL]。SCIONと言うユニットによるこの作品は、その[BASIC
CHANNEL]の音源のみを使用して創られたミックス。と言ってもいわゆるDJミックスの様にレコードをただ繋げてミックスしたのではなく、曲のパーツをバラバラに分解し、それを[LIVE]と言う音楽ソフトで再構築して新しい音を創っていく…と言う一風変わった手法を取っている。9つのパーツに分けられたトラックは、そのどれもが音響ぽい匂いを漂わせた、ダビーでディープで味わい深いもの。それが次々と様々な表情を魅せながら、流れては消え、流れては消え…あっと言う間に終わってしまう一時間弱の音の旅。のんびり、まったりと聴くのがいい。 |
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MB02/MISSTRESS BARBARA(TRUSTTHEDJ.COM)
・QUESTION/9th QUESTION-A1
・ALPARISIC/FRESH PEOPLE(BEN SIMS HARDGROOVE MIX)
・RENATO COHEN/PONTAPE ・DANILO VIGORITO/APPENDIX D-B1
・LUKE SLATER/STARS AND HEROES(ADAM BAYER&HENRIK B REMIX)
・VINCE WATSON/AURELON(MISSTRESS BARBARA REMIX)
・ADAM BAYER AND HENRIK B/PERFECT MATCH
・TOMAZ vs FILTERHEADS/SUNSHINE
・MISSTRESS BARBARA/NEVER COULD HAVE YOUR HEART 他全18曲 |
*** 超!盛り上がるミックス ***
カナダの女性DJ、MISSTRESS BARBARAによるミックス。これはめちゃめちゃイイ!!
しょっぱなからハデで明るいミニマルトラックを中心に、一寸の狂いも無くロングミックスで曲と曲とを混ぜまくっていく凄ワザ。上音多めの分かりやすい選曲で盛り上げる前半〜中盤の展開もイイし、最高の盛り上がりに達したところで入るLUKE
SLATERのあの歌モノ[STARS AND HEROES]!! この入り方が本当に素晴らしい。そして終盤は少しピッチを下げ気味にしてラテンハウスな方向へとシフトし、ラストは自身のトラックでしっとりと締める…。全体の流れ・雰囲気共に非の打ち所が無い。何よりミックスCD聴いて、こんなに「楽しい」と思ったのは久々だ。とりあえずここ最近で間違いなく一押しの好ミックス!! |
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FUTURE MIX/TECHNASIA(TECHNASIA)
1.97.1 FM 10PM
2.SOUND OF K'S SILVERY SOUNDS(TECHNASIA HARD MIX)
3.CROSSWALK 4.FUTURE MIX 5.DENG GUAN QUE LO
6.FORCE 7.RESILIENCE 8.CHILDREN FESTIVAL
9.WORDS 10.AWAKENING 11.HYDRA 12.PEACH FLOWER
13.MONSOON 14.DESCENT 15.RIVER OF DREAMS
16.ZEPHYR 17.BOURNE |
*** アジアン・デトロイト ***
非常に今更な気もするのだけど、TECHNASIAの2000年のデビューアルバム。このアルバムが出た当初は、そのラジオショー風な構成に驚かされたり、アジアをもろに意識させる独特の音階に衝撃を受けたりしたのだけど、でも今再び味わってみると、そういった表層的な部分とは別の部分での彼らの音の本質に気付かされる。澄み切った上音の綺麗さ・メロディーの美しさと、しっかりとした骨の太いリズムとグルーヴ感。それが互いに上手く混ざり合って見事に一つに融合している。思うに、これだけリスニングとフロアと両方を意識した音創りの出来るアーティストと言うのも、非常に稀有な存在なんじゃないだろうか。果たして、今年のWIREではどんなライブを魅せてくれるのかに期待大。 |
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HACKER/ANTHONY ROTHER(PSI49NET)
1.PROTEKTOR 2.JUSTITIA
3.HACKER 4.LA BETE 5.DIE MACHT
6.NERTHUS 7.DUALIS 8.MODEL SM
9.RUTURIST 10.LEBEN 11.DATENBITS |
*** ダーク、ダーク。 ***
ANTHONY ROTHERの、彼自身のレーベル[PSI49NET]からのアルバム。以前に彼が同レーベルからリリースしたアルバム[SIMULATIONSZEITALTER]の流れを汲む、ダークなエレクトロ中心なんだけど、前作が割とトランシ−で浮遊感溢れる音を基調としてたのに対して、今作はひたすらダークに突き進む!!
一体何なんだろうか、この音の「暗さ」は。どこまでも突き落とされる様なダークな上音・ダークなメロディー。音響風のトラックに、変態系の声モノ。正統派のエレクトロまで色々と入っているのだけど、どれもが一貫してとにかく「ダーク」。そして「重い」のだ…。これはもう、人間の心の奥底にある、暗闇部分を直に刺激するかの様な、そんな音の世界だとでも言えばいいのだろうか。 |
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UNGLEICH WE ARE/V.A.(UNGLEICH)
1.DANIEL RAMAN/SPRING 2.SENDER BERLIN/SONNELAND
3.DJ INDICATOR/SPECIFIC INSTANCES 4.QUAKER/QUARTERPOUNDER
5.DOUBLE X/UNTITLED 6.TOLLSTOI/THE KNOCKED DOWN ROAD
7.QUAKER/IS THIS MENT TO BE A TURNAROUND?
8.DER JIM/BE YARE 9.CHRISTIAN BLOCH/RAUSCHFAKTOR
10.AGENT COOPER/EVA-01 11.MAD MAX/AFRICA
12.DOUBLE X/BROKEN GUCCI GLASSES
13.ALEXANDER KOWALSKI/MICROCUTS |
*** 奥の深いドイツテクノ ***
SENDER BERLINの主催するアングラドイツテクノレーベル[UNGLEICH]。以前にここから出たDOUBLE
Xのアルバムや、SENDER BERLIN自身のトラックの音から、僕はここをダークでディープなミニマル・レーベルだと思っていた。…しかしそれは大きな思い違いだった様だ。UNGLEICH初のコンピレーションとなるこの作品。ここで聴ける音はダークでディープと言う、このレーベル独特の匂いを随所に漂わせながらも、決してミニマルテクノオンリーになってしまうワンパターンなものではない。ダビーな音響・しっとりとした歌モノに、ジャズの香り漂う前衛的なトラック。もちろん流麗なテクノも…。UNGLEICHと言うレーベルの、そしてドイツテクノの奥深さ・懐の豊かさをしっかりと魅せつけられる一枚。 |