奈良テクノ[neu]
6/7(土)。この日は、以前から行こう行こうと思ってた奈良のテクノパーティ[neu]へと初参戦。今までも何度か行こうと思ってはいたのだけれど、仕事の都合だ何だで結局行けず終い…(neu関係者の皆さん、何度もお誘い頂いてたのにすんません)
 
仕事を定時きっちりに終え、事務所内で人目もはばからずにスーツ→戦闘服私服にチェンジ!! あきれる上司や同僚を横目に会社を飛び出て、タクシーに飛び乗り、一路名古屋駅へ。駅売店で夕食代わりの弁当と缶ビールを買い、21時発の難波行き特急に乗る為にホームへ降りると、そこで異変が!! 
 
 
え…ウソ…。これって[アーバンライナーnext]だよ!!
 
 
 
ホームに入線してきたのが普通のアーバンライナーではなく、僕が前々から乗りたい乗りたいと思ってた[next]だった為にもう大興奮!! あやうく自分が、これから何の為に列車乗ろうとしているのかさえ忘れかける始末。全くこれだから鉄ヲタは困る。
 
ま、[アーバンライナーnext]については6/9日付けの日記にアップしてあるんで、知りたい方はそっちを読んで下さい。
 
 
…て、ウチのサイト見てる人でアーバンライナーの情報知りたい人間なんているのかは甚だ謎。
 
 
 
途中で乗り換えたりしながら生駒駅には23:23に到着(到着時間を細かく覚えてる辺りがやっぱり鉄ヲタ) と、そこで一足先に生駒に入ったca10さんから電話があって合流。二人で駅の外へ出て歩き出すと、何やら向こうから迫る見覚えのあるメガネ人!! と思ったらゼンタ君だった。ここで期せずしてゼンタ氏とも合流。三人でコンビニへ寄り道したりしながら、深夜の生駒住宅街を歩く。ほんの数分で会場の[RHEBGATE]に到着。こんなトコに本当にハコが?と思う様な、閑静な住宅街のど真ん中にあって驚く。
 
ハコの外で[neu]の総長murasameさんに会う。久々の再会に挨拶を交わす。そして、ca10さんとゼンタ氏はハコの上にある控え室へ入って行ってしまったので(何でもこのパーティ、関係者には控え室で晩飯が振舞われるらしい?)、僕は一人でハコへ入る。階段を降りてドアを開ける。
 
初めて入った[RHEBGATE]はとても小さなハコだった。しかし何とも言えない妙に懐かしい感じがするのだ。と、ふと思い出した。そう、何だかあの[drAm]に似ているのだ。名古屋のテクノ好きならみんな大好きなあの小バコ。小ささも雰囲気もよく似ている。
 
とりあえずフロアにRUKIAさんの姿を発見したので、後ろからイキナリ声かけてビックリさせてやろうとそっと近づく。が、あっさりと「あ〜!! おうじんぐ!!」
 
簡単に気付かれてしまった。彼女曰く、何とも言えない「妖しい」オーラを感じて思わず振り返ってしまったとのコト。
 
 
…て、僕はそんな紫のオーラなんて発してるつもり全く無いんですが。
 
 
 
とりあえずRUKIAさんに案内されてフロアの前方へ。と、久しぶりに会う関西の面々がいる。うりん君、りうちゃん、PKG君…。みんな元気そうで何よりだ。そしてたちまち皆に囲まれる僕。いろんな人が入れ替わりで僕に話し掛けてくれる。よく知ってる人もそうでない人も。そして代わる代わる皆と乾杯!!
 
