−FREAK presents ELLEN ALLIEN JAPAN TOUR−
 
 
2003年12月初旬に行われた、ELLEN ALLIENことエレンたんエレン姉さんの来日ツアー。
 
大阪・名古屋・浜松・東京と四ヶ所で行われたこのツアー、その実に四ヶ所とも僕の知り合いがオーガナイズしてるパーティで、どれに行くべきか非常に悩んだのだけど(笑)、結局仕事やら何やらの都合との兼ね合いで12日(土)に浜松で行われたパーティに行ってきました。以下にそのレポ。
 
 
2003年12月12日。夕方18時30分過ぎに家を出て、名鉄電車と徒歩とでJRの安城駅へと向かう。ここからJR線で浜松へと向かうのだけど、まずはここでtackさんと待ち合わせ。最近、この人と一緒にクラブ活動してること多いなぁ(笑)
 
安城駅に着いてすぐにtackさんと合流。そして一路浜松へ。途中豊橋で乗り変えたりして浜松には21時前くらいに到着。ここで、駅のトイレで偶然にもクロ君に遭遇してお互いにビックリ。彼も今回の浜松のエレンを観に行くとのこと。ちなみにこの時のクロ君の服装とか雰囲気がどことなく高橋幸宏ぽかった。
 
クロ君と別れ、僕とtackさんはとりあえずハコの場所を観に行く。初めて行く場所だけに少し緊張する。街中をしばらく歩いて、10分程でハコの入っているビルを発見。そして再び駅へと戻る。
 
実はここで、大阪から来るRUKIAさんと待ち合わせることになっている。ちなみに彼女は大阪でのエレンのパーティのオーガナイザーなのだ。待つこと30分ほど。新幹線に乗ってRUKIAさんが来た。
 
tackさんとRUKIAさんとは互いに初対面なので僕がお互いを紹介し、軽く挨拶。そして三人ともお腹が空いているので(笑)、ちょっと遅めの夕食を取りに街へと出る。
 
RUKIAさんは浜松に来たのでウナギを食べたいと言っていたが、あいにくこんな遅い時間にやっている鰻屋はなかなか無い。ので、駅に程近い一軒の飲み屋へと入る。
 
でもこの飲み屋がなかなかの当たり。ビールが単なる生ビールではなく、ヴァイツェンとかデュンケルとかちょっと変わったものが置いてある。そして食べ物の方もウナギの押し寿司があったりで、一応ウナギにありつくことが出来たのでRUKIAさんも満足してた模様(笑)
 
そして三人でバカトークに突入。この時の話があまりに面白かったのだけど、ここで書く様な内容では無いので割愛。まあ、ある意味かなり罰当たりな話をしていた、とだけ言っておきましょう(笑)
 
しかしこの三人と言うメンツで飲むことになるとは…なかなか有り得ない顔ぶれで何とも不思議。そしてこの時、実は僕が大阪と名古屋のテクノ繋がりの掛け橋になっていると言うことに気付く(違)
 
 
腹ごしらえも済んで、23時過ぎに店を出てハコへと向かう。今日パーティが行われるのはSECONDというクラブで、変わったことにこのハコ、ビルの八階にあるのだ。普通はクラブって地下とかにあるのが多いので、こんなビルの上の方のクラブと言うのは何となく新鮮。
 
扉を開けて中に入ってみる。入り口からすぐにバーカウンターがあって、奥の方には窓があって浜松の夜景が見える。夜景が見えるクラブと言うのもなかなか珍しい。バーカウンター・フロア共に大きさはあまり大きくはない。名古屋のクラブで言うなら、MAGOの三分の二位の大きさと言ったところ。
 
でも小バコにしては音が凄くいい。クリアーな音で抜けもいいし、ボリュームも充分にある。このサイズのハコでこれだけのクオリティの音を出しているハコは初めてだ。
 
フロアへ入ってみる。人はそこそこ入っているけど決して激混みなワケではなく、程よい位の感じ。これ位ならば全然無理なく踊れる。
 
音はハードなエレクトロがかかっていて、フロアはかなり盛り上がっている感じ。誰だろうと思ってDJブースを見ると、回してるのはアカホリ君だった。彼の音はもっとゆる〜いイメージがあったので、こんなアゲ調子の音を出しているとは意外だった。それに、昔僕と一緒にイベントをやってた時とは比べ物にならない位に上手くなっていた。
 
フロアではカズヒコさんや王様、ナガイ君ら名古屋メンツの何人かと出会う。浜松の人だけじゃなく、結構名古屋の人達も来てるみたいだ。
 
日付が変わる位に、DJがマツヒコ君に変わっている。音はエレクトロ。この[FREAK]と言うパーティ自体がどちらかと言うとエレクトロ寄りな音が主体な様。
 
酒を飲んだりフロアでゆったり体を揺らしたりしていると、バーカウンターの方にエレンの姿が!! 何人かのお客が囲んでサインをねだったりしている。RUKIAさんが何やらプレゼントをエレンに渡している。僕もサインを貰いに行く。昔買ったエレンのミックスCD[FLIEG MIT]を出してサインを頼むと、ジャケ裏に快く書いてくれた。「WISH YOU LUCK!」という言葉と似顔絵の様なものが書かれている。この人も人それぞれに違うサインを書いてくれる人の様。いい人だ。
 
ちなみにこのミックス[FLIEG MIT]。エレンがオーナーを務めるレーベル[BPITCH CONTROL]からのリリースにも関わらず、このレーベルの曲が一つも入っていないと言う変わったもの。変態ぽい音から始まって途中歌モノなども挟みつつ、ラストは綺麗な曲でまとめて…と言う展開でなかなかに面白い。
 
