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2002/08/10 ゼロシキ@CAFE BLUE 〜SPECIAL GUEST DJ DIEGO〜 |
一体どれだけこの日を待ち望んだことだろう。[今日]と言うこの日を、どんなに心待ちにしてたことか…。そう。遂に今日。今日なのだ。あの、DIEGOがやって来る…。
DIEGO HOSTETTLERと言うアーティスト。僕がその存在を知ったのはいつだっただろうか。ドイツのテクノレーベルKANZLERAMTの音にハマった僕は、ありとあらゆるKANZLERAMTの音源を探し求めた。そんな中で手にした数枚の彼のEP。そしてアルバム[MOUTH
FULL OF FRESH CUT FLOWERS]。その美しくも繊細な音の世界に、たちまち僕は虜になってしまった。最近ではダビーでもっと深い音創りも魅せ、ますます目の離せなくなったDIEGO。
そのDIEGOが初めて日本にやって来るのだ。しかも、自分とは何かと縁のある大阪のテクノパーティ[ゼロシキ]のゲストDJとして。これはもう、行かないワケには行くまい。…いや、オレが行かずして、一体誰が行くと言うのだ!!(??)
8/10(土)当日。朝6:30には目が覚めてしまった。どうやらあまりの興奮でしっかり眠れなかったらしい。そう言えば昨日の晩もなかなか寝付けず、缶ビールを何本か立て続けに飲み干してようやく眠りにつけたのを思い出す。睡眠不足で頭がボ〜ッとしている。だが今更そんなコト言っててもしょうがない。適当に仕度を済ませ、8:30くらいに家を出て名鉄電車に乗る。9:30くらいに名古屋着。
ゼロシキオーガナイザーにして今回DIEGO来日の仕掛人、ゼンタ氏とは昼に大阪で待ち合わせになっている。今日の昼間はDIEGOを大阪観光へ連れて行くコトになっているのだが、彼の好意で僕も同伴させてくれるとのコトなのだ。そんなワケで、昼に大阪入りするべく、10時のアーバンライナーに乗る。帰省ラッシュの影響なのか、電車は結構混んでいた。禁煙席が満席で、喫煙席しか指定券も取れないありさま。車内で寝ようと思ったが、タバコの煙がきついのと、周りが結構うるさいのと、自分自身の気分が高まり過ぎているのとで全然寝れない。そんなこんなで12:00に大阪難波着。
そしてそのまま、歩いてアメ村へと向かう。途中道に迷ったり(汗)、シスコでカンツラのCDを一枚手に入れたりしながら、待ち合わせ場所の某ホテルへ。ロビーへ入ると、いた!! ゼンタ氏と隣には…DIEGO!! 思ってよりも背は低い。僕と大して変わらないくらいだろうか。それに…長髪だった。サイトの写真から勝手に短髪だろうと思い込んでいたのだが…ちょっと意外。しかし何にせよ、今僕の目の前に、憧れのアーティストがいるのだ!! 言葉に詰まる…精一杯に何とか笑顔を造って「NICE TO MEET YOU!!」と言うのが精一杯。我ながら情けねぇ(苦笑)
しかしゼンタ氏が「こいつはカンツラマニアだ」みたいに僕の紹介をしてくれたので、とりあえず僕もこの日の為に造っておいたとあるブツをカバンから取り出す。僕が持っているKANZLERAMTのレコやCDをカタログNO付きで一覧表にしたものだ。名付けて、「オレの持ってるカンツラリスト!!」(そのまんま) それを早速DIEGOに差し出し、見せる。すると、「um〜…Amazing!!」 おお!!
ビックリしてるぞコイツ(笑) これでつかみはオッケイだな(ホントか?)