 
…て、あれ? …もしかしてオレってさりげに人気者ですか?(大間違い)
 
 
 
今プレイしてるのはDJ ○。この人のプレイは以前、名古屋drAmで[ウルテク](ca10さん主催。なぜか僕もスピンさせてもらった)と言うパーティをやった時に一度聴いたことがある。その時はBPM激早でアゲ調子なハッピーハードコアだったけど、今日のはもっとずっと落とした感じだ。トランスぽい音が中心で、綺麗で聴きやすい。
 
DJブースの横に眼をやるとVJスペースがあって、三台のPCがズラリと並んでいる。何でも今日はVJも豪華に三組いるらしい。三台並んだマシンに三人のVJが座って黙々と作業している様は何とも圧巻。
 
 
…でも、某P君がその様子を「まるで納期直前のプログラマー」とか言ってたのは秘密。
 
 
 
今VJを担当しているのはMOJARIさん。オシャレな女のコのイラスト満載のVJは、とてもポップでカワイイ。それが○さんのトランス風味強めの選曲とも実に上手く合っている。
 
このイラスト、全てMOJARIさんの手描きらしい。そして女のコのファッションなんかはきちんと雑誌でチェックしているとのコト。しかし可愛いイラスト描くなぁ。今度僕にも一枚描いて下さい。
 
ビールを飲んでゆらゆら体を揺らしていると、30分ほどで○さんのDJは終わってしまった。次はDJ Urinことうりん君。
 
彼のプレイはずっと以前に大阪のゼロシキで一回だけ聴いたコトがあるのだが、その時は凄く綺麗で丁寧なミニマルと言う印象だった。今日もそのつもりでいたのだが、すると彼のプレイ、一曲目がいきなりあのトマシューの変態系歌モノ[SCHALL]と言う不意打ち。意外過ぎる展開にフロアは大歓声。そしてMOJARIさんからTASCMARTさんにチェンジしたVJに目をやるとそこには…
 
 
うりん君の顔写真がデカデカと!!
 
 
 
更に意外過ぎる展開にフロアは大爆笑。うりん君本人もこんな趣向は知らなかった模様(笑) でもこの、DJのパーソナリティに合わせてVJもガラっと変えてしまうって言う試みは非常にイイと思った。
 
うりん君のプレイは最初の方は[SCHALL]の流れのまま、BPMも遅めでダークなエレクトロを中心に繋いでいく。しかし徐々にヒートアップし、次第にミニマル曲が多くなる。そしてプレイ中盤に差し掛かる頃にはもう、ハードミニマルのヒットパレード大宴会!!(意味不明)
 
ミニマル好きなら誰もがもってるあのトラック! 誰もが欲しいあの名曲!! それがタンテ三台使いで次々と混ぜまくられる。久しぶりに聴いた彼のプレイは、以前とは全然印象が変わってて結構ラフな感じもする。でも、そのラフさが逆にカッコいいのだ。ラフにはラフなんだけど、でも決して荒っぽいワケじゃない。その絶妙さ加減がいい。バックスピンなんかも結構かましてるのだが、その使い方がまた上手い。ちょうどいいタイミングでスピンをかけて次の曲へと繋いでいく。
 
プレイ最後半には、GAIDENの[POINT BLANK](SPEEDY J REMIX)がかかる。自分もイベントでかけたことあるのだが、とにかくブレイクでの溜めと破壊力がヤバいキラートラック。この辺りまで来てかなり踊りつかれて来たので一旦外へ出る。
 
外で友人達と喋ってると、SPEEDY Jの[KRECK]が聴こえてきた(あとで聞いた話では、うりん君がラストにかけた曲らしい) 30分程たって、ゲストDJのKANAGAWAさんのを聴きたかったので再びフロアへ。
 
KANAGAWAさんのは初めて聴く。以前ゼロシキにもゲストで来てたことがあったハズなのだが、その時には色々あって聴き逃してるのだ。確か。
 
音はかなり地味な感じだった。音数少なめで、キックも激しくないミニマル。いや、ミニマルとハウスの中間くらいな音、なのか?
 
とりあえずブース側へ寄って手元をじっと見る。最近、こういう上手い人のプレイ中の手元を見るのがかなり好きだ。色々と参考になるし、そんなコトを考えなくてもただ観てるだけでもライブだとかを観てる様で面白い。しかしやはり、フェーダやEQの使い方とか上手いよなぁ。さっきうりん君のを聴きながらも思ったのだが、DJってやっぱり曲と曲とをただ繋ぐだけじゃダメなんだよな。こうやって、自分で音を変化させて流れを、曲を創っていく…。それに較べたら僕のDJは一体なんなんだ?
 
