VOL.10
multicast presents further obliq perspectives/V.A.(K2O)
1.Multicast/Spitfire  2.Multicast/mRouter
3.Crix Madine/Crix Madine's Theme  4.Ted Sturgeon/Spongex
4.Multicast/Hall of the Inverted Mashrooms
6.Freqmodif/Electrolytic Soul  
7.Multicast/La Honda(It is what it is)  
8.Crix Madine/The Defection  9.Freqmodif/Twilight
10.Multicast/Foehn  11.Ted Sturgeon/Tonka
12.Crix Madine/Nectarine Sun(Part 2)
*** 最高のリスニングアルバム ***
multicastって誰? いやそんなことどうでもイイんです。本当に素晴らしいんですよこのアルバム!! フロア寄りな音じゃなくって、いわゆるリスニングテクノ〜アンビエントの範疇に入るものなんだけどね。でも「リスニングかよ」とバカにせずにぜひ一度聴いて欲しい。電子音と生音とが入り混じってゆったりと流れる音の世界。目を閉じてそれに耳を傾けているとフロアで味わうのとは全く異なる種の感動が湧き上がってくるはず。中でも#1[SPITFIRE]は至極の出来栄え。哀愁漂うギターの音にシンセの音が段々とかぶさって厚みをましていく。それはそのまま、これから始まる壮大な音の物語を連想させるかのよう…。なんて能書きはどうでもイイ。とりあえずお酒でも飲みつつお部屋でまったり召し上がれ。
ART IS A DIVISION OF PAIN REMIXED-2/PSI PERFORMER(K2O)
・1953 TOM TYLER REMIX  ・1995 TAL REMIX
・1968 SUTEKH'S PRZEKLADANIEC MIX
・1995 FAITHFUL ECHO'S WOMB MIX
・1968 KARL O'CONNOR'S SERICULTURE MIX
・1961 REBUILT BY ANTHONY CHILD
・1999 RE-INTERPRETATED BY STARS OF THE LID
・1973 ISAN REMIX  
・1995 GENTLE PEOPLE'S CARNIVALHALLA MIX 他全14曲
*** 暗黒アンビエントrmxその2 ***
アルバム[ART IS A DIVISION OF PAIN]のリミックス第2弾。1弾ではA.コワルスキーやらディエゴやら、KANZLERAMT周りのアーティスト中心でリミックスされていたけど、こっちはSUTEKHにサージョン(ANTHONY CHILD)に、アンディウェザーオール(TWO LONE SWORDSMEN)と、更に通好みなメンツで、実験色の非常に色濃い音創り。言ってみれば、オリジナル→暗黒アンビエント/リミックスpt.1→綺麗系リスニング/リミックスpt.3→実験テクノ+エクスペリメンタルってトコで、どれもアーティストの個性むき出しで面白いっす。しかし何と言ってもラストのGENTLE PEOPLEのリミックスにはビックリ。まさかねぇ、暗黒アンビエントにラテンネタをくっつけちゃうとはねぇ…。
REALITY TO MIDI/JOHANNES HEIL(KANZLERAMT)
1.enter club  2.djunglebook  3.strange days
4.frogball  5.paranoid dancer  6.paradox
7.i love to beat you, 'cause i hate you
8.cycle mode  9.reality to midi
*** ヨハネスヘイル。その音の原点。 ***
最近ではやたらトランシーで綺麗な音造りなヨハネスさんだけど、1998年のこのデビューアルバム。こいつは恐ろしいくらいにダークでハード。まさにこれぞ「暗黒系」と言わんばかりのドス黒さ(笑) 思うに、ヨハネス=暗黒テクノって世間のイメージは、このアルバムで造られたのでは? でも「暗黒」と言っても単に暗いだけじゃない。どの曲もしっかりとパンチが効いていて、確実にフロア映えするものばかり。特に#5[PARANOID DANCER]は今でも絶対に使える名曲。ちなみにこの曲、近々リミックスが出るらしいです。しかもリミキサーにDJヘル(!!) まあ個人的にはヘルのリミックスよりも同時に出るA.コワルスキーとハイコラウのリミックスに期待してるんだけどね。 
HEILSTYLE/JOHANNES HEIL(KANZLERAMT)
1.Intro  2.Ether World Pt.1  3.Ether World Pt.2
4.Capuera  5.Jump Around  6.Refraction Of Light
7.Operation Strange  8.The Omen
9.Tokyo  10.Heilstyle  11.Outro 
*** 現在進行形の[ヘイル・スタイル] ***
でもってこっちはヨハネスさんの最新作。ここんとこの派手なくらいのトランシーさはちょっと抑え目にして、原点回帰したのか結構ミニマルな音創り。でも、かと言って[REALITY TO MIDI]ほどのドス黒さもない。このちょうどのサジ加減は色々なスタイルを経験してきて得た、今の[ヘイル・スタイル]ってことか。特に#10[HEILSTYLE]はタイトル通り、いかにも「ヨハネスヘイル」って音でファンには泣けます。ところでこのアルバム、なぜかアナログはKANZLERAMTでなくヨハネスのレーベル[JH]からのリリース。そう言えばヨハネスさん、自身のレーベルではエレクトロぽいのとかもやってるし、これはまだまだ彼のスタイルは変化するかも…。これからも要注目!!
Ornaments/HEIKO LAUX(KANZLERAMT)
1.moving between lines  2.hypnomarchin'
3.fundament  4.making it detroit
5.ornaments  6.tangoamt  7.ornamented licks
8.walkout(1st cut)  9.fields of tokyo
10.kick and kiss
*** 新たな世界へ ***
世間的には「渋いミニマルレーベル」だなんて形容をされることの多いKANZLERAMT。でも実際には単純に「ミニマル」と割り切れない色々な音をリリースしている。さて、ここのレーベルオーナー・ハイコさんの新作。これはもう…行き着くとこまで行っちゃった感がします。ミニマルとかエレクトロとか、そんなのを越えて新たな世界へ到達してしまった音。エレピ系の澄んだ上モノ中心の音創りは相変わらずだけど、今回はそこだけに留まらない豊かな表現性。何と言っても圧巻は表題曲#5[ornaments]。生のサックスがからむこの曲はテクノというよりもむしろフューチャー・ジャズのフォーマットに近いもの。このアルバム聴いて僕、テクノの新時代はこのレーベルが造るんだ!!て完全に確信しちゃいました。