とりあえず、3人で昼食を取りに行く。デパ食堂街のうどん・そば屋へ。見てるとDIEGO、好き嫌いとかあまりない様だ。うどんなんて食べるの恐らく生まれて初めてだろうけど、結構美味しそうに食べている様でなぜだか僕も一安心。ここで色々話をしながら(…と言ってももちろん英語でだけど>精一杯>汗)、持ってきたCD2枚にサインをもらう。とりあえずこれで僕も第一の目的は完遂。
そしてこの後、奈良のテクノパーティ[neu]のMURASAMEさんと合流。彼の車に乗り込み、4人で大阪観光へ行くことに。時間等の都合で結局海遊館に行くことに。僕自身も海遊館は初めてだし、水族館自体も好きなのでかなり楽しんだ。…て言うか、こんな風にプロDJの人と一緒に水族館遊びに行く機会なんて多分、もう一生無いだろうな(笑) DIEGO自身もとても楽しんでいた様だった。聞いてみると、向こうにはこういう大きな水族館とかは無いらしい。水槽を見ながら、時折色々と質問をされたりする。…しかし、満足に答えられない自分が情けないし、悔しい。こんなことならもっときちんと英語勉強しておくべきだったと猛烈に反省。人生全く、何が起こるか分からないからなぁ。
大阪観光も無事に終わり、この後ゼンタ氏とMURASAMEさんはDIEGOをホテルまで送りに。僕は一人別れて、O-CAT内の喫茶店へ。ここに他のゼロシキスタッフが集合してるとのこと。入るとみんな、いた。RUKIA嬢・MOTOKOさん・みゆさん・え〜ぷ氏・うりん君・PKG君…。久しぶりだけどみんな元気そうだ。と言うか、みんなに会うなり毒舌アホトークが炸裂する僕。明らかにいつもよりテンション高くなってるのが自分でもよく分かる(笑)
そして更に何人かと合流し、みんなで食事を取り、CAFE BLUEへと向かって準備に入る。
いつの間にか時間は過ぎて、21:30。そろそろDIEGOを迎えに行かなくてはならない。…そして、そのメンバーになぜか(!!??)僕が入ってしまった。MURASAMEさん・DORAちゃん・黒瀬君と4人で迎えに行く。ホテルからDIEGOを連れ、そのまま彼を食事に連れて行く。僕らは既に夕食を済ませていたのだけれど、彼にお相伴。でもおかげで、DIEGOと生ビールを乾杯!!という貴重な経験までさせてもらった(歓喜) それに色々な話を聞けたのも良かった。KANZLERAMTのこと。他のDJについてのこと。彼自身の音楽についての考えとか。正直言って良く分からない(聞き取れない)部分も多かったのだけど、でもこの時はDORAちゃんが通訳をかって出てくれたので大助かりだった。て言うかホント情けねぇなあオレ(苦笑)
そして夕食も終わり、DIEGOを連れてCAFE BLUEへ。パーティはもう始まっている。
とりあえず色々あって、自分自身の疲れがヤバいコトになってきてたので僕はコンビニへ。栄養ドリンクを買って一気に飲み干す。そしてCAFE
BLUE入りし、フロアへ突撃!!
一番手でまわしていたのはDJ MOTOKO。個人的に、この人のプレイはかなり好きな感じ。ミニマル中心ながらも、綺麗なつなぎとミックスで、聴いてて本当に気持ちがいい。この日は割と高音の通る曲が多めにかかってた。しかし、DIEGOを迎えに行ったり何やらでフロア入るのが遅れたので、MOTOKOさんのプレイは30分くらいしか聴けず。残念。
二番手はDJ OH-NO。この人は元はハウス系の人らしいけど、結構色々やるスタイルみたいだ。今回は割とゆったり目な感じでスタート。とりあえずまったりしながら僕もビール飲んだり。で、ちょっと外へ出てみるとここで意外な(?)遭遇。「あ〜!!
ca10さん!!」 ca10さん発見(笑) 名古屋勢は誰も来ないかと思ってたけど…ca10さん来てくれたのか!!
なんとなく嬉しい僕。ここでみんなで談笑。うりん君が僕とca10さんのコンビに受けてたのが面白かった。
と、突然フロアの方から知ってる音が聴こえてきたので慌ててフロアへ戻る。「あ、ハイコラウじゃん!!」 DJ
OH-NO、ハイコラウの[SILENT BASS]をかけていた。う〜む、この曲…ゆったり過ぎてDJじゃ使えんと思ってたけど…結構イケるんだなぁ。後半に行くに従ってきてプレイの方はかなりアガって来て、最後は[JAGUAR]で終了。
