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Mijk Van Dijkが名古屋にやってきた |
マイクが名古屋にやって来る。それを知ったのは9月くらいだったろうか。ネットしてた時にどこかの掲示板で偶然情報を見つけたのだけど、それを見た時、僕は居ても立ってもいられなくなった。
マイクは個人的に、ぜひとも一度は見ておきたいアーティストの一人。まだ僕がテクノ聴き始めだった頃に聴いた[Multi-Mijk]はかなりの衝撃だった。無機質でいかにも「テクノ」て音なのに、でも展開があってメロディアスでとても聴きやすい…そして何より、聴いてるだけで元気が出そうな、そんなサウンド。このアルバムは一時期、本当によく聴いたし、今でもお気に入りの一枚。ちょっと前に出てたトビーとの競作ミックスCDも、キレイな感じの曲が多くてこれまた僕好み。そして何より、WIRE99でのライブ。僕は生で見たワケじゃないけど、知人にビデオで見せてもらった彼のライブは、アッパーで本当に楽しそうなプレイだった。
マイクが名古屋に来る…これは何としてでも見なければ。僕は固く心に誓ったのだった。
さて当日。…ヤバイ。ヤバイぞ。僕の体調がヤバイ(涙) 数日前から風邪で体調を崩してヘンなセキが止まらない。少しだけど熱も出てるみたいだ…どうする?今日のマイク、行くのやめるか?
…いや、そんなワケにはいかない。この日をどれだけ待ったことか。前売りも買ってしまったのだし、こうなれば覚悟を決めていくしかない。…なぁに、次の日は仕事休みにしてあるし…何とかなるだろう。
こうして僕は厚着+風邪薬+栄養ドリンクと完全武装の上、夜の電車に揺られて一路名古屋へ。
11時過ぎにOZONへ到着。やっぱり平日だからか。かなり空いていた。それに何と言うのか…まわりにはどう考えても「テクノ好き」とは思えない、小じゃれたイケメンにギャルの皆様(笑)
やっぱりこのハコ苦手だオレ…。
まあ何はともあれ、荷物をロッカーへと預けフロアへ。と、いきなり知り合いに遭遇。平日のイベントで誰にも会えないんじゃ、と思ってたけど…でもそんなコトはなかった。いつもつるんでる面々は来てなかったけど、でもその代わりに最近友人になった人達2.3人に会うことが出来た。
マイクの出番は1:30からと言うことで、とりあえずはビールでも飲みながらぼーっと音を聴いたり友人と談笑。今まわしてるのはOZONのAQUAFRESHというイベント(この日のイベント)のレジデントだけど、正直言ってあまり好みじゃない感じ。テクノというよりはハウス・トランス寄りの音。どうもこのイベントの趣旨(コンセプト)、よく分からないなぁ。前の方で踊ってるギャル達(笑)が時折「キャー」とか歓声を挙げるもんだから、余計に引いてしまう。風邪も手伝ってノリ切れずにテンション下がるボク…。
と、ふと友人が声をあげる。「あれ、あそこいるのマイクじゃない?」 ふと目をやると僕らの横に見慣れぬ外人。でも…ちょっと違うくない?
マイクってあんな太ってたっけ? いやでもしかし、その周りにはサインを求める数人の客。ありゃりゃ…やっぱりマイクだ!!
でも…なんか老けたなマイク(笑) これじゃあ百年の恋も冷めちゃいますって(違う)。
とか何とか言いつつ、僕もミーハー根性丸出しでサインを求める。ナイロン勢の小銭入れを差し出すと、マイクは笑顔で心良くサインをしてくれた。おまけに即興のサービス。小銭入れにはお札(1000円)が入っていたのだけど、その漱石さんの顔をなぞって似顔絵まで書いてくれた。わぁ!!
いい人だマイクぅ!! めちゃめちゃ感激。大切に家宝にしますよこの小銭入れ。似顔絵下手だけど(笑)
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マイクサイン&似顔絵 |
札の入った状態(笑) |
さて、そんなこんなで、いよいよ待ちに待ったマイクの出番。一体どんなDJを見せてくれるのか…ワクワク。と、マイク、突然DJブースの下に潜ってしまった。何やら下でごそごそやってるようだけど
…と、立ち上がったマイク。…な、なな、なんだぁ!? マイク、口に風邪マスクしている。でもってそのマスクにはマジックで書きなぐった裂けた口の絵…。おいおい、いまどきそんなギャグ、小学生でもやらねぇって(笑)
でもとにかく会場大爆笑。めちゃめちゃいいよこの人…生粋のエンタテイナーだよ!!
