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− JORIS VOORNのシークレットパーティ−
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一年に一回の超大型テクノイベント[WIRE]。去年に引き続いて今年も僕は行かなかったのだが、実を言うと今年のWIRE、1人だけ観たいアーティストがいたのだ。それがJORIS
VOORN。でも正直、他の出演アーティストには全くと言っていいほどそそられないし、JORIS1人だけの為にバカ高いチケ代払うのもなぁ…と思って結局見送った今年のWIRE。でもやっぱりJORIS観たかったなぁ…などと思っていたところでとんでもない情報を入手。JORISがなんと、帰国前にシークレットパーティをやると言うのだ!!
7月19日(火)。この日がJORISシークレットパーティの行われる日。世間では全くのド平日。翌日も平日と言うことで普通に考えれば参加するのは結構キツい。が、偶然にも僕は翌日の20日が仕事休み。となればもうこれは行くしかない。
当日、仕事を終えて帰宅し、23時位に家を出る。地下鉄に乗って一路渋谷へ。今日のパーティが行われるのは[LA
FABRIQUE]と言うハコ。0時前にはハコに到着。
初めて入る[LA FABRIQUE]。なんでも普段はクラブではなく、レストランバーの様な形態で営業をしていて週末の深夜だけクラブになると言う変わりダネのハコらしい。そのせいかなかなかに造りがオシャレ。そんなに大きなハコでは無いけれど決して狭くもない。天井は結構高めで、それで開放感が演出されて狭い印象を与えない様になっているのだろう。音もなかなかイイ。音量的には決して大爆音と言うワケではないけれど、でも音質がなかなかクリア。純粋なクラブでは無いのにこれだけのクオリティがあれば充分過ぎる。
ブースを見るとドクターシンゴが回していた。結構ディープでダークな感じの音を出している。周りを見るとまだフロアに客はまばらで、あまり踊っている人もいない。椅子に腰掛けてくつろいだり、酒を飲んだりしている人が多い。僕もとりあえずビールを買って、飲みながらぼんやりと聴く。
ところでこの[LA FABRIQUE]。思ったのだけれどもドリンクが異常に高い。まあそりゃ、クラブじゃなくてレストランバーだから多少高くても仕方ないかもしれないけど、でもだからと言っても
ビール一本800円は高すぎだろ?
ドクターのDJ、途中でFUNK D'VOIDの[WAY UP HIGH]がかかる。それまでのダークな音から一気に音が抜けて広がっていく感じが良かった。この辺りから僕も徐々にエンジンがかかってきて踊りだす。周りを見ると踊っている人の数が増えている。
ドクターシンゴのDJ、正直昔名古屋で聴いた時は全然いいと言う印象は無かった。割とベタな音だったイメージなんだけど、今日のDJは全然違っている。音はダウナーなんだけれどリズムがハードでアッパー。渋くてかなり好みの音だった。
しかしこの人っていつ見ても思うのだけれどなんか修行僧みたいだな。
時間はいつの間にか1時を回っている。フロアを見渡すと結構たくさんの人が入ってて驚いた。もしかすると東京で今まで行ったイベントの中で、一番入ってる様な気さえする。平日のイベントだと言うのにこれは凄い。やっぱりJORISのWIRE出演効果のせい?
そしてブースにはJORIS VOORNの姿が!! スラッとやせた外人の兄ちゃんと言った感じ。顔つきは結構幼く見える。と言うか実際まだ結構若いらしい。
時間は1時30分。ドクターのDJが終わり、そしてJORISがいよいよプレイ開始。JORIS、タンテ2台とCDJとを併用して、この人自身のトラックと共通する雰囲気の、綺麗な上音のテクノを次々とかけていく。ちょっとジャズィーな、サックスの入ったトラックなんかもかけたりして盛り上がる。
そしてこの人のプレイ、何と言うか音の混ぜ方が凄く独特な気がする。1曲1曲をあまり長く聴かせるのではなく、また長々とロングミックスするのではなく、混ぜ方が凄くアッサリしている。矢継ぎ早に次々とトラックを変えていくと言った感じだ。
あまり知っている曲はかからないのだけど、でも音が凄くツボなラインの音ばかりで、聴いていてとても楽しい。心地いい。
僕は前から2番目位のところでずっと踊っていたのだけれど、最前列に何人かずっと張り付いていて、みんなJORISの手元だとかを熱心に見ている。きっとみんなファンなんだろう。
JORISのプレイ、途中で上音が少なくなり、ダウナーなミニマル中心の展開に。淡々とつないでいく。
しばらくそんな雰囲気でプレイしていたところで、DJブース内に関係者(と思われる人達)がたくさん入ってくるのが見えた。なんかトビーさんらしい人もいる…?
と、この辺りからJORIS、一気にアゲてきた。アッパーな感じでグイグイとフロアを煽って引っ張る。途中でバックスピンだとかかましたのには驚いた。こういうのしないタイプに見えたたのでかなり意外。と言うかバックスピンって久々に見たなぁ。
最後の方はいかにもロッテルダムって感じのハードでアホっぽいテクノとかかけていた。そしてかなり盛り上げてきたところでJORISのDJ、終了。時間は2時半くらい。
え…まだ一時間しかやってない?