次はAPE HUGことえ〜ぷ氏のライブ。僕は彼の創るトラック大好きだし、ライブもテンション高くて見てて凄く面白い。この日はDIEGOが来てるからなのか(?)、直前までいつもよりも緊張してたらしい(笑)
しかしライブが始まってしまえば何のその。かなりハイテンションに飛ばしまくってた。とりあえず僕も踊りまくる。DIEGOの前のウォーミングアップ気分で踊る…つもりでいつもの様に踊り狂ってしまった。ヤバイ。早くもバテてどうすんだオレ(笑)
え〜ぷ氏の音、以前聴いた時とはちょっとだけ雰囲気が変わってきてる気がした。ハッキリしたメロディーとかが少なくなって、そのかわりに浮遊感と高音が増して、トランシーハードミニマルって感じで余計に僕の好みのツボな音になっていた。そして彼のライブ中、DIEGOが来て興味深そうに見たり、写真撮ったりしてたのが印象的だった。
そして次はDJ 黒瀬ユウ。時間もかなり深い時間になってきていて、かなりハードに攻めていた。僕は疲労でちょっと外へ出てしまってたけど(ごめんなさい…)、でもかなりイイ感じの音が聴こえてきていた。とりあえず僕は念の為(?)にコンビニで二本目の栄養ドリンクを購入。
時計を見ると時間はもう1:50をまわっている。そこでそろそろフロアへ戻る。するとDJ
黒瀬ユウ、それまでガシガシにハードだったのが突如音の雰囲気が変わった。「あれ…これ…聴いたことある?」 そう、これはトマシュー別名義の[LET'S
ROLL]。それのアレクサンダー・コワルスキーrmxだぁ!! ヤバイよこんなんかけられたら…DIEGO前なのに僕を殺す気か!? 更にそこに繋げたのが、コワルスキーの、あの透明ビニールの歌モノ[ALL
I GOT TO KNOW]だった。もうこのコンボで僕は危うく撃沈されそうに…(笑) でもこれは凄く良かった。とりあえずこのミックス。僕も終わって家帰ってから試してみました(笑)
しかしOH-NOさんの[SILENT BASS]と言い、この辺の選曲はやっぱりDIEGOを意識してなんだろうか。
黒瀬君のDJは更に綺麗目な曲を2.3曲繋いで終了。時間は2:20。いよいよ本日のメイン。待ちに待った、DIEGOの登場だ!!
ブースにあがったDIEGO。前の曲を徐々にフェードアウト。そしてそこにかけた1曲目は、ふわ〜っとした上モノで始まる、アンビエント感のある音響的な曲。いかにもDIEGOらしい雰囲気の曲で、フロアから歓声が沸き起こる!!
DIEGOのDJ、一体どんな感じなのか。どんなプレイになるのか。恐らくその場にいた誰もが未体験のDIEGOのプレイ。期待は高まる!!
と、上ものの中にドン!!ドン!!と激しいキックが入ってくる!! とたんにまた湧き上がる歓声!! ふと後ろを見るとフロアにはぎっしりの人。…良かった、早めに一番イイ場所キープ出来て(笑)
言うまでも無く、僕の位置はブースのDIEGOのまん前(笑)
そして2曲・3曲と曲を次第に重ねていく。3曲目に持ってきたのはベンシムズ[MANIPULATED]のリミックス。それのJOEL
MULLのリミックスだ。実を言うと、[MANIPULATED]の中で僕の一番好きなのがこのリミックス。途中、ブレイクで入る上ものが綺麗で印象的なトラックだ。…そして、このブレイクの時点で僕はもう…ただただ感動…。大好きなアーティストのプレイを、こんな間近で今、こうして見ている…。そんな気持ちがぐっとこみ上げて来て…本当に涙が出そうになった。
そしてこっからはもう、DIEGOのプレイはバッキバッキにハードだった。カフェブルーは小さなハコなので、僕の立ってるブース正面からはDIEGOの使ってるレコとかがまる見えなのだけど(笑)、ハード系・トライバル系のレーベルをガシガシ使っていた。[PRIMATE]/[DEETRON]/[CYCLE]/[SLS]…。彼のトラックの繊細さ・深さからは想像もつかないハードな飛ばしっぷりだ。
始まって30分くらいしただろうか。いきなり、あのラテンボイスの歌声が入ってきた。ま、まさかこれは…やっぱり!!
出たぁ!! [MANIPULATED]のベイヤーリミックスだぁ!! 正直、DIEGOがこれ使うとは思いもしなかった。フロアにまた歓声が沸き起こる。そして踊りまくる僕。「カッコイイ!!
