LOOPING STAR(GUEST DJ JOHN SELWAY)
あの盛り上がりっぷりは、今思い出してみても凄かった…。一体何だったんだろう全く。
 
 
5/1(木)、OZONで毎月やってるテクノイベント[LOOPING STAR]にJOHN SELWAYがゲストで来ると言うので行って来ましたよ。SELWAYさんは個人的にはかなり興味のあるアーティスト。ディスコ風味だったり'80年代ニューウェイブテイストな作品をリリースしてるかと思えば、PRIMATEからCHRISTIAN SMITHと共作で出してるのはハードミニマルだったり…。最近では僕の大好きレーベルKANZLERAMTからHIGHRISEって名義でトラック出してましたね。あれは凄く良かった。
 
そんなSELWAYさん、DJだったらどんな感じになるのか興味津々なワケであります。
 
 
さて当日。仕事を(ムリヤリ)夕方に終えて一旦帰宅。のんびりと準備をして、シャワーを浴びて夕食を取って、夜21時くらいに出発。名古屋へ出て、地下鉄の矢場町を降りてOZONへ向かう。途中でコンビニに寄って栄養ドリンクを買って飲む。今日は思いっきり踊るつもりでいるので、念のためにこーゆーのを飲んじゃうのだ。効き目があるのかどうかは定かじゃない。
 
OZONに着いたのは22時過ぎくらい。ca10さんが22時からセカンドフロアでまわすと言ってたので、とりあえずメインへは入らずにセカンドへ行ってみる。あれ?…今まわしてるのca10さんじゃねーぞ?と思ってたらca10さんフロアにいるじゃん!! 聞いたら、実はまわすの23時からだったとか。…だまされた(笑) 何だよ、だったらもっと遅く来ても良かったのに。
 
とりあえず音をのんびり聴きながら色々話す。今まわしてる人は僕の知らない人だったけど、結構知ってる曲がたくさんかかったりで聴きやすかった。MARMION[SCHONEBERG]のテクネジアリミックスとか。綺麗なテクノ多めでなかなかイイ感じのプレイ。
 
缶ビール飲んでまったりしてると、[LOOPING STAR]レジデントDJのトモホさんが来た。久しぶりの再会で挨拶を交わす。最近スペインの方へ行ってたそうで、その時に向こうでALEXANDER KOWALSKIのライブを観たらしい。イイなぁ…凄くうらやましいよソレ。KOWALSKI、個人的に今一番生で観たい人なのに。
 
しばらくするとカワムラさんが来たので、来週の某パーティ(某DJの結婚記念?パーティ)の打ち合わせとかをする。でもってまたビールを飲む。とりあえずテンション上げる為に飲んどけ自分。
 
23時、ca10さんのDJが始まる。最初の方はちょっとミニマル風味で意外?と思ったけど、段々と歌モノとか入ってくる。いつもながらのハッピーな選曲&プレイ。聴いてて気持ちイイ。全体としてはディスコとトランス風味を混ぜてハウスで味付けした様な感じ、なのか? よく分からんけど。途中、生のピアノが入った綺麗な曲がかかった部分と、そこへサックスの入った曲を徐々にかぶせていった部分が個人的にはなんか凄くツボだった。この時、フロアにあんまり人がいないのが残念だった。
 
ca10さんのを聴いてる途中でまきちゃんとBUZZ君がやって来た。BUZZ君が来て早々、いきなりオムライスを注文して食べだすのにウケる。実は、OZONは結構食べ物のメニューが豊富にあって、値段も500円とお手頃。これはなかなか嬉しいところ。もっとも、途中外出禁止なハコだから食べ物くらい置いといてくれなきゃ困ると言う話も。
 
今日のパーティ、知ってる人は来ないかと思ってたけど何だかんだで結構来るじゃないのみんな。アカホリ君にも会った。CHRISTIAN MORGENSTERNのアルバム[HAWAII BLUE]が最高だとか話す。あれはイイ。
 
ca10さんのDJ終了後もまだメインへは入らずにセカンドでまったり喋る。ここでなぜか、友人達と突如デザイン論に突入。イベントのフライヤーだとかのデザインについて熱く議論。分かりやすいデザインとは何か。カッコいいデザインとは何か!! 中にはデザイン関係の仕事をしている子もいると言うのに、そんな子の前で偉そうな能書きたれてしまった自分。今思い返すと少し恥ずかしい。
 