 
さて、時間は1時過ぎ。いよいよ待ちに待ったエレン姉さんの登場。ブース上に姿を現わすエレン。それだけでフロアは大歓声に包まれる。マツヒコ君のかけた派手な感じのトラックに、地味で音数少なめの曲をかぶせて繋ぐ。そしてそのまま数曲は割と地味な感じのまま展開。
 
エレンの登場と共にフロアは凄く混むのかと思ったのだけど、案外とそうでもない。そこそこに空いていて踊り易い。特に最前列はほとんど人がいない。と言うのもこのハコ。DJブースがもの凄く高い位置にあるので最前列だとDJの姿が全く見えないのだ。だからきっと、エレンの姿を観る為にみんな二・三列後ろに下がってるんだろう。と言うワケで僕は最前列を独り占め(笑)
 
何曲くらいかけただろうか。と、シャカシャカしたリズムにやや暗めだけれど綺麗なメロディーが印象的なトラックがかかる。曲名は分からないけど確かこの曲、WIREでもかけていた…。そしてここからは上モノが綺麗なトラックが中心。デトロイト風味で空間的な曲なんかもかかって、この辺りの音の流れが僕的にはこの日のエレン姉さんのプレイで一番ツボだった。そして、やはりWIREでもかけて大盛り上がりだったビョークの[HYPERBALLAD]。フロアの反応も凄い。この日一番のクライマックスを迎えようとしていた。
 
エレンのプレイ、中盤はちょっとピッチを下げて、エレクトロ中心に展開。直球なものから、変態的なトラックまで色々とかかる。正直、ストレートなエレクトロはあまり好きではないので(笑)、この辺の流れは僕的にはイマイチ乗れなかったかも。でも何だかんだ言って、ほとんど休憩もせずにフロア最前列で踊り続ける僕。たまにアルコールでエネルギー補給だけをしながら。
 
しかしWIREの時にも思ったけど、本当に色々とかける人だ、この姉さんは。10月に名古屋で聴いて深く感銘を受けたFABRICE LIGと同様、この人も踊らせるだけじゃなく、聴いて楽しい、耳まで楽しませてくれるタイプのDJだと思う。
 
終盤の方は、凄く上音の綺麗で、ブレイクでの盛り上がりも凄いトラックを二・三曲連発していた。フロアの反応も異様なまでの盛り上がり。ブース上の姉さんに向かって男達の黄色い声援(笑)が飛ぶ。
 
でもこの時にかけてたトラックは一体何だったんだろう。近くで踊ってたRUKIAさんに「何この曲?」と聞かれたけど僕には分からない。僕はナガイ君に尋ねてみたけど彼も知らない。もしかして、まだ市場に出回ってない新譜とかなのかもしれない。
 
この時のエレン姉さんは、ブース上でぴょんぴょん飛び跳ねててとても可愛らしかった。WIREの時と同様に男子のハートをゲットしまくり。そして僕もゲットされました(あほ)
 
 
結局エレンのプレイが終わったのは4時位。実に3時間近くも回していたことになる…。そしてトリでブースに立ったのはテツヲ君。この日の彼は、何だか凄くアグレッシブだった。縦フェーダを切りまくってみたりと普段ならやりそうもない、トリッキーで攻撃的なプレイ。フロアに残っている人間はさすがに少なくなってたけれど、でもその分スペースが広がって踊りまくる僕。tackさんとかもかなりガシガシ踊ってる。
 
あとでテツヲ君に「凄くアグレッシブだったよね?」と聞いてみたけれど、本人はそんな意識は無かったらしい。フェーダ切りまくったのとかも覚えが無いと言っていたけれど…?
 
テツヲ君のプレイの途中でエレン姉さんが帰っていったのだけど、帰る前に一度フロアへやってきて、DJブース前面の壁に自分のサインを残していった。その様子を観て湧くフロア。そして皆でエレンにありがとうとさようならを言う。
 
最後はテツヲ君とトダ君とのバックトゥバック。僕はちょっと疲れていたので外で休んでいたのだけれど、するとフロアの方から聴き覚えのある歌声が…。
 
 
「や、ヤバイ。モーガンスタンだぁぁ!!」
 
 
慌ててフロアに戻る僕。
そう、トダ君がかけたのは何と僕の大好きな、CHRISTIAN MORGENSTERNの最新作(悲しいことに遺作)だったのだ。女性ヴォーカルが何とも切なげな、ロック風でもありニューウェイヴ風でもある歌モノトラック。まさかこれを今日、ここで聴くことになるとは…。あとで聞いたところ、「オウジーをフロアへ呼び戻す為にかけた」のだそうで、まんまと彼の作戦にハメられてしまったことになる(笑)
 
こうして結局、エレンのプレイ開始からパーティ終了まで、ほとんどずっとフロアで踊り続けてしまった。
 
 
パーティは5時過ぎに終了。今回のエレンのツアー。最初に書いた様にどこに行くべきか悩んだのだけど、結果的にはこの浜松のに来て良かったなぁ。そう思えるパーティだったと思う。久々に純粋なクラビングとして楽しめたパーティだった。
 

エレン姉さんがハコの壁に書いたサイン。

エレン姉さんにもらったサイン。
「WISH YOU LUCK!」
 
外に出るともの凄い風が冷たかった。もう、季節はすっかり冬…。