そして始まったマイクのプレイ。ミックスCDではキレイでトランシーな曲をこれまたキレイに繋いでくって感じだったんで、そんなプレイなのかと思ってたら…全然違う!!
凄くハードでアッパー。バッキバキなミニマルをかけまくって、そこにまたスクラッチとバックスピンをかますかます!!
て言うかスクラッチで繋いでくって感じ。たまにピッチがずれたりとかもあるんだけど(笑)、それも全てスクラッチとバックスピンで修正。う〜む…凄い。音ズレをズレと意識させずにそれをむしろ生かして次に繋いでく…ここがやっぱりプロとアマの差なんだろうなぁ。そしてマイク、とにかく踊る踊る。ブースの上で動く動く。レコ載せる→ピッチ合わす→繋ぐ→スクラッチしてみたりEQいじってみたり→踊る。煽る!!
休むことなく動きまわる。DJというよりはまるでライブを見ているようなパフォーマンスとアゲっぷり。とにかく迫力あるそのプレイに圧倒されっ放し。
と、ふと見るとマイク、いつの間にかマスクを外している。その素顔はさっきフロアで見た時よりも確実に10歳若返っていた(笑)
そう、僕らのイメージの中にある、さわやか好青年(でもオタク)のマイクになっていた。
時間が経つにつれ、マイクのDJはますますハードに。でもスクラッチとかの量は減って、きっちりと繋いでいく感じに。こんなにハードでミニマルだとはまったく予想してなかったけど…でもこれはこれで凄くイイ感じ。その合間に「あ!!
これマイクの音だぁ!!」と思わず叫んでしまうようなマイク節の曲を混ぜたりしつつ、いよいよプレイは佳境へ。
ふと聴き覚えのある独特のリズムとオリエンタルなフレーズ。「あ、テクネジアだぁ!! しかも…[Hydra]だぁ!!」 ミックスCDでもテクネジア使ってたから([EvergreenV]と[Peach Flower])、今日もきっとかけるだろうとは思ってたけど…でも[Hydra]とはちょっと意外な選曲。し、渋い…。でも、この曲、大好きなんだよなぁ!! 個人的にテクネジアの中では一番好きかもしれない。もう、この曲かかった時点で完全に壊されちゃいましたボク(笑)
そしてここからはもう、アゲアゲでキレイ目なキラキラ・ジャーマントランスの大連発。ミックスCDにも入ってた[My
House Is Your House]なんかも飛び出して、サービス全開のプレイ。とにかくキレイな音が入り乱れて、それがキラキラな照明効果とも相まって…もう本当に別世界。個人的にキレイな上モノの曲には弱いもんだから…もう、完全に持ってかれてしまってた。踊りながら、音を聴きながら、でも意識はどこか別のところへ行ってしまっているような…そう、頭の中はドイツ。まだ行ったことのないドイツ。以前大阪で見たレキシーのプレイも凄く「ドイツ」を連想させる音だったけど、この日のマイクはそれとはまた違う角度での「ドイツ」を意識させるプレイだった。
そしていよいよ…ラストの曲。ラストは…[Summer And You]。くぅぅ…やっぱり、これで来たかぁ!!
ミックスCDでもラストを締めてたこの曲。マイク節全開で凄くカッコいい!! アッパーで激しく、でもメロディアスで…マイクの魅力全てを凝縮した名曲。ラストは絶対にこれか[Gamer's
Night] そのどっちかしかない、て思ってから…凄く嬉しかった。フロアにいたみんな一斉に両手をあげてマイク・コール。本当にありがとう、マイク!!
こうしてマイクのDJ終了。本当にあっと言う間の二時間半だった。正直言って、ロングプレイを最後まで飽きずに聴けたDJは初めてだった。それに今回のパーティは純粋に音だけで楽しかった。パーティの楽しさの要因って、音以外にも色々あるのだけど(友人にたくさん出会える、とかパーティの雰囲気そのものとか)、本当に音だけで充分に楽しかった。
こんな楽しい時間をくれたマイクに、もう一度ありがとう!!
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