 
そして時間は1:30近く。そろそろ本日のメイン、JOHN SELWAYの出番と言うことでメインフロアへ入る。フロアは結構空いている。ゴールデンウィーク最中にしてはイマイチな人の入りか。まあ平日だししゃーないか。もっとも、僕個人としてはこれくらいの方がむしろありがたい。空いている方がむしろ、フロアを目一杯に使って思う存分暴れられると言うもの。混んでるクラブなんて楽しくも何ともない。満員電車に乗ってるんじゃないだから。
 
ブースを見ると、SELWAYの姿が。頭にキャップを被ってる。背はそんなに高くない。中肉中背。なんか気のイイ白人兄ちゃんって感じがする。
 
始まったSELWAYのプレイ。一曲目は綺麗な上モノの曲だった。ちょっと切なげな感じの、印象的なメロディに、ANTHONY ROTHERとかあっち系のエレクトロなリズムのトラック。そして二曲目に来たのは、エレキギターぽい音の入ったハードなトラック。で、ブースのSELWAY。その曲に合わせてなんかギター弾くマネとかやっちゃってる。オモロイ兄ちゃんだ。でもウッディーじゃないんだからサ(笑)
 
SELWAYのプレイ、前半は割とエレクトロな感じ。ハード目のエレクトロを多めにかけている。そしてスクラッチなんかもたまにかます。僕はこの人のMIX-CD一枚持っているのだけど、そのMIXは綺麗でハウシーな曲でまとめた、アンビエント色の強い感じのミックスだ。それと較べると今日のプレイは全然違う。以前東京でプレイした時はかなりハードだったと聴くし、去年のメタモルフォーゼでは空間系でレイヴ映えするプレイだったと言う。多分、その時その時でスタイルがガラっと変わるタイプなんだろう。
 
徐々にハードさを増していくSELWAYのプレイ。と、そこへ聴き覚えのある音が…。「キ、来たぁ〜!!」思わず叫ぶ僕。この独特のパーカッションの音はTECHNASIAの[HYDRA]じゃないか!! TECHNASIAの中でも僕のもっとも好きな曲だ。危うくここで壊れそうになったところを、かかったのが[HYDRA]でもオリジナルじゃない、ちょっと前に出てたRENATO COHENのリミックスだと言うコトに気付いて正気を取り戻す。正直言ってこの曲はオリジナルの方が数段好きなのだ。しかし、もしオリジナルかけられていたらマジでヤバかった。多分立ち直れんくらいに壊れただろうな…。
 
そしてここからはもう、とにかくハードなテクノの応酬!! でもハードなんだけど、いわゆるハードミニマルじゃあない感じ。エレクトロとかとも違うし、一体何と言えばイイんだ…?? ミックス自体は凄く上手い。上手に、綺麗に曲と曲を混ぜる。つなぐ。そしてとにかく溜める。[溜め]の曲が多い。ガツンガツンと来て、ブレイクで音が広がって…。ドッカーン!! そしてまたガッツンガッツンと攻め立てる。なんか擬音語で書いてもよく分からないのだけど、本当にそんな感じなのだ。
 
そしてとにかく楽しい。ひたすら楽しいのだ。踊るのがこんなに楽しいのは久しぶりだ。周りを見るとみんなとても楽しそうに踊っている。特に、最前列で踊っている何人か(含む自分)は恐ろしいくらいに踊っている。いや、[踊る]と言うよりもう、[暴れる]と言った方がピッタリな位だ。それくらいにみんなハジけている。壊れている。そしてお互いの壊れっぷりをアピールしあい、競い合ってるかの様に、更に壊れっぷりが加速していく。近くで踊っていた全然知らない酔っ払いダンサーさん(俺もな!!)と肩を組んで踊ってみたり、これまた近くで踊っていた酔っ払いメガネ君(それも俺か!!)と乾杯したり…。
 
ふと後ろを見ると、元々空いていたフロアは更に空いてきている。あまりのハードさについてこれなくなった人多数か? でも、最前列の[壊れ組]のハードダンスぷりは更に加速する。それにつられてなのかどうか分からないけど、プレイの方もますますハードになっていく気がする。SELWAY自身もかなり楽しそうにプレイしている。まあそりゃ、自分のDJで客がこれだけ激踊りしてりゃ気持ちイイだろうなぁ。
 