20分か30分くらいした頃。それまでちょっとまばらだったフロアに突然何人か人が入って来た。と、その瞬間にKANAGAWAさんの音の調子がそれまでの地味な音から一気にハデになった。その音が一気に変わった瞬間が何だか凄く良かった。フロアの様子と音とがまさにピタっと合ったと言うのか。
 
そこからは空間的な音が多めな感じだった。知ってる曲はほとんどかからないのだが、音の雰囲気はかなり僕のツボにヒットしていた。ピアノの入った綺麗なトラックなんかもかかる。ディープで玄人好みな選曲ながら、暗かったりマニアック過ぎたりするワケでもない。ガッツリと踊らされる。あまりこういう音を出す人っていないよなぁ。いつまでもムリ無く踊っていられそうな、そんな選曲とプレイだ。
 
と、ここで何だか凄く、僕の心の琴線に触れまくりな音が聴こえてきた。て言うか知ってる曲か!?
 
 
…て言うかもしかして、JOHANNES HEILの[ANTI GRAVITY PT.1]!!!!
 
 
 
もうここで完全にブチ壊れる僕。奇声をあげて暴れまわる!! でも仕方が無い。僕の最も好きなアーティストの、しかも最も好きな曲がかかってしまったのだ。宇宙的で壮大なメロディーはただただ「泣ける」の一言。でも、何しろリズムとかがヘンでDJでは使えないだろうと思っていた曲だったのに…
 
しかしそれが、こんなにも綺麗にミックスされて聴こえてくる。テクノのパーティで遊んでいて、いろんな要素が重なって[最高の一瞬]を感じるコトがたまにあるのだが、今日のこの一瞬。それは間違い無く、そんな[最高の一瞬]にランクインされる一瞬だった。
 
でもこの時、フロアで(過剰)反応していたのは間違い無く僕だけだった。と言うか、こんなマニアックでマイナーな曲誰も知るわけが無い。この時僕がフロアで浮きまくっていたのは言うまでも無い。
 
 
…て言うかフロアのみんな、あまり僕を白い目で見ないで下さい(涙)
 
 
 
KANAGAWAさんのプレイ、ラストの方はかなりアゲなハードミニマル節だった。チェスターの曲だとか、結構有名な曲なんかもかかる。そしてこの時、何処の誰が持ちこんだのか、光るウチワを手に持ってフロアで振り回してる連中もいた。と言うか、僕ももちろん振り回させてもらったんですがね。扇子振り回すジュリアナとかのギャルイメージな感じで。
 
散々踊り倒して疲れたので外へ出る。そしてca10さんと二人で駅前のコンビニへ出ると、そこの駐車場でたむろってる若者達の群れ!! と思ったらさっきまでフロアにいた連中ばっかだった。
 
そのまま結局コンビニでビールを買い、その駐車場で皆で酒宴へとなだれ込む。こんな朝っぱらからこんな場所で酔っ払って騒いでるなんてまさに悪い大人の見本の図。
 
この酒宴の時、明け方のヘンなテンションのせいか皆凄い毒トーク炸裂になっていた。特に某Z氏の毒舌ぶりが面白かったのだが、あまりに強烈過ぎてここではとても書けない。
 
しばらく話し込んでハコへと戻る。ラストにプレイしていたのは[neu]の総長murasameさん。ハードなエレクトロと言う感じだった。そして僕はそのプレイを聴きながらまた缶ビールを空ける。そしてフロアでまた踊る…。正直言ってもう、何がかかってたかとかはあんまり覚えていない。
 
 
 
そして5:00にパーティは終わった。初めて来た[neu]はなんかやけに楽しいパーティだった。それは自分の好きな曲がいいタイミングでかかったからとか、久々に友人達と会えたからとか、憧れの[next]に乗れたからとか理由は色々あるのだが、それよりも何よりも、「手造りのイベント」感があったのが良かった。大きなパーティで有名な外タレのDJ聴くのも勿論楽しいのだが、小さなイベントには小さなイベントならではの良さがある。でも、そんな「良さ」を魅せてくれる小さなイベントもなかなか無いと思う。
 
 
終わって外に出ると、周りはずっと山に囲まれていたのが印象的だった。そうか、昨日着いた時は真っ暗で気付かなかったのだが、生駒は盆地だったのだなぁ。