DIEGO最高!!」 そんなコトをまわりにいた人達に叫びながら踊り狂う僕。
DIEGOのプレイは、トライバルミニマルを軸に、たまに上モノのふわ〜とした音を織り交ぜつつ終始ハードに展開していく。本当に予想外にハードなプレイ。「KANZLERAMTは使わないのかな…」ふとそう思った時、見覚えのあるレコをDIEGOが手に取った。これはKANZLERAMTのレーベル50番記念コンピだ。一体この中の、どの曲を使うのだろう…。彼が選んだのは、CHRISTIAN
BOREE[I AGAINST I pt.3]のSTEVE RICHMAD rmx。美しくも暗めなメロディーのこの曲を、バッキバキのトライバルミニマルに混ぜていく…。これには正直、度肝を抜かれた。こういう暗い曲は、暗い曲同士でないと合わないと思っていたけど…こんな使い方があっただなんて…。結局、KANZLERAMTはプレイ全体通してこの1曲しかかけなかったのだけど、それでも僕はもう大満足だった。
DIEGOのプレイ。踊りながらその様子をじっくり見てみる。本当にきっちり仕事をする人だなぁ。そんな印象を受けた。レコをタンテに乗せた後、常に手が何かをいじっている。タンテのへりを押さえてピッチの微調整。EQで音の微調整。特にEQはず〜っといじっていた。少し余裕があればタバコに火をつける(笑) よくタバコ吸う人だ。でも吸いながらまたすぐにEQの調整。それにレコ乗せるのが早い。音出しも。レコ選ぶ→乗せる→ピッチ合わせ→音出し。この一連の作業間隔がやっぱり短い。
話をした印象でも、音楽に対する考えとかがとても真面目なのが分かった。いやこの人、本当に真面目な人なんだろう。DJプレイに対する姿勢も凄く真面目で、まさに[仕事師]と言う感じだ。
プレイの方は後半に行くに従ってますますハードになっていく。最後の方になって、[MANIPULATED]のJOEL
MULLリミックスをまたかけていた。[MANIPULATED]はよほど気に入ってるのか、この日4タイプくらい使い倒していた。そして[MANIPULATED]につないだのは[LATIN
LOOP WORKS]のA面。本当に意外だった。ここまでハードでアゲたプレイをするだなんて…。
こうして終始ハードなままDIEGOのプレイは終了した。とりあえず…。
次はオーガナイザー、ゼンタ氏のプレイ。DIEGOがラストにかけたミニマル曲に、スクラッチを何度かかます。しかしそこから一気にスローダウン。そしてゆったり目のエレクトロ中心に展開。ハードミニマルでガシガシ踊り続けた身(2時間トイレも行かず、ビールも飲まずにブースに張り付きっぱなし)には、これがとても心地いい音だった。ビール飲んでまったり音聴いてみたり、友人と喋ったり、少しだけ体を揺らしてみたり…。
と、ゼンタ氏が40分ほどプレイしたところで再びDIEGOがフロアへ。そしてブースへ。DIEGO。ラストにもう一時間やってくれるらしい!!
今度はどんな感じのプレイになるのか。さっきと同様ハードなのか。それとも全く違う感じなのか…。
DIEGO。ミニマルでプレイをスタート。どうやら今度もハードセットな様だ。そして今度は…タンテ3台目にも手を伸ばしている。3台のタンテを使って、トライバル・ハードミニマルを次々と混ぜて繋いでいく…。時間ももうすっかり深い時間。フロアの人もかなり減っている。でもフロアに残っている人は踊り続けている。僕ももちろん踊る…。ふと見ると、隣でえ〜ぷ氏がガシガシ踊っていた。彼がこんなに踊ってるのを見たのは初めてで新鮮だった(笑)
後半になると、タンテ3台使いはやめて2台だけでミックス。そして選曲も、ハードミニマルよりはもう少し明るい感じの曲に。DEVILFISH[MAN
ALIVE]や[LATIN LOOP WORKS]… 他にも色々とかけていた。でも頭が真っ白であんまりもう覚えてない。この頃になると僕も踊るのに無我夢中だった。…フロアも適度に空いている…自分で使えるスペースもたっぷりある…となるともう…。そんなワケで変態ダンスが炸裂。DIEGOの目の前で(苦笑) マジで引かれてなかったか、それが本当に心配(汗)
こうしてDIEGOのプレイは朝6:00に終了。ラストにかけたのはSLSの新譜だった。
しかし、「ONE MORE!!」の声でもう一度ブースに上がるDIEGO。今度はさっきまでよりもずっとピッチを落としたプレイ。見ると、タンテに乗せたレコは両方とも同じレーベルのもの(後で聞いた話では昔のベルトラムのアルバムらしい) それを5〜6曲つないで、彼のプレイは終了した。
そして最後の最後。ゼンタ氏が1曲だけかけ、パーティは終了…。
今回は本当に、色々あったけどとても楽しかった。自分が最も好きなアーティストの一人、DIEGOのプレイを間近で見れただけじゃなく、一緒に食事したり、海遊館行ったりと、普通じゃ出来ない様な体験までさせてもらえた。本当に僕は幸せだと思う。これと言うのも、ゼンタ氏始めとする、ゼロシキスタッフや大阪の友人達みんなのおかげ。本当にみんなアリガトウ!!
パーティ[ゼロシキ]はこれで一旦終了ってコトだけど、今回の事は本当に僕はずっと忘れないと思う。素晴らしい経験を与えてくれた、みんなに感謝。アリガトウとお疲れ様。
そして…DIEGO。素晴らしいプレイを本当に本当にアリガトウ!! THANK YOU SO
MUCH!!
おまけ。この時の写真館へ。
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