近くを見るといつの間に来たのか、[ULTIMATE LOOPS]のDJ、カオルさんとツチカワさんがいた。ツチカワさんともここでダンス競争(?) みんな思い思いに踊りまくる。ジャイアントスイング(人の足をもってぶんぶん振りまわす体術技の一種)もどきなんぞしとる人もいる(笑) 僕も踊りまくる。飲みまくる。奇声もあげまくる。しかしホント、一体何なんだろうこの盛り上がりっぷりは。そんなに有名曲やヒットトラックばっかをかけてるワケでもないのに、異様なまでのフロアの(一部の)盛り上がり。普通のクラブイベントと言うよりはむしろ、ライブだとかレイヴに近いノリなんじゃないだろうか。ある意味、体育会系の飲み会とかにも共通した雰囲気だ。
 
こうして、異常とも思える盛り上がりのままSELWAYのDJは終了。ラストにかけたのはTECHNASIAの新曲だった為にここでまた壊れる僕。まさか[FINAL QUADRANT]かけるとは…。最近この曲かなり気にいっていて、部屋でDJやる時とかいっつも使ってるのだ。そこまで読んでこれ使うとは恐るべしSELWAY!!(勘違い) まあそれはさておき、とにかく当初の予定通りに踊り倒してやったぞ!! 今日は欠席の某カリスマダンサーの分まで一人で踊ってやった(笑) 自分的に満足満足。
 
 
今日のパーティ、ラストのDJはトモホさん。彼のDJ聴くのも久々、更にOZONでの彼のプレイを見るのは初めて。SELWAYからのつなぎは、ちょっと意外なイメージの、ふわふわしたミニマルでスタート。ベーチャンぽい、ダビーなミニマルトラックだ。
 
ここからどんな展開になっていくのか…気にはなったけど、とにかく踊り疲れていたので(笑)、とりあえずフロアを出る。セカンドフロアではマツヒコ君がまわしていた。ゆったりまったりとしたエレクトロ。僕の友人連中もすっかりまったりモード。BUZZ君とか寝てるし(笑)
 
少し休んで疲れも取れた(気がした)ので、またフロアへ戻ることにする。やっぱり今日はラストまで踊り抜いてやる。そんな気持ちで戻ってみると、いつものトモホさんらしいプレイになっていた。明るいディスコ風の曲中心で、[FRESH FRUITS]とかチェスターのトラックとかかかってる。そしてフェーダーばっしばし使ってる。何て言うか、音の抜き差しがやっぱ上手い。曲と曲を「つなぐ」んじゃあなくて、まさに「混ぜる」と言った感じ。これこそ本当に[ミックス]と言うんだろう。
 
と、そこでそれまでのディスコ風味な音へ、聴き覚えのある音が入ってきた。まさか、まさかコレは…。本日二度目の「来たぁ〜!!」 なんとCHRISTIAN SMITH&JOHN SELWAY[WEATHER]のMAYHEM MIXだ!! まさかこれをトホモさんがかけるとは思わなかった…。そして何よりこの曲、個人的にSELWAYがきっとかけるんだろうなぁと期待してた曲だったのだ。
 
ここで完全にブチ壊れる僕。SELWAYがかけると思っていたのにかけてくれなかった曲。それがここでかかったコトでもう、理性がフッ飛んじゃいました(笑) 誤解を恐れずに言ってしまえば、今日のSELWAYのプレイでの唯一の不満点、それをトモホさんが見事に補完してくれたのだ。僕にはそう思えた。
 
更にそこへかぶせたのはSPEEDY Jの[KRECK]だった。これも何だか意外な選曲だ。このままハードミニマル路線かと思えば、[KRECK]にかぶせたのはまたディスコ風味なトラック。色々かけるなぁ…。
 
結局、そのままラストまで踊り狂ってた僕。最後の方は踊ってる人もほとんどいなくて、フロアはほとんど僕の独占状態。後ろの方で見てた友人に、「スポットライト浴びてて凄かった」と言われた(笑)
 
トモホさんが最後にかけたのはこれまた意外過ぎる、SYSTEM Fの[OUT OF THE BLUE]。まさかダッチトランスかけるとはね(笑) でもトランスって、テクノ好きにはバカにする人も多いと思うのだけど、こうしてフロアで聴いてみるとなかなか捨てたもんじゃあない。と言うか、ミニマルだろうとディスコだろうとエレクトロだろうとトランスだろうと何でも踊ってしまえる自分の雑食さ加減に改めて感謝(笑)
 
 
パーティは朝5:30近くに終了。外に出ると朝日がまぶしかった。ちょっと前まではパーティ終わって外に出てもまだ薄暗かったのに…。もうすっかり初夏なんだよなぁ。