そう。JORISのプレイ、たった一時間で終わってしまった。まだあの名曲[INCIDENT」もかかってないのに。これからもっと面白い展開になりそうだっただけに心残りの残るプレイ…。
が、なにぶん時間はまだ2時半なのだ。多分このままで終わるワケじゃないだろう。
続いて始まったのはSECRET CINEMAのライブ。そう。今日のこのイベント。SECRET
CINEMAまで急遽参加することになってたのだ。ドクターシンゴにJORISにSECRET
CINEMA…。これはよくよく考えてみるとかなり豪華なメンツかもしれない。このメンツでチケ代2500円なら凄いお得な気もする。
SECRET CINEMAのライブは、1人でノートPCをいじって何やらやっていると言うスタイル。最近のライブってみんなノートPCだよなぁ。と言うかSECRET
CINEMAって1人だったんだ?
このライブが実はかなり良かった。上音が綺麗なトラック多めで気持ち良くノッて踊れる感じ。そして知っている曲が2、3曲かかってビックリした。あの曲ってSECRET
CINEMAの曲だったのか…初めて知った。この人今までほとんどノーチェックだったけど、今度からはちょっとチェックしてみよう。
SECRET CINEMAのライブは50分くらいやっていたのか。そしてブースには再び、JORISの姿が!!
やっぱりそう来なくては。JORISのプレイ、後半戦開始。
今度はJORIS、最初からいきなりハード目な音全開で、BPMもさっきよりも全然早めで飛ばしまくっていく。そして3曲か4曲かけたあたりでいきなりあの曲がきた!!!!
[INCIDENT]キタァァァ−ーーッ!!!!!
まさかいきなり、プレイ開始早々コイツかけちゃうとは。もうフロアは大爆発。そりゃそうだ。だってみんな「コレ」を待っていたんだから。去年ヒットしてありとあらゆるジャンルのDJがプレイしまくってたこのトラック。誰がかけても勿論イイものはイイのだけれど、でもやっぱり本人がかけると全然違う!!
[INCIDENT]は結構引っ張ってかける。ブレイクの部分までしっかりとかけ、もうフロア中の誰もが大満足。「恍惚」と言わんばかりの表情でみんな踊っている。
そして散々引っ張った後で、次のトラックはほぼカットインに近い感じでサッとつなぐ。ここから結構カットインぽいミックスで色々なトラックをかけていく。でもそれがまたカッコいいのだ。
次々と色々なトラックを聴かせ、フロアを沸きあがらせるJORISのプレイ。プレイ中盤と言ったところでよく知っている音が入ってきた。シンプルでミニマルな構成。その中に特徴のある上音とベースライン…もしやこれは!!
A.KOWALSKI[RESPONSE](リミックス)!!
まさかコワルスキー先生かけるとは思わなかった。これでKANZLEARMT&コワルスキー先生大好きの僕は完全にブチ壊される。
でもこの曲で反応してるのフロアで僕だけだった…。やっぱりな。て言うかKANZLERAMTかかってもイチイチ反応するのって大体僕だけなんだけどどうしてなんだろう。マニアック過ぎるのか?
そしてこの[RESPONSE]。ブレイクに差し掛かったところでJORIS自身のトラック[BELIEVER]をミックスして綺麗につなぐ。このミックスには度肝を抜かれた。まさかあのタイミングであんな風にかぶせてあんな風に音を響かせて混ぜるとは…。こういう混ぜ方ってきっと、練習だとか努力だとかでどうにかなるもんじゃないんだろう。きっとセンス、才能なんだと思う。
個人的にはもう、ここのミックスで大満足かなりお腹一杯。正直、[INCIDENT]よりも自分的には盛り上がったのかも。
JORISのプレイも後半。かなり飛ばしまくって、ミキサーでいろんなエフェクトかけまくったりして音に遊びを創ってフロアを盛り上げる。ジェフミルズの[CHANGES
OF LIFE]なんかもかかる。そして最後の最後でまさか!! またアレが!!!!
再び[INCIDENT]キタァァァ−ーーッ!!!!!
JORISさんもうサービスし過ぎ!! 1回目のプレイでコレかけなかった分2回目でたっぷりサービスってコトなのか。もうフロアは熱狂し過ぎて凄いコトになっていた。
[INCIDENT]かかって
大熱狂のフロアその1 |
[INCIDENT]かかって
大熱狂のフロアその2 |
アンコールに応えて回すJORIS。 |
JORISのサイン。
日付付き。 |
こうしてJORISのプレイ終了。フロアには電気がついて明るくなっている。
が、明るくなったフロアでアンコールに応え、JORIS、1曲だけ回す。最初、スクラッチとかかましたのには驚かされた。そしてこの時は明るくなってJORISの姿がハッキリ見えることもあってか、フロアはもう写真撮影会になっていた(笑) 僕もブース上のJORISを一枚パチリ。
アンコールを終え、これで本当に終わり。ブースの下から「THANK YOU!!」と声をかけ手を伸ばしたら握手をしてくれた。JORIS、イイ奴だ。そしてそれに調子に乗った(笑)僕は、JORISの[FUTURE
HYSTORY]のCDを差し出してしっかりとこれにサインもゲット。
最後にもう一度握手をしてもらって「THANK YOU!!」 大満足のパーティだった。個人的にはもうこれで今年の夏テクノは充分な位。オレ的WIRE補完計画完了!!